DEEP 9.23 後楽園ホール(レポ):大原樹里、ZST王者・小金翔退け武田&矢地に「俺のこと忘れんじゃねーぞ」。藤田大和、伊藤裕樹との接戦制しフライ級暫定王座初防衛
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2021年9月23日(木/祝) 後楽園ホール
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)DEEP事務局
大原樹里、ZST王者・小金翔退けRIZINライト級勢に「俺のこと忘れんじゃねーぞ」
第8試合 ライト級(ノンタイトル戦) 5分3R
○大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ/DEEPライト級暫定王者)
×小金 翔(フリー/ZSTライト級王者)
判定2-1 (橋本28-29/植松29-28/福田29-28)
大原は7月の後楽園大会での大木良太との暫定ライト級王座決定戦で、大木のローブローによるダメージが大きく続行不能になり、その時点までの判定で勝利しベルトを獲得しており、今回はスッキリした形で勝ちたいところ。
小金はキャリア初期の11~14年にDEEPを主戦場とし、最近5年間はMMAでは負け無し。昨年7月には北岡悟と時間切れドロー。今年6月にはシュートボクシングに挑戦し、SBのエース・海人の相手を務め判定負けしたが、立ち技のトップ選手との対戦経験は、ストライカーの大原戦でも活きることだろう。
1R、蹴りの応酬の後、小金が組み付くと、金網際で足を掛け倒す。大原に立たれた後も小金はオンブになり、裸絞めを狙い主導権を維持する。大原は倒れて落とそうとするが、小金はバックについたまま離れず、時折パウンドも当てる。記者採点は小金。
2R、大原が左右のローを効かせるが、小金は距離を詰め、押し込むとすぐにオンブになってそのまま倒れ、あっさりとバックマウントを奪う。だが極めにもちこめず膠着状態に陥り、ブレイクがかかる。大原は右のカーフキックをヒット。終盤にも右ハイ、右カーフを当て、しっかりダメージを与える。記者採点は大原。
3R、大原が右テンカオを当てるが、小金は足をつかんで組み付いて押し込む。だが大原は耐えて、押し返す場面も。小金は左膝蹴りを出すが、大原は足を抱えて倒して上に。小金が立とうとすれば、左のサッカーボールキックを当てて好印象を残し、その後もパンチで追い掛ける。再び大原が押し込むと、小金は足を掛けて倒しかけるが、大原はギリギリで耐えて突き放す。お互い体力をかなり消耗している様子だが、小金は腰投げを決めて上に。しかし大原はその先を許さず。スタンドに戻す。最後も小金がテイクダウンを狙うが、大原が耐えてゴングが鳴る。記者採点はサッカーボールキック等の打撃で印象を残した大原。合計29-28で大原。ジャッジは割れたが、2者は記者と同じ採点で、大原の判定勝ちとなった。とはいえ小金も最後までわからない好勝負を繰り広げ、久々のDEEPのマットで好印象を残した。
大原は「俺、暫定のチャンピオンなんですけど、(19日のRIZINで)現チャンピオン(=武田光司)、俺が勝った奴(=矢地祐介)に負けてますね。現チャンピオンに興味なくなって。去年9月、俺(RIZINに)出たの忘れてない?裏でみんなやってるけど、俺のこと忘れんじゃねーぞ」と、武田と矢地にアピールした。
藤田大和、伊藤裕樹との接戦制しフライ級暫定王座初防衛
第9試合 DEEPフライ級暫定タイトルマッチ 5分3R
○藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We/暫定王者)
×伊藤裕樹(ネックスイチムエ/挑戦者、元THE OUTSIDER 50-55kg級王者)
判定3-2 (橋本28-29/豊永29-28/田澤28-29/植松29-28/柴田29-28)
※藤田が初防衛
藤田は2月のTDC大会で渋谷カズキにTKO勝ちし暫定王者に。7月の後楽園大会では山本聖悟にTKO勝ちしている。正規王者の神龍誠は10月23日の後楽園大会で元修斗世界王者の福田龍彌を相手に1年2カ月ぶりの試合を行うため、藤田は今回勝って神龍との王座統一戦につなげたい。
だが対する伊藤は19年9月に藤田に1R裸絞めで一本勝ちしており、藤田にとって避けては通れない相手。伊藤はその3か月後の鮎田直人戦では判定負けしてから、1年以上ブランクを作ったが、今年3月のRIZINでの復帰戦で杉山廣平を33秒でKO。6月のDEEPでは安谷屋智弘に攻め込まれるも2Rに裸絞めで逆転一本勝ちし、初のDEEP王座挑戦につなげた。
1R、サウスポーに構える伊藤に、オーソドックスの藤田が右ミドル、ローをヒット。伊藤が右ストレートで詰めれば、右ストレートを的確に当て、右ハイにもつなげる。打ち合いで伊藤もパンチを当てると、藤田は組み付いて倒すが、すぐに伊藤は立ち上がる。藤田は左右のローを随所でヒット。伊藤が前に出ても藤田はさっと距離を取り、ゲームを支配する。記者採点は藤田。
2R、今度は伊藤が左フックで少し藤田をぐらつかせてから、タックルを仕掛けて押し込むが、藤田は倒されず突き放す。藤田は随所で左フック、右アッパーをヒット。だが伊藤も左フックをお返し。首相撲からの左右の膝蹴りも当てる。少し流れは伊藤に傾いたかに見えたが、藤田が伊藤に右ボディフックを効かせてから、タックルを仕掛けすぐにテイクダウンに成功する。しばらくトップキープした後、スタンドに戻り、パンチが交錯。藤田が左右のフックを的確にヒットし、やや優勢で終える。記者採点は僅差だが藤田。
