Krush 10.31 後楽園ホール(レポ):児玉兼慎、大岩龍矢に判定勝ちしライト級王者に。大平龍、同門の長野翔から2ダウン奪い判定勝ちしバンタム級王者に

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Krush.193
2026年10月31日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
児玉兼慎、大岩龍矢に判定勝ちしライト級王者に
第10試合 メインイベント Krushライト級(62.5kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
×大岩龍矢(team VASILEUS/王者、元Bigbangライト級王者)※2度目の防衛戦
○児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/挑戦者)
判定0-3 (岡田29-30/豊永28-29/梅木28-30)
※児玉が王者に
大岩は34歳。24年7月のKrushで伊藤健人に判定勝ちし、Krushライト級王者となる。11月の地元名古屋大会ではトーマス・アギーレと63kg契約で対戦し判定負け。昨年7月のK-1で西本竜也に3R KO勝ち。盟友・武尊氏率いるVASILEUSに移籍し、昨年11月、篠原悠人に判定勝ちしKrushライト級王座を初防衛。今年5月のK-1では永澤サムエル聖光に判定負け。永澤は9月12日のK-1で里見柚己のK-1王座に挑戦しKO勝ちした。
児玉は25歳。20年にKrushでデビューし、24年には元Krushライト級王者の瓦田脩二と伊藤健人に勝利。昨年2月のKrushライト級GP一回戦では天野颯大に延長判定負けしたが死闘を繰り広げ印象を残した。4月、上野空大に3R TKO勝ち。9月、大谷翔司に判定勝ちし王座挑戦に一歩進んだが、試合前に左目の網膜剥離と白内障を発症しており、手術を受ける。今年5月のRIZINではMMAに挑戦し、ジョリーの腕十字の対処ができず、71秒で一本負けしたが、昨年、上野と大谷に勝った実績が評価され、王座挑戦権を獲得した。
1R、両者ガードを固めつつ、大岩は右カーフキック、児玉は右ミドルといった蹴りを当てる場面もあるが、パンチはまだガードの上からだったり、やや距離が離れているため空振りになりがちで、まだ差がほとんどつかない。記者採点はイーブン。
2R、お互い右カーフを当てていたが、次第に児玉の右カーフのヒットが増えるように。大岩はまだふらつかないが、少し足が流れがちで、自分の右カーフはあまり蹴れなくなる。それでも最後、大岩は前に出て右フックを立て続けに当て、ガードの上のヒットもあったが、巻き返しを印象付ける。記者採点はイーブンだが、大岩のカーフのダメージと巻き返しについてジャッジの評価が分かれそうだ。
3R、両者ガードを固めつつも距離が縮まり、頭を近づけた状態で、お互いパンチを当てる。大岩も右フックを当てる場面もあるが、児玉は右ミドル、カーフといった蹴りも絡め、パンチと合わせてやや攻撃の多い状態のまま終わる。記者採点は児玉だがイーブンもありうる。合計29-30で児玉。僅差のラウンドが続いたため、ジャッジ3者の採点はバラついたが、3者とも児玉を支持し、児玉が判定勝ちした。大岩は不満げにリングを降りた。
チャンピオンベルトを巻き、マイクを持った児玉は「チャンピオンになりました。ありがとうございます」と話し、チームメイトや応援団に感謝を述べ「25年しか生きていないですけど今日が一番幸せです。応援してくれたファンの皆さんに一言。やってやったぜ」と安堵の表情を浮かべつつ話した。最後は一つ前の試合でバンタム級王者となった後輩の大平龍やシルバーウルフ勢と記念撮影した。
大平龍、同門の長野翔から2ダウン奪い判定勝ちしバンタム級王者に
第9試合 セミファイナル 第10代Krushバンタム級(53kg)王座決定トーナメント決勝戦 3分3R(延長1R)
○大平 龍(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
×長野 翔[かける](K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定3-0 (西村30-26/豊永29-26/梅木30-26)
※大平が王者に
Krushバンタム級王座決定トーナメントは12選手参加で、1月の後楽園ホール大会と2月のエディオンアリーナ大阪第2競技場大会で一回戦2試合ずつが行われた。一回戦勝者の4選手が3月の後楽園大会でシードの4選手と準々決勝を行い、7月のK-1福岡大会で準決勝を行い、10月31日のKrushでの決勝には、九州出身・シルバーウルフ所属の21歳の2人が勝ち残った。
