DEEP☆KICK 7.4 テクスピア大阪:大樹、岩郷泰成に判定勝ちし-60kg王者に|稲井良弥が-70kg挑戦者決定T決勝進出
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DEEP☆KICK 53&54
2021年7月4日(日)テクスピア大阪
記事提供:DEEP☆KICK実行委員会(写真・花井康成)
DEEP☆KICK 54
第7試合 メインイベント 第8代DEEP☆KICK -60kg王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
×岩郷泰成(HIGHSPEED GYM)
○大樹(HAWK GYM)
判定1-2(29-30/30-29/28-29)
※大樹が王者に
4月11日に行なわれた準決勝で勝利を収めた岩郷泰成(TFT)と大樹(HAWK GYM)がDEEP☆KICK-60㎏王座決定トーナメント決勝で相対した。
セコンドに思い切り頬を張られ気合を入れた岩郷は1Rからエンジン全開。右のミドルやストレート、さらにワンツーやバックハンドと矢継ぎ早に攻め続け、大樹に付け入るスキを与えない。
2R、両者とも熱くなり、必要以上のホールドやブレイクがかかっても攻撃を辞めない。離れたら、お互い譲ることなく、果敢に打ち合う。
3R、尻上がりに調子を上げた大樹はパンチとローを中心に試合の主導権を握る。負けじと岩郷もやり返すが、勢いは大樹の方が上。このラウンドの攻勢点がものをいったのか、判定は2-1のスプリット・デシジョンで大樹。石川県で生まれ育ち、現地でキックを続ける男がDEEP☆KICK-60kg王座のチャンピオンベルトを腰に巻いた。
試合後、大樹は「次はDEEP☆KICKの-57.5kgの王座を獲りたい。現王者の宮﨑就斗選手には一度勝っています。宮﨑選手、またお願いします」と宣戦布告。2階級制覇を宣言した。
第6試合 セミファイナル 55kg契約 3分3R
△翔磨 (多田ジム)
△フジモン♡(京都亀岡キックボクシングジム)
判定0-0(29-29/29-29/29-29)
1R、翔磨が試合の主導権を握る。じっくりと見るスタイルをとったのフジモン♡に対して、左の攻撃を軸にプレッシャーをかけていく。左ストレートでフジモン♡がグラつく場面も。
2R、フジモン♡はエンターテイナーぶりを発揮。翔磨に「もっと打ってこいよ」とジェスチャーで挑発する場面もあったが、逆に左のカーフキックを効かされてしまう。フジモン♡はバックハンドを繰り出すが、反撃の糸口にはならない。
2Rが終わった時点でのオープンスコアは三者とも20-19で翔磨。3R、逆転を狙うフジモン♡は右ローで相手を下がらせる。2分30分過ぎには怒濤の4連打。強引に試合の流れをたぐり寄せる。このラウンドは明らかにフジモン♡のものだったが、2Rまでのマイナスポイントが響き、判定はドロー。延長戦が観たいセミファイナルだった。
第5試合 60kg契約 3分3R
×RAI(888GYM)
○常陸飛雄馬(TARGET SHIBUYA/RISEスーパーフェザー級7位)
2R 2’37” TKO (レフェリーストップ)
RAIは日本とフィリピンのミックスで、上半身や腕に彫られたタトゥーも手伝い、独特のムードを醸し出しているキックボクサーだ。
1R、常陸は右ロー、左ミドル、ワンツーで軽快に飛ばしていく。試合のリズムはこの男が握ったと思った刹那、RAIはカウンターの右ストレートで先制のダウンを奪う。ダウンカウントが続く中、 RAIはセコンドに「ゆっくり?」と確認する余裕もあった。1R終了間際、RAIは痛烈な右フックもヒットさせている。
あとがない常陸は2R、左ボディフックを突破口に、RAIに襲いかかる。そしてヒザ蹴りも交えた連打でRAIの動きを止め、痛烈な右でダウンを奪い返した。なんとか立ち上がってきたRAIに常陸は猛然と襲いかかり、再び連打。最後RAIは精も根も尽きたようにキャンバスに倒れ込んだ。
試合後、常陸は「今日のメインで-60㎏級の王者が決まる。自分は勝った方とやりたい。RISEで迎え撃ってもいい」と岩郷泰成と大樹の勝者との対決をアピールした。
