UFC 7.10 ラスベガス:ダスティン・ポワリエ、今回もカーフキック駆使しコナー・マクレガーを返り討ちTKO
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UFC 264: Poirier vs. McGregor 3
2021年7月10日(土)米国ネバダ州ラスベガス:T-モバイルアリーナ
レポート:井原芳徳
第12試合 メインイベント ライト級 5分5R
○ダスティン・ポワリエ[ポイエー](1位・元暫定王者)
×コナー・マクレガー(5位・元王者)
1R 5’00” TKO (ドクターストップ:左足の負傷)
UFCは4月のUFC 261フロリダ大会から完全有観客の大会を再開。5月のUFC 262テキサス大会、6月のアリゾナ大会も同様に満員の観客を入れて開催し、今回、UFCの本拠地・ラスベガスで約1年半ぶりに満員の観客を入れての大会を開催した。米国では新型コロナウイルスのワクチン接種が日本に比べて圧倒的に早く進んでおり、州によってまちまちだが、光景自体はコロナ禍以前に戻った様子。ただし今大会では1試合が選手関係者のコロナ感染の影響で中止となっている。
ポワリエとマクレガーは3度目の対戦。14年9月の初対決はマクレガーが1R TKO勝ちし、その後スター街道を突き進み、16年11月にはエディ・アルバレスとのライト級王座決定戦でTKO勝ちし2階級同時制覇を達成した。フロイド・メイウェザー・ジュニアとのボクシングマッチを経て、18年10月、ハビブ・ヌルマゴメドフに敗れてライト級王座から陥落。復帰戦となった20年1月のドナルド・セローニ戦ではわずか40秒でTKO勝ちし、6月に3度目の引退表明をしたが撤回。今年1月のアブダビ大会での復帰戦の相手がポワリエだった。
1月の試合では1Rの中盤と終盤にマクレガーがパンチをまとめてポイントを先取した。だがポワリエが1Rから随所で当てていた左のカーフキックが2Rから効き目を発揮。中盤にマクレガーの足が止まると、ポワリエがパンチで畳みかけ、右ストレートでダウンさせてTKO勝ちした。
ポワリエはアメリカン・トップチーム所属。昨年大晦日のRIZINで朝倉海にリベンジした堀口恭司と同門で、ポワリエも同じくカーフキックで勝利を呼び込んだ。今回の3度目の対戦は両者とも他の選手との試合を挟まないダイレクトリマッチ。もちろん今回のマクレガーはカーフ対策は十分にしているはずだったが…
1R、両者サウスポーに構え、マクレガーは開始すぐから右のバックスピンキックを2発空振りをさせて圧力をかける。マクレガーが先に前回のお返しとばかりに左のカーフキックを放つが、距離が遠く、ポワリエはカット。するとポワリエが左のカーフを早速クリーンヒット。マクレガーは早くも効かされた様子だ。
マクレガーはカーフを嫌ってスイッチを繰り返すが、ステップは少しぎこちなくなっている。左フック、左ローを放つが、当たりは浅い。ポワリエはフェイントを仕掛けながらパンチを合わせるタイミングを伺っている様子。するとパンチが交錯し、ポワリエの右ストレートが当たると、少しマクレガーはひるむ。ポワリエがパンチを当て続けると、マクレガーはパンチを嫌って組み付くが、ポワリエが右脇を差して金網に押し込む。片足タックルから抱えて倒そうとすると、マクレガーはギロチンを仕掛けながら引き込むが、ポワリエは難なく外す。ポワリエは金網際で上から押さえ、パウンドと肘を随所で当てる。マクレガーは足を効かせ抵抗する場面もあるが、もらい続けて印象が悪い。
終了間際、マクレガーは金網を背にして立ち上がるが、お互い右ストレートを放つと、マクレガーは左足をひねったか?突如倒れ込む。最後、ポワリエが上からパウンドを連打し、レフェリーストップ間際の状態となったところで、ラウンド終了を告げるホーンが鳴る。マクレガーは顔をしかめて座り込んだままで、左足首のダメージを訴え、ハーブ・ディーン・レフェリーがストップした。
