KNOCK OUT 6.12 新宿フェイス:白幡裕星、元ボクシング日本王者の悠斗を蹴りまくり判定勝ち。森岡悠樹、鈴木貫太を肘で切りTKO勝ち
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
センチャイムエタイジム中野
本場のムエタイ、教えます。初心者、ダイエット目的の方も大歓迎!まずは見学・体験を!
SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.2
2021年6月12日(土)新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
第7試合 メインイベント RED 53kg契約 3分3R(延長1R)
○白幡裕星(橋本道場/KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級(52kg)王者)
×悠斗(東京町田金子ジム/元プロボクシング日本ライトフライ級王者)※高橋悠斗 改め
判定3-0 (北尻30-28/和田30-27/山根30-29)
白幡は2月のREBELSで老沼隆斗に判定勝ちしリベンジすると共に王座を獲得。高校卒業後初ファイトとなる。
対する悠斗は28歳。元はNJKFに上がっていたキックボクサーで、国士舘大学時代には全日本学生キックフライ級王座を獲得。14年にボクシングに転向し、19年10月に堀川謙一に判定勝ちし、日本ライトフライ級王座を奪取した。昨年3月の初防衛戦が新型コロナウイルスの感染拡大で延期となり、モチベーションの維持が難しくなり引退した。だが、飲食店やジムの経営が厳しくなったこともあり、キックに復帰した。元々は5月22日の後楽園大会で両者は戦う予定だったが、緊急事態宣言の影響で大会が延期したのに伴い、6月12日の新宿大会のメインイベントにスライドした。
1R、オーソドックスで低い重心でパンチ狙いで構える悠斗に対し、白幡が左ロー、ミドルを度々ヒット。悠斗は時折素早く踏み込んで右フックを当てるが、白幡は何発も蹴り、攻撃数で差を印象付ける。
2Rも白幡が何発も左ミドルをヒットし主導権。悠斗は時折右フックと右インローを当てるものの、流れは変えられない。
3Rも白幡ペース。左ミドル、三日月蹴りを当て続け、終盤には左ストレートも絡めて主導権を維持し、順当に判定勝ちした。記者採点は30-27で白幡。
白幡は「一回パンチをもらって、ヤバいなって思って警戒し過ぎましたね。勝った感じがしないです。首相撲をもっとやりたかったです。ずっとムエタイ、キックボクシングの選手とやっていたんで、リズムの取り方が違って、緊張感が独特でした」と試合を振り返った。
今回は52kgのスーパーフライ級よりも1kg重い53kg契約での勝利。宮田充プロデューサーは「53kgが他団体でもホットなので、今後うちでも色々考えたい」と話しており、白幡がその主力となりそうだ。また宮田氏は「悠斗選手もまたオファーしたい」とも発言。いきなりキック復帰で王者が相手はさすがに厳しかったが、今後慣れれば十分浮上できる可能性はあるだろう。
第6試合 セミファイナル RED スーパーバンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○森岡悠樹(北流会君津ジム)
×鈴木貫太(ONE’S GOAL)
3R 2’43” TKO (レフェリーストップ:右肘打ちによる左眉尻のカット)
森岡は4月の新宿大会で横野洋を、鈴木は2月の後楽園大会で大川一貴を共に判定で下した。現RED同級王者の小笠原瑛作への挑戦に向けて両者とも大事な一戦だ。
1R、森岡が右ストレート、鈴木が左ボディを強打する場面はあるが、まだ均衡は崩れず。
2R、鈴木はしつこく右ローを当て続けるが、森岡はひるまず前に出て、右ストレート、右ボディストレート、右膝、左ミドル等を的確に当て続け、やや優位に。
