K-1 6.30 両国国技館:武居由樹、スーパー・バンタム級トーナメントを3戦KOで制す。安保瑠輝也、ゲーオ下し王座奪取も再戦承諾
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K-1 WORLD GP 2019 JAPAN ~ K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント~
2019年6月30日(日) 両国国技館
レポート&写真:井原芳徳
K-1スーパー・バンタム級(55kg)世界最強決定トーナメント
第1試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
×ペッパンガン・モー・ラタナバンディット[Phetpangan Mor.Rattanabandit](タイ/T-DED 99/ラジャダムナン認定フェザー級4位、ルンピニー認定5位/54.8kg)
1R 2’38” KO (2ダウン:パンチ連打)
玖村兄弟の弟・将史はNJFKで活躍後、昨年1月からK-1 JAPAN GROUPに参戦し6戦全勝。第6代Krushスーパー・バンタム級王座トーナメントで大岩翔大、ビクトー・サラビア、軍司泰斗を下し、ベルトを巻いた。
ペッパンガンは初来日の20歳。ゲーオ、ゴンナパーら擁するウィラサクレック推薦の選手。昨年11月に武居由樹と接戦を繰り広げたヨーブアデーンに勝った実績があり、3月に武尊に敗れたヨーキッサダーに負けている。
1R、開始すぐから将史が圧力をかけ、パンチ主体のファイト。右フックから左ボディにつなげ先手を取る。ペッパンガンも時折右ミドルを当てるものの、距離を詰められ戦いにくそうな様子で、中盤過ぎ、将史が左ボディからの右フックでダウンを奪取する。ペッパンガンはダメージが残り、将史がパンチの連打で2ダウン目を奪い、トーナメントの規定によりKO勝ちとなり、初戦を無傷で突破した。
第2試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
×晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 KRUSH FIGHTバンタム級(53kg)王者/55.0kg)
○サンベル・ババヤン[Samvel Babayan](アルメニア/OMKE 54kgスペイン王者、WKN 53.5kgスペイン王者/54.3kg)
判定0-2 (山根28-28/山崎28-29/西村28-29)
晃貴は4月19日の後楽園大会で隼也ウィラサクレックに判定勝ちし、KRUSH王座の初防衛に成功し、今回のトーナメント出場権を獲得した。初来日のババヤンはスペインやイタリアを中心に活躍する23歳。戦績11戦9勝(5KO)1敗1分。
1R、ババヤンが圧力をかけ、顔面とボディにパンチを当て、時折右ハイ、右ローを当てる。終盤、ババヤンの右ハイで晃貴がダウンし、最後はパンチの連打で追い詰められる。
2R、回復した晃貴は中盤から右のテンカオを効かせ、パンチも当てて挽回する。ババヤンも時折右フックを返し、晃貴もふらつくが、危ない場面が多かったのはババヤンのほうだ。
3Rもその流れが続き、晃貴が右の膝、左ボディ等を効かせ主導権を維持するが、ダウンは奪えず。記者採点は2Rと3Rに晃貴につけ28-28のイーブン。ジャッジは2者が28-29とし、ババヤンの判定勝ちとなり、晃貴はあと一歩及ばなかった。
第3試合 一回戦(3) 3分3R(延長1R)
○武居由樹(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
×アレックス・リーバス(スペイン/チーム・ジーザス・カベーロ/55.0kg)
1R 2’48” KO (2ダウン:パンチ連打)
この階級の王者・武居はもちろん優勝候補。3月の埼玉ではサンドロ・マーティンを1R KOし、他団体の2試合を合わせ17連勝中だ。リーバスは昨年11月大会で1階級上の王者・村越優汰に判定勝ち。適正階級はスーパー・バンタム級だ。武居×リーバスは3月大会で組まれていたが、リーバスの家庭の事情で中止となり、トーナメントの枠内で試合が再び組まれた。
