KNOCK OUT 8.22 新宿フェイス(昼):リカルド・ブラボ、緊急出場の西村介佑を1R KO。欠場の吉田英司との王座戦要求。壱・センチャイジム、肘でダウン奪い森岡悠樹に判定勝ち
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SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.3 ~RED FIGHT~
2021年8月22日(日) 新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第4試合 メインイベント RED 73kg契約 3分3R(延長1R)
×西村介佑[けいすけ](クロスポイント吉祥寺)
○リカルド・ブラボ(アルゼンチン/伊原道場アルゼンチン支部/新日本ウェルター級王者)
1R 2’06” KO (左ストレート)
ブラボは新日本キックの中量級のエースで在日のアルゼンチン人。今回、吉田英司(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-RED&INNOVATIONスーパーウェルター級王者)とのノンタイトル戦を予定していたが、吉田の所属するクロスポイント吉祥寺のインストラクターに新型コロナウイルスの感染者がいたことが判明し、吉田は欠場。大会1週間を切り、急遽、KNOCK OUT初登場の西村が代役となる。
なお、今大会では潘隆成 vs. 古村匡平、横野洋 vs. 古村光も、潘と横野が同様にコロナの影響で出場できなくなり試合が中止に。夜の部も同様に吉野友規が出場できなくなり鈴木健太郎戦が中止。昼夜全14試合の計5試合が中止、2試合が変更と、この夏の全国的なコロナ感染者増加の影響が如実に現れる事態となる(選手欠場を伝える記事はこちら)。なお、昼の部は全7試合から全4試合まで減り、12時30分開始、13時28分終了の、1時間弱の短時間興行となった。(夜の部も5試合が1時間少々で終わった。)
ブラボは2月のREBELSファイナル大会で津崎善郎に判定勝ち。4月と6月の新日本キックでYETI達朗と杉原新也に連続1R KO・TKO勝ちし勢いに乗る。
西村は現在42歳のベテラン。戦績32戦16勝(5KO)16敗。23歳でタイでデビューし、ワイルドシーサー沖縄でトレーナーをしながら沖縄で試合に出た時代もあったが、近年はタイで試合を続けていた。日本での試合は10年以上ぶり、試合自体は2年ぶり。コロナ禍の影響で昨年11月に帰国し、クロスポイント吉祥寺に加入。現在は静岡県伊豆半島の白浜に住み、夏は海の家で働いている。今回は73kg契約で、ブラボは前日計量を72.6kgでクリアしたが、西村は仕事の都合で当日朝に計量し71kgと軽めの体重だった。
試合はブラボが実力差をまざまざと見せつけることに。1R、ハの字の構えのムエタイスタイルの西村に対し、ブラボは様子を見ながらプレッシャーをじわじわかける。西村は右ミドルをヒット。ブラボは「タイ人みたいにスネが硬かった。ビックリしました」と振り返るが、ダメージは特に無い様子で、引き続きプレッシャーをかけ、左の三日月蹴り、右のローを強打すると、西村は顔を少ししかめる。これで相手の力量を見切った様子のブラボは、左ストレートをヒット。西村の動きが止まると、詰めてさらに左ストレートを当ててダウンを奪う。西村はうつぶせで倒れて起き上がれず、ブラボのKO勝ちとなった。
ブラボはマイクを持つと日本語で「吉田選手と試合できなかったけど、しょうがないね。お大事にしてください。10月に(所属先の)新日本キックでも試合します。その試合も絶対KOします。(KNOCK OUTのプロデューサーの)宮田さん、11月のKNOCK OUTでスーパーウェルター級タイトルマッチしたいです、吉田選手と。また会いましょう」とアピールした。10月17日の新日本での相手は「強いタイ人」とのことで、11月7日のKNOCK OUTにも出るなら3週間という短い間隔のため、吉田との仕切り直し戦が組まれるとしても12月以降の可能性もある。
第3試合 セミファイナル RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/元ルンピニージャパン・バンタム級王者)
×森岡悠樹(北流会君津ジム)
判定3-0 (山根29-28/北尻29-27/和田30-27)
壱は3月大会で古村光に判定勝ち。森岡は4月と6月の新宿大会に連続出場し、横野洋と鈴木貫太相手に連勝している。
1R、森岡がオーソドックスで圧力をかけ続け、壱がサウスポーで回って距離を取る構図が続く。両者ミドル主体の攻防が続き、終盤、森岡が右ストレート、右テンカオ、右ストレートを立て続けに当て好印象を残す。記者採点は森岡。
2Rも両者ミドル主体なのは変わらないが、壱は序盤に左ストレートを立て続けに当て、パンチも増加する。森岡も右テンカオ、右ボディストレートを駆使。どちらも技のバリエーションを増やしつつ、一歩も引かない攻防を繰り広げる。記者採点はイーブン。
すると3R、壱が左ミドルを当てると「パコッ」と鈍い音がし、森岡の動きが止まる。壱はその後も左ミドルを連打して下がらせた後、左の縦肘をクリーンヒットし、森岡をダウンさせる。その後も口の開いた森岡を左ミドル主体で攻め続け、差を見せつけて判定勝ちした。記者採点は29-28で壱。
壱は「肘でダウンは取れたんですけど、KOできなかったのが悔しいです。こんな勝ち方じゃ王座挑戦は早いですね。でもKNOCK OUTに上がっている選手はだいたい下したので、組まれれば挑戦したいです。KOに結びつけられなかったのが瑛ちゃん(=壱が一度負けている王者・小笠原瑛作)との差ですね。肘でもKOできる選手がREDルールにまだいないので、そういう選手になりたいです」とコメントした。
第2試合 BLACK 女子ライトフライ級(49kg) 3分3R(延長1R)
×喜多村美紀(テツジム/ミネルヴァ・ライトフライ級1位)
○ERIKO(ファイティングラボ高田馬場/ミネルヴァ・ライトフライ級4位、RISE QUEENミニフライ級(49kg)5位)
判定0-2 (センチャイ28-29/和田29-29/秋谷28-29)
1R、ERIKOは前に出続け、右のローキック、カーフキック主体の攻め。喜多村は回ってかわしながら、ERIKOの出てくるタイミングに合わせて右のフックを度々当てるが、ERIKOの前進は止まらない。記者採点はイーブン。
2R、ERIKOは右ローを打ちつつも、パンチの比重を上げ、右フックで少し喜多村をひるませる場面も。喜多村も途中までパンチを返し、ハイも当てるがERIKOはブロック。終盤にはERIKOが左ジャブ、右のスーパーマンパンチで印象を残す。記者採点はERIKO。
3R、ERIKOは中盤に右のロー、カーフキックをまとめると、喜多村は少し痛そうな様子を見せる。ERIKOは終盤の足を止めての打ち合いでも右カーフ、右フックを的確に当て続けて優位を維持する。記者採点はERIKO。合計28-30でERIKO。ジャッジも2者がERIKOを支持し、ERIKOの判定勝ちとなった。
第1試合 BLACK 女子アトム級(46kg) 2分3R
○斎藤千種(白山道場)
×須藤可純(笹羅ジム)
判定3-0 (センチャイ29-28/秋谷30-29/北尻30-29)
サウスポーの斎藤が左ミドルを強打しつつ、2Rには左ストレートで数度斎藤をのけぞらせ印象を残す。3Rも必死に前に出る須藤に、斎藤が左ストレートを当て続けて優位を維持し判定勝ちした。
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