シュートボクシング 6.20 後楽園ホール:海人、ZST王者・小金翔のMMA戦法封じ判定勝ち。笠原弘希・MISAKIも勝利
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SHOOT BOXING 2021 act.3
2021年6月20日(日) 後楽園ホール
試合レポート&写真:久保与志
第7試合 メインイベント 71kg契約(肘有り) 3分3R(無制限延長R)
○海人(TEAM F.O.D/SB日本スーパーライト級(65kg)王者、S-cup 2018 65kgトーナメント優勝、KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級(70kg)王者)
×小金 翔(フリー/ZSTライト級(70.3kg)王者)
判定3-0(30-27/30-27/30-27)
2月のREBELSで日菜太、前回4月のシュートボクシング(SB)でモハン・ドラゴンを下した海人が、MMAのZSTライト級王者・小金翔と対戦した。
小金は昨年7月に北岡悟と対戦した経験もあり(時間切れドロー)、4月のZSTでは立ち技主体のファイトで右ミドル、右ストレートを駆使し判定勝ちした。現在2つの引き分けを挟んで9連勝中で、MMA戦績22戦17戦(3KO)3敗2分。
1R、小金がいきなり脇を差して組みに行くが、海斗はロープを背に堪えてブレイク。再開後は海人がイン&アウトに次々とローを決め、中盤を過ぎた頃からカーフも混ぜ始める。小金はジャブを突いて組みに行こうとするが距離が遠く、海人の右カーフが深く入ると効かされたかスイッチしてその場を凌ぐ。記者採点は10-9で海人、オープンスコアも3者共に海人につける。
2R、カーフを被弾しながらもかなり強引に組みに行く小金。海人がバランスを崩してヒザをつくと「自分からヒザ突くなよ!」と海人の反則をアピールして精神的な揺さぶりもかける。海人はジャブ、ローで距離を制しつつ、小金が組もうとするとカウンターのヒジを合わせる。小金がバックにつくような体勢から両者ロープ際に出かかるアクシデントもあったが、投げにまでは持って行けず。離れると海人がジャブとカーフのコンビネーションから右ストレートをヒットしてグラつかせる。記者採点は10-9で海人、オープンスコアも3者共に海斗。
3R、ダウンまたは2ポイント相当のシュートポイントが必要になった小金だが、このラウンドも徹底した組み狙いは変わらず。海人は組まれて中々連打には繋げられないものの、カーフだけでなく顔面へのパンチも的確に捉え始め小金はフラつくなどダメージも見える。それでも小金は飛びヒザで一発を狙うなど応戦し、最後までダウンを奪われることなく試合終了のゴング。記者採点は10-9、トータルスコア30-27で海人。
判定は3者共に30-27のクリーンシートで海人が勝利したが、MMAファイター相手にダウン・KOを奪えなかったこともあってか笑顔はなかった。マイクを持った海人は「今日、父の日で日頃お父さんにお礼とか言うてないので、ここで言わせてもらってもいいですか? お父さん、いつもほんまにありがとう。僕も迷惑ばかりかけて、仕事も大変な中で練習に最後まで付き合ってくれてありがとうございます」とセコンドにつく父への感謝を述べるとようやく笑みがこぼれ「これから世界に行きたいので、世界に行くためにもっと一杯迷惑かけると思うんですけどよろしくお願いします。お父さんだけじゃなく皆さんの力も借りて世界に行きたいので、ほんまに何回も言いますけど、世界に絶対行くので皆さんの力を借してください」と世界進出を宣言した。
第6試合 セミファイナル ライト級(62.5kg) 3分3R(無制限延長R)
○笠原弘希(シーザージム/SB日本スーパーフェザー級(60kg)王者)
×古村匡平(FURUMURA-GYM/大和ムエタイ・スーパーライト級王者)
判定3-0(30-29/30-29/30-29)
笠原弘希はに階級を上げ、KNOCK OUTを主戦場としSB初挑戦の古村匡平(きょうへい)と対戦した。笠原も古村も21歳。古村はムエタイをベースとし蹴りを得意とする。笠原は2月のSBでKNOCK OUT王者のスアレックを左ボディでKOしており、対KNOCK OUT勢連勝を目指す。
1R、古村は前蹴り、ミドルに二段蹴りとムエタイ仕込みの多彩なキックを上下左右に散らして翻弄しにかかるが、笠原のガードは固く蹴りをブロックしつつ右ローをリターンしていく。さらに笠原は前蹴りをキャッチして返しの左フックを浅くヒットさせると、その後もキャッチからのパンチで古村を脅かす。記者採点は10-10、オープンスコアも3者共に10-10のイーブン。
2R、首相撲も駆使し始める古村。笠原は組まれる前にボディショットを決めて組みの展開もしっかりと対処するが、古村が離れ際を狙ってパンチやボディへの前蹴りをヒットさせる。互いに盛んにボディを狙うが、まだ効いた様子はない。記者採点は10-10、オープンスコアも3者もイーブン。
