シュートボクシング 11.14 後楽園ホール(レポ):海人、マサロ・グランダーを1R KO「12月のRISEのGLORYとの対抗戦の一枠に僕も入れてください」。笠原弘希、OFGマッチでONEで活躍のスーパーボールを1R KO。笠原友希はRIZIN大晦日の梅野源治戦を熱望
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SHOOT BOXING 2023 シリーズFinal – Start towards 40th anniversary –
2023年11月14日(火)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
海人、マサロ・グランダーを1R KO「12月のRISEのGLORYとの対抗戦の一枠に僕も入れてください」
第8試合 70kg契約 3分3R(無制限延長R)
○海人(TEAM F.O.D/SB世界&KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者、RISEミドル級(70kg)王者、GLORYライト級(70kg)4位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
×マサロ・グランダー(オランダ/マイクスジム/元King of Kings -65kg級王者)
1R 2’48” KO (左膝蹴り)
シュートボクシング(SB)協会はコロナ禍以前に恒例だった年末のビッグイベント(GROUD ZEROまたはS-cup)の再開を計画していたが、昨今のライブイベント増加の影響で首都圏の大規模会場を確保できず、急きょ平日火曜の後楽園ホールを確保し大会を開催した。大会のサブタイトルは「Start towards 40th anniversary」。シュートボクシングは1985年に創設され、2年後の40周年に向けてのアピールが早くも始まり、今回は海人、笠原兄弟、山田兄弟、MISAKIらSBの主力が集まった。
海人は9月のSB後楽園大会でリングインした際「(8月に)オランダでのGLORYのタイトルマッチで負けました。でもあきらめていないです。ファンの皆さんに力をもらって、負けてからも挑戦して欲しいと言ってもらえたのでリベンジしに行きます。GLORYのライト級の5位にランキングさせてもらったので、4位から1位を倒せばまたチャンピオン挑戦できると思います。11月14日、GLORYのランキングに入っている人と試合させてほしいです。GLORYでもRISEでも、どこのリングでも戦いに行きます。僕に期待して欲しいです」とアピールした。
今回海人に用意されたグランダーはバダ・ハリやメルヴィン・マヌーフらを輩出したオランダの名門・マイクスジムに所属する29歳。15年にK-1で初来日すると、野杁正明を飛び膝で切り裂きTKO勝ちし番狂わせを起こし、同年11月には当時17歳の平本蓮に判定勝ちした。だが16年の野杁との再戦では判定負けし、木村ミノル、ゲーオには敗れた。18年6月のK-1での城戸康裕戦がホールディングを多発し反則負けに終わって以来、5年ぶりの来日となる。グランダーは17~19年にGLORYにレギュラー参戦しGLORYでは4勝6敗。昨年2試合は米国とオランダでMMAの試合をし、いずれも裸絞めとアームロックで一本負けしている。
1R、海人は序盤から右のカーフキックをコツコツとヒット。グランダーは右フック、左ボディ、左飛び膝等を返す。グランダーはパンチから膝、膝からパンチといったコンビネーションの形で放つことが多く、テクニシャンぶりを発揮し、場内をどよめかせる。
海人はなかなか流れをつかみきれないかに見えたが、右のカーフを当て続けていると、終盤に左の三日月蹴りをクリーンヒットする。グランダーは動きが止まって亀の状態になり、海人はパンチの連打から左の膝蹴りのコンビネーションでダウンを奪う。グランダーはうずくまったまましばらく動けず、レフェリーがストップした。。
