Krush 10.21 後楽園ホール:フライ級王座戦インタビュー/18歳8戦全勝の王者・大鹿統毅「やってきた格闘人生の差を見せる」×元ボクシング日本王者・悠斗「僕が勝たないとKrushとK-1のフライ級は変わらない」
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Krush.154(10月21日(土)後楽園ホール)でのKrushフライ級タイトルマッチ・大鹿統毅(王者)vs. 悠斗(挑戦者)の2選手のインタビューがK-1 GROUPから届いた。またこの試合の紹介映像もK-1のYoutubeにアップされている。
第9試合 ダブルメインイベント1 Krushフライ級(51kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
大鹿統毅(K-1ジム総本部チームペガサス/王者、K-1甲子園2022 -55kg優勝)※初防衛戦
悠斗(HUNGRY GYM/挑戦者、WMC日本ライトフライ級(49kg)王者、元ボクシング日本同級王者)
大鹿は昨年のK-1甲子園優勝者で18歳。湘南格闘クラブ時代にBigbang等で5戦全勝後、昨年12月のKrushでK-1グループのプロの試合に初登場し、西林翔平に判定勝ち。今年5月の第2代Krushフライ級(51kg)王座決定トーナメントでは準決勝で山脇飛翼を1R KOすると、決勝では大夢に判定勝ちし、8戦全勝で王座を獲得した。
悠斗はキックボクシングでプロデビューした後、ボクシングに転向し日本ライトフライ級王座を獲得。その後、キックに戻り、昨年9月のBOMでイオリ・ウォーワンチャイに勝利しWMC日本王座を獲得。今年7月のKrushでK-1 GROUPに初参戦すると、松葉斗哉をわずか9秒、左フック一撃でKOし、このインパクトが評価され、2戦目で王座挑戦権を獲得した。
大鹿統毅「やってきた格闘人生の差を見せる」
―― カード発表会見の際に、プロデビュー前に勇斗選手と練習していたことがあるというお話をされていましたよね。その時は、自分が王者になってその悠斗選手と対戦するとは思わなかったのでは?
大鹿 でも、同じぐらいの階級でやってるのは知ってたので、「いつかやるかも」という気持ちも少しはあったかもしれないですね。
―― その悠斗選手が初防衛戦の相手に決まった時はどう思いましたか?
大鹿 悠斗選手のKrush1戦目で9秒でKOしたのを見た時に、すぐ次とは思わなかったですけど、いずれやるだろうなとは思ったので、決まったからといって特に何かというのはなかったです。ただ、「えっ、2戦目でタイトルマッチ?」とは少し思いました。
―― 勝手に想像すると、練習したことがあってボクシング王者の実績もあってKrushでもあの勝ち方で、「厄介な相手が来たな」と思っても不思議はないと思うんですが、そんなことはない?
大鹿 そういうのは何にもなかったですね。自分とやってKO勝ちしたわけじゃないし、僕からすると「9秒でKOしたからって何なの?」みたいな感じでした。
―― 会見でも、悠斗選手からは自信の発言が続出していましたが。
大鹿 やっぱりボクシングの元日本チャンピオンですし、ムエタイのチャンピオンにもなっているので、キャリア的には相手の方が全然上なんですけど、自分がやってきた格闘人生の差を見せられたらというのが、自分にとって一番の気持ちですね。圧勝して、今までやってきたことを証明したいなと。
―― 大鹿選手自身はプロデビュー以来、8戦全勝で来ています。ご自身としては、この結果は順調ですか?
大鹿 一戦一戦やっていく中で、課題が残る試合ばっかりなので、自分的には、勝ち進んではいるんですけど、まだまだだなという感じですね。でも今は、今までやってきたことを出しているだけなので、それが勝利につながっているのはうれしいです。
―― 今一番課題に感じているところは?
大鹿 倒すというところに関してはまだまだだなと思います。戦績を見てもそう思われるだろうなと思うし、やっぱりチャンピオンなので倒さないと意味ないと思うんで。
―― 倒したいという気持ちは、K-1 GROUPに参戦して、なおかつチャンピオンになってどんどん強くなっている?
大鹿 そうですね。チャンピオンになって、次の目標はと言われたら、倒す練習をしてどんどん倒していくということです。
―― ただ8戦全勝で来れているわけで、その一番の要因はどこだと思ってますか?
大鹿 自分で言うのも何ですけど、やっぱり練習したことが出るので、練習に集中して、濃い練習をしてきた人がチャンピオンになると思ってるんですよね。「次の試合に向けて」とかじゃなくて、強さの証明のために僕はコンディションを作ったり技を磨いたりしているので、それが出ているんだと思います。
―― 今の練習環境はどんな感じですか?
大鹿 K-1ジム総本部がメインで、あとはボクシングジムに出稽古に行ったり、実家の空手道場で代表のお父さんや弟とも練習しています。
―― K-1ジム総本部にはチャンピオンも多くいるので、練習も充実しているのでは?
