Krush 4.8 新宿フェイス(レポ):Krush初の女子大会で☆SAHO☆、松谷綺、麻央が韓国勢を圧倒し判定勝ち
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DUAL Presents Krush ~RING OF VENUS~
2023年4月8日(土)新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
Krush初の女子の試合だけの大会「Krush ~RING OF VENUS~」が開催された。K-1グループは昨年6月、代々木競技場第二体育館でK-1初の女子大会を開催したが、今大会も同じ「RING OF VENUS」のサブタイトルが付いている。大会の目玉となるのが「日本vs韓国・3対3」の対抗戦で、☆SAHO☆、麻央、松谷綺が韓国勢を迎え撃った。
☆SAHO☆が韓国人選手に判定勝ち「男より面白い試合を見せられた」
第9試合 メインイベント 日本vs韓国・3対3 女子53kg契約 3分3R(延長1R)
○☆SAHO☆(闘神塾/S1女子世界バンタム級王者・同日本王者、WMC日本女子スーパーバンタム級王者、元ミネルヴァ同級王者)
×イ・ドギョン[Lee Dokyeong](韓国/チーム・サイコピットブルス/MKF Queens Cupトーナメント優勝、KTK女子フェザー級王者)
判定3-0 (箱崎30-27/豊永30-27/梅木30-28)
☆SAHO☆は15戦13勝(1KO)2敗の23歳。NJKFを主戦場に3本のベルトを獲得後、21年12月のK-1大阪大会でK-1グループに初参戦し、真優に判定勝ち。昨年6月のK-1女子大会ではジェシンタ・オースティンに判定で敗れたものの、中村拓己K-1プロデューサーも「気持ちと気持ちがぶつかって、これぞK-1」と絶賛し評価を高めた。昨年11月のNJKFではロックナム・コーコムクラムに判定勝ちし、ムエタイのS1女子世界バンタム級王座を獲得している。
ドギョンは19戦11勝7敗1分の30歳。RISE QUEENフライ級(52kg)王者の小林愛三と18年4月のKNOCK OUTと昨年7月のRISEで対戦し、いずれも判定で敗れている。再戦では3Rに愛三にダウンを奪われ大差の判定負けを喫しており、日本再上陸で名誉挽回したい所だが厳しい結果となる。
試合は終始☆SAHO☆ペースに。1R、前に出て来るドギョンに対し、☆SAHO☆は回って距離を取りつつ、右ロー、左ミドル、左テンカオを着実に当て、随所で右フック、アッパーもヒット。終了間際にはギアを上げ、パンチと膝のラッシュでダウン寸前まで追い込む。記者採点は☆SAHO☆。
2R、☆SAHO☆が変わらずパンチ、膝を何発もヒット。左ボディも随所で強打する。ドギョンは血だるまになるが耐え続ける。記者採点は☆SAHO☆。
3R、開始すぐにドギョンの腫れた左目のドクターチェックが入るが再開する。☆SAHO☆は変わらずパンチ、膝を当て続けるが、ドギョンは倒れず、驚異的な打たれ強さを発揮する。終盤にもドギョンにドクターチェックが入る。ドギョンの鼻血の止血が長く、ある程度回復してしまった影響もあって、☆SAHO☆は倒しきれなかったが、再開後もパンチと膝を当て続け終了する。記者採点は☆SAHO☆。合計30-27で☆SAHO☆。ジャッジ3者も☆SAHO☆を支持し、☆SAHO☆が大差をつけ判定勝ちした。
マイクを持った☆SAHO☆は「私が今日一番面白い試合、男より面白い試合を見せられたと思います。中村プロデューサー、6月の(K-1)横浜武道館大会に呼んでください。男より面白い試合見せる自信があります」とアピールした。中村プロデューサーは大会後の総括で「6月は難しいかもしれませんが、野心を持ってくれての発言はうれしく思います」と話している。
松谷綺、ダウン奪い日韓10代対決制す
第8試合 日本vs韓国・3対3 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○松谷 綺[きら](ALONZA ABLAZE)
×ウォン・ガヨン[Won Gayeon](韓国/ヨンナム・ムビジム)
判定3-0 (三浦30-27/梅木30-28/伊藤30-26)
松谷兄妹の妹・綺は9戦6勝1敗2分の19歳。昨年6月のK-1での初代女子アトム級王座決定トーナメント一回戦で菅原美優に判定負けしたが、11月のKrushでの優戦では接戦の末に判定勝ちしている。対するガヨンは戦績8戦6勝2敗の16歳。10代対決となる。
1R、綺が遠い距離からじわじわプレッシャーをかけ続け、時折右ローや左ミドルを強打し主導権。終盤にはパンチもまとめる。ガヨンは序盤こそ蹴り返していたが次第に攻められなくなる。記者採点は綺。
2R、ガヨンが右ローを一発強打する場面もあったが、綺優勢は変わらず。綺が右ローを的確に当て続け、最後は右のミドル、前蹴りをボディに効かせ追い詰める。記者採点は綺。
3R、序盤にお互いバッティングがあり、中断が繰り返される。それでも綺は手数を切らさず右ロー等を当て続ける。終盤には膝蹴りの形での右ローも当て、引き出しの多さを印象付け、終了間際に右ミドルを効かせてからの左フックでダウンを奪う。記者採点は10-8で綺。合計30-26で綺。ジャッジ3者も綺を支持し、綺が判定勝ちした。