大平は鹿児島出身の21歳。24年10月のKrush初戦では上遠野寧吾にKO負けしたが、以降は5連勝中で、今回のトーナメント一回戦で松谷梛を、二回戦で計量オーバーの板橋武留を、いずれも右のパンチで1R KO。7月の準決勝では石郷慶人からパンチで2度ダウンを奪い判定勝ちしている。
長野は福岡出身の21歳。22年にデビューし、23~24年に4連勝後、昨年1月、大夢のフライ級王座に挑戦予定だったが、直前にヘルペスウイルスに感染し欠場。5月、バンタム級に階級を上げ、白幡裕星に延長判定1-2で惜敗したが、その後は4連勝中。3月のトーナメント一回戦で早田吏喜に判定勝ちし、7月の準決勝で東虎之介に判定勝ちし、決勝に進んだ。
1R、お互い慎重な立ち上がりだったが、中盤から長野の左フックが立て続けに当たるように。だが大平も右のカーフキックを随所で当て、長野は時折スリップして、やや印象を悪くする。記者採点はイーブン。ジャッジは2者がイーブンで、豊永氏のみ長野につける。
2R、クリンチが多くなるが、その中で大平が右カーフを執拗に当てていると、効いてきたか?終盤、大平が右カーフ、右テンカオからの左ストレートのコンビネーションを決めてダウンを奪う。10-8で大平が取るラウンドに。
3R、大平が右カーフを当てつつ、左インカーフ、左テンカオ等も随所で当てて、ヒット数で差をつける。すると終了間際には大平がまたも左フックでダウンを奪う。長野が立ち、すぐ時間切れとなり終わる。10-8で大平が取る。記者採点合計30-26で大平。ジャッジ3者も大平を支持し大平が判定勝ちした。
チャンピオンベルトを巻きマイクを持った大平は「上京してからずっと翔を超えようと練習していました。翔は強くて、試合前も怖くて複雑な気持ちもありました。これからもライバルです。一緒に強くなっていこう」と、長野が退場した青コーナー側を向きながら呼びかけた。続けて「大宮司さんとなら、どんな高い壁も乗り越えられると思います。これからもお願いします」と、この日はどちらのセコンドにもつかなかったトレーナーの大宮司進氏に向け語った。
さらに大平は「家庭の事情で中学1年で家族がバラバラになって、家族と会うことはないと思っていたんですけど、試合の度に7人の家族全員が集まって来てくれます。7人揃うのは格闘技があるからだと思うので、格闘技に恩返ししたいです。K-1、Krushだけじゃなく、格闘技界を引っ張るので、僕の応援お願いします」と宣言した。最後は「次、メインで兼慎さんがシルバーウルフのベルトを2本目にしてくれますので、僕の応援に来た人も残って応援してください」と応援団に呼び掛けた。
関口功誠、三宅祐弥に判定勝ち
第8試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×三宅祐弥(Hacker GYM/KPKBスーパーフェザー級王者)
○関口功誠(ALONZA ABLAZE)
判定0-3 (西村26-30/岡田27-30/梅木27-30)
1R、前に出る三宅に対し、関口が左ジャブを随所で当てつつ、左ボディフックや右カーフも絡める。関口がやや優位だが、まだ三宅をひるませるような攻撃は出せない。
2R、関口が変わらず左ジャブを起点にしつつ、左右のボディのヒットを増やし、左ストレートも当てて、差をよりはっきり示す。
3R、三宅も右テンカオを当てて巻き返すが、中盤、関口がパンチラッシュから左フックを当ててダウンを奪う。その後もパンチで攻め続け終了し判定勝ちした。
鬼山桃太朗が1R KO勝ち
第7試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○鬼山桃太朗(team VASILEUS/元Bigbangスーパーバンタム級王者)
×龍翔(EX ARES/元ジャパンカップキック・スーパーバンタム級王者)
1R 2’29” KO (右フック)
1R、龍翔が左ジャブを立て続けに当て、先手を取るが、パンチの打ち合いの展開で鬼山が左フックをクリーンヒット。ひるんだ龍翔に対し、鬼山がパンチで攻め続け、右フックでダウンを奪う。龍翔はダメージが大きいが、レフェリーは試合を続行する。鬼山が引き続きパンチを当て続け、龍翔が防戦一方になったところで、レフェリーがストップした。
マイクを持った鬼山は「12月にフェザー級のKrushのトーナメント決勝があると思いますけど、すぐにやらせろと言わせないですけど、勝ったほうとやりたいです。フェザー級チャンピオンになります」とアピールした。
