K-1 9.22 エディオンアリーナ大阪:再始動K-1は波乱の連続。山崎秀晃、安保瑠輝也を1R KO。椿原龍矢、江川優生のパンチ封じ判定勝ち。高梨knuckle美穂、MIOを手数で圧倒し勝利
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K-1 WORLD GP 2020 JAPAN ~ K-1秋の大阪決戦 ~
2020年9月22日(火/祝)エディオンアリーナ大阪
レポート:井原芳徳 写真:(C)K-1
本戦
第11試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×安保瑠輝也(team ALL-WIN/王者)※3度目の防衛戦
○山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/挑戦者、元Krushスーパー・ライト級(65kg)&ライト級(63kg)王者)
1R 1’19” KO (左フック)
※山崎が王者に
新型コロナウイルスの感染が広まる中で開催が強行され、政府も巻き込み世間で賛否両論が渦巻いた3月22日のさいたまスーパーアリーナ大会以来、ちょうど半年ぶりのK-1。本戦では充実の11カードが並び、メインイベントでは兵庫出身の24歳の安保瑠輝也が、京都出身の33歳のベテラン・山崎秀晃を相手に、スーパー・ライト級王座の3度目の防衛戦を行った。
両者は18年12月の大阪大会で対戦し、瑠輝也が延長RにKO勝ち。この試合でK-1 AWARDS 2018ベストバウトを獲得した。瑠輝也は昨年6月の両国大会でゲーオ・ウィラサクレックに延長判定勝ちしK-1スーパー・ライト級王座を獲得。12月の名古屋でのゲーオとのダイレクトリマッチでも延長判定勝ちし、3月の埼玉大会では不可思からダウンを奪って判定勝ちし、2度防衛に成功した。最近はRIZINの朝倉未来とのYouTubeでの共演をきっかけに、一般層への知名度も高め、試合5日前に公開した「【衝撃】海で絡んできたヤンキー達に鉄拳制裁」という動画はYouTubeの急上昇ランキング1位を獲得し、現時点で130万再生を記録している。
対する山崎は瑠輝也との初対決後、平山迅、瑠久、堀井翼、寺島輝相手に4連勝。今回のリベンジマッチを「僕の中では集大成」と位置付けるが、木村“フィリップ”ミノルが頂点に立つスーパー・ウェルター級進出を見据える瑠輝也は「次のステージに進むための踏み台」と豪語。下馬評では瑠輝也が上だったが、波乱が起こることに。
山崎は左膝から太腿をガッチリテーピングで固めており、コンディションが気になったが、動きは問題無い様子。開始のゴングが鳴ると、山崎は序盤から圧力を強め、右のフック、左ミドルも当て、バックハンドブローも出す。瑠輝也も左の関節蹴りを出すが、まだエンジンがかかり切っていない様子。それでも瑠輝也はスイッチを織り交ぜながらプレッシャーをかけ返したが、下がった山崎がワンツーでの右ストレートをヒット。瑠輝也は下がりつつ、ブロックで耐えようとするが、山崎はお構いなしに右フックを当て続けてダウンを奪う。
瑠輝也は立ち上がり、右の飛び膝で打開を図ろうとするが、山崎は右フックで迎撃。着地した瑠輝也はすぐ左フックを振るうが、山崎がカウンターで素早く左フックをアゴにクリーンヒット。瑠輝也は伸びたまま倒れ、すぐさま豊永レフェリーがストップ。見事山崎が番狂わせを起こして王座奪取に成功した。
◆山崎秀晃
<リング上でのマイク>
地元の京都、東京の仲間、ここまで応援に来てくれてありがとうございました。怪我も多くて苦しい道のりで、あきらめかけた時もありましたけど、皆さんの後押しでここまでやれました。魔裟斗選手に憧れて上京して、色んな格闘技がありますけど、やっぱりK-1が一番大好きで、このベルトを迎えられて本当にうれしいです。奥さんのお腹に赤ちゃんがいて、2月に生まれることになりまして、お父さんまだまだ頑張っていきますので、今後ともご支援とご指導をお願いします。さらにこのベルトの価値を上げるため頑張っていきます。
<バックステージでのインタビュー>
(早い仕掛けは作戦?)作戦はなくて、今までの経験を臨機応変に出せれば、必ずベストの形が出ると自分に言い聞かせてやりました。2つ目(のダウンは)行けると踏んで行きました。1つ目は組み立ての中でいい形で当たって良かったです。
(左足は痛めていた?)古傷が傷んで。試合前に痛めて落ち込んでました。
(同門の卜部功也が今日の勝利後65kgに上げると言ったが?)そうなんですか?怖いですね(笑)。彼は天才で、65でも通用するテクニックはありますけど、今初めて聞いたので、整理がつかないですね。
(試合前に今回は「集大成」と話していたが?)負けたら最後、これで引退しようと思っていました。獲って自信もついたので、まだまだ行くぞって感じです。