大鹿 はい。うまい選手は練習でも自分の弱いところを突いてきたり、僕が嫌がることをしてくるので、そういう面でいろいろ教えてもらっているなあと実感しています。
―― Krushフライ級はまだまだ始まったばかりということもあって、他の階級と比べると認知度も高くない現状があります。そこでどうしていきたいですか?
大鹿 やっぱり自分はチャンピオンなので、強さを見せていくのが近道なのかなと思います。自分が先陣を切って行かないと、フライ級の選手層も広がらないですし、お客さんもついてこないですからね。そのためにも、今回KOで勝つのはもちろんですし、フライ級の他の選手たちにも差を見せて勝たないといけないという気持ちが強いです。
―― そういう勝ち方をするにあたって、悠斗選手のパンチは怖くはない?
大鹿 いや、怖かったら試合に出ないですよ(笑)。自分のやってきたことを出すだけなので、パンチの怖さとか関係ないですね。
―― フライ級がもっと盛り上がるためには、これから選手層も広がってほしいと。
大鹿 それは思います。僕が18歳なので、「若い選手に」って言うのもアレなんですけど(笑)、もっと出てきてほしいですね。僕を目標にしてくれたらうれしいですし、どんどん来てほしいです。それに、K-1にもまだフライ級がないので、僕がエースになって階級を作ってもらえるようにもしたいですし。チャンピオンとして、K-1のフライ級を作るというのが今の目標です。
―― では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか?
大鹿 今回は初防衛戦で、やっぱり防衛してからが本当のチャンピオンだと思っているので、しっかり圧倒して勝って、チャンピオンとしての強さを見せたいと思います。
―― 分かりました。ありがとうございました!
悠斗
―― 7月の松葉斗哉戦では9秒でワンパンKO、最高のK-1 GROUPデビュー戦になりましたが、ご自身としてはいかがでしたか?
悠斗 ちょっとうまくいき過ぎましたけど、ああいう結果になるように練習はしてきましたんで、どっちにしてもKOはするんだろうなとは思ってました。だから練習通りといえば、練習通りです。
―― その試合はあまりに短時間でしたが、いろいろなリングに上がってきた悠斗選手は、Krushのレベルをどう見ていますか?
悠斗 今、自分で戦っている団体なのであんまり言いたくないですけど、やっぱりそんなに高くないと思います。チャンピオンの大鹿選手もその中で戦ってきての無敗ということだと思うので、今まで僕が戦ってきた世界レベルの選手と比べてるわけでもないですけど、気後れするところも全くないというところですね。
―― だったら、2戦目でいきなりタイトルマッチというのは、自分では当然のこと?
悠斗 当然だと思ってます。カードが発表されたらSNSではいろいろ言われましたけど、特に今のフライ級の選手はみんな若いですしね。会見でも大鹿選手は「これで勝てば日本最強」とかって言ってましたけど、もっともっと強いヤツはいるんで。
―― そして、ここで勝って王座を獲るのも当然?
悠斗 はい。僕の方がキャリアも3倍ありますしね。まだまだ強くなってるのも実感してるんで、ここで獲って、K-1 GROUPの名前をお借りして自分の輝きをさらに出していければと思っています。
―― ボクシングからキックボクシングに復帰した際は、アジャストするのに少し時間がかかりましたよね。それはどのように克服したんですか?
悠斗 確かに時間は少しかかりました。それができたのは、トレーナーの存在がけっこう大きかったです。あとはスパーリングを増やしたり、試合もけっこう短期間にコンスタントに行ったので、結果はどうあれ、今となってはその時間がけっこう重要だったんじゃないかと思ってます。でも結局、ムエタイでもベルトを獲って、他団体のトップランカーも倒して、結果的にこうなることは分かってましたからね。結局自分が一番だってことは分かってるんで、その瞬間瞬間で過程として負けることはあっても、人間的な強さというか、何度も立ち上がってきた強さがありますから。
―― ではその経験と強さを、18歳の無敗の王者にぶつけると?
悠斗 「ぶつける」とか「王者」とかも本当に考えてなくて。僕もチャンピオンですからね。会見ではあんまり言わなかったですけど、チャンピオンにベルトをチラつかされても、ベルトなら僕もたくさん獲ってきたから、という気持ちもあったんです。何というか……どっちが本当のチャンピオンなのかを、試合で分からせてやるという気持ちですかね。
―― なるほど。
悠斗 ただ僕からすると、やっと自分の得意なルール、得意な土俵で、いろんな点で全てがいい方向に向かってきたという気持ちが強いんです。ムエタイは僕の身長とか体型的に合わなかったんですが、K-1ルールというのは倒しに行くことが評価されるという絶対的な違いがあるので、そこを楽しみにしていてほしいというか。だから、毎回そうなんですけど、相手はあんまり関係ないんですよね。
―― というと?