1R、武居が序盤から左ボディを強打し場内をどよめかせる。リーバスはステップ、スイッチも絡めつつ、蹴りを返し、武居のパンチにもしばらく耐えていたが、終盤、武居が左右のボディを効かせ、ロープに詰めて動きを止めると、パンチの連打でダウンを奪う。最後はコーナーに詰めての顔面とボディへのパンチの連打で2ダウン目を奪い快勝した。
第4試合 一回戦(4) 3分3R(延長1R)
○玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス/元NJKFバンタム級王者/55.0kg)
×サデック・ハシミ[Sadegh Hashemi](イラン/WMFアマムエタイ2017世界王者/54.7kg)
3R 2’50” KO (2ダウン:右ストレート)
玖村兄弟の兄・修平は3月大会で元Krushバンタム級王者・金子晃大とダウンを奪い合う死闘を繰り広げ判定負け。金子はこの試合で負傷したため今回のトーナメントに出場できず、修平がエントリーした。
ハシミは同じイラン出身のシナ・カリミアンと同じく、ウィラサクレック推薦の選手。27歳でプロ戦績は16戦14勝(4KO)2敗で、カリミアン同様にアマチュアでの経験が豊富だ。
1R、リーチで勝るハシミが時折左ジャブ、右ストレートを当て、修平は距離をつかみにくそうな様子だが、少しずつパンチと膝を返すように。
2R、修平は右ローのコツコツと当てつつ、左ボディも効かせるように。だがハシミも左ジャブ、膝、ミドルなどを随所で返し、大差はつけさせない。終了間際、修平がパンチの連打をまとめる。
3R、ハシミが序盤から右ストレートを効かせると、パンチのラッシュで修平を追い詰める。バッティングもあり、修平は左まぶたから出血し、ドクターチェックを受ける。その後もバッティングがあり、芹沢レフェリーが両者に注意1。ハシミもバッティングの影響も相まって少しダメージが溜まった様子になってくると、修平が右ストレートも効かせ、パンチラッシュでダウンを奪う。ハシミが立つが、修平がさらにパンチラッシュを仕掛け、再びハシミを倒すと、レフェリーはダウンを宣告し、修平の逆転勝ちとなった。
リザーブファイト 3分3R(延長1R)
×小倉尚也(スクランブル渋谷/54.9kg)
○林 勇汰(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG/54.9kg)
1R 1’44” KO (2ダウン:右フック)
林健太の弟・勇汰が開始すぐから右フック主体のパンチを立て続けに当てて先手を取り、早くも小倉は鼻血を出して後退する。勇汰は右フックでダウンを奪うと、その勢いのまま右フックで2ダウン目を奪い完勝した。
第9試合 準決勝(1) 3分3R(延長1R)
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
×サンベル・ババヤン(アルメニア/OMKE 54kgスペイン王者、WKN 53.5kgスペイン王者/54.3kg)
判定3-0 (山根30-26/西村30-26/山崎30-26)
1R、体格で勝る将史が左ジャブ、前蹴りで距離を作りつつ、パンチとローと膝を当て続け、終盤に左の飛び膝でダウンを奪う。2Rも同様の形で将史が手数多く攻め続ける。3Rも同様で攻勢を維持したが、フルラウンドかかっての勝利となった。
第10試合 準決勝(2) 3分3R(延長1R)
○武居由樹(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
×玖村修平(K-1ジム五反田チームキングス/元NJKFバンタム級王者/55.0kg)
1R 1’46” KO (2ダウン:右フック)
1R、一回戦のダメージの残る修平に対し、武居が序盤から圧力をかけ、パンチとミドルを少しずつ当ててダメージをさらに与える。そして左の三日月蹴りを効かせると、コーナーに詰めて、ボディと顔面にパンチをラッシュし、逃げた修平に蹴りを当てた後、バックハンドブローでダウンを奪う。その後もパンチで追い詰め、右フックで2ダウン目を奪い、決勝に駒を進めた。
