K-1 5.18 後楽園ホール:木村“フィリップ”ミノル、ピンチ乗り越え近藤魁成にKO勝ち。高梨knuckle美穂が女子アトム級王者に。中島千博、キック転向初戦はKO勝ち
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K-1 KRUSH FIGHT.101
2019年5月18日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 K-1 KRUSH FIGHTウェルター級(67.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/王者)
×近藤魁成(大成会館/挑戦者、K-1甲子園2017・2018 -65kg優勝)
2R 1’43” KO (左ボディフック)
※木村が初防衛
木村は昨年8月に塚越仁志に1R KO勝ちし王座を獲得し、今回が初防衛戦。続く11月のK-1ではジョーダン・ピケオーにKO負けしたが、3月10日のK’FESTA.2では和島大海を1R左フックでKOし、対日本勢では安定した強さを誇っている。
対する近藤は2001年7月2日生まれの高校3年生。2年連続でK-1甲子園で優勝しているが、プロ戦績は3戦2勝(2KO)1分のみで、木村との実績の開きは大きい。最近ではK’FESTA.2で瑠久を2R右フックでKOしている。KRUSHシリーズでは昨年8月の名古屋大会で平本蓮とエキシビションマッチを行ったが、公式戦でのKRUSHシリーズには初登場だ。最近ではAbemaTVの恋愛リアリティショー「オオカミくんには騙されない」シリーズにも出演し、最近ではエースコック「スーパーカップ」のCMキャラクターにも選ばれ、芸能活動でも認知度を高めている。
1R、木村が開始すぐから圧力をかけ、右フックを当てるが、近藤は回ってかわすと、左前蹴り、左ジャブを当てて距離を作って、圧力をかけ返し、左の飛び膝でダウンを奪い、奇襲に成功する。
木村は鼻血を出してダメージが大きいが、パンチを少しずつ返して近藤を追い詰め、終盤、右フックの2連打でダウンを奪い返し、場内は大盛り上がりとなる。終了間際にも左フックの連打でダウン寸前まで追い詰める。
2R、近藤のダメージは尾を引いており、木村がパンチを当て続けると、ついに耐えられなくなり、左ボディでまたもダウン。近藤は10カウントギリギリで立ち上がたったが、余力は無く、最後は木村が右アッパー、左ボディの連打で再びダウンを奪ったところで、芹沢レフェリーがストップした。
木村は「彼がとても強くて、必死になりました。いい経験ができました。世界に行くにはまだまだダメですね。近藤選手が好きになりました。またどこかで試合ができたらいいなと思います。(6月30日)両国国技館大会も僕、出ます。大暴れするところ見に来てください。会場をブチ上げます」とアピールした。
◆木村「良くも悪くもKRUSHらしい試合になっちゃいましたね。あんないい膝を食らうとは思いませんでした。意地を出して勝った意味では、僕が弱々しいスタイルから抜けられる一歩になるかもしれません。僕が気持ちを見せてどうなんだって試合ですけど、相手のいいところを引き出せたのは良かったです。リング上で両国大会参戦を発表したんですけど、今年は試合をいっぱいやって、課題をどんどん無くしたいです。今日は目が覚めて良かったです。あの飛び膝は石川(直生)選手が狂拳に当てた膝みたいでしたね。狂拳にダウンを取られた後の野杁君の巻き返しを思い出して戦いました。平本君の時も1Rで倒すとか言ってて苦戦しちゃったんで、もう格下NG(苦笑)」
第7試合 第2代K-1 KRUSH FIGHT女子アトム級(45kg)王座決定戦 3分3R(延長1R)
×C-ZUKA(T-GYM/元NJKFミネルヴァ・アトム級王者)
○高梨knuckle美穂(Y’ZD GYM)
3R 1’34” KO (パンチ連打)
※高梨が王者に
初代王者・松下えみが返上したベルトを巡る争い。C-ZUKAはKRUSH初戦こそ443にKO負けしたが、以降は豊嶋里美、福原優に判定勝ち。高梨は福原をKOし、MOEに判定勝ちしている。福原戦後に松下の防衛戦の相手に内定していたが、松下がまだ実績の乏しい高梨との防衛戦に難色を示し、ベルトを返上した経緯がある。
1R、開始すぐから高梨が圧力をかけ、右フック、左ボディを随所で当て、C-ZUKAを苦しめる。C-ZUKAも時折右ミドルなどの蹴りを返すが、下がる時間が長く攻撃が少ない。
2Rも高梨ペースが続き、時折パンチラッシュで追い詰め、C-ZUKAは鼻血を出すように。終了間際、高梨がコーナーに詰めてパンチを連打し左フックでついにダウンを奪う。C-ZUKAは鼻血の量が増えかなり苦しそうだ。3Rも高梨が攻め続け、コーナーに詰めてパンチラッシュで再びダウンを奪った直後、レフェリーがストップした。
リングネーム通りの「knuckle(拳)」の強さを印象づけ、ベルトを巻いた高梨は。猿のジェスチャーでおどけ、コミカルな一面も見せた。
第6試合 スーパー・フェザー級 3分3R(延長1R)
×郷州征宜(K-1ジム総本部チームペガサス/元K-1 KRUSH FIGHT王者)
○友尊(TEAM K/元NJKF王者)
判定0-3 (西村27-30/豊永27-30/三浦26-30)
両者とも3月のK’FESTA.2に出場し、友尊は郷州の同門・川口拓真にKO勝ちし、郷州は小宮山工介に判定負けしている。
1R、友尊が右ボディ、右フック等を効かせ、終盤にラッシュで追い詰める。2R、郷州は少しずつ攻撃を当てて盛り返し、終盤には右ローでダウン気味にスリップさせる。
3R、息を吹き返した友尊が、序盤からラッシュを仕掛け、右フックでダウンを奪う。郷州のダメージは小さく、少しずつ攻撃を返して追い詰め、終盤には右ハイを連打し、ダウン寸前まで追い詰める。ジャッジは8-10のままで、友尊の判定勝ちとなると、涙を流して大喜びした。