(試合前、4連勝の山崎について、瑠輝也は「戦ってきた相手が違う」と言っていたが?)ポーカーフェイスでいましたけど、正直イライラは相当ありました。色んな動画サイトでもナメた口を聞かれて、余裕かましてるなって思って、「痛い目合わしたろ」って。
第10試合 58kg契約 3分3R(延長1R)
×江川優生(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GPフェザー級(57.5kg)王者、元Krush王者)
○椿原龍矢(月心会チーム侍/K-1甲子園2017 -55kg優勝)
判定0-2 (杉村29-30/加納30-30/西村28-30)
江川は昨年11月の横浜大会でのフェザー級王座決定トーナメントで3連続1R KO勝ちで優勝し、王者となって以来初の試合。今年3月の埼玉大会は怪我で欠場していた。
対する椿原は地元大阪出身の21歳。K-1甲子園2017 -55kg優勝者で、K-1 JAPAN GROUPの大会では7勝(2KO)3敗。Krushのスーパー・バンタム級の上位戦線で活躍し、今年7月のKrushでの桝本翔也戦からフェザー級に階級をアップし、サウスポーにスイッチしてからの左ハイ一撃でKO勝ちし、インパクトを残していた。
1R、江川が圧をかけ、パンチのコンビネーションで左ボディを当てる。だが椿原はひるまず、回って左ミドルを返す。椿原は得意の軽快なステップワークで江川に的を絞らせず、自分の左ジャブ右ロー、左ミドルを当てる。江川は前に出てパンチを振るうが、なかなかうまく当てさせてもらえない。記者採点はイーブン。
2Rも椿原が江川を軽快にかわし、右テンカオ、左右の前蹴り、左ジャブをタイミングよくヒットする。相変わらず江川はなかなかパンチが当てられない。椿原ペースではあるが、まだ椿原の攻撃で江川がひるむほどではないため、ダメージ重視のK-1の採点基準ではポイントとなるかは微妙なところだ。記者採点はイーブン。
3Rみ同じように椿原が江川をかわしながら蹴りとパンチを度々入れ続ける展開が続く。江川はほとんど攻撃を当てさせてもらえない。終盤には椿原が左ハイを連打。江川はブロックするが印象は悪い。記者採点は僅差だが9-10で椿原。合計29-30で椿原。ジャッジはやはりばらついたものの、2者が差を付け、椿原の判定勝ちに。椿原は涙を流して喜んだ。
マイクを持った椿原は「この試合が決まって、大番狂わせを起こすと言っていましたけど、心が辛くなる時もありました。今日勝ったんで、中村(拓己プロデューサー)さん、ベルト挑戦させてください。このリングの上から『ベルト挑戦させてください』言うのが夢やったんでうれしいです。この後のメインのタイトルマッチも楽しんでください。月心会、3連勝、やった!」と喜んだ。
スペシャルエキシビションマッチ 2分2R
―武尊(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1スーパー・フェザー級(60kg)王者)
―才賀紀左衛門(フリー)
勝敗無し
武尊が11月のK-1福岡大会でのレオナ・ペタスとの防衛戦を前に、8月にK-1との契約を発表した才賀紀左衛門を相手にエキシビジョンマッチを行った。
1R、才賀はスイッチを織り交ぜつつ、ワンツーでフックをヒット。武尊は次第にミドル、ロー、パンチのヒットを増やす。エキシながら緊張感のあふれる攻防に。2R、パンチの打ち合いで、先に才賀が当てれば、武尊もすぐお返し。終盤、武尊は笑顔を浮かべ、左ボディ、左フックを強打し終了し、コンディションの良さを印象付けた。
才賀は「武尊君にK-1に呼んでもらったんで、顔に泥を塗らないよう、57.5kgの江幡、えーと、江川君のベルトを獲りに行きたいです」と、名前を間違えかけつつも、フェザー級王座奪取の目標をアピールした。武尊は「紀左衛門君が色んな団体で戦ってきて、K-1に戻って来てくれたので、試合と同じ体重(60kg)に体を絞りました。11月3日、新生K-1になって福岡で初めてやるので、そこでタイトルマッチやるんで応援お願いします」と話した。
第9試合 女子ミニマム級(48kg) 3分3R(延長1R)
×MIO(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元シュートボクシング(SB)日本女子ミニマム級(48kg)王者、SB Girls S-cup 48kgアジアトーナメント2016優勝)
○高梨knuckle美穂(Y’ZD GYM/元Krush女子アトム級(45kg)王者)
判定0-3 (吉田28-30/豊永29-30/梅木28-30)
