Krush 8.5 後楽園ホール:木村“フィリップ”ミノル、1R KO勝ちで初のタイトル奪取&公開プロポーズ成功
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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Krush.91
2018年8月5日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第8試合 Wメインイベント2 Krushウェルター級(67.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×塚越仁志(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/王者/67.4kg)※3度目の防衛戦
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/挑戦者/67.5kg)
1R 1’45” KO (3ダウン:左フック)
※木村が王者に
塚越は2月に牧平圭太に2R KO勝ちし2度目の防衛に成功。これまでも劣勢を跳ね返しての逆転勝ちを度々見せて来た。今回は木村を「最強の相手」と警戒しつつも、「K-1で暴れてますけど、Krushでは好き放題させねえぞって感じです」と対抗意識を燃やす。
木村は13年12月の山崎秀晃戦で敗れて以来、2度目のKrush王座挑戦。最近は6月17日のK-1で山際和希をKOし3連勝と勢いに乗っている。長らく実力を高く評価されながらもタイトルには恵まれず“無冠の帝王”と言われてきたが、ひとまず形になるものを手にすることに。
1R、塚越は開始すぐから一気に前に出て、木村を青コーナーに詰め、圧力をかけ続けて右ボディストレート、右ストレートを当て先手を取ろうとする。だが木村はかわしつつ、左ジャブ、左ストレートを随所で返し、落ち着いて戦っている様子。そして中盤、塚越が右ストレート、右テンカオで詰めて来ると、木村はロープを背負いながら左のフックを合わせてダウンを奪取。塚越は既にダメージが大きいか?木村が左フックで再びダウンを奪い、最後は左フックでやや押し倒すような形ながらも倒すと、豊永レフェリーがKOを宣告した。
ベルトを巻いた木村は「負けが続いた時、人が離れて行ったけど、『辞めないで』という声も聞き、あきらめずに続けて、ここでベルトをつかむことができました。一つ形になるものができて良かったです」と話すと「山崎選手にKrushのタイトルマッチで負けた時、山崎選手に公開プロポーズをされてしまって、そのリベンジをできたらと思うんですよね」と話すと、フィアンセをリングに呼び寄せ「辛い時もそばにいてくれて、結果が出なくて当たることもあって、辛い思いをさせてごめんなさい。婚約指輪は買ってないんでこれで。このベルトの価値はわかってくれると思います。僕と結婚してください」と話し、片膝立ちでベルトを渡して公開プロポーズ。フィアンセも「お願いします」と快諾し、最後は久保兄弟らチームメイトと共に記念撮影した。
◆木村
(最初から塚越が仕掛けて来た時にどう感じた?)勝ったな、と。彼はああいう勝負を僕にしてはいけない試合なので。本当なら僕が苦労してご褒美として僕に来る展開で、メンタルゲームに勝ったかなって感じです。タイトルマッチだからと言って変わったことをやったらいけないんですよ。勝機が来たから僕は冷静に戦うだけだと思いました。
このベルトは代々木大会の初代王座決定トーナメントで(同門の)久保(優太)選手が巻いたベルトで、僕はその大会のオープニングファイトでNOMAN選手と試合して、2階席の遠い所で久保選手を見ていた記憶があります。今日はセコンドで一緒に喜びを分かち合えて良かったです。一回戦いましたけど、顔を見て一番落ち着けるのは久保選手で、対策をして「大丈夫ですね?」と尋ねて心が決まるのも久保選手なので、由緒あるベルトを巻けたのはうれしいです。久保選手はベルトをたくさん取ってきたけど、僕はやっとベルトが取れて、強さの証明ができて、これからはもっともっとベルトをチームで勝ち取っていきたいです。
(今後は?)K-1で久保選手が王座に君臨していますけど、僕にとって今の環境が一番成果が出るので、無理矢理久保選手と対戦するために環境を変えるのはマイナスなので、僕はこれ(Krush王座)を守りつつ、チャンスが来たらK-1も行って、誰が来ても迎え撃つ感じですね。Krushでも後楽園ホールでもガッツリやって行こうと思います。
第7試合 Wメインイベント1 Krushスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×中澤 純(TEAM Aimhigh/王者、元INNOVATION&MA日本ウェルター級王者/64.8kg)※2度目の防衛戦
○篠原悠人(DURGA/挑戦者、K-1甲子園2015 -65kg優勝/64.8kg)
判定1-2 (岡田30-29/豊永29-30/山根29-30)
※篠原が王者に