突然のアクシデント絡みの幕切れだったが、最初のポワリエの左のカーフキックがマクレガーの右の前足にダメージを与えた影響で、左足をひねった可能性もある。長期戦になったとしても、マクレガーの不利は変わらなかったのではないだろうか。
ポワリエはこれで5月にライト級王者になったチャールズ・オリベイラへの挑戦が濃厚に。マクレガーはプロ28戦のキャリアで初の連敗。ここMMA 5試合は2勝3敗と負け越しとなった(メイウェザー戦を含めれば1勝4敗)。試合後のオクタゴンでのインタビューでは両選手とも罵り合い、マクレガーは「これで終わらせない」と強気に発言。4度目の対戦はいずれ行われそうな様子だった。
第11試合 セミメインイベント ウェルター級 5分3R
○ギルバート・バーンズ(2位)
×スティーブン・トンプソン(4位)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
バーンズは2月に元練習仲間の同級王者・カマル・ウスマンに挑戦して敗れて以来の試合。トンプソンは2連敗の後に2連勝中で、無敵のウスマンへの挑戦に向けて大事な試合となる。
1R、バーンズが圧力をかけ、片足タックルから金網に押し込む。トンプソンは耐えるが、中盤、バーンズがテイクダウンに成功し、ハーフガードで押さえ、時折パウンドを当てる。終盤、トンプソンは立つが、バーンズが押し続けて終える。
2R、トンプソンは距離を取りながら、時折スイッチしつつサイドキックを当てるが、与えるダメージは乏しい。バーンズも圧をかけ続けるが、なかなか自分の打撃を当てることができず、膠着状態に。終盤、バーンズはタックルでテイクダウンを奪い、金網際で押さえて左のパウンドを連打して最後にいい印象を残す。
3R、場内がUSAコールに包まれる中、米国人のトンプソンが圧を掛け続け側になると、右のバックスピンキックを側頭部に当て、バーンズをひるませる。だがその先のヒットは無く、バーンズが金網に押し込み、両脇を差してひねりながら倒してガッチリ押さえ、マウントも奪い、時折パウンドをまとめ好印象で終了する。記者採点は3Rともバーンズ。ジャッジは3者とも29-28としたが、順当にバーンズを支持しバーンズの判定勝ちとなった。試合後のインタビューでバーンズはホルヘ・マスヴィダル、ネイト・ディアス、レオン・エドワーズとの対戦を熱望した。
第10試合 ヘビー級 5分3R
○タイ・トゥイバサ
×グレッグ・ハーディ
1R 1’07” TKO (左ストレート→グラウンドパンチ)
第9試合 女子バンタム級 5分3R
○アイリーン・アルダナ(4位)
×ヤナ・クニツカヤ(5位)
1R 4’35” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
※アルダナが計量3.5ポンド(約1.59kg)オーバー
第8試合 バンタム級 5分3R
○ショーン・オマリー
×クリス・モウティーニョ
3R 4’33” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
第7試合 ウェルター級 5分3R
×カーロス・コンディット
○マックス・グリフィン
判定3-0 (29–28/29–28/30–27)
第6試合 ウェルター級 5分3R
×ニコ・プライス
○ミシェル・ペレイラ・リマ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第5試合 フェザー級 5分3R
×ライアン・ホール
○イリア・トプリア
1R 4’47” KO
第4試合 ミドル級 5分3R
×トレヴィン・ジャイルズ
○ドリカス・デュ・プレシ
2R 1’41” KO
第3試合 女子フライ級 5分3R
○ジェニファー・マイア(4位)
×ジェシカ・アイ(7位)
判定3-0 (29–28/29–28/30–27)
第2試合 ミドル級 5分3R
×オマリ・アフメドフ
○ブラッド・タバレス
判定1-2 (28–29/29–28/29–28)
第1試合 フライ級 5分3R
○ジャルガス・ジュマグロフ
×ジェローム・リベラ
1R 2’02” フロントチョーク