シュートボクシング 12.26 TDCホール:2024年最終戦勝利の海人「野杁正明さんも原口健飛君もこんなもんじゃない。世界一決める時の戦いは絶対野杁さんがいい」
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シュートボクシング(SB)の2024年を締めくくる大会「GROUND ZERO TOKYO 2024」12月26日 TOKYO DOME CITY HALL大会のメインイベントで、ゲリック・ビレット(フランス/元GLORYライト級3位)から2ダウンを奪って判定勝ちした海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級(70kg)王者)が試合後、来年2025年の自身と日本格闘技界全体のビジョンについて言及し、22年に戦った野杁正明、練習仲間の原口健飛にエールを送った。
第11試合 メインイベント スーパーウェルター級(70kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(無制限延長R)
○海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級(70kg)王者、KNOCK OUT-BLACK同級王者、RISEミドル級(70kg)王者、元SB日本スーパーライト級(65kg)王者)
×ゲリック・ビレット[Guerric Billet](フランス/元GLORYライト級3位、WAKO-PRO世界ミドル級(75kg)王者)
判定3-0 (若林29-26/神谷30-26/竹村30-25)
海人はTHE MATCH 2022でK-1ウェルター級王者の野杁正明に判定勝ちし、昨年2023年にはRISE王座、SB世界王座も獲得し、KNOCK OUT王座と合わせて国内3冠となった。昨年8月のGLORYオランダ大会でティジャニ・ベスタティのGLORYライト級王座に挑戦すると、終始圧倒され判定負けし連勝が18でストップした。今年2月のSBでは元ONE&ルンピニー王者・ペットモラコットに延長判定負けしたが、4月に海人がSB世界王座を懸けて再戦し判定勝ちでリベンジした。海人は再びGLORY王座を目指し、6月に元GLORYライト級9位のアルマン・ハンバリアンを2R左フックでKO。8月に元同級6位のドラゴミール・ペトロフを2R KO。10月に元同級王者のダビッド・キリアに判定勝ちした。12月の試合の発表会見で、SB協会の緒形健一代表は「海人のベスタティの挑戦につきましては、来年の夏ぐらいまでにオランダで調整をしています」とコメントしていた。
そして迎えた年内最終戦で海人は、同級3位のゲリック・ビレットから1Rに左三日月蹴り、左ボディで2度のダウンを奪ったが、右拳を痛め、その後は思うよう攻められず、判定勝ちで終わった。
マイクを持った海人は「倒しきれなくて不甲斐ないです。でも、俺ならできる、70kg最強なれると確信しました。2025年、僕だけじゃなく日本の格闘家みんな活躍する年になると思います。そのためにも皆さんの支えが力になります。僕だけじゃなく日本の格闘家を応援してください。2025年もよいお年をお迎えください」とアピールした。
バックステージでのインタビューに、海人は右拳を冷やしながら登場し「2R始まってすぐぐらいに(右拳を)痛めました。1R目から痛いなって思い始めて、たぶんラッシュの時にデコか頭を殴っちゃって。2Rにクロスで頭に行ってしまった時にヤバいなって。途中から(右拳の)感覚が無かったです。テンパってしまいました。元々右の拳を折っているんですけど、それを放置したまま治って、変な形でくっついちゃって、それがまた再発したのかなと思います」と説明した。
今後について海人は「来年ベスタティと予定してるのは6月か8月頃と聞いていて、それまで何もしないことは絶対にないので。来年のシュートボクシング開幕戦が2月にあるんで、そこを1位の選手(=エンリコ・ケール)連れてきてくれるんであればやりたいです。それ以外に試合があるんであれば経験を積みたいし、痛めたところも含めてもっとできることがあると思うので、それを考えながら強くならないといけないし、試合で試していきたいので、6月・8月まで1ヶ月おきに試合入れてくれてもいいくらいやっていけたらなと思っています」と話した。右拳の状態を記者から心配されても、海人は「折れていなければ僕は無視していかなあかんというタイプなので、年末も別に休むつもりもないし、とりあえず1回病院に行って見てもらって、何もなければそのまま突き進みたいなと思っています」と答え、次戦への高いモチベーションを示した。
前日会見で海人は「12月のひと月だけで世界と戦うのは簡単やないと改めて思った。でも日本人、こんなもんじゃないやろ」と話していた。12月は7日(現地時間)のUFCのフライ級タイトルマッチで朝倉海が一本負けし、20日のONEでの野杁正明・KANAの完敗、21日のRISE幕張大会の65kgトーナメントでの原口健飛・白鳥大珠の初戦敗退と、日本の格闘技界のトップ選手の国際戦での苦戦が目立つ1か月だった。
改めて試合後、この件について聞かれた海人は「僕が今思っている選手って、名前を出すのはちょっと失礼かもしれないですけど、野杁選手もそうですし、健飛くんもそうですし、こんなもんじゃないんですよ。格闘技にたまたまってないですけど、これ次、健飛くんも野杁さんも同じ相手とやったら同じ結果に絶対ならないので、それだけ本当に強い人たちなんですよ。僕、野杁さんと対戦してるし、健飛くんと練習もさせてもらってるし、そうやってるからこそ、僕は知ってるので悔しいし。世界一決める時の戦いは絶対野杁さんがいいと思ってるので、そういうところも含めてこんなもんじゃないやろって野杁さんにも思ってるし、健飛君にも思ってるし、僕自身にもそれを言い聞かせなあかんと思ってるし。本当、2025年には皆さんにみんなのことを期待してほしいと思います。日本の格闘家、こんなんじゃないので、僕も含めて期待してほしいなと思っています」と答えた。痛めた右の拳を冷やしながらも、左拳は強く握りしめながら、「こんなもんじゃない」と熱弁する海人の姿が印象的だった。