MIOは昨年7月に「シュートボクシングを辞める事になりました」と表明後、昨年8月のK-1大阪大会に突如登場し、K-1参戦を表明。その後、シュートボクシング協会との契約問題が発覚したが、今年6月1日、MIOがK-1ジムのKRESTへの加入を発表し、今回約1年を経てK-1に初出場した。試合は1年半ぶりとなる。
対する高梨はKrushの元女子アトム級(45kg)王者で、この春に階級アップのため王座を返上し、6月のKrushでのミニマム級(48kg)での初戦で真美に判定勝ち。その試合後、MIOとのK-1大阪大会での対戦を希望し、MIOも承諾していた。女子ミニマム級はMIOのK-1参戦表明後に始動した階級で、他に有力選手がおらず、事実上のトップ対決となる。
1R、お互い慎重だが、高梨が前足のフェイントやジャブでMIOに入らせず、素早い左右のパンチ、ローを随所でヒット。高梨は階級を上げたが、元々この階級で戦って来たMIOより背が高く、筋肉質で、体が大きく見える。まだMIOはひるまないもの攻めにくそうだ。記者採点はイーブン。
2RもMIOが左右のフック、右ロー、右ボディ等を着実にヒット。多様な攻撃を出し、攻めも途切れない。終盤、MIOを右ストレートでのけぞらせ、左ジャブ、右ストレートを度々当ててしっかり攻勢を印象付ける。最後にMIOが左のフックを2発当てるが、ここまでの悪印象を拭うほどにはならない。記者採点は9-10で高梨。
3Rも高梨は左右のローから左ミドルの連打、ボディから顔面へのパンチ連打を決め好印象。中盤も高梨が左ジャブ、右ストレートを的確に当て続ける。終盤、MIOが前に出てようやくパンチのヒットを増やすが、高梨はかわして自分のパンチを的確に当て続け、ヒット数で差を保つ。記者採点は9-10で高梨。合計28-30で高梨。ジャッジ3者とも順当に高梨を支持し、高梨が知名度で大きく勝るMIOを退けた。
マイクを受け取った高梨は「今日の試合、絶対KOするって決めていたんですけど、気持ちがそこまで出し切れず、KOできそうだったのにできず悔しいです。格上相手に手応えは感じたので、もっとレベルアップできると思います。会長、シラー先生、ありがとうございます。友達もこんな中応援に気てくれてありがとうございます」と話した。
第8試合 63.5kg契約 3分3R(延長1R)
○卜部功也(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 WORLD GPライト級(62.5kg)&スーパー・フェザー級(60kg)王者)
×篠原悠人(DURGA/元Krushスーパー・ライト級(65kg)王者)
4R 判定3-0 (三浦10-9/岡田10-9/豊永10-9)
3R 判定1-0 (三浦28-26/岡田28-28/豊永27-27)
卜部兄弟の弟・功也は、昨年3月の埼玉大会で林健太に延長判定負けしライト級王座から陥落。続く7月のKrushでの日中対抗戦でジュー・シュアイにまさかの1R KO負け。その後、東京都目黒区に自身のジム・ALONZAをオープンし、約1年2カ月ぶりに試合に復帰する。今回は通常のライト級より1kg重い契約体重となった。
対する篠原は6月のKrushでゴンナパーの持つKrushライト級王座に挑戦したが判定負け。18年12月のK-1大阪大会で篠原はKO勝ちしていたが、ゴンナパーにリベンジを許した。それから3か月で早速再起の舞台が地元大阪で用意された。
1R、功也がサウスポーに構えて圧力をかけ、左ミドルを着実にヒットする。中盤過ぎには右フックでひるませる。篠原も右のパンチを返すが、功也はギリギリでポイントを外す。記者採点はまだ僅差だが10-9で功也。
すると2R、功也が圧をかけ、右ジャブからの左ストレートで序盤からダウンを奪う。中盤にも功也が左ストレートを効かせるが、篠原はパンチを振り回すと、右フックで功也をひるませる。終盤、功也は持ち直し、圧をかけ続ける。記者採点は10-8で功也。
だが3R、功也がワンツーを出したタイミングで、今度は篠原が右ストレートを当ててダウンを奪う。押し倒されるような形だったため、功也は手を振って否定するが覆らない。中盤、功也が左ミドルからのパンチラッシュで篠原を下がらせるが、篠原も右フックを返すと、功也がひるみ、スリリングな展開に。しかし功也が持ちこたえ、篠原のボディに左ミドルを強打し続け、左ボディ、右ハイでダウン寸前まで追い込む。記者採点は1ポイント戻し、8-9で篠原。合計28-26で功也。ジャッジは1Rと3Rの評価がばらつき、功也は1者からしか支持されず、延長に突入する。
延長R、お互い攻撃は減るが、その中でも功也が左ミドルを着実に当て続ける。ミドルを脇腹だけでなく右腕にももらった篠原はパンチを出せなくなる。記者採点は功也。ジャッジ3者も今度は順当に功也を評価し、功也が復帰戦を制した。
功也は「今回で50勝目になります。ここまで支えてくれた人たちに感謝です。子供もできてジムもやって、色々背負う物があるんですけど、力になっていて、あと何戦できるか、というよりも、65㎏でベルト狙いたいと思っているので、3階級狙います」とアピールした。