3R、森岡は序盤から手数を上げ、右ストレート、右肘、右膝等を何発もヒット。鈴木もカウンターで右フックを返すが、森岡の勢いは止まらず、終盤、右肘打ちで鈴木を左眉尻を切り裂き、ドクターチェックが入る。2分近い止血の後に再開するが、出血が止まらず、秋谷レフェリーがストップした。
森岡は「次は後楽園で呼んでもらいたいですね。チャンピオンの小笠原瑛作選手、壱・センチャイジム選手、(昨年12月に)一度負けている古村光選手、宮元啓介選手とやりたいです」と話した。
第5試合 BLACK 女子47kg契約 3分3R(延長1R)
○erika♡(SHINE沖縄/ミネルヴァ・アトム級王者)
×祥子JSK(治政館/ミネルヴァ・アトム級3位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
erika♡は昨年8月のREBELSで平岡琴に判定勝ち。1月にはミネルヴァ王座を獲得した。祥子は昨年2月の大田大会でぱんちゃん璃奈に判定負けして以来のKNOCK OUT参戦だ。erika♡のセコンドにはぱんちゃんが付く。ぱんちゃんは沖縄を訪れた際、地元のerika♡と練習したことがあり、それ以来セコンドについている。
1R、erika♡がサウスポーからの左ストレート、左ボディストレートを当てつつ、首相撲での左膝蹴り主体で祥子を苦しめる。祥子も右のミドル、三日月蹴りを当てるが単発で終わる。
2Rもerika♡が組んで左膝を当て続け、力強く何度も崩し圧倒。3Rは少し疲れが見えたものの、パンチと膝を多く当てて反撃を許さず判定勝ちした。
第4試合 BLACK 女子50.8kg契約 3分3R(延長1R)
○喜多村美紀(テツジム/ミネルヴァ・ライトフライ級1位)
×梅尾メイ(B9 GYM/J-GIRLSフライ級王者)※TEAM BARBOSA JAPANからチーム名変更
判定2-0 (秋谷29-28/センチャイ29-29/山根30-29)
梅尾は昨年、☆SAHO☆に惜敗し、喜多村は2月のNKBでsasoriとドロー。揃って実力者相手に善戦している。
1R、喜多村が圧力をかけ、積極的に左右のパンチを振るい時折ヒット。梅尾もやられっぱなしにはならず、組んで膝を返す。2Rも喜多村のパンチ、梅野の膝の構図で打ち合い、お互い一歩も引かない。
3Rも接近戦が続き、やや梅尾のパンチの的確さが目立つが、大差なく終了。ジャッジは2者が喜多村を支持し、喜多村の判定勝ちとなった。
第3試合 BLACK ウェルター級(67.5kg) 3分3R
×YUYA(クロスポイント吉祥寺)※高橋佑弥 改め
○松山 翔(菅原道場)
判定0-3 (秋谷28-29/北尻28-29/山根29-30)
YUYAがサウスポーに構え、右ストレート、左ハイを随所で的確にヒット。2R中盤、松山が首投げの反則を犯した上、その際に落とした膝がローブローとなり、YUYAはこのダメージが尾を引く。3Rも松山は首投げを繰り返し、和田レフェリーが注意する。ジャッジは2R終盤から松山がパンチを当て続けたのを評価し、松山の勝利となった。
第2試合 BLACK スーパーライト級(65kg) 3分3R
×飯塚剛志(GONG-GYM坂戸)
○Apollo中山(GOD SIDE GYM)
1R 2’58” KO (左ハイキック)
中山はいわゆる地下格闘技で実績を積み、KNOCK OUTアマチュア・アダルト65kgトーナメントで優勝した32歳で、今回がプロデビュー戦。1R、中山はガードを低く構え、右フックを効かせると、終盤に左ハイキックでダウンを奪う。飯塚は立ち上がるもフラついたため和田レフェリーがストップした。
第1試合 BLACK バンタム級(53.5kg) 3分3R
×宮下友樹(team AKATSUKI)
○中島隆徳(GET OVER)
判定0-3 (28-29/28-30/28-29)
1R、中島が素早い出入りを繰り返し、左ストレートでダウンを奪う。宮下も右ミドル、ハイを返し続け、2Rには右飛び膝で印象を残す。だが中島も左ボディを強打して宮下を削り、反撃を許さず判定勝ちした。