勝負の3R、前蹴り、テンカオで前進する古村に対して笠原も前に出て上下にパンチを打ち分け、右ボディから返しの左フックをクリーンヒット。これで後退した古村をロープ際に詰めてさらにパンチをまとめる。被弾しつつもボディワークと首相撲で何とかしのぐ古村だが、反撃する余力はなく笠原攻め続けてタイムアップ。記者採点は10-9、トータルスコア30-29で笠原。判定は3-0で3Rを明確にものにした笠原が接戦を制した。
第5試合 スーパーライト級(65kg) 3分3R(無制限延長R)
○村田聖明(シーザージム/SB日本ライト級(62.5kg)2位)
×モハン・ドラゴン(ネパール/士魂村上塾/Bigbangウェルター級王者、元MA日本スーパーライト級王者)
判定3-0(30-29/30-29/30-28)
1R、単発の左右のフック、ローで突っ込みながらスイッチを繰り返して的を絞らせないモハンに、村田は無理に打ち合うことなくブロッキングで対処しつつ、的確に右ミドルと三日月蹴りで腹を抉っていく。中盤過ぎになるとモハンが突進から返しのパンチも出し始め、それに反応して村田もカウンターの右を狙う。記者採点は10-10のイーブン。
2R、フルスイングの右フックを叩きつけるモハンに会場がどよめくが、村田は動じることなく、モハンの右フックにカウンターの右クロスを直撃する。大きく顔面を跳ね上げられたモハンだがダメージは見せずにプレッシャーをかけ続けて右フックを当て返す。両者は強打が交差するスリリングな打ち合いを展開するも、要所で村田が三日月蹴りを入れてボディを攻める。記者採点は10-9で村田。
3R、何度も三日月蹴りをヒットさせ、パンチもボディショットを交えて連打で攻める村田。モハンはもらってもひるむことなくパンチで前進を続け、組みの展開から投げを狙い「シュートボクシングやってみた」とセコンドに呟く。徹底したボディ狙いから顔面へのパンチにつなげる村田の攻撃にモハンは効いた素振りを見せることなく左右のフックを叩きつけるが、村田はしっかりとアームブロックで防ぎショートレンジの打ち合いでも的確にヒットを重ねタイムアップ。記者採点は10-9、トータルスコアは30-28で村田。判定は3-0、モハンの強打を封じつつしっかりと打ち勝つ場面も作った村田が勝利した。
第4試合 ヘビー級 3分3R(無制限延長R)
○坂本優起(シーザージム/SB日本ヘビー級2位、元スーパーウェルター級(70kg)王者)
×MAX吉田(池袋BLUE DOG GYM)
1R 2’30” TKO(レフェリーストップ:右フック)
1R、右ローを打って様子見という感じだった坂本に吉田は左ジャブから右フックを振るっていくと途端に激しい打ち合いに。両者右のスイングフックを被弾しつつ殴り合うが、徐々にダメージの見え始める吉田はスタミナも切れたか口が開き始める。完全にガードも下がった吉田に坂本が右フックを痛打すると吉田は後方にダウンを喫し、何とか立ち上がろうとするも足元が覚束ない状態でタオル投入とほぼ同時にレフェリーが試合をストップ。坂本が豪快な打ち合いを制してKO勝ちを挙げた。
第3試合 58kg契約 3分3R(無制限延長R)
○手塚翔太(Sublime guys・GONG-GYM坂戸/SB日本フェザー級1位)
×井上竜太(Hard worker/INNOVATIONフェザー級3位)
判定3-0(30-28/30-28/30-27)
1Rから手塚が左ジャブと右カーフキックをフェイントも織り交ぜながら随所にヒットさせテクニシャン振りが際立つ。対角線のスピードのある攻撃に井上は翻弄され、動きの止まったところに手塚は左フックをクリーンヒットする。
2Rに入ると井上が左ミドルを盛んに蹴って局面を打開しようとするが、手塚はジャブでストップしてヒザ蹴りで迎撃。距離が詰まると打ち合い、左フックで井上をグラつかせる。
3Rも手塚がボディ、顔面への左のダブル、アッパー、右ハイと緩めることなく攻め続け、上手さが光る内容で完勝した。
第2試合 女子ミニマム級(48kg) 3分3R(無制限延長R)
○MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子ミニマム級1位、元J-GIRLSミニフライ級王者)
×ERIKO(ファイティングラボ高田馬場/RISE QUEENミニフライ級(49kg)5位)
判定3-0(29-28/30-27/30-27)
1R、MISAKIがパンチから組み付いて前方への投げを決めていきなりシュートポイント1を獲得する。その後もMISAKIがパワフルな左ミドルや右フックを当てるなど優勢に試合を進め、組みの展開からのカーフキックという珍しい攻めも見せる。
2Rにも豪快な投げでシュートポイントを追加したMISAKIは徐々に打撃主体の攻撃にシフトし、ERIKOは右ストレートで応戦するが手数で押される。
3RもMISAKIがパンチと左ミドル、さらにはカーフキックも効かせるなど積極的に攻め続けて判定3-0で勝利した。
第1試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(無制限延長R)
×元貴(DAB/SB日本フェザー級3位)
○山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級5位)
判定0-2(29-29/29-30/29-30)