第7試合 スーパー・ウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
○和島大海(月心会チーム侍)
×ラーシーシン・ウィラサクレック[Raseasing Weerasakreck](タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元WPMF世界ウェルター級王者)
2R 0’59” KO (左ローキック)
和島は3月の埼玉大会でのK-1スーパー・ウェルター級王者決定トーナメントに出場し、一回戦でタイ人のアワターン、準決勝で城戸康裕に勝利したが、決勝で木村“フィリップ”ミノルにKO負け。地元大阪から再起を図る。
ラーシーシンはK-1初登場の23歳。戦績126戦78勝(28KO)43敗5分。ムエタイの元WPMF世界ウェルター級王者で、昨年11月のKNOCK OUTでの日本デビュー戦で日菜太と対戦し5R判定負けしている。
1R、和島がサウスポー、ラーシーシンがオーソドックスに構え、ミドルとローの応酬。だが終盤、和島が一気に距離を詰め、右アッパーでダウンを奪う。記者採点は10-8で和島。
2Rもローの応酬が続いたが、和島が1R同様に右アッパーを当てると、止まったラーシーシンにすぐさま左ローを当ててダウンを奪う。ラーシーシンはけいれんして立ち上がれず。和島のKO勝ちとなった。
和島は今日が誕生日だという父親を祝った後「ラーシーシン選手、強かったんですけど、もっと強い選手倒して、木村選手につなげたいと思います」とアピールした。
第6試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
×不可思(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・WPMF日本・REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
○平山 迅(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定0-3 (24-30/24-30/24-30)
不可思は昨年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、佐々木大蔵との流血戦でK-1ファンのハートをつかみ、その試合はTKO負けとなったが、その後は堀井翼と大和哲也をKO。3月の埼玉大会で安保瑠輝也のスーパー・ライト級王座に挑戦したが、ダウンを奪われ判定負けして以来の試合となる。対する平山は昨年8月の大阪大会での山崎秀晃戦、12月の名古屋大会の中野滉太戦と2連敗中。正念場の今回、しっかり結果を出すことに。
1R、お互い左ジャブを突き、パンチが交錯するが、不可思が右ローを着実にヒットする。終盤、平山も右ストレートを当て、不可思を脅かす。すると終了間際、不可思の左ジャブの直後、平山が左のジャブをアゴに当てダウンを奪う。記者採点は8-10で平山。
2R、不可思はダウンのダメージは小さく、平山のジャブの距離を潰すように前に出て、右ローをしつこく当て続ける。すると終盤、平山は足が流れるようになるが、またも終了間際、平山が左フックでダウンを奪う。記者採点は8-10で平山。
3R、序盤こそ平山がパンチを連打。不可思はしぶとく右ローを当てるが、平山がタイミングを合わせて左アッパーで累計3度目のダウンを奪う。それでも不可思は右ローを当て続け、時折平山の体がくの字に曲がるが、平山は耐え抜きてパンチを返し続け終了。記者採点は8-10で平山。合計24-30で平山。平山が成長を見せ、実績で勝る不可思から価値ある勝利をもぎ取った。
第5試合 クルーザー級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×加藤久輝(ALIVE/元HEAT総合ルール・ミドル級(83.9kg)王者)
○杉本 仁(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
4R 判定0-3 (三浦8-10/水谷8-10/島村8-10)
3R 判定1-0 (三浦30-29/水谷29-29/島村29-29)
加藤は昨年12月の名古屋大会でK-JeeをKOしたが、3月のKrushの無観客大会でのクルーザー級王座決定戦ではKO負けし、今回はそれ以来のファイト。杉本は昨年5月のKrushでK-JeeにKO負けして以来、約1年4カ月ぶりの試合だ。
1R、加藤がサウスポーに構え、序盤から前に出て、左ミドル、左ストレートを強打する。中盤、コーナーに詰め、左フックを効かせて杉本をフラつかせる。だが終盤、少しずつ杉本の右ミドルが当たるように。記者採点は加藤。
