K-1 KRUSH 7.21 後楽園ホール:日本vs中国7対7対抗戦 中国が5勝。卜部功也が55秒KO負け
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
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K-1 KRUSH FIGHT.103
2019年7月21日(日)後楽園ホール
レポート:井原芳徳
第9試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・大将戦 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○ジュー・シュアイ[Zhu Shuai](中国/遼寧創新ジム/CFP/2016年WLF-60kg級新人王)
KO
×卜部功也(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 WORLD GPライト級&スーパー・フェザー級(60kg)王者)
1R 0’55” KO (右フック)
功也は3月のさいたま大会で林健太に敗れ、K-1 WORLD GP王座から陥落。試合後は引退も考えたが、練習を再開すると闘争心が戻り、今回の再起戦が用意された。しかし功也には非情な結果が待ち受けていた。
相手は23歳のホープ、シュアイ。サウスポーの功也がスピードのある右ジャブを振り、左ハイも出し、積極的な攻め。シュアイも右ハイを返すが、功也はブロックする。功也の左ミドル、シュアイの右ローの応酬の後、シュアイが右ミドル、右ストレートを当てた後、少し下がった功也の右ジャブのカウンターでシュアイが右フックを当てると、功也はダウンする。功也はロープをつかんで立ち上がるが、ファイティングポーズを取ろうとしたところでフラつき、豊永レフェリーがストップした。功也がまさかのKO負けとなった。
第8試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・副将戦 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○ジャオ・チョンヤン[Zhao Chongyang](中国/一龍奥宇ジム/CFP)
×伊藤健人(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
3R 0’16” KO (飛び膝蹴り)
チョンヤンは昨年の日中対抗戦でレオナ・ペタスにKO負けしたが、中国でもトップクラスの選手の一人で、今回はその強さを印象づける。1R、サウスポーの伊藤に対し、チョンヤンが圧力をかけ続け、残り1分、右ボディストレートを効かせると、左の膝もボディに当て、パンチラッシュでダウンを奪う。
2R、伊藤はオーソドックスに切り替えるが、チョンヤンは圧をかけ続け、右ミドル、右ボディストレートを当てる。終盤、少し圧力が落ちるものの、左ミドル、膝を随所で当て、伊藤に主導権を奪わせない。
すると3R、開始すぐに試合が決まることに。回復したチョンヤンが前に出て、パンチ、左ミドルを当てていると、右の飛び膝をクリーンヒット。これ一発で伊藤をマットに沈めた。
第7試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・三将戦 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○ワン・ポンフェイ[Wang Pengfei](中国/遼寧創新ジム/CFP)
×中野滉太(POWER OF DREAM)
判定2-0 (伊藤29-28/山根28-28/三浦29-28)
1R、ポンフェイが右ミドルを当てると、中野が倒れる。三日月蹴りがボディに当たったようにも見えたが、レフェリーはローブローと判断し、休憩時間を設ける。その後は五分の状況が続く。
2R、両者体を付けた状態で中野が右膝を連打すると、ポンフェイの右膝がローブローとなり、中野に休憩の時間が設けられる。再開後、中野が右ミドルとロー、左テンカオを効かせ、やや優位になる。
3R、ポンフェイも右ミドルを強打するが、中野はひるまず膝、左ボディを返す。お互い一歩も引かない状況が続くが、やや中野のヒット数が上回り終了。僅差の内容だったが、ポイントを奪わせる状態を作らなかった中野が判定勝ちした。
(8月9日追記:1Rに中野が倒れた場面について、審判部と主催者の検証の結果、ローブローではなく、腹部へのダメージによるものと判断され、ダウンと認められ、裁定が上記の通りに変更となった。当初の採点は判定0-3 (29-30/28-30/29-30)だった。詳細はこちらの記事参照)
第6試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・中堅戦 スーパー・ウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
×ドン・ウェンフェイ[Dong Wenfei](中国/項城浩爽武校/CFP/WLF武林風-75kg級インターコンチネンタル王者、S-1 -71kg級世界王者)
○藤村大輔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)※A-BLAZE×KICKGYMから所属変更
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
