シュートボクシング 4.13 後楽園ホール:海人、ペットモラコットとのリベンジ戦直前の心境語る「ベスタティ戦、野杁戦よりも勝ちに貪欲です。ワクワクする気持ちは今回は無いですね」
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SHOOT BOXING 2024 act.2(4月13日(土)後楽園ホール)でペットモラコット・ペッティンディーアカデミーと対戦する海人が9日、マスコミのリモート取材に応じた。海人は2月大会で元ONE&ルンピニー王者のペットモラコットのムエタイ技術に手を焼き判定負けし、今回はベルトを懸けての再戦に臨む。3月には3日間、タイのスーパーボンジムで練習し、一個一個の技術のより深い部分を学ぶことができたという海人。絶対に負けられない一戦を前に、いつもの試合と違う心境についても明かした。
メインイベント シュートボクシング世界スーパーウェルター級(70kg)タイトルマッチ 肘有り 3分5R(無制限延長R)
海人(TEAM F.O.D/王者、KNOCK OUT-BLACK同級王者、RISEミドル級(70kg)王者、GLORYライト級(70kg)4位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)※初防衛戦
ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー/挑戦者、元ONEムエタイ・フェザー級(70.3kg)王者、元ルンピニー認定スーパーフェザー級&ミニフライ級王者)
海人は26歳。昨年3月のRISE ELDORADOでイ・ソンヒョンに判定勝ちしRISEミドル級王者となり、6月のSB世界スーパーウェルター級王座決定戦ではサモ・ペティに判定勝ちし、一気に2本のベルトを獲得した。8月にはオランダでのGLORYに乗り込み、ティジャニ・ベスタティのGLORYライト級王座に挑戦したが、5Rともポイントを取られ完敗に終わり、連勝が18でストップした。11月のSBでの再起戦でマサロ・グランダーを、12月のRISEではジェームズ・コンデを、いずれも1R KO。今年2月10日のSBではペットモラコットと3分3R(無制限延長R)肘有りで対戦したが、ペットモラコットが首相撲を軸としたムエタイ技術で海人を翻弄し、4R目に判定勝ちした。その後、海人がSB王座を懸けての再戦を希望し、その通りの試合が用意された。
ペットモラコットは海人戦の4日後に30歳になった。13年にルンピニー認定スーパーフェザー級(59kg)王者となり、15年のREBELSで梅野源治に判定勝ちし同王座を防衛した。その後階級を上げ、20年2月にONEムエタイ・フェザー級(70.3kg)王者となると、防衛を重ね、5月にジミー・ビエノに判定勝ちし3度目の防衛を果たす。22年9月にタワンチャイに判定負けし4度目の防衛に失敗すると、同年12月以降はラジャダムナン・ワールド・シリーズ(RWS)に主戦場を移す。RWSでは当初5連勝し、9月大会では長身のサウスポー・タナンチャイに判定負けし、連勝がストップした。今年2月に海人に勝利し、試合を挟まずダイレクトリマッチで再来日する。
「ペットモラコット戦でやろうとしていたことも、スーパーポンジムではより深く教えてもらえた」
(前回から2ヶ月間での成長の手応えは?)成長したかしていないかは試合をしてみないと僕自身もなんとも言えないですけど、これ以上ないというぐらいしっかりやってきたので、勝つためにしっかり動いてきたので、試合をするだけかなと思っています。
(前回と比べたらどこが一番違う?)技術面ももちろんそうですし、試合の展開とか作り方とかも前回よりしっかりイメージして考えてきたので、そういうところも違うと思うし、気持ち的な覚悟とか自信とかも前回よりもあるので、そういうところも変わっているんじゃないかなと思います。
(作戦とか戦略の組み立て方も変えてきた?)作戦というかは、自分らしく自分がしたいことを徹底的にやっていくという感じですかね。今持っている自分の全てを出して勝ち切りたいので、作戦とか対策っていうのは前回よりも組み立ててはないです。自分ができることを全て出して勝ちたいと。もうこれで負けるんであればもうそこまでやし、これで勝てないんであれば何をしても勝てないと思っています。
(バンコクでのスーパーポンとの練習風景がYouTubeでアップされましたけども、あれはいつ頃に行かれてたんですか?)3週間か2週間くらい前だと思います。
(ペットモラコット対策で行かれたんですか)そうですね。ムエタイの技術も日本で練習するよりはしっかり吸収できるものがあるんじゃないかなと思って行かせていただきました。
