RIZIN 11.20 沖縄アリーナ：皇治×祖根寿麻、大原樹里×渡慶次幸平、ロクク・ダリ×ベイノア、オロゴン×北村克哉ほか決定。砂辺光久の相手は前田吉朗に変更

　RIZIN.32（11月20日(土) 沖縄アリーナ）の第2弾決定カード発表記者会見が10月29日に東京で行われた。

　　

追加対戦カード

キックルール（つかんでからの攻撃は1回。肘無し）　62kg契約（※当初発表の61kgから訂正）　3分3R
皇治（TEAM ONE／ISKA K-1ルール世界ライト級王者）
祖根寿麻（ZOOMER／修斗バンタム級世界4位・元環太平洋王者、元DXFC＆TENKAICHI MMA同級王者）

MMA　72kg契約　5分3R
大原樹里（KIBAマーシャルアーツクラブ／DEEPライト級暫定王者）
渡慶次［とけし］幸平（クロスポイント吉祥寺／ラウェイAIR KBZ 75kg級 2018王者）

MMA　72kg契約　5分3R
ロクク・ダリ（コンゴ共和国／TRI.H Studio／元GRANDウェルター級王者）
“ブラックパンサー”ベイノア（極真会館／RISEウェルター級（67.5kg）王者、元J-NETWORK同級王者、極真会館全日本ウェイト制2018軽量級優勝）

MMA　ヘビー級（120kg）　5分3R
ボビー・オロゴン（ナイジェリア／ぼびバラチーム）
北村克哉（チーム北村/武蔵村山さいとうクリニック）

MMA　58.5kg契約　5分3R
砂辺光久（reversaL Gym OKINAWA CROSS×LINE／元パンクラス・ストロー級・スーパーフライ級・フライ級王者）
前田吉朗（パンクラス大阪稲垣組/ENCOUNTER／元DEEPバンタム級王者、元パンクラス・フェザー級王者）
※村元友太郎（ALIVE）が練習中に左足首腓骨を骨折したため欠場し前田に変更

MMA　フライ級（57kg）　5分3R
越智晴雄（パラエストラ愛媛／元DEEPストロー級王者）
曹　竜也（氷ヲ刻メ/池田道場）

MMA　女子スーパーアトム級（49kg契約）　5分3R
にっせー（フリー）
古賀愛蘭（TEAM FAUST）

MMA　74kg契約　5分3R
熊澤伸哉（闘心道／元THE OUTSIDER 65-70kg級王者）
タナー・ロレンツォ [Tanner Lourenco]（米国／琉球ファイトクラブ）

キックルール（つかんでからの攻撃は1回。肘無し）　73kg契約　3分3R
宮城寛克（赤雲会／RISEミドル級（70kg）7位、元TENKAICHIウェルター級＆ミドル級王者）
ロペス薩摩（薩摩ジム／元NKBミドル級1位）

　皇治は6月の大阪大会のキックトーナメント以来となるRIZIN登場。
　祖根は沖縄出身・愛知在住の33歳で、沖縄の大会・TENKAICHIのMMA王座獲得実績もある。3年前からRIZINに上がり、元谷友貴、ジャスティン・スコッギンスに敗れ、今年3月の名古屋大会では獅庵に1RでKO負けしている。立ち技では17年のKrush名古屋大会で秀亮にKO勝ちしたことがある。皇治の沖縄大会出場発表後、対戦相手募集を聞きつけアピールしていた。

◆祖根「皇治君はジムや焼き肉屋のビジネスでも頑張っていますが、ビジネスでも勝っていると思います。皇治君の光っているところで戦ってあげようと思います。昔、K-1で決まりかけたカードでしたが断られました。RIZINで一回も勝てずに引退させてあげようと思います」
◆皇治「誰でも良かったんで。負けたら引退と決めてやるんで、サクッと成金ポンコツをやっつけてやります」