第16試合 決勝 3分3R(延長1R)
×玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
○武居由樹(POWER OF DREAM/K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級(55kg)王者/55.0kg)
2R 0’38” KO (左ミドルキック)
※武居が優勝
1R、武居がサウスポーに構え、左ストレート、左ミドルを当て、やや優位に試合を運ぶが、将史が右ミドル、前蹴りを当てると、武居は少しふらつく場面も。すると終盤、将史が突進するが、武居が左フックを合わせ、ダウンを奪う。2Rも序盤、将史が前に出て右ミドルを放ち空振りすると、武居が右フックと左の顔面狙いのミドルを連続で当てて、将史をKO。武居が公約通り3試合ともKO勝ちで完全優勝を果たした。
武居は閉会式で参加選手に感謝を述べ「今、格闘技を引っ張っている二人に追いつけるよう頑張ります。これから僕もK-1引っ張れるよう頑張ります。K-1最高」とアピール。武尊と那須川天心を意識しつつ、武尊のいつも使う「K-1最高」の決めセリフで大会を締めくくった
ワンマッチ
第15試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×ゲーオ・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/王者/65.0kg)※初防衛戦
○安保瑠輝也(team ALL-WIN/挑戦者/65.0kg)
4R 判定0-3 (山崎8-10/太田8-10/水谷8-10)
3R 判定1-0 (山崎30-29/太田29-29/水谷30-30)
※安保が王者に
ゲーオは昨年11月の埼玉大会でのK-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級(65kg)王座決定トーナメントで大和哲也・左右田泰臣・佐々木大蔵を下して優勝し、王座に返り咲いた。
安保兄弟の兄・瑠輝也は昨年春、TRY HARD GYMから独立し、大阪で弟・璃紅と共にジムを設立。その後の初戦となるゴンナパー戦では判定負けしたが、続く9月の試合では後にライト級王者となる林健太をKO。続く12月の大阪大会から階級をスーパー・ライト級に上げ、山崎秀晃を相手に昨年のK-1のベストバウトに選ばれる好勝負を繰り広げた末にKO勝ち。3月の埼玉では佐々木大蔵に判定勝ちし、初の王座挑戦につなげた。
1R、瑠輝也はゲーオと同じようにサウスポーに構え、左ミドルを当てるが、ゲーオも左ミドル、ハイ、ストレートを返す。途中、時折瑠輝也はオーソドックスに変えるが、ゲーオは同じように左ミドル、左ストレートを当て、度々瑠輝也を脅かす。
2Rもゲーオが序盤にコーナーに詰めての左ストレートで脅かす。瑠輝也は1Rよりもオーソドックスの時間が長くなる。大崩れせず、まだ大差は無いが、なかなか瑠輝也は自分の攻撃は出せない。
3Rもゲーオが序盤に左ストレートで下がらせ、コーナーを飛び越えそうな飛び膝を放ち、場内を沸かせる。だがどちらもクリーンヒットではなく、ゲーオが主導権を握り続けているが、有効打自体はさほど無く、終盤は組み付きで注意を受ける。
記者採点は30-30。ジャッジは1者がゲーオを支持したが、2者がイーブンでマスト判定の延長へ。ゲーオが左ミドル主体で主導権を維持するが、瑠輝也も胴廻し蹴りを当て、必死に反撃の糸口を探る。終盤、クリンチが増え、ゲーオから組み付いていると判断され、注意が繰り返され、残り4秒、豊永レフェリーは警告・減点1を宣告する。
記者採点はゲーオにつけ、減点があるため9-9でイーブン。ジャッジは3者とも瑠輝也を支持し、瑠輝也が王者となった。判定が発表されると、ゲーオのトレーナーのウィラサクレック・ウォンパサー会長は「オカシイ」と連呼しながら退場。ベルトを巻いた瑠輝也も「ウィラサクレック会長もオカシイと言っていたので、再戦どうですか」と話し、再戦での完全決着を希望した。
第14試合 58.5kg契約 3分3R(延長1R)