両者は昨年2月の第5代王座決定トーナメント準決勝で対戦し、中澤が2Rに左ストレート等で2ダウンを奪いKO勝ち。篠原は今年5月大会までの挑戦者決定トーナメントで細越貴己とFUMIYAを下して挑戦権を獲得した。中澤は6月17日のK-1で山崎秀晃戦で判定負けしてから1か月半間隔の試合となる。
篠原は構えを度々スイッチし、どちらかといえばサウスポー主体。中澤が中央から圧力をかけ、篠原が回って距離を取り続ける構図が終始続く。篠原がどちらの構えの状況でも、中澤が右ロー主体でローを効かせ、篠原は時折バランスを崩す。だが篠原はステップで回りつつ連打を封じ、左ストレートを時折クリーンヒットし印象を五分に戻す。3R終盤、中澤がローを効かせたが、篠原は度々パンチの打ち合いに持ち込むと、パンチのヒットでは上回る。
記者採点は全Rとも10-10で合計30-30。延長ではっきり差を示して欲しい試合だった。ジャッジは割れたが、いずれも1点差で、2者が篠原を支持し、篠原がリベンジと王座奪取を果たした。マイクを持った篠原は「去年のトーナメントで中澤選手に負けてから悔しくて、フィジカルとかを強化して、ここでベルトが取れたのはうれしいです。でもここからがスタートやと思うんで、KrushでもK-1でもどんどん活躍したいです」とアピールした。
第6試合 セミファイナル ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○林 健太(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangスーパーライト級王者)
×水町 浩(士魂村上塾/元RISEライト級(63kg)王者、元WMAF世界ウェルター級王者)
1R 2’47” KO (3ダウン:右フック)
1R、林が右ローを着実に当てて序盤から主導権を握り、ロープに詰めて右フックでダウンを奪取。水町はダメージが大きく、その後も立て続けに林が右フックで2ダウンを奪い快勝した。
マイクを持った林は「62.5kgのライト級ができて最初にK-1で試合をしたのが僕なんですよ。(K-1プロデューサーの)宮田さん、そろそろK-1戻してくれないとやる気が起きないんで、よろしくお願いします」とアピールした。
第5試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○朝久泰央(朝久道場)
×里見柚己(K-1 GYM 横浜 infinity)
判定3-0 (西村30-27/豊永30-27/芹沢30-27)
1R、朝久兄弟の弟・泰央が、サウスポーの里見に対し、右のミドル、ボディ、インローをテンポ良く当て続け主導権。里見はなかなか手が出ない。2Rも泰央が右ミドル、ローを効かせ、崩しも随所で決めて巧さを印象付ける。2R終盤から時折サウスポーにスイッチし、右のインローを当てていると、3Rには効き目を発揮。泰央はサウスポー主体になり、ロー、バックスピンキック、左テンカオ、左ストレート等を当て続けて里見を圧倒し判定勝ちした。
第4試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○明戸仁志(K-1 GYM EBISU FREE HAWK)
×剣闘士“俊”(K-1ジム総本部チームペガサス/J-NETWORKスーパーフェザー級5位)
4R 判定2-1 (10-9/9-10/10-9)
3R 判定1-0 (30-29/29-29/30-30)
- 愛鷹亮(18年8月のKrushでの写真)
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×和夢(Gwinds)
○鷹大 [たかひろ](ウィラサクレック・フェアテックス西川口/WPMF日本フェザー級王者、元WMC世界&WPMF日本スーパーバンタム級王者)
判定0-3 (29-30/29-30/29-30)
第2試合 ヘビー級 3分3R(延長1R)
○愛鷹 亮(力道場静岡/Bigbang王者/98.3kg)
×俊雄(PAL-GYM/J-NETWORK 6位/99.2kg)
2R 0’53” KO (パンチ連打)
第1試合 68.5kg契約 3分3R(延長1R)
×迅也(北斗会館浅科道場/第6回K-1アマチュア全日本大会 チャレンジAクラス -70kg優勝)
○瑠久(K-1 GYM横浜infinity/K-1甲子園2017 -65kg準優勝)
2R 2’38” KO (右ストレート)
プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R
×斉藤雄太(K-1 GYM EBISU FREE HAWK)
○高下由暉(Fighting Kairos)
判定0-3 (26-30/26-30/27-30)
プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
×鈴木孝司(K-1ジム蒲田チームキングス)
○谷中蒼空(ドージョー☆シャカリキ)
判定0-2 (27-27/27-28/27-28)