マイクを持った海人は「勝ててうれしいですけど、満足できていないです。12月(16日のRISE両国大会)のGLORYとの対抗戦の一枠に僕も入れてください。絶対に世界一になるんで、これからも僕に力を下さい」とマイクアピールした。
バックステージで海人は「少しでも早くまたGLORYに挑戦したいですし、返上される前に(ティジャニ・)ペスタティからベルトを取りたいです。RISEのチャンピオンとして(12月大会で)やらせてほしいです」と話した。
笠原弘希、OFGマッチでONEで活躍のスーパーボールを1R KO
第7試合 オープンフィンガーグローブマッチ 64kg契約 3分3R(無制限延長R)
○笠原弘希(シーザージム/SB日本ライト級(62.5kg)王者、元同スーパーフェザー級(60kg)&フェザー級(57.5kg)王者)
×スーパーボール・ティーデ99[Superball Tded99](タイ/元プロムエタイ協会スーパーバンタム級王者)
1R 3’00” KO (左フック)
シュートボクシングは通常のキックボクシングに、立った状態でのサブミッション・投げ技も加えたルールだが、4月の後楽園大会から、オープンフィンガーグローブ(OFG)着用の試合もスタートした。
笠原三兄弟の長男・弘希は4月大会でOFGマッチに初挑戦し、ランボー・モーラッタナバンディット(タイ)に判定勝ち。9月大会でもOFGマッチに臨み、ネイサン・ドライデン(英国)をパンチと膝蹴りで追い詰めつつ、ルールで認められるフロントチョークを極めてタップアウト勝ちした。
9月の試合前には「最近できたRISEのOFGのベルト(=王者はYA-MAN)を獲りいにいってもいい」と話し、勝利後には「62.5に相手がいなんで65に上げます。来年にでも日本最強トーナメントやりませんか」とアピールしていたが、今回はSB OFGマッチスタート以降、最強の選手がタイから招へいされた。
スーパーボールは26歳。14年にタイ国プロムエタイ協会スーパーバンタム級王座を獲得し、ラジャダムナンスタジアムの主力選手として活躍。ONEで内藤大樹を圧倒したスーパーレックとは19年のラジャダムナンの周年大会と昨年4月のTrue4Uタイトルマッチの2度対戦しいずれも判定負けした。今年から始まったルンピニーでのONEフライデーファイツでは63kg近辺で戦い、3試合ともメインイベントで勝利。2月と3月にコンクライに連勝し、2月の試合では350万バーツ(約140万円)のボーナスを獲得した。10月6日の試合ではオームノーイスタジアム王者のジュリオ・ロボ(ブラジル)に判定勝ちしたばかりだ。今回のSBでは肘無しだが、得意の首相撲からの膝蹴りが制限無く駆使できるルールで、OFGだと首相撲もやりやすいメリットがある。
1R、弘希はサウスポーのスーパーボールにプレッシャーをかけるが、スーパーボールは距離を取り、コンビネーションで左ミドルやローを当てる。弘希はなかなか的を絞らせてもらえなかったが、終盤、ロープに詰めて左ボディフックをクリーンヒットする。スーパーボールは効いていないとばかりにジェスチャーをするが、弘希はさらにパンチを振るうと、左右のストレートを立て続けにヒットする。スーパーボールは後ろにフラつき、弘希はダメ押しの左フックも当ててダウンさせると、スーパーボールは意識が飛んだまま動けず、弘希のKO勝ちとなった。
マイクを持った弘希は「スーパーボール選手はONEで凄く強い選手で、今日は運が良く僕のパンチが当たって勝てました。SBに上がってくれたことを感謝しています。Twitterで『笠原弘希には大きすぎる壁』というのを見ましたが、どんなもんじゃいとやってやりました。前にも言いましたが、立ち技で最強を決めるトーナメントを、OFGでも普通のグローブでもいいんで、大きい大会で来年やりましょう。僕が頂点に立つ自信があります」とアピールした。
笠原友希、初のヨーロッパ系選手との試合はTKO勝ち「年末、梅野選手、僕とやりましょう」
第6試合 61kg契約 3分3R(無制限延長R)
○笠原友希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者・元フェザー級(57.5kg)王者)