第5試合 初代K-1 KRUSH FIGHTクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning)
×杉本 仁(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
2R 1’24” KO (右フック)
クルーザー級王座決定トーナメントは1月と2月に一回戦全4試合が行われ、今回が準決勝。1R、K-Jeeが序盤から圧力をかけ、右の顔面膝を当てて杉本をひるませ、その後もロー、ミドル、膝で積極的に攻める。杉本は時折右ミドルや右ストレートを返すが、攻撃がなかなか出せない。
2RもK-Jeeが圧力をかけて優位に試合を進めていると、杉本がロープを背負いながらもパンチの打ち合いを仕掛け、左右のフックを当てる。だがK-Jeeはアゴを引いてひるまず、右フックを返すとクリーンヒットし、杉本は腰から崩れ落ち、すぐさま豊永レフェリーがストップした。
第4試合 初代K-1 KRUSH FIGHTクルーザー級(90kg)王座決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
○RUI(K-1ジム蒲田チームキングス)
×植村真弥(ウィラサクレック・フェアテックス幕張/WMC日本ヘビー級王者)
判定3-0 (山根29-28/岡田30-28/豊永30-28)
1R、RUIはサウスポーに構え、右手で慎重に距離を取りながら、左のテンカオ、ミドルを随所でヒットする。植村は耐えつつ、時折右フックをお返しする。RUIペースだが、まだ大差は無い。
2R、RUIが度々植村をコーナーに詰め、左テンカオ、ミドル、ローを当て続ける。植村はパンチの空振りが続き、苦しそうな表情を浮かべるようになり、ポイントを取られる。
3R、時折植村がパンチラッシュで詰めるが、RUIは耐え、随所で左ミドルと膝を当て、最後はパンチを絡めたラッシュでダウン寸前まで追い詰め終了。このラウンドも取り、判定勝ちした。
決勝はK-Jee対RUIの顔合わせに。K-Jeeは「これからK-1の中心にクルーザー級を持っていきます。俺が勝たないといけないので、頑張ります」、RUIは「K-Jee選手、いいパンチ、ナイスKO。ただ、俺には届かないでしょ。一回戦の時点で決勝をK-Jee選手とやることがわかっていました。ずっとやりたいと思っていました。この二人で戦って九州を盛り上げたいです」と話した。両者とも福岡のリアルディール出身。K-Jeeは「10年前に一緒のジムで格闘技を初めたので、決勝ができたのでうれしく思います」と続け、RUIも「俺は兄貴のように慕って、ずっと後ろをついてきました。そのまま立場逆転かな」と、先輩越えを宣言した。
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○朝久泰央(朝久道場)
×山本直樹(優弥道場)
判定3-0 (梅木30-28/岡田30-29/豊永30-29)
朝久兄弟の弟・泰央は2月大会でレオナ・ペタスに、山本優弥の弟・直樹は12月大会で郷州征宜に敗れて以来の試合。
1R、泰央が圧力をかけ、左右のロー、前蹴りを積極的に当て、終盤にはパンチも増やし攻勢に。直樹は返す攻撃が少ない。2Rも泰央がローを当てていると、直樹は少しバランスを崩すように。直樹は時折左ローを返すが、まだ攻撃が増えない。
3Rも泰央がローを集中。右膝を直樹の左腿に当てるローも多用する。終盤、パンチの打ち合いになるが、直樹は流れを変えられず終了。泰央が判定勝ちした。
第2試合 ライト級 3分3R(延長1R)
○明戸仁志(K-1 GYM EBISU FREE HAWK)
×林 将多(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG)
4R 判定3-0 (岡田10-9/豊永10-9/梅木10-9)
3R 判定1-1 (岡田29-28/豊永29-30/梅木29-29)
第1試合 フェザー級 3分3R(延長1R)
×倉崎昌史(GET OVER)
○森坂 陸(エスジム)
判定0-2 (梅木29-30/豊永29-29/岡田29-30)
プレリミナリーファイト第3試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
×安田学登(K-1ジム蒲田チームキングス/第7回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス-65kg優勝)
○中島千博(POWER OF DREAM/極真会館2017全日本ウェイト制軽重量級(90kg)優勝、2018 USウェイト制同級優勝)
2R 2’44” KO (3ダウン:右ハイキック)
中島はRISEで王座を獲得した清水賢吾、ベイノアと同じ極真会館東京城北支部出身の24歳。2017年の全日本軽重量級優勝者で、今回がキック初戦だ。
1R、中島が重みのある右ローを効かせつつ、フェイントをかけて詰め、右ストレートでダウンを奪う。その後もスイッチしながら左右のロー、左ボディ、膝蹴り等を当て続けて圧倒する。
2R、中島がパンチを当てていると、安田は鼻血を出すようになり、ドクターチェックが入る。中島は左ハイを当ててから、右の顔面狙いの前蹴りでダウンを奪うと、その後は右ハイで2ダウンを重ねてKO勝ちし、圧巻の強さを見せつけた。
プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
×内田 晶(チーム・タイガーホーク/拳聖空手)
○晃弘(K-1 GYM横浜infinity)
判定0-2 (28-29/29-29/29-30)
プレリミナリーファイト第1試合 女子アトム級(45kg) 2分3R
○MOE(若獅子会館)
×豊嶋里美(TEAM OJ)
判定3-0 (30-28/30-28/30-27)