　DEEPライト級暫定王者の大原は9月23日のDEEPでZST王者の小金翔に判定勝ちすると「（9月19日のRIZINで）現チャンピオン（＝武田光司）、俺が勝った奴（＝矢地祐介）に負けてますね。現チャンピオンに興味なくなって。去年9月、俺（RIZINに）出たの忘れてない？俺のこと忘れんじゃねーぞ」と、武田と矢地にアピールしていた。その矢地戦とDEEPの4試合を合わせ現在5連勝中だ
　渡慶次は沖縄出身の33歳。パンクラスを12～17年の間参戦し、17年には10月24日のRIZINにも出場した新居すぐるにフットチョークで秒殺一本勝ちした過去もある。同年から頭突きあり・グローブ非着用の立ち技格闘技・ラウェイの試合が主体となり、本場ミャンマーの選手たちもKOし、ミャンマーでタイトルを獲得。ファイトマネーをミャンマーの児童教育支援のため寄付する活動も行っている。

◆大原「去年、矢地選手に勝ってDEEPで北岡選手に勝って、出場条件は揃っていると思います。お客さんが望むようなバチバチの試合をします。ゆくゆくはベルトを獲りたいです」
◆渡慶次「総合で僕より実績のある選手はたくさんいますが、僕より狂った試合をする選手はいません。オファーの時、キックルールかMMAルールかと言われ、MMAルールにしました」

　ダリは10年前からパンクラス、DEEPに出場し、14年からはGRACHANに10試合以上出場。昨年8月のRIZINではキックルールで海人に敗れている。今年6月に窃盗未遂容疑で逮捕されたが、その後不起訴となっていた。
　ベイノアはRISEウェルター級王者。6月の東京ドーム大会でのMMAデビュー戦で弥益ドミネーター聡志に判定負けして以来2度目のMMA挑戦。9月のRISEで、ねぎ魔神に判定勝ちすると、大晦日出場に向けての査定試合を希望し、沖縄大会の第1弾会見の時点で出場が発表されていた。

◆ダリ「皆さんに心配をかけてすみませんでした。GRACHANのファイターがみんなRIZINで負けていますが、ダリは勝ちます」
◆ベイノア「当日は勝者としてYogiboに座りたいです。最高な押忍な試合をします」

　オロゴンは10月24日の横浜大会に登場し沖縄大会の出場が発表されていた。MMAの試合は07年大晦日のDynamite!!以来14年ぶり、試合自体は11年10月のGRABAKA主催興行でのミノワマンとのグラップリングマッチ以来10年ぶり。昨年5月、妻への暴行容疑で逮捕され、今年5月にさいたま地裁から暴行罪で罰金10万円の判決が下され、9月に芸能活動復帰を表明していた。
　北村は35歳。専修大学出身で、大学卒業後は当時K-1を運営していたFEGに入社したが、アマチュアレスリングに専念し、08～10年の全日本選手権グレコローマン96kg級を3連覇した。11年にドーピング違反が発覚しレスリングを引退。16年、新日本プロレスでデビューし、19年に手首の怪我で引退した。最近はボディビルダー、ユーチューバーとして活動しつつ、昨年12月にはABEMA「安保瑠輝也、誰とでも戦います。」の企画で安保と戦っていた。15年に巌流島で勝利しているが、標準的なMMAルールの試合は今回が初だ。