第6試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
×寺島 想[こころ](AX GYM/K-1カレッジ2020 -60kg優勝)
○遥心[はると](K-1ジム総本部チームペガサス/K-1カレッジ2023 -60kg優勝)
判定0-3 (26-30/27-30/28-30)
第5試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○SEIYA(POWER OF DREAM)
×斎藤祐斗(JK TRIBE)
判定3-0 (岡田30-29/西村30-28/梅木30-28)
第4試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○内田 晶(チーム・タイガーホーク)
×藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
1R 2’56” KO (左ハイキック)
1R、内田が右ミドル、カーフキック等を的確に当てて主導権を握ると、終了間際、ワンツーのパンチを当ててからの左ハイをクリーンヒットし、藤田をKOした。マイクを持った内田は「55kgも熱いと思うんですけど、俺のことも忘れないでください。K-1が熱いですけど、Krushのベルトが欲しいです」とアピールした。
第3試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×山本 陸(K-1ジム総本部チームペガサス)
○瑠唯(リーブルロア)
判定0-2 (西村29-30/三浦30-30/豊永28-29)
第2試合 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○加藤りこ(Stinger)※K-1ジム五反田チームキングスから所属変更
×原田ゆうな(SHINE沖縄)
判定3-0 (西村30-26/箱崎30-26/梅木30-26)
1R、両者サウスポーで構え、原田が右ミドルを当てるが、直後に加藤が左ストレートを当てダウンを奪う。以降はお互い2Rも目立つヒットに乏しい状態が続く。だが3R、加藤が原田の右ストレートのカウンターで、またも左フックをクリーンヒットしてダウンを奪い、点差を広げて判定勝ちした。
アマボクシング強豪・田口永真、キックデビュー戦は辛勝
第1試合 女子-46kg契約 3分3R(延長1R)
×坂上りま(岡澤道場サイクロンジム大船)
○田口永真[えいしゃ](POWER OF DREAM/全国高校ボクシング選抜2023女子ライトフライ級 優勝)
判定0-3 (豊永28-29/箱崎29-30/29-30)
1R、ボクシングから転向しキックデビューした田口が、開始すぐから前に出続け、随所で左のジャブ、フック、右ストレートを強打し、前蹴りも絡めて主導権を握る。坂上は鼻血を出すが、最後、田口を下がらせ左フックを当てて一矢報いる。記者採点は田口。
2R、田口は圧を弱めステップを使って距離を取るように。何かを試したかったか?攻撃が減る。坂上も左ジャブ等を返すが、その先には持ち込めない。記者採点はイーブン。
3R、田口が圧を強めるが、パンチの打ち合いの中で、坂上が左フックを随所でクリーンヒットし優位で終える。記者採点は坂上。合計29-29でイーブン。ジャッジは3者とも1ポイント差で田口を支持し、田口が苦しみながらもプロデビュー戦を白星で飾った。
田口は今回46kg契約だったが、スタッフの話によると45kgのアトム級でも問題ないとのこと。第2試合で完勝した加藤りこ、田口と接戦を繰り広げた坂上と合わせ、空位のKrushアトム級王座戦線で今後田口の活躍が期待できそうだ。
なお、第1試合の前には、草創期のKrushの女子の主力として活躍し、9月に51歳で逝去した佐々木仁子さんを追悼する10カウントゴングが鳴らされた。
プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R
○森川 絆(POWER OF DREAM)
×高橋玲音(K-1ジム五反田チームキングス)
判定3-0 (30-27/30-27/30-28)
プレリミナリーファイト第1試合 ライト級(62.5kg) 3分3R
○ケンジ・ザノリニ[Kenji Zanolini](ブラジル/ブラジリアン・タイ)
×サミール“ヒマラヤンデビル” マハラジャン[Samir Maharjan](ネパール/Y’s glow)
2R 0’54” KO (右フック)












