×スナイ・ミフター(マケドニア/マイクスジム/MKFライト級王者)
3R 1’05” TKO (ドクターストップ:左膝蹴りによる額のカット)
笠原三兄弟の次男・友希は昨年12月のRISE+SB合同大会で石月祐作に、2月大会ではTAaaaCHANに、4月大会ではタイ人のポームロップに判定勝ちし、9月大会ではタイ人のシンダムを1RローでKOし4連勝中だ。
友希はシンダム戦後には「僕、滅茶苦茶強くなっているんで、K-1のチャンピオンでもRISEのチャンピオンでも受けて立ちます」と、RISEのチャンヒョン、K-1のレオナ・ペタスとの王者対決に意欲を示していた。X上では大晦日のRIZINでの梅野源治戦を希望している。
今回の相手はプロ30戦目にして初のヨーロッパ系の選手。ミフターは東ヨーロッパのマケドニア出身で、今大会で海人と戦うマサロ・グランダーと同じくオランダのマイクスジムに所属する。
1R、両者サウスポーで、友希はプレッシャーをかけ続け、左ジャブ、左バックスピンキックを当てる場面もあるが、まだ攻撃をまとめるほどにはならない。だがミフターは攻撃を返せず印象が悪い。記者採点は友希だがイーブンもありうる。
2R、友希が変わらずプレッシャーをかけ続け、ミフターもパンチを返すようになるが、終盤、友希が組んで頭を下げさせての右膝蹴りでダウンを奪う。その後も友希がミフターをコーナーに詰め、パンチと膝のラッシュで追い詰めスタンディングダウンを奪う。ミフターは額をカットしドクターチェックを受ける。再開後、ミフターは体力回復してしまい、友希はダウンを重ねることができない。記者採点は10-7で友希。
3R、友希はまたも序盤からラッシュを仕掛け、左テンカオでひるませ、スタンディングダウンを奪う。ミフターは出血が止まらず、またもドクターチェックが入るとストップとなった。
マイクを持った友希は「年末、梅野選手、僕とやりましょう。肘有りでもなんでもできるんで、格闘技界盛り上げたいんでよろしくお願いします」とアピールした。
山田虎矢太、テーパプットに判定勝ち
第5試合 58kg契約 3分3R(無制限延長R)
○山田虎矢太[こやた](シーザージム/SB日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
×テーパプット・シンコウムエタイ(タイ/新興ムエタイジム/元タイBBTVスーパーフェザー級王者)
判定3-0 (津山30-28/平30-28/若林30-28)
山田ツインズの弟・虎矢太は2月大会で植山征紀を5R KOしSB日本スーパーバンタム級王者に。6月大会ではタイ人のタンワレック・ルックサウンを1R左ボディでKOし、9月大会でもパク・ヒョンウを35秒左ボディでKOし、12戦12勝(9KO)・4連続KO勝ち中だ。
テーパプットはタイでスアキムとルンピニー認定スーパーフェザー級王座を懸けて戦った経験もあるサウスポー。日本では昨年、重森陽太、小川翔、バズーカ巧樹相手に3連続で引き分けており、10月にリク・シッソーには肘でTKO勝ちしスック・ワンキントーン世界ライト級王座を獲得。今年5月のKICK BOXING WORLD CUPでは麻原将平に判定勝ちしている。
1R、虎矢太が終始プレッシャーをかけ、左ボディ、右フックを随所で強打する。終了間際には腰投げでシュートポイント1を獲得する。記者採点は10-8で虎矢太。
2R、虎矢太は随所でパンチを当てるものの、テーパプットが再三首相撲で寸断しつつ、崩しも度々決める。SB的なポイントはつかないが、ムエタイ的には攻勢を印象付ける戦いを繰り広げる。記者採点はイーブン。
3R、テーパプットは度々組み付くものの、虎矢太は随所で左ボディを強打し、テーパプットを苦しめる。だがダウは奪えず終了する。記者採点は虎矢太。合計30-27で虎矢太。ジャッジ3者とも30-28とつけ、虎矢太が判定勝ちした。
山田彪太朗、タイ人の首相撲に手を焼くも判定勝ち
第4試合 58kg契約 3分3R(無制限延長R)
○山田彪太朗[こたろう](シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