(首相撲対策を主にやられてたみたいなんですけども)はい。その首相撲の展開も僕が知っていることもあれば、もちろん知らないこともあって、より深く教えてもらったので、しっかり理解して戦いにも使っていけるようなものばっかりだったので、それはちょっといろいろ試していきたいなと思っています。
(他にどんなことをやられてきたんですか)首相撲の展開もそうですし、ペットモラコット選手と対峙するときにどうしていったら試合がしやすいとか。こうしていったら確実に勝てるっていうのをしっかり教えてもらったので、試合を見てもらったら。教えてもらったことを出さないのは申し訳ないので、しっかり出して勝ちたいなと思っています。
(スーパーボンからのアドバイスについて)自分もやろうとしていたこともあったんですけど、それの中でもより深く、これもっとこうしたら当てやすいとか、そういうことも教えてもらいました。僕の出したかった技ですけど、その中にも深みを感じた技を教えてもらったので、それをちょっと試したいなと思っています。自分の出し方もあるし、スーパーボン選手に教えてもらった出し方との2つ出していきたいなと思っています。
(スーパーボン選手も同じタイ人の相手なのに、よく教えてくれていましたね)本当そうなんですよ。トレーナーの人たちもそうやし、教えてくれたスーパーボン選手もそうやし、隠し事なく。同じ階級やし、もしかしたらいつか僕と試合するかもしれないのに、そんなことも気にせず、徹底して教えてくれたので、本当に感謝しています。
(スーパーボン選手をどう感じました?)やっぱり上手いですよね。蹴りもしなやかやし、ミドルとかよりハイキックとかのタイミングもそうですし、しなやかさというか、柔らかいんですよ、蹴りが。なのに痛いっていう。マスなんで思いっきりじゃないんですけど、重さもあったし、やっぱりそういうところは世界一取っている男やなと思いました。
(ちなみに、今戦ったのはどうなるかというのも考えましたか?)どうですかね。今回に関してはペットモラコット選手のことばっかり考えていて、スーパーボン選手とも1回しかやってない、1Rしかやってないので、そこまでスーパーボン選手に対して分かりきってはないですけど、勝つか負けるかって最初から負けるとは思ってないので。勝てる自信もあるし。でも今回はペットモラコット選手に対して集中しているかな、という感じです。
「タイだけじゃなく、いろいろ海外で練習とかは行ってみたい」
(今回はタイとかで海外修行するのは初ですか?)タイには1回、昔10代の頃行ったことはあるんですけど、試合前に対戦相手の対策として行ったのは初めてです。
(スーパーボンのジムを選んだ理由は?)最初はいろんなジムに行かせてもらおうかなと思ってたんですけど、初日にスーパーボン選手のジムに行かせてもらったら、トレーナーさんが丁寧にしっかり徹底して教えてくれたので、どうせ練習するのであれば、そうやってしっかり教えてくれるトレーナーの下で学びたいなと思ったので、連続で行かせてもらうことにしました。
(※SB協会の森谷吉博統括本部長の話によると、当初はPKセンチャイジムでタワンチャイとも練習する予定だったが、最初に訪れたスーパーボンジムのジェン・トレーナーの元で集中して練習する日程に切り替えたという。)
(期間は?)3日間ぐらいです。
(その濃縮した時間の中で、いろいろ新しいものを学んで、もっと強くなれると思った?)そうですよね。全然足りないところもあったし。本当に新しいことも教えてもらったし。知っていることもあったんですけど、知っていることの中でも、もっと深く詳しく教えてもらって。まだまだ学べることはいっぱいあるんやなとは思いました。
(今回のペットモラコット戦に向けて、新しい技や引き出しができた?)新しい技というか、前回のような首相撲になってもしっかり組んで戦っていきたいなと思っています。蹴りの中でも、蹴られた後の展開とか、蹴られる前にしていく展開とかも色々教えてもらって、やっていきたいことがいっぱいあります。一つじゃなく、何種類も教えてもらって、これを全て出して勝ちたいなと思っているので。首も前回みたいには絶対にいかないと思うし。肘一つであっても前回の肘よりはしっかり切れて倒せる肘を出すことを教えてもらったので。蹴り合いに関しても、僕が勝れる蹴り合いの仕方を教えてもらったので。どんな展開でも(学んだこと)全て出していきたいなと思っています。