○村越優汰(湘南格闘クラブ/K-1 WORLD GPフェザー級(57.5kg)王者、元RISEバンタム級(55kg)王者/58.5kg)
×フォー・シャオロン[Huo Xiaolong](中国/中国刑天舞威クラブ/CFP/GLORY OF HEROESバンタム級2位/58.4kg)
判定3-0 (水谷30-29/山崎30-29/太田30-29)
村越は3月の埼玉大会で卜部弘嵩に判定勝ちし王座防衛に成功。60kgで戦う武尊打倒を目指し、通常より1kg重い58.5kg契約での試合となる。シャオロンは戦績26戦21勝(8KO)5敗の23歳。構えは村越と同じサウスポーだ。
1R、村越の左ローのタイミングでシャオロンが左ストレートを当てるが、村越は持ち直す。両者膝、ストレートを当てるが、まだ的と距離感が定まっていない様子で、ヒットは少ない。
2Rも開始すぐにシャオロンが飛び膝を当てるが、すぐ村越は持ち直しロー、ストレートを当て返す。色々攻撃は出すものの、まだ明確なヒットにつなげられない。
3R、ようやく中盤から村越の右ミドル、右ボディフックが効き目を発揮し、シャオロンが口を開いて苦しそうな様子を見せるようになり、村越が主導権を維持し終了する。記者採点は3Rに村越につけ30-29で村越。ジャッジ3者も30-29で、村越が判定勝ちした。
第13試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHT王者/67.4kg)
×クルーズ・ブリッグス[Cruz Briggs](オーストラリア/8limbs bondi/IWKBFムエタイ・オーストラリア王者、WKBFアマ世界王者/67.1kg)
1R 1’37” KO (右フック)
木村は5月18日の後楽園大会で近藤魁成に2R KO勝ちし、KRUSH王座の初防衛に成功した後、「今年は試合をいっぱいやって、課題をどんどん無くしたい」という思いから、6月30日の両国参戦を希望し、さっそく試合が組まれた。今回の相手、ブリッグスは戦績19戦15勝(9KO)4敗の22歳。身長178cm。ムエタイをベースとし、左右両方の構えを使いこなすという。
1R、サウスポーに構えるブリッグスに対し、木村が左ジャブ、右ボディ、右フックをコンビネーションで当てて先手を取り、右フックをクリーンヒット。ダウンしたブリッグスは立ち上がったがフラついており、レフェリーがストップ。木村が持前の剛腕で観客を沸かせた。
第12試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○佐々木大蔵(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1 WORLD GP第3代同級王座決定トーナメント2018準優勝、元K-1 KRUSH FIGHTライト級(62.5kg)王者/65.0kg)
×不可思(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・WPMF日本・REBELS-MUAYTHAI王者、元RISE・Bigbangライト級王者/64.8kg)
3R 2’14” TKO (ドクターストップ:バックハンドブローによる右まぶたのカット)
不可思はRISE、KNOCK OUTなど5つのタイトルを獲得し、5月18日のK-1後楽園大会の休憩前にリングに登場し、K-1参戦を表明。「K-1の外からケンカ売りに来ました。よそ者の俺がK-1のベルト奪うので、見ていてください」と豪語していた。
佐々木は昨年11月のK-1 WORLD GP第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメントで決勝に進むが、ゲーオに敗れ準優勝。前回は3月に瑠輝也に敗れている。
1R、不可思は細かく動いてフェイントをかけ続け、右ロー、右ハイを当て、順調な滑り出しだったが、次第に佐々木が左のミドルのヒットを増やし、終盤には左右のパンチを当てて好印象を残す。
2Rは次第にパンチの手数を両者上げるように。時折ミドルやハイも織り交ぜ、お互い一歩も引かない。