×ヨードタノン・オーサンスック(タイ/MAXムエタイ・フェザー級トーナメント優勝)
判定3-0 (津山30-29/若林30-28/北尻30-28)
20歳の山田ツインズの兄・彪太朗は、昨年12月のRISE+SB合同大会でRISEフェザー級王者の門口佳佑に判定負けしたが、4月大会で川上叶に勝利しSB日本フェザー級王者となる。6月大会ではラジャダムナンの元ランカーのオートーを86秒左ボディでKOし、今回もタイ人選手が相手に用意された。戦績17戦13勝(4KO)3敗1無効試合。
1R、彪太朗がプレッシャーをかけ、左ミドル、三日月蹴り、ボディフックを随所で当て、右アッパーも絡め、ヨードタノンを苦しめる。ヨードタノンも膝やミドルを返すが彪太朗の勢いは止まらない。記者採点は彪太朗。
2R、彪太朗は変わらず左ボディ、右アッパーを当てるが、ヨードタノンは苦しみながらも首相撲を繰り返して膝を当て、崩しを続け、投げも狙い、SBルールに対応した攻めで応戦する。記者採点はイーブンだが彪太朗についてもおかしくはない。
3Rも2Rとほぼ同様の構図で、彪太朗はパンチのヒットが減り、攻めあぐね終了する。記者採点はイーブンで合計30-29で彪太朗。ジャッジ3者とも1~2点差で彪太朗を支持し、彪太朗が判定勝ちした。
佐藤執斗、OFGマッチで翼と死闘を繰り広げ返り討ち
第3試合 オープンフィンガーグローブマッチ 53kg契約 3分3R(無制限延長R)
○佐藤執斗(グラップリングシュートボクサーズ名古屋/SB日本バンタム級(52.5kg)王者)
×翼(TARGET/RISEスーパーフライ級(53kg)5位、元ジャパンキック・バンタム級王者)
2R 3’00” TKO (レフェリーストップ:左フック)
佐藤と翼は昨年12月、両国国技館でのSBとRISEの合同興行でSBルールで対戦し、佐藤が1R KO勝ちしているが、SB協会はOFGマッチで再戦を組んだ。翼はOFGマッチ初挑戦だが、佐藤は2戦経験し、6月大会ではサンチャイを2R KO、9月大会では松岡宏宜を1R KOしている。通常グローブ含め5連続KO勝ち中だ。翼は7月のRISEで長谷川海翔に1R KO負けし、佐藤戦に続き2連続KO負け中だ。
1R、佐藤はサウスポーの翼に対し右ハイをヒット。パンチの打ち合いになると被弾するが、それでも止めず、中盤過ぎに佐藤は右フックの連打でダウンを奪う。その後も激しく打ち合い、翼も膝蹴りを返し抵抗する。記者採点は10-8で佐藤。
すると2R、パンチの打ち合いの中で次第に佐藤は消耗し、翼がパンチを当て続け、佐藤をダウン寸前まで追い込む。だが翼も消耗しており、佐藤が右フックで形成逆転のダウンを奪うことに成功する。その後も佐藤がパンチを当て続けて終了間際に左フックで再びダウンを奪う。翼は立ち上がるがフラついており、レフェリーがストップ。佐藤が死闘を制した。マイクを持った佐藤は「まだ大丈夫です。どこでもやるんでぜひ年内オファー待っています」とアピールした。
関根“シュレック”秀樹、坂本優起との髪切りマッチ制す
第2試合 オープンフィンガーグローブマッチ(肘有り) ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
×坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級2位、元同スーパーウェルター級(70kg)王者)
○関根“シュレック”秀樹(ボンサイ柔術)
判定0-3 (平27-29/若林26-29/津山26-29)
坂本は4月大会でOFGマッチに初挑戦し、体格で勝る遊笑に2R以降詰められ、攻撃を浴び続け判定負けした。坂本は元々スーパーウェルター級(70kg)の選手のため、ヘビー級では苦戦が続いている。