マイクを持った綺は「K-1のベルトを取るためここに来たので、KrushもそうですしK-1のベルトも狙ってこれからも頑張ります」と宣言した。
麻央も圧勝し「そろそろタイトルマッチ」
第7試合 日本vs韓国・3対3 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
○麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)
×ファン・ソンリム[Hwang Songrim](韓国/アナジム)
判定3-0 (伊藤30-28/豊永30-27/梅木30-27)
麻央は7戦6勝1敗の25歳。昨年12月のKrushでの6年ぶりの試合では真優に対し手数多く攻め続け判定勝ちししており、フライ級戦線で今後の浮上が期待される選手の一人だ。今回の相手のソンリムは18戦13勝5敗の23歳。
1R、麻央が右ローを効かせつつ、左右のミドル、右ストレートも当て主導権。終盤には右のバックハンドブローも当て攻勢を印象付ける。2Rはやや攻めあぐねる場面もあるが、麻央が右ストレート等を随所で的確に当て、ソンリムの反撃を許さない。3Rも麻央が右ローを効かせ、パンチ、ミドルも絡め圧倒し判定勝ちした。
マイクを持った麻央は「最速でKrushのベルトを取ってK-1のベルトも狙っているんで、そろそろタイトルマッチをして欲しいなと思います」とアピールした。
山田真子、奥脇奈々をパンチ駆使し判定勝ち
第6試合 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○山田真子(KINGS/元J-GIRLSアトム級王者、元プロボクシングWBO女子世界ミニフライ級王者)
×奥脇奈々(エイワスポーツジム/BOM女子ピン級王者)
判定3-0 (箱崎30-28/三浦30-28/梅木30-29)
1R、距離を取りミドル、ローを当てる奥脇に対し、山田はじわじわ圧を強め、中盤から右フック等のパンチの増やして優位に。
2R、山田は左ジャブ、右フック、左ボディを的確に当てつつ、右ロー、前蹴りといった蹴りでも印象を残す。
3Rも山田が右ロー、左ボディ等を的確に当てて主導権を維持し判定勝ちした。
第5試合 女子ミニマム級(48kg) 3分3R(延長1R)
○真美[まさみ](Team ImmortaL/ミネルヴァ・ライトフライ級王者)
×MOE(若獅子会館)
判定3-0 (梅木29-28/三浦29-28/箱崎30-28)
真美のセコンドには龍聖がつく。1R、真美が右ローを的確に当て続け、中盤過ぎ、足を止めてパンチを打ち合うと、右フックを当ててダウンを奪う。
2R、真美が右のロー、カーフ、左ミドルを効かせつつ、右フックにも絡めやや優位を維持する。
3R、MOEが手数を上げ、パンチ、左ミドル等のヒットを増やすが、真美も随所で右ロー等を返し完全には流れを作らせず、ダウン分の点差を守り切る形で判定勝ちした。
第4試合 女子アトム級(45kg) 3分3R(延長1R)
○チャン・リー(K-1ジム五反田チームキングス)
×KAI(ファイティスジムMSC)
判定3-0 (岡田30-28/豊永30-29/三浦30-27)
1R、KAIも随所で右のカーフや右ボディを強打するが、リーが手数で上回り、右フックを随所で的確に当てて好印象を残す。2R、KAIのパンチをもらってリーは鼻血を出すようになるが、終盤にリーは右フック等のパンチのヒットを増やし巻き返す。3R、中盤にKAIが巻き返す場面もあったが、リーが序盤、終盤と手数多く攻め好印象を残し判定勝ちした。
第3試合 女子アトム級(45kg) 3分3R
○紗依茄[らいか](月心会チーム侍)
×Kiho(Team K.O.Garage)
判定3-0 (30-29/30-28/30-28)
Kihoが圧をかけ続けるが、攻撃につなげられず、紗依茄が随所でパンチやミドルをまとめ好印象を残す。なかなか手数が伸びなかったが、3Rも紗依茄が顔面への前蹴りや左ジャブで印象を残し判定勝ちした。
2戦目の高3・末松晄に中村Pも「驚かされました」
第2試合 女子アトム級(45kg) 3分3R
×谷田美穂(K-1ジム大宮チームレオン)
○末松 晄[あき](Weed GYM)
判定0-3 (26-30/26-30/26-30)
末松は高校3年生。地元福岡のKPKBでの2月のデビュー戦で勝利し、初登場のKrushで早速インパクトを残す。1R、谷田が最初から前に出てパンチを振るうが、末松が右の顔面狙いの前蹴りで勢いを止め、左フック、ミドル、右ボディを的確に当て主導権を握る。2Rも同様に攻め続け、終盤に右ストレートでダウンを奪う。3Rもパンチと蹴りを最後まで切らさず自在に当て続けて圧倒。点差を広げ判定勝ちした。
中村プロデューサーも「凄く才能を感じて驚かされました。福岡から東京に来てパワーオブドリームでも練習しているので古川会長がセコンドについていました。動きのセンスがいいので、大事に育てたいです」と末松を高く評価した。
第1試合 女子54kg契約 3分3R
○小澤聡子(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
×上野hippo宣子(ナックルズGYM)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
小澤が終始声を上げながら右フックを振るい、右ローも絡め手数で上回り続け判定勝ちした。