3Rも打ち合いを続けていると、佐々木の右のバックハンドブローが炸裂し、不可思は右まぶたを深くカットし大出血し、ドクターチェックが入る。肘が当たったかのようにも見えたが、場内のモニターにスロー映像が流れ、グローブ部分が当たったことを確認した審判団は有効打と判断する。
再開後、不可思は全力を振り絞ってパンチを振るい、佐々木も応じて激しい打ち合いを展開。この後、2度のドクターチェックが入り、ストップがかかると、佐々木も不完全決着と思ったようで、笑顔は無く、不可思に歩み寄り肩を叩いた。観客も激闘を繰り広げた不可思に暖かい拍手を送っており、敗れたものの、初のK-1でしっかり爪痕を残した。
第11試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○西京春馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 KRUSH FIGHT王者/57.3kg)
×ホルヘ・バレラ(スペイン/チーム・ジーザス・カベロ/WKL世界フェザー級王者、ISKA K-1ルール欧州フェザー級王者/57.5kg)
3R 2’23” KO (左膝蹴り)
西京兄弟の兄・春馬は、昨年3月に村越優汰に判定勝ちしたが、6月の第2代WORLD GPフェザー級王座決定トーナメントの決勝では、開始早々の足の負傷により村越にTKO負け。休養を経て今年1月、江川優生を相手にKRUSHフェザー級王座の防衛戦を行ったが敗れた。今回は小澤海斗と芦澤竜誠をKOしているホルヘ・バレラとの試練の一番が組まれた。バレラは昨年のトーナメント準決勝で村越に延長判定負けしたが、先にダウンを奪っている。
1R、春馬がサウスポーに構え、左のインローをコツコツと当てる。中盤、バレラが右ストレートで突っ込んでくると、春馬が右のショートフックを合わせ、ダウンを奪う。
2R、バレラが時折パンチの連打で突進してくるが、春馬はさばき続け、左の三日月蹴り、左右のパンチを当て続け、攻勢を維持する。
3Rも春馬が左ミドル等を当て続けてダメージを蓄積させ、最後はバレラが組もうとしたタイミングで左の膝を顔面に当てて見事KOした。
春馬は「次、誰とやるかわからないですけど、リベンジマッチで勝って、チャンピオンの村越選手と、横浜アリーナでしたいです」と話した。
第8試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/59.8kg)
×芦澤竜誠(K-1ジム総本部チームペガサス/元INNOVATIONフェザー級王者/60.0kg)
判定3-0 (豊永30-26/畑中30-26/伊藤30-25)
王者・武尊が右拳の手術後の療養のため今回不在となるスーパー・フェザー級では、小宮山工介 vs. レオナ・ペタス、大岩 vs. 芦澤が行われる。大岩と芦澤も皇治戦を熱望しているため、8月24日の大阪大会での皇治の相手の査定試合と見られている。
両者ラッパーを従え、芦澤は歌いながらの入場。1R、開始すぐ、大岩が圧力をかけコーナーに追い詰めると、芦澤の右膝蹴りのタイミングで、右フックを当ててダウンを奪う。芦澤はダメージは小さく、その後は五分に戻す。
2Rも序盤、接近戦で芦澤が膝を当てた後、大岩が右のバックハンドブローで奇襲しダウンを奪うことに成功。この後も芦澤は右ハイを当てる等盛り返すが、大岩に大きなダメージを与えられない。
3Rも大岩が左フック主体で攻撃を効かせ、芦澤も必死にパンチを返すが、大岩の勢いを止められず終了。大岩が大差をつけ判定勝ちした。
なお、芦澤は大会後、改めて今回の試合をもって引退することを表明し「引退ですよ、引退。男に二言はないっす」「俺がいなくなってもK-1を見てください」と話していた。
第7試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×小宮山工介(K-1ジム北斗会館/元RISE王者/59.7kg)
○レオナ・ペタス(THE SPIRIT GYM TEAM TOP ZEROS/中国英雄伝説アジア-60kg級トーナメント2016優勝/60.0kg)