(先日スーパーボンがグレゴリアンに勝ってONEの暫定王者のベルトを巻いたのは刺激になりましたか?)そうですね。スーパーボン選手の試合前の動きとか色々見てても、やっぱりしっかり練習してたし、それだからこそ勝って、暫定王者にもなったと思っているので、本当に刺激になりましたよね。ここを僕もしっかり勝って、また自分がチャンピオンやって言えるようにしたいし。スーパーボン選手を超えるためにも、日本でシュートボクシングのベルトを持ってないと絶対に言えないことなので、刺激にもなったし、気持ち的にも熱くなりました。
(またタイ修行したい?)そうですね。いろいろ学べたし、いつも日本で練習させてもらっている選手じゃないタイプの選手ばかりで、いろんな選手と手を合わせた方が自分的にはレベルアップするなと思っているので、タイだけじゃなく、いろいろ海外で練習とかは行ってみたいなと思いました。
(前回の試合っていうのは出し切れなかったっていう感覚があるんですか)出し切れないというか、僕のやりたいことをペットモラコット選手の上手さみたいなので、全て止められて接戦みたいな感じになってしまったので、僕が思っているのはそういう接戦をしたかったわけじゃないので、そういう意味では出し切れてないことはあったのかなとは思います。
(自分の中で余力というか出せてないものはあるので、今回はそれを出し切れば勝てるという意味ですかね)前回やりたかったことももちろんまだあるし、それと違うことも今回やりたいこともいっぱいできたので、そういうところも全部できたら今回はしっかり勝てるんじゃないかなと思っています。
(出し切るために必要なものっていうのは自分の中でなんだと思っていますか)ペットモラコット選手がやりたいことをさせないとか、やりたいことに対しても、やりあっても僕がそれを勝るようにしていけば自分のしたいことは自ずと自然にできていくのかな、と思っています。
(ということは技術面の方が大きいということですかね。精神面と言うよりは)そうですね。精神面で前回に関してもその辺では負けたと思っていないので、上手さとか見せ方とか、技術面でちょっと自分の方が劣ったのかなと思うので、そういうところでも勝ちたいなと思っています。
(特に見せ方ですかね)見せ方もそうですし、首の展開でもいい位置取りとかも取られていたので、そういうところも取らせないように、自分がしっかりいい位置を取って圧倒できるようにしたいなと思っています。
(実際にジェン・トレーナーとトレーニングをして海人選手のどの辺が強みだと評価されていたんですか?)特にパンチのスピードが全然違う、そういうところはポイントになってくるんじゃないかなとは言ってました。
(蹴りに対する対処とか、回り込み方とかに関して、映像を見ている限りでは細かく指導していたかなと思います)そうですね。蹴り合いでどう勝っていくかも教えてもらったし、なおかつその中で相手にも蹴らさないようにしていくこととかも教えてもらったので、そういうところも使っていきたいなと思っています。
(タイで練習したことで作戦に変化は?)大きく変わったことは本当にないというか。作戦自体もこれをしてこうしてという対策は本当にしていないので。教えてもらったことを徹底して練習してきて、それを自然に出せるように自分の体ではもうしみつかせたので、それを本当にしていくだけですよね。作戦で相手がこうしてきたらこうしたいみたいなのは本当に今はないので、今できる自分の全て、ジェンさんに教えてもらったことも全て、今は自分はしっかり身につけたので、それをできるかできないかで変わってくるんじゃないかなと思います。
(前回が3R制で今回5R制で違いは?)どうですかね。相手の出方は多分変わってくると思うので、その辺でどうなるかなとは試し試し試合をしてみないとわからないですけど、僕自身は3Rも5Rもスタミナに関しては全然問題ないと思っているので、攻め方は変わらず、1Rから仕掛けていきたいなと思っています。
「ベスタティ戦、野杁戦よりも勝ちに貪欲です。ワクワクする気持ちは今回は無いですね」
(今回連敗が絶対できないような状況ですが、今の試合前の心境は普段の試合前と違う?)そうですね。今回、負けた相手に初めてリベンジできるし、いつももっとワクワクしたり楽しみだなって試合前思うことが多いんですけど、今回はそんなのも正直なくて、絶対に勝ちたいし、負けたら終わりだと思っているし、そういうところはいつもの試合とは全然今回は違うかなと思っています。
(THE MATCHの野杁戦とかGLORYのベスタティ戦とかと比べてどうですか?)ベスタティ戦もそうですし、野杁さんと試合した時も楽しみでしかなくてワクワクして、その試合も絶対に負けられへんって勝つって思ってましたけど、今回はそれ以上に勝ち負けに対しては貪欲に、しっかり勝ちたいなと思っているので、ワクワクした気持ちは今回はないですね。