3R、伊藤がタックルを仕掛けて押し込み、藤田を座らせるところまで行くが、藤田はスタンドに戻す。だが藤田は体力が切れて来たか?伊藤が詰めてパンチを連打し、藤田を追い詰める。藤田も右ボディを効かせると、伊藤も少し勢いが低下する場面もあったが、細かくパンチを出し続ける。藤田はブロックする時間が長くなってしまう。終盤、伊藤は押し込んで藤田を倒す。藤田はスタンドに戻すが、伊藤が左ボディを当ててから再びタックルで倒す。伊藤は上からパウンドを当て続けるが、フィニッシュには持ち込めず試合を終える。記者採点は伊藤。合計29-28で藤田。DEEPのタイトルマッチは5人ジャッジ制。ジャッジは2者が2Rに伊藤に振った模様で割れたが、3者が藤田を支持し、藤田が辛くも判定勝ちでリベンジとベルト死守を果たした。
藤田は「やっとリベンジできました。何度もあきらめかけて、あきらめずできました。伊藤選手、DEEPの佐伯代表、ありがとうございました。3-2でギリギリで勝てたんですけど、こんなんじゃトップと言えないんでもっと精進します。フライ級のトップ・藤田大和と言ってもらえるよう頑張ります」とアピールした。
越智晴雄、フライ級階級アップ初戦は判定勝ち
第7試合 フライ級 5分3R
○越智晴雄(パラエストラ愛媛/元DEEPストロー級王者)
×渋谷カズキ(高本道場)
判定3-0 (橋本29-28/柴田29-28/田澤29-28)
越智はフライ級に階級を上げての初戦。1R、渋谷がタックルで倒すが、越智は抵抗せず倒れながら渋谷をフロントチョークで捕まえる。渋谷は極めさせず外すと、ハーフガードで押さえ続け、時折右のパウンドを当てる。終盤、越智は潜って膝十字固めを狙うが、渋谷は防御する。記者採点は渋谷。
2Rも渋谷が開始すぐからタックルで倒すが、今度はすぐハーフで押さえる。しかし越智はすぐに脱出して、金網際で渋谷を押さえる。渋谷は下から腕十字を狙うが、越智は外し、ケージ中央付近で押さえ続ける。渋谷は今度は三角を狙うが、越智は抱えて外し、スタンドに戻す。最後も越智は倒し、上で押さえて終える。記者採点は越智。
3R、越智はテイクダウンを狙い、ハーフバックで押さえるが、渋谷は足関を狙いながら脱出し、金網に押し込む。しかし越智は抱え上げて、倒して上になる。越智は上のポジションをキープしながら右のパウンドを随所で当てて好印象を残す。記者採点は越智。合計29-28で越智。ジャッジ3者も同じ採点で越智が判定勝ちした。両者とも下からサブミッションを狙ったが極めは浅いままで終わり、結局MMAのため、上で押さえ続けたほうがポイントを取る形となった。
第6試合 フェザー級 5分3R
○DJ.taiki(パンクラスイズム横浜/元DEEPバンタム級王者)
×関 鉄矢(SONIC SQUAD/ZSTフェザー級王者)
判定3-0 (福田30-27/豊永29-28/柴田29-28)
関は最近2試合はRIZINに上がり、昨年8月には神田コウヤにKO勝ちし、今年3月には堀江圭功にKO負け。39歳のベテラン・DJは2月のDEEP TDC大会で神田に判定負けして以来の試合となる。
1R、序盤からDJが胴タックルでテイクダウンを奪い、立たれてもすぐ倒す。だが関が下から腕十字を仕掛け、DJは防御を続けて終える。記者採点は関。DJが腕十字を狙われた途中で左のパウンドを強打する場面もあったため、DJにつけたジャッジもいた。
2R、DJはしつこく脇を差して押し込んでテイクダウンを狙うが、関は耐えて離れる。それでもDJは再びタックルを仕掛け、押し込んで足、胴とレベルチェンジを繰り返す。最後は離れるが、左ストレートもヒット。記者採点はDJ。倒せなかったが、主導権を握り続けたことを評価した。
3R、両者パンチで一進一退の展開となるが、DJは左ミドルやタックルのフェイントも絡めてパンチを当てると、関は左まぶたをカットして出血する。関が前に出てもうまくケージの中で回って距離を取り、自分が出る場面ではしっかりパンチの連打をまとめて良い印象を残す。記者採点はDJ。合計29-28でDJ。ジャッジ3者もDJを支持し、DJが判定勝ちした。
第5試合 メガトン級(体重無差別) 5分2R
×誠悟(AACC/124.05kg)
○SAINT(米国/Y&K MMA ACADEMY/108.9kg)
判定0-3 (福田19-19○/植松19-19○/田澤19-19○)
第4試合 バンタム級 5分2R
○CORO(K-Clann)
×橋本優大(CAVE)
1R 2’44” 三角絞め
第3試合 フライ級 5分2R
×駒杵嵩大(Fight Base都立大/Fighting Nexusフライ級王者)
○杉山廣平(SPLASH/パンクラス・フライ級7位)
判定0-3 (福田18-20/豊永18-20/橋本18-20)
第2試合 フライ級 5分2R
×鮎田直人(CAVE)
○関原 翔(K-PLACE)
判定0-3 (福田18-20/植松18-20/豊永18-20)
第1試合 フライ級 5分2R
×力也(フリー)
○日比野“エビ中”純也(ISHITSUNA MMA)
1R 2’50” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)