2R 2’12” KO (左ジャブ)
小宮山は昨年3月の第4代WORLD GP王座決定トーナメントの決勝まで進むも、武尊にKO負け。3月の埼玉大会では元KRUSH王者の郷州征宜に勝利した。レオナは第3代WORLD GP王者の大雅に勝った実績があり、最近10試合は8勝2敗で4連勝中と好調をキープしている。2月のKRUSHでは朝久泰央との再戦を制した。WORLD GPには16年4月の闘士戦以来3年ぶり、満を持しての登場だ。
1R、レオナが前手のフェイントと出入りをうまく使いながらプレッシャーをかけ、右ロー、ミドル、膝を随所で当て、終盤にはパンチと膝の連打をまとめて攻勢を印象づける。小宮山はクリンチが増え苦しそうだ。
2Rもレオナがロー、ミドル、膝を随所で当て続ける。小宮山はクリンチを繰り返し、レフェリーから警告を受ける。そして小宮山がサウスポーにスイッチし、右ローを当てるが、レオナはすぐさま左ジャブをお返しすると、小宮山はダウン。小宮山は立ち上がろうとするが10カウントに間に合わず、レオナのKO勝ちとなった。
マイクを持ったレオナは「武尊選手に次は挑戦したい」とアピールし、さらに入院中の母親に激励のメッセージを送った。
第6試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○大沢文也(TANG TANG FIGHT CLUB/62.5kg)
×里見柚己(K-1 GYM横浜infinity/62.5kg)
判定3-0 (豊永30-29/三浦30-29/水谷30-29)
里見はKRUSHとKHAOSで6勝4敗の実績を残し、WORLD GPには初登場。今回は階級アップして初戦になる。大沢は3月の埼玉大会で篠原悠人に敗れている。
1R、大沢がボディ打ち主体で随所で連打を決めるが、里見もサウスポーからの左ローを返し、大差はつけさせず。2Rはお互い奥足狙いのロー主体の攻防となり、若干里見の攻撃が多いが、ここでもなかなか均衡が崩れない。
3R、中盤あたりからようやく大沢のボディ打ちの連打が再三決まり出し、攻勢を印象づける。記者採点は3Rのみ大沢につけ30-29。ジャッジ3者も同じ模様で、大沢が判定勝ちした。
第5試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○小澤海斗(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/元K-1 KRUSH FIGHT王者/57.4kg)
×鷹大(ウィラサクレック・フェアテックス西川口/WPMF日本王者、元WMC世界&WPMF日本スーパーバンタム級王者/57.4kg)
判定3-0 (水谷30-28/三浦30-28/豊永30-28)
小澤は今年からK-1ジム三軒茶屋シルバーウルフに移籍し、3月の埼玉大会で覇家斗に勝利。鷹大は昨年からKRUSHに上がり、4月大会で三輪裕樹をKOし、今回WORLD GPシリーズに初登場する。
1R、小澤は半身に近いサウスポーで構え、左ミドル、左テンカオ主体の攻めで、最後にはパンチもセットにまとめて攻勢を印象付ける。2Rも同様で、最後に攻撃をまとめ、パンチ連打でダウンさせるが、わずかに時間切れとなり、ダウンと認められない。3Rも同じように小澤が主導権を維持し、ほぼ無傷で完勝した。
プレリミナリーファイト2 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R
×迅也(北斗会館浅科道場/64.9kg)
○寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB/65.0kg)
1R 1’10” KO (右三日月蹴り)
プレリミナリーファイト1 バンタム級(53kg) 3分3R
×藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER/52.8kg)
○多久田和馬(K-1 GYM横浜infinity/K-1甲子園2018 -55kg優勝/52.8kg)
判定0-3 (28-30/29-30/29-30)