KNOCK OUT 8.22 新宿フェイス(夜):龍聖、1R KO勝ちでデビュー8連勝「HIROYAさんと大晦日、最初で最後、同じ日に試合したい」
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SACRED FORCE presents KNOCK OUT-EX vol.3 ~BLACK FIGHT~
2021年8月22日(日)新宿フェイス
レポート&写真:井原芳徳
※BLACKルールは肘無しキックルール
第5試合 メインイベント BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○龍聖(TRY HARD GYM)
×井上竜太(Hardworker)
1R 2’00” KO (パンチ連打)
龍聖はHIROYAが代表代行を務めるTRY HARD GYMの20歳の新鋭。3月大会は大脇武に判定勝ちし、プロデビュー以来の連勝を7に伸ばしたが、連続KO勝ち記録は6でストップした。4月大会でNo-Ri-戦が組まれたが、新型コロナウイルス緊急事態宣言で大会が5月に延期し、龍聖はスケジュールの都合で試合をキャンセルしたため、5カ月ぶりの試合となる。
対する井上は19歳。戦績12戦7勝(3KO)1敗4分で、6月のシュートボクシングで手塚翔太に判定負けしプロ初黒星を喫したものの、観戦に来ていたKNOCK OUTの宮田充プロデューサーの目に留まり、KNOCK OUTに初参戦した。
試合は大方の予想通り、龍聖が圧倒する展開に。1R、開始すぐから龍聖が左ジャブ、左ミドルを矢継ぎ早にヒット。井上もジャブを返すが、龍聖はひるまず攻撃を出し続け、左のボディフックを効かせると、すぐに顔面への左フックをクリーンヒットしてダウンを奪う。
井上は立つが、龍聖はすぐに顔面狙いの左前蹴りをヒット。さらに右のローキックを当て続けて足にもダメージを与えると、再び左右のボディを連打。右ハイはブロックされるが、パンチと蹴りの上下の散らしが途切れることなく続き、井上は防戦一方に。
龍聖は再び左ストレートも当て、右の飛び膝でも襲い掛かる。最後はコーナーに詰めてボディと顔面にパンチを連打し、井上が虚ろな表情でうずくまったところで 秋谷レフェリーがストップした。
2分ジャストでKO勝ちし、昼夜大会の最後の試合を締めくくった龍聖。マイクを持つと「今日は(コロナの影響で)試合が減ってしまいましたけど、会場に応援に来てくれてありがとうございました。内容はまだまだですけど、これから格闘技界を引っ張れるよう努力します」とアピールし、最後も「応援ありがとうございます。お気をつけて帰ってください」と来場者を気遣った。
KO勝ち直後の龍聖は、はしゃぐことなくうつむき、満足していない様子を見せていた。大会後のインタビューでも「今、モチベーションが高くて、こんなところ満足していないですね」と発言。その理由を尋ねると「(K-1創始者の石井和義・正道会館)館長に『お前なら行ける』と言ってもらってから自信がつきました。あとは俺の努力次第です。今までは学生で、格闘技の他の選択肢もありましたけど、今は格闘家なんで、これだけに懸けています。負けたら終わりで、負けたら自分の居場所が無くなると思っています。那須川天心選手も来年からボクシングに行きますし、武尊選手も歳で(=30歳)引退が近いですけど(キック界を引っ張る)次の選手が誰もいないですよね。TRY HARD GYMもずっと看板で引っ張ってきた大雅さんが(チームドラゴンに移籍して)いなくなって、俺が引っ張らないといけないとも思いますし、自分だけでなく回りの未来も背負っていると思います」と、高い目標を掲げた。
「今日の試合で、宮田さんにもこんなとこ(=新宿フェイス)で使ってんじゃねえよ、ナメんなって気持ちが伝わったと思います」とも話して笑顔を浮かべた龍聖。今後については「KNOCK OUTのタイトルを取って、RIZINというのももちろんあるし、K-1だったりの選手ともやれることがあればやりたいです」「HIROYAさんが大晦日のRIZINで引退すると聞いていて、僕も小さい頃にテレビで見たHIROYAさんに憧れてキックを始めたので、最初で最後、同じ日に試合をしたいです。ストーリー、運命だと思います」と話し、大晦日のRIZINでの最初の最後のRIZIN師弟参戦に意欲を示した。