(寝れない日みたいなのもあったりするんですか?)やっぱり深く考え込みすぎちゃうと、そんな日もありましたけど、そんな日もしっかり乗り越えて試合直前まで来たので、あとは本当にやるだけで、自信とか覚悟とか、そんなのも練習を信じて、あとは本当にやるだけなので、ワクワクもしてないし、楽しみでもないですけど、勝ちたいなと思っています。
(同じ相手と2回続けてやることも、負けた相手と自分が持っているベルトを懸けるシチュエーションがおそらく初めてだと思いますし、今後もなかなかないと思うんですけど、そういった戦いに挑む自分がどうなるんだろうとか、今どんな予感がしていますか?)試合のイメージに関しては勝つイメージをしてきて、そのための練習もしっかりしてきましたけど、こんな気持ちで試合するのも初めてですし、自分はチャンピオンですけど、挑戦する気持ちで。どの試合よりも挑戦する気持ちで準備もしてきたし。いつも楽しみやし、ワクワクしてて早く試合したいって気持ちがいっぱいやったんですけど、今回に関しては、早く試合したいという気持ちももちろんありますけど、なんて言うんですかね、本当にこの試合の週が来たなって、実感、しみじみしている感じですかね。
対戦カード
第8試合 メインイベント シュートボクシング世界スーパーウェルター級(70kg)タイトルマッチ 肘有り 3分5R(無制限延長R)
海人(TEAM F.O.D/王者、KNOCK OUT-BLACK同級王者、RISEミドル級(70kg)王者、GLORYライト級(70kg)4位、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)※初防衛戦
ペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ/ペッティンディーアカデミー/挑戦者、元ONEムエタイ・フェザー級(70.3kg)王者、元ルンピニー認定スーパーフェザー級&ミニフライ級王者)
第7試合 57.6kg契約 3分3R(無制限延長R)
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級(57.5kg)王者)
栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺/元大和ムエタイ・フェザー級王者)
第6試合 オープンフィンガーグローブマッチ 61kg契約 3分3R(無制限延長R)
内藤凌太(BELLWOOD FIGHT TEAM/SB日本フェザー級(57.5kg)4位、元DEEP☆KICK -55kg王者)
山浦俊一(新興ムエタイジム/元WBCムエタイ日本統一&NJKFスーパーフェザー級王者)
~ シーザータイム ~
~ 休憩 ~
第5試合 オープンフィンガーグローブマッチ ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級3位、元SB日本スーパーウェルター級(70kg)王者)
荒東“怪獣キラー”英貴(パンクラス大阪稲垣組/GRACHAN無差別級王者)※パラエストラ大阪から所属変更
第4試合 オープンフィンガーグローブマッチ スーパーウェルター級(70kg) 3分3R(無制限延長R)
風間大輝(橋本道場/SB日本スーパーウェルター級2位)
ロクク・ダリ(コンゴ民主共和国/TRI.H Studio/元GRANDウェルター級(77.1kg)王者)
第3試合 女子アトム級(46kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(無制限延長R)
MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級(46kg)王者、元J-GIRLSミニフライ級王者)
ホンカンラヤー・ゴーパーサージム(タイ/チョンムロン・ムエタイ女子50kg級王者)
第2試合 55kg契約 3分3R(無制限延長R)
笠原直希(シーザージム)
濱田 海(TIA辻道場)
第1試合 女子47kg契約 2分3R(延長1R)
坂本梨香(BELLWOOD FIGHT TEAM)
MIYU(DFC Team LEOS)
概要
大会名 SHOOT BOXING 2024 act.2
日時 2024年4月13日(土)開場・17:00 開始・17:30
会場 後楽園ホール
中継 U-NEXT(2,189円/月)
チケット料金 VIP席20,000円 SRS席15,000円 RS席10,000円 S席7,000円 ※当日券は各500円UP
チケット販売 チケットぴあ イープラス SB公式ネットショップ 出場選手・所属ジム
お問い合わせ シュートボクシング協会 03-3843-1212 http://www.shootboxing.org/