悠斗 やっぱり世界レベルの怖い人たちを相手にしてきたので、相手の攻撃でビックリしたりすることもそう多くはないですから。相手がどうこうというより、自分がどういう戦いをするかだけで、それが自分の得意なルールで見られるよ、ということです。それを見せ続ければ、自然と注目されるようになるでしょうし、KrushとかK-1のフライ級への注目度も上がってくると思います。
―― 「ボクシング元王者? じゃあ蹴りはどうなの?」「ムエタイ王者? K-1ルールやれんの?」とか、現状Krushファンからはいろんな見方をされていると思いますが、もう関係ない?
悠斗 そうですね。もう人の見方は気にしてなくて、「戦いとは」「強さとは」みたいなところばっかり考えるようになりました。あとはジムをオープンして立場的なところもありますから、「何を残していけるか」みたいなこともよく考えます。
―― ちょうど話題が出ましたが、以前に所属されていた東京町田金子ジムが閉鎖となり、ご自身でHUNGRY GYMをオープンされました。いろいろと環境も変わりましたよね?
悠斗 変わりましたけど、けっこういい方向に行ってます。以前は年齢的なことを言い訳にして練習の強度を落としたりしてたんですけど、今はジムのトップとして、追い込んでたらできちゃうんですよね。練習時間も長くなりましたし、内容も濃くなりました。以前のジムの仲間もいてくれるので、いい感じになっています。
―― 再度、大鹿選手の話に戻ります。「相手どうこうではない」という話がありましたが、警戒するところはないですか?
悠斗 会見でも話が出た通り、彼のプロデビュー前にスパーリングもしてますし、今はネットで試合映像も見られるじゃないですか。だから手の内は分かってるところもありますが、もちろん全体的に警戒はしてますよ。
―― その上で、王座奪取に死角はない?
悠斗 そう思ってはいますが、格闘技って積み上げてきたものが一瞬で崩れ去る残酷なものでもあるので、その恐怖感と、立ち向かう勇気とのバランスですよね。いろんな意味で準備はできてるかなと思います。それに今回、僕が勝たないと、KrushとK-1のフライ級は変わらないと思うんですよ。大鹿選手が勝ってもK-1フライ級はできないでしょう。僕が勝てばいろいろ変わると思うので、そのためにも負けられないという気持ちがあります。
―― では最後に、この試合に向けての“決意”を教えていただけますか?
悠斗 必ずKOするので、見てくださいということですかね。Krushという舞台、K-1ルールですから、倒さないといけないと思ってますんで。
―― 分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
第10試合 ダブルメインイベント2 Krushフェザー級(57.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
森坂 陸(エスジム/王者)※初防衛戦
篠塚辰樹(MASTER BRIDGE SOUND/挑戦者)
第9試合 ダブルメインイベント1 Krushフライ級(51kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
大鹿統毅(K-1ジム総本部チームペガサス/王者、K-1甲子園2022 -55kg優勝)※初防衛戦
悠斗(HUNGRY GYM/挑戦者、WMC日本ライトフライ級(49kg)王者、元ボクシング日本同級王者)
第8試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
新美貴士[たかひと](名古屋JKファクトリー/元Krushフェザー級王者)
稲垣 澪[れい](K-1ジム大宮チームレオン/元Bigbangフェザー級王者)
第7試合 バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
大久保琉唯(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER/元Krushフライ級王者、K-1甲子園2021 -55kg優勝)
黒川瑛斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
第6試合 第6代Krush女子フライ級(52kg)王座決定トーナメント・一回戦(2) 3分3R(延長1R)
鈴木万李弥(クロスポイント吉祥寺)
麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)
第5試合 第6代Krush女子フライ級(52kg)王座決定トーナメント・一回戦(1) 3分3R(延長1R)
真優[まひろ](月心会チーム侍)
池内紀子(POWER OF DREAM)
第4試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
山本直樹(K-1ジム五反田チームキングス)
松本和樹(T-GYM)
第3試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
鬼山桃太朗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Bigbangスーパーバンタム級王者)
野田 蒼(月心会チーム侍/K-1甲子園2020 -55kg優勝)
第2試合 フライ級(51kg) 3分3R(延長1R)
大夢[だいな](WIZARDキックボクシングジム)
宗一郎(朝久道場/KPKBバンタム級王者)
第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
三宅祐弥(Hacker GYM)
赤田功輝(RAIGHT)※ALONZA ABLAZEから所属変更
プレリミナリーファイト第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
橋本雷汰(BFA-SEED/K-1甲子園2022 -60kg優勝)
啓斗(team ALL-WIN)
プレリミナリーファイト第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
寺島 想[こころ](AX GYM)/K-1カレッジ2020 -60kg優勝
サガエ・ルーカス(ブラジル/ブラジリアンタイ)
プレリミナリーファイト第1試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R
田上“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)
水上陽生[はるき](ポゴナ・クラブジム)
概要
大会名 Krush.154
日時 2023年10月21日(土)開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:30 本戦開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生放送)
チケット料金 SRS席 20,000円 RS席 15,000円 S席 10,000円 A席 7,000円 ※当日券500円アップ。16:00より販売 ※小学生からチケットが必要
チケット販売 K-1.SHOP グッドルーザー 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/krush/