一方、敗れたRAIも今大会のベストバウトと断言できる攻防を魅せてくれただけに再起に期待したい。
第4試合 55kg契約 3分3R
△翔太郎(猛志会)
△侑毅(キックボクシングジム3K)
判定0-1(29-29/29-30/29-29)
第3試合 63kg契約 3分3R
○有馬伶弐(team Vertigo)
×櫻井 心(Team FIST)
判定3-0(30-28/29-28/30-28)
第2試合 57.5kg契約 3分3R
×紀之定健真(BLACK☆Jr)
○嶋 秀太 (田頭道場)
判定0-3(28-29/28-30/28-29)
第1試合 51kg契約 3分3R
○空龍(空修会館)
×瀧(魁塾)
2R 2’27” TKO
〈オープニングイベント〉NEXT☆LEVEL提供試合
OP第3試合 TEAM TEPPENJr. VS NEXT☆LEVEL関西Jr.対抗試合 大将戦 -50kg契約 1分3R
×和田祐翔(一心会)
○那須川龍心(TEPPEN GYM)
判定0-3
那須川のセコンドには実兄・天心がつく。1Rは和田が右のフックやローで攻勢に出たが、2R以降龍心は尻上がりにペースを掴み、3Rは完全に手数で和田を上回る展開に。結局3-0で龍心が勝利。
OP第2試合 TEAM TEPPENJr. VS NEXT☆LEVEL関西Jr.対抗試合 中堅戦 -45kg契約 1分3R
×若林弥由(月心会チーム侍)
○西原朱花(TEPPEN GYM)
判定0-2
2R、かつて極真の世界王者だった西原はタイミングのいいテンカオで試合の主導権を握る。3R、若林は右フックで反撃に出るが、西原はカウンターのヒザ蹴りで迎撃。3-0で勝利を収めた。西原は今秋にもプロデビューが予定されている。
OP第1試合 TEAM TEPPENJr. VS NEXT☆LEVEL関西Jr.対抗試合 先鋒戦 -30kg契約 1分3R
×清崎響葵(MONSTERJAPAN)
○水野梨音(TEPPEN GYM)
判定1-2
1Rから激しい打ち合いを見せる両者。最後はヒザ蹴りの精度が若干上回った水野が2-1で辛勝した。僅差で惜敗した清崎は号泣した。
対抗戦はTEAM TEPPENJr.の3戦全勝に終わった。
DEEP☆KICK 53
第8試合 メインイベント DEEP☆KICK -70kg挑戦者決定トーナメント準決勝 3分3R(延長1R)
×慎太郎(team Bonds)
○稲井良弥(TARGET)
3R 0’33” TKO (コーナーストップ)
今年1月の『DEEP☆KICK 50』で慎太郎は王者・籔中謙佑 (KUMA GYM)に挑戦。両者にとっては2度目の対決だったが、初対決のときと同様に痛み分けに終わっている。慎太郎にとっては3度目の正直にかけるためのトーナメント準決勝だった。ちなみにもう一方のブロックの準決勝は4月11日の『DEEP☆KICK 52』で行なわれ、龍威地(NJKF ARENA)がCHERRYBOY和也(BKジム)を撃破して決勝戦に駒を進めている。
1R、2度目の王座挑戦を狙う慎太郎が攻勢に出た。右ボディストレートから右のテンカオ(カウンターのヒザ蹴り)と左フック、右ストレートを畳みかけ、稲井を窮地に追い込む。実をいうと、稲井にとって今回は70㎏級の初陣。今年1月の『DEEP☆KICK 50』に出場したときには-68㎏級での参戦だった。「効いてはいなかったけど、階級を上げての70lkg級だったので、パワーが全然違っていた。そこで、ああいう展開になってしまった」(稲井)
コーナーに戻ると、稲井はセコンドから「気持ちを入れ換えろ」「ジャブを付いて、もっとコンパクトに」という指示を受けた。果たして2Rになると、稲井は前に突っ込んでワンツーを打ち込み、さらに左を追撃し試合の流れをたぐり寄せる。対照的に慎太郎の方は攻め疲れなのか、一気に劣勢に追い込まれた。これで完全にイーブン。
3Rになっても、疲労の色を隠せない慎太郎に稲井は右を思い切りヒットさせ、相手陣営からのタオル投入を呼び込んだ。