関根は柔道、柔術をベースとし、DEEP、ONEを経て、現在はRIZINを主戦場とする。8月13日には50歳になった。シビサイ頌真、貴賢神に連勝していたが、スダリオ剛、上田幹雄には連敗中だ。元SB世界スーパーライト級王者・鈴木博昭から打撃を習っており、「SBのOFGルールに是非トライしたい」と志願し初参戦した。15年には同僚のクレベル・コイケもSBに上がり、打撃で喜入衆を追い詰めた後、投げ技で喜入をマットに打ち付けてTKO勝ちした過去がある。最近の関根はプロレスもしており、投げ技でのKOを宣言していた。なお、関根は11月8日のプロレスでの対戦相手からバリカンで頭を剃り上げられており、前日計量後の会見では坂本に対し「もし負けたら坊主にしないか?。カベジェラ・コントラ・カベジェラ(=スペイン語で敗者髪切り対決)だよ」と提案し、坂本も承諾した。
計量での体重は坂本が99.95kg、関根が120kgだった。1R、坂本はローキックを散らしつつ、随所で右フックをヒット。関根は組んでからの投げを狙い、時折パンチも返す。お互い攻め方が分かれる形だが、まだ決定打は乏しい。記者採点はイーブン。関根は右肘をもらって左まぶたをカットし、インターバル直後にドクターチェックを受ける。
2R、関根は変わらず投げを狙うが上がり切らず失敗に終わる。だがパンチの打ち合いに応じるようになると、終盤に関根が右フックを当ててダウンを奪う。記者採点は8-10で関根。
3R、お互い疲れが激しいが、その中で関根がバックドロップを決め、シュートポイント2を獲得する。これで点差をさらに広げ判定勝ちした。
試合後は約束通り、関根が坂本の頭にバリカンを入れると「これでお揃いです」と話し、場内に笑いが起こり、坂本も関根と握手した。関根は「この落武者カットで坂本さんも浅草で人力車引くんで、乗ってあげてください」と、坂本の本業を応援し、お互い頭を下げた。
MISAKI、K-1チャン・リーからダウン奪い判定勝ち
第1試合 女子46.5kg契約 3分3R(無制限延長R)
○MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級(46kg)王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)
×チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)
判定3-0 (30-27/30-26/30-26)
昨年6月のTHE MATCH 2022では海人×野杁正明、笠原友希×中島千博というSB×K-1の対抗戦が2試合組まれ、いずれもSB勢が勝利した。それから約1年後、K-1はカルロス菊田&宮田充体制に移行し、“開国”路線を打ち出し、新生K-1とSBの選手がお互いの団体に乗り込んで初めて対戦する。なおかつTHE MATCH以降、K-1の女子選手がRISE・SB側と交流することも今回が初となる。
MISAKIは16年にプロデビューし31戦21勝(4KO)9敗1分。RISE女子のエースだった寺山日葵とは3戦1勝1敗1分。18年にMIOのSB日本女子ミニマム級王座に挑戦し判定負け。20年のREBELSで、ぱんちゃん璃奈に判定負け。昨年12月のRISE&SB両国大会ではRISE QUEENアトム級王者の宮﨑小雪に判定負け。今年2月のRISEでも同級1位の小林愛理奈に判定負けしたものの、試合を重ねるごとに力をつけて来た。最近では6月のSBでタイ人選手を1R左フックでKOしている。
チャン・リーは18年にデビューし17戦8勝(1KO)8敗1分。昨年10月、菅原美優のKrush女子アトム級(45kg)王座に挑戦し、累計4度のダウンを奪われ3R KO負け。4月のKrushではKAIに判定勝ちして以来の試合となる。
1R、チャン・リーは両手を前に出しステップせず、右ストレート、右ミドル、右テンカオを随所で当てる。だが手数で劣り、MISAKIが積極的に蹴りつつ、終盤には右ストレートのヒットを増やし、チャン・リーを苦しめる。記者採点はMISAKI。
2R、MISAKIは序盤から左フックを立て続けに当て、右フックでダウンを奪う。その後もMISAKIがパンチと膝を当て続け主導権を維持する。終盤、チャン・リーが前蹴り、パンチを増やすが、手数差は大きいままだ。記者採点は10-8でMISAKI。
3R、やや数は減ったものの、MISAKIが変わらず手数多く攻め、パンチ、膝を当て続け、主導権を維持し、点差を広げ判定勝ちした。