◆オロゴン「お前は筋肉バカと言われているけど、どっちが本物の筋肉バカか、白黒はっきりさせよう」
◆北村「アスリートとしてヘビー級らしい試合をします」

※以上8選手は会見でのコメント。以下は会見には出席せず、書面でのコメント発表。（いずれも要約）

　沖縄出身のMMA選手のパイオニアといえる砂辺は現在42歳。01年にパンクラスでプロデビューしキャリア20年で、パンクラスでは3階級でベルトを巻き、19年にはパンクラスの初代殿堂入りを果たした。18年9月にRIZINに初参戦し、当時DEEP王者だった越智晴雄にTKO負け。続く19年7月の試合では北方大地に破れパンクラス・ストロー級王座から陥落し、試合はそれ以来2年4か月ぶり。今回はフライ級に階級を戻しての戦いとなる。
　村元の負傷欠場で相手は前田に変わったが、むしろテーマ性の強い試合に変わったといえよう。前田も10月31日で40歳になるベテラン。砂辺とは03年5月のパンクラス横浜文化体育館大会で対戦し、当時デビュー2戦目の前田が、デビュー3連勝の砂辺に判定勝ちした。06年にはパンクラスでフェザー級王者になり、PRIDE武士道、UFC軽量級の原型であるWEC、DREAMにも出場。12年にはDEEPで大塚隆史を破りバンタム級王者となり、和田竜光を破り防衛。近年は修斗を主戦場とし、3団体制覇を目指していたが、今年3月、フライ級の新鋭・平良達郎に1R一本負けし、それ以来の試合。なんと18年半ぶりに砂辺と再び肌を交えることになった。今回はフライ級とバンタム級の中間の58.5kg契約で争われる。

◆砂辺「村元選手の欠場が聞かされ、次の相手を考えた時に自分の中では前田吉朗一択でした。RIZINでしか彼を知らない方は『金太郎選手や北方選手の裏で口が悪い人が居るなけど、誰？』くらいの印象だと思いますが、凄い選手で、価値、魅力を自分は知っています。お互いパンクラスのバッテンマークを付けたもの同士、彼としか出来ない作品を楽しんでもらえればと思います。前田吉朗を超えて“パンクラス王”に近付きます。」

◆前田「RIZIN初参戦となる前田吉朗です。日本最高峰の舞台であるRIZINからオファーを頂き、非常に光栄に思っています。11月は自身のジム・ENCOUNTER（エンカウンター）のオープンに加え、RIZINでの勝利を掴みとり、最高の40代の船出にしたいと思います。砂辺選手とはお互いが駆け出しの頃にパンクラスで戦い、それから20年近くたった今再び相まみえれることに非常に気持ちが高ぶっています。今回は砂辺選手のホームである沖縄にこっちが乗り込んで、気持ちよくぶっ倒して大阪へ帰ります。出るからには、稲垣組の魂を見せつけます。前田吉朗の集大成をご覧ください。」

　越智は18年9月、RIZINで砂辺光久にサッカーボールキックでKO勝ち。DEEPとパンクラスのストロー級王者対決を制す。19年12月のベラトール埼玉大会ではジャレッド・ブルックスに判定負け。昨年8月にで川原波輝に一本負けしDEEP王座から陥落すると、今年9月のDEEPでフライ級に階級を上げ、渋谷カズキに判定勝ちしている。
　対する曹は沖縄出身。長年パンクラスを主戦場とし、11年に佐藤将光と、13年に北方大地と引き分けている。14年12月のパンクラス沖縄大会で砂辺に判定負け。その当時は負けが続くも、17年から18年は3連勝。19年4月に砂辺の持つパンクラス・ストロー級王座挑戦を懸け、北方と再戦したが判定負けに終わった。試合は19年11月に八田亮にTKO勝ちして以来2年ぶりで、今回はフライ級に階級を上げての戦いとなる。

◆越智「久しぶりにRIZINに出場する事になり、とても気合が入っています。曹選手は地元・沖縄の選手なので、今回は応援が多いと思いますが、空気を読まずに会場が静まりかえるようなKOを見せて勝ちたいと思っています」

◆曹「7年間対戦を熱望している砂辺選手にいくらアプローチしても無視され続けているので、越智選手にサッカーボールキックでKO勝利して砂辺戦の切符を確実なものにします。3年前にかき氷屋をオープンしたのですが、砂辺選手はまだ一度も来店してくれず、パンクラス王としては器がちっさいです。噛みつかないので砂辺さんいつでも来店待っています。格闘技ファンの皆さんも沖縄にお越しの際は、僕のお店に寄ってくれたらうれしいです」