第4試合 BLACK ライト級(62.5kg) 3分3R
△カミシロ(PHOENIX)
△Apollo中山(GOD SIDE GYM/KNOCK OUTアマチュア・アダルト65kgトーナメント2021優勝)
判定1-1 (山根29-29/北尻28-29/秋谷30-28)
1R、PHOENIX所属らしく正攻法のカミシロに対し、中山はガードを下げて回って距離を取りながら、右のロングフック、右アッパーを狙う。カミシロは追いかけ続けて時折右ミドルを当てる。記者採点はイーブン。
2R、カミシロは序盤に左フック、右ミドル、右ハイを立て続けに当てて攻勢。中盤以降はヒットが減るものの、中山もスピードが落ち、パンチを当てさせてもらえない。記者採点は僅差だがカミシロ。
3R、中山は口が開き疲れが見え始めたものの、時折サウスポーからの左ストレートをクリーンヒットし印象を残す。だがカミシロも右のミドル、ハイを随所で返し、大差はつけさせない。記者採点は僅差だが中山。合計29-29でイーブン。僅差のラウンドが続いたせいか、ジャッジは三者三様でドローとなった。
第3試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
×斧田雅寛(KIBAマーシャルアーツクラブ)
○我如古優貴[がねこゆうき](BEST GYM)
1R 2’32” KO (3ダウン:右ストレート)
斧田は3戦1勝(1KO)2敗、我如古は3戦3敗。戦績だけ見れば斧田がやや優位かと思われたが、KNOCK OUT初参戦の我如古がインパクトを残す。
1R、前に出る斧田に対し、我如古が右に回って距離を取りながら、右ミドルを当て続け主導権を握る。途中から右ストレートも絡めると、中盤、右ストレートをクリーンヒットしてダウンを奪う。斧田はダメージが大きく、我如古が右ストレートで再びダウンを奪うと、最後は右ストレートの連打で斧田が棒立ちになったところでセンチャイ・レフェリーがストップした。
我如古は「1年半ぶりの試合で感謝しています。沖縄には試合ができなくてウズウズしている強い選手がいっぱいいるので注目してください」とアピールした。
第2試合 BLACK スーパーフェザー級(60kg) 3分3R
×佐藤拓也(クロスポイント吉祥寺)
○渋谷昂治(東京町田金子ジム)
判定0-2 (秋谷29-29/センチャイ28-29/和田29-30)
1R、サウスポーの渋谷に対し、オーソドックスの佐藤が時折右ボディを当てるが、クリンチが多く、両者攻めあぐねる。
2R、お互い手数が上がると、中盤過ぎ、佐藤が渋谷をロープに詰め、左右のフック、右アッパー、右ボディなどの連打で渋谷を追い詰める。だが佐藤も組んでの膝蹴り、左ハイを返す。
3R、佐藤が序盤にパンチラッシュで渋谷を追い詰める。渋谷が組んで膝を返すと、佐藤は勢いが落ち、渋谷が膝、左ミドルで反撃する。ジャッジは1者がイーブンとしたが、2者は蹴りを効かせた渋谷を支持した。
第1試合 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R
×上野仁弘(スクランブル渋谷/KNOCK OUTアマチュア・アダルト60kgトーナメント2021優勝)
○中島凛太郎(NEXT LEVEL渋谷)
判定0-3 (山根29-30/センチャイ28-29/和田29-30)
1R、中島が右ロー、右ストレートを積極的に当てて攻勢、上野も組めば膝を当てるが離れると攻撃が出せない。2R、中島が右ローを効かせ、組んでからの崩しも度々決める。3Rはお互い有効打が減り、クリンチが増えるが、上野に反撃を許さず、中島が判定勝ちした。
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