2R、加藤は早くも疲れが見え、勢いが低下し、杉本が前に出るように。右ミドル、右ローのヒットを増やし、詰めてボディと顔面にパンチを連打する。記者採点は杉本。
3Rも杉本が前に出て、右ロー、ミドル、ストレートを当て主導権。終盤、加藤はパンチを振り回し、時折当てるものの、杉本も前に出て右ミドル、ハイを返し続け、主導権を渡さない。記者採点は僅差だが杉本。合計28-29で杉本。ジャッジは1者が意外にも杉本に1ポイントもつけず加藤を支持し、2者がイーブンで延長へ。
すると延長R、杉本が序盤から右フックでダウンを奪取。さらにパンチラッシュと右ミドルで追い詰める。加藤もバックハンドブローや左アッパーを当てる場面もあるが、スタミナの消耗が激しく、杉本がすぐ反撃を続け終了。杉本がきっちり差を示して判定勝ちした。
第4試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○朝久泰央(朝久道場)
×弘輝(team ALL-WIN)
2R 0’56” KO (左ハイキック)
朝久兄弟の弟・泰央は、3月の埼玉大会で、K-1ライト級王者・林健太と対戦。林の相手の欠場を受けての急なオファーだったが、二段蹴りでダウンを奪って判定勝ちし波乱を起こした。スーパー・フェザー級で3連勝中だったが、林戦の勝利をきっかけにライト級に階級をアップする。
対する弘輝は安保瑠輝也率いる大阪のteam ALL-WINに所属する、8戦6勝(5KO)1敗1分の新鋭。6月のKrushでK-1 JAPAN GROUPに初参戦し、SEIYAをKOしている。
1R、弘輝が序盤から左の飛び膝でダウンを奪う。その後も圧力をかけて距離を詰め、パンチと何発も当てて先手。泰央の蹴りの距離を潰す。泰央はもらい過ぎた感があったが、終了間際にパンチの連打で弘輝を棒立ちにする。記者採点は1ポイント泰央に戻して8-9で弘輝。
すると2R、泰央が序盤からラッシュを仕掛け、右ハイでひるませ、パンチの連打で棒立ちにさせスタンディングダウンを奪う。弘輝はフラフラながらも前に出たが、最後は泰央が近距離からの左ハイでマットに沈め、見事逆転KO勝ちした。
第3試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)
×SEIYA(MAD MAX GYM)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
第2試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○TETSU(月心会チーム侍)
×西元也史(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
判定3-0 (30-28/30-29/30-28)
第1試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○近藤拳成(大成会館)
×泰斗(韓国/LEOPARD GYM)
3R 0’01” TKO (ドクターストップ:顔の側面の陥没)
プレリミナリーファイト
第5試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
○黒田勇斗(K-1ジム心斎橋チームレパード)
×三井大揮(WIZARDキックボクシングジム)
判定3-0 (30-28/30-27/30-28)
第4試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
○髙橋直輝(若獅子会館)
×石田龍大(拳心會館/K-1甲子園2019 -60kg優勝)
判定3-0 (30-28/30-29/29-28)
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×山脇魁斗(K-1ジム心斎橋レパード)
○立基(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
判定0-3 (29-30/29-30/28-29)
第2試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
×梨緒弥(若獅子会館 MATSUBARA/K-1カレッジ2019 -65kg優勝)
○永井卓海(team ALL-WIN)
3R 1’33” KO (右ストレート)
第1試合 53kg契約 3分3R
×山脇飛翼(K-1ジム心斎橋チームレパード/K-1甲子園2019 -55kg優勝)
○豊田優輝(B.W/K-1カレッジ2019 -60kg優勝)
判定0-3 (27-29/27-29/28-30)