　にっせーは沖縄出身。DEEP JEWELSを主戦場とし、19年12月、しなしさとこにTKO勝ち。その後は大島沙緒里、パク・シウ、青野ひかるに3連敗したが、今年9月の試合では古瀬美月にTKO勝ちし、RIZIN参戦を熱望していた。
　対する古賀は福岡出身の20歳。高校在学中の19年、日本拳法の全国高校選手権で優勝。今年7月にDEEP大阪大会でプロデビューし1R左フックでKO勝ちすると、10月の東京での2戦目ではRIZINにも出場した竹林愛留に判定勝ちしている新鋭だ。

◆にっせー「古賀選手は打撃がすごく上手い選手だと思います。ただ、ビビってカウンター待ちが多いので今回の試合では私から逃げずに殴り合ってくれる事を楽しみにしています。沖縄アリーナを一緒に盛り上げましょう」

◆古賀「5歳から日本拳法を始め、高校卒業後（同じ日拳出身で）憧れの中村優作さんの近くでMMAを学びたくて大阪に来ました。日本拳法は強いぞっていう事を皆さんにお見せします。1R目からアグレッシブにガツガツ倒しにいきます」

　熊澤はパンクラスに主戦場にした後、13年にTHE OUTSIDERで王者に。RIZINのリリースによると「現在は武術家・武道家として活動しながら発達支援のデイサービス事業を立ち上げ地域に貢献している」とのことで、MMAは6年ぶり。現在40歳。対するロレンツォは25歳。カリフォルニアでレナート・ババルのジムでトレーナーを務めていたが、コロナ禍の影響でジムが閉鎖し、仕事が無くなり軍に入隊。今は沖縄の米軍基地に駐屯し、アマチュア3戦3勝や基地内の非公式戦を経験し、今回プロデビューする。

◆熊澤「武術家・武道家にも本物がいることを証明したい。国内の頂点でもあるRIZINのリングで武術の技で勝つ。」

◆ロレンツォ「俺は性格が悪いから基地内でも敵が多い。だけど俺の事が嫌いな奴でも俺の試合を観にくる。それくらい俺の試合は面白い」

　宮城は地元沖縄のTENKAICHIのキックルールでウェルター級とミドル級で王者に。近年はRISEを主戦場とし、階級が下の中村寛には判定勝ちしているが、ベイノア、緑川創には敗れている。現在30歳。対する薩摩は名前の通り鹿児島出身で11月4日で50歳になるベテラン。ゼロ年代にNKBを主戦場に活躍し、長年のブランクを経て、近年は九州の各大会に上がっている。

◆宮城「テレビで見ていたRIZINに出場できることに今でも興奮が止まりません。約2年半ぶりの沖縄での試合、一番盛り上げたいと思います」

◆薩摩「46歳でリング復帰し、50歳でRIZINに初参戦致します。親愛なる日本全国のオヤジ衆に元気をお届けしたいと思います。頑張れニッポン。気張れ鹿児島」

既報対戦カード

メインイベント　MMA　女子50kg契約　5分3R
RENA（シーザージム／シュートボクシング女子世界フライ級（51kg）王者）
山本美憂（KRAZY BEE/SPIKE 22）

MMA　フライ級（57kg）　5分3R
安谷屋［あだにや］智弘（フリー）
宮城友一（DROP／修斗フライ級世界5位、元GLADIATORライトフライ級王者）

概要

大会名　Yogibo presents RIZIN.32
日時　2021年11月20日(土)　開場・12:30　開始・14:00　終了・19:00～20:00頃（いずれも予定）
会場　沖縄アリーナ（沖縄県沖縄市山内1-16-1／那覇空港より高速バス「沖縄南IC」下車 徒歩7分）
中継　Exciting RIZIN、RIZIN LIVE、スカパー！
チケット料金　VIP席100,000円　SRS席25,000円　S席15,000円　A席10,000円　テーブルペア席24,000円（2名まで）　スイートルーム100,000円（6名まで）　※10月31日から一般発売　※駐車券1,000円
チケット販売　イープラス　チケットぴあ　ローソンチケット　出場選手・所属ジム
お問い合わせ　RIZIN FF事務局　03-5772-3223　https://jp.rizinff.com/

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