試合後、トーナメント決勝へと進んだ稲井は意外な事実を打ち明ける。「今回の話が来たのは今年4月。でも、『いまのままだと70㎏級では勝てない』と、TARGETの伊藤隆代表の方から一度オファーを断ってしまったという。稲井は会長とトレーナーの説得を試みた。「もう一度出してもらえるように頼み込みました。幸い枠はまだ空いていたので、今回のチャンスを得ることができた」地元徳島から20名の応援団が大阪まで駆けつけてくれたことは、逆転の大きな原動力になったと振り返る。「それが一番心強かった。応援はずっと耳に届いていました」
決勝は今秋にも開催される予定。稲井はそれまでに70㎏級の身体を作り上げるつもりだ。「フィジカルトレーナーをつけて練習しています。決勝までにもっと身体を作れると思う」決勝で龍威地に勝てば、王者・籔中への挑戦が実現する。DEEP☆KICKのチャンピオンになるまで、稲井は大阪でのファイトに専念する覚悟だ。
第7試合 セミファイナル 57kg契約 3分3R
×勇志 (真門ジム)
○久津輪将充(888GYM)
判定0-3(28-29/28-30/28-29)
サウスポーの勇志とオーソドックスの久津輪将充のセミファイナル。1Rは左ミドルで勇志が試合の主導権を握ったかのように見えたが、2Rになるとようやくタイミングの合ってきた久津輪が左の一撃でダウンを奪う。試合の流れを引っくり返された勇志は必死に反撃を試みるが、ときすでに遅し。三者とも29-28で888GYMの久津輪が勝利を収めた。
試合後、マイクを握った久津輪は本部席に座っていたRISEの伊藤隆代表に「僕をRISEで使ってもらったらうれしい」とアピールした。もし、RISE参戦がすぐに実現しなければ、久津輪は今秋スタートの-57㎏挑戦者決定トーナメントに参戦したいという気持ちもあるという
第6試合 51kg契約 3分3R
○KING TSUBASA(ロイヤルキングス)
×清志(KTF)
2R 0’58” TKO (レフェリーストップ)
妻の妊娠と出産のため、戦列を離れていたKING TSUBASAが復帰。NJKFの清志と激突した。1RからTSUBASAは相手の攻撃に合わせてカウンターを狙う。2Rになると、そのタイミングは合うようになり、左で先制のダウンを奪うと、続けざまに放った右で清志をキャンバスに這わせた。
もうじき二人目の子供が産まれるというTSUBASA。家族にとって今回のKO勝ちは最高のプレゼントになったか。
休憩前には7月18日(日)エディオンアリーナ大阪にて開催の「Cygames presents RISE WORLS SERIES 2021 OSAKA」に出場のDEEP☆KICKを主戦場とするファイター、中村寛(BKジム)、百花(魁塾)、YU-YA(魁塾)、力哉(BKジム)、村上真基(ROYAL KINGS)、長谷川英翔(誠剛館)に加え、RISEクリエーションの伊藤隆代表がリング場に登場した。マイクでは伊藤代表より次回RISE大阪大会の見どころ、そして各選手たちの意気込みが語られた。DEEP☆KICKファイター達のRISEでの熱き戦いに期待したい。(夜の大会には山口裕人(山口道場)、京谷祐希(山口道場)、花田麻衣(GROUND CORE)、麻太郎(NJKF健心塾)、勇馬(山口道場)が登場した)
第5試合 57.5kg契約 3分3R
△井上敬太(誠輪ジム)
△成尾拓輝(究道会館)
判定1-1(30-29/29-29/29-30)
第4試合 55kg契約 3分3R
△KING龍蔵(ロイヤルキングス)
△湧也(BOSS GYM)
判定1-1(30-29/29-29/28-30)
第3試合 58.5kg契約 3分3R
○水本 伸(矢場町BASE)
×祐輝(OU-BU GYM)
判定3-0(29-27/30-27/29-27)
第2試合 51kg契約 3分3R
○塚本望夢(team Bonds)
×松葉斗哉(昇龍會)
判定3-0(30-28/30-28/30-28)
第1試合 55kg契約 3分3R
×玉垣 集(理心塾)
○相良一志(究道会館)
判定0-3(27-30/27-30/27-30)
〈オープニングイベント〉NEXT☆LEVEL提供試合
OP第2試合 55kg契約 1分3R
×井上廉太(BKジム)
○柴田聖輝(魁塾)
判定0-2(29-30/29-29/28-30)
OP第1試合 46kg契約 1分3R
○上窪 星(昇龍會)
×荘 喜蓮(真門teamsol)
判定3-0(30-29/30-28/30-29)