ウェンフェイは重みのある右ローを当てるが、藤村も随所でフックを返し続ける。2Rはウェンフェイが圧力を強め、藤村は少し劣勢だったが、3R、右のテンカオで詰めた後、右フックを当ててダウンを奪い判定勝ち。KREST移籍初戦を白星で飾った。
第5試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・五将戦 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○ジャン・チュンユー[Zhang Chunyu](中国/盛利人合ファイトクラブ/CFP)
×加藤虎於奈(TEAM TOP ZEROS)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)
※3Rパンチ連打で加藤に1ダウン
チュンユーはブアカーオとムエタイルールで対戦し、敗れたが判定まで持ち込んだことがある選手。64戦のキャリアがあり、5戦目の加藤との幅が大きい。チュンユーはゆったりしたリズムながらも、細かくロー、ミドルを当て、加藤もスイッチしつつミドル、ローを返すが、もらってもなかなか崩れない上、多くの攻撃を軽々とかわしている。
差の乏しいまま突入した3R、中盤過ぎからチュンユーの右ローがようやく効き目を発揮すると、加藤は口が開いて疲れも見え始める。するとチュンユーは左ボディを効かせ、コーナーに詰めてパンチを連打。終了間際、加藤は背中を向け、ロープの外に頭が出てしまい、山根レフェリーからダウンを宣告され、点差を広げチュンユーが判定勝ちした。
第4試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・次鋒戦 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×ワン・ジュンユー[Wang Junyu](中国/星武創新ジム/CFP)
○山本直樹(優弥道場)
判定0-3 (29-30/28-30/28-30)
昨年の対戦では延長まで及び、山本が延長の末に判定勝ちしている。サウスポーのワンに対し、山本が距離を取りつつ、右ミドルを的確にヒット。次第に圧力をかける時間が長くなり、1R終盤にはボディにパンチと蹴りを効かせ追い詰める。その後もボディ狙いのパンチ、ミドル、膝を着実に当て続け主導権を維持し、文句なしの判定勝ちを果たした。
第3試合 日本vs中国・7対7全面対抗戦・先鋒戦 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○ワン・ジーウェイ[Wang Zhiwei](中国/遼寧創新ジム/CFP)
×瓦田脩二(K-1ジム総本部チームペガサス)
判定3-0 (30-29/30-27/30-29)
去年の対抗戦は佐々木大蔵に敗れたワンだが、圧力をかけ続け、右ロー、右ミドル、右ストレートを随所でヒット。3R終盤には左ボディ、バックハンドブロー、バックスピンキックを立て続けに出す等して攻勢を印象づけ判定勝ちした。
なお、日中対抗戦は7戦4勝で中国勢の勝ち越しとなった。(8月9日追記:中野×ワンの裁定変更により、中国の5勝に変わっている)
第2試合 バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
○佐々木洵樹(POWER OF DREAM/元プロボクシング東洋太平洋フェザー級13位)
×萩原秀斗(K-1ジム総本部チームペガサス)
1R 2’51” KO (3ダウン:右フック)
佐々木がキック転向2戦目で、KRUSHバンタム級王座挑戦実績のある萩原と対戦。1R、佐々木がサウスポーに構え、細かく動いて、萩原の右のインローに合わせ、左ストレートでダウンを奪う。さらに左ストレートでダウンを重ね、最後は左ミドルを入れてからの右フックで倒したところでレフェリーがストップした。
第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
×東本央貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
○松本涼雅(team ALL-WIN)
判定0-3 (28-30/28-29/29-30)
松本は安保兄弟が運営するジムに所属する18歳で、今回がデビュー戦。試合5日前のオファーだったが、チャンスをものにする。サウスポーの東本に対し、松本が右ミドル、ハイ、ストレート的確にヒット。3R終盤には右アッパーでぐらつかせる場面も作り判定勝ちした。
プレリミナリーファイト第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
○山田泰士(K-1ジム五反田チームキングス)
×藤田義文(優弥道場)
判定3-0 (30-29/30-28/30-28)
プレリミナリーファイト第2試合 女子アトム級(45kg) 2分3R
×チャン・リー(ROCK ON)※CLUB E.D.Oから所属変更
○菅原美優(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定0-2 (29-29/29-30/28-30)
プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
○塚本拓真(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
×志村力輝(兼清流総本部)
3R 0’24” KO (右ストレート)