KNOCK OUT 7.18 後楽園ホール:9連勝の安本晴翔「試合で魅せていくことで、やりたい選手と組まれれば」vs. Bigbang王者・竹内賢一「安本選手は正直、メチャクチャ穴がある」
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KNOCK OUT 2021 vol.3(7月18日(日) 後楽園ホール)で、安本晴翔(橋本道場/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)と竹内賢一(Ten Clover Gym/Bigbangフェザー級王者)が対戦する。
この試合に勝てば10連勝となる安本だが、本当のモチベーションは別のところにあるらしい。そのモチベーションとは? そしてその目的を果たすために、一番警戒していることとは?
3月にBigbangフェザー級王者となり、今回『KNOCK OUT』に初参戦する竹内は、安本との対戦に「メチャクチャ穴がある」と勝つ自信満々。果たして彼はこの王者対決、どう戦おうとしているのか?(記事提供:KNOCK OUT)
安本晴翔「今回の試合、一番危険と思って警戒しているのは……」
――今回の竹内戦、安本選手にとってのテーマは何でしょう?
安本 次勝ったら10連勝になるので、KOでいい10連勝目を迎えたいですね。
――「10」というキリのいい数は、一つの節目という感じですか?
安本 いえ、正直意識はしてなかったですし、自分でも数えたりはしてなかったんですけど、記者会見の時に教えてもらったので、「あ、次で10連勝なんだ」と意識するようになりました。
――なるほど。その言葉の感じだと、タイトルマッチなどは別にして、試合ごとにテーマを掲げたり、「次はこれをやろう」というのは、普段はあまり考えない?
安本 そうですね。とりあえずどの試合でも思っているのは、他の選手の応援団として来たお客さんにも「この試合、面白いな」と思われるような試合をしたい、ということですね。
――では、安本選手が思う「面白い試合」とは?
安本 キックボクシングをあまり知らない人が見に来てたとしたら、やっぱりKOで決まるのが面白いと思うし、マニアというかよく見てる人からしたら、接戦になるのが面白いのかなと思うんですけど、それをうまく融合するというか、誰から見ても「ああ、この試合はいい試合だったな」と思われるような試合をしたいです。
――例えばゴング直後に一発で決まるような試合はどうですか?
安本 どうですかね、そういう試合もあってもいいかなとは思うんですけど……(笑)。そういう形でも、決まった時に衝撃が走るような試合だったらいいと思います。
――ご自身としては、試合の中で技術の競り合いがしたいという気持ちがある?
安本 僕としてはスパッと倒して勝つのがいいんですけど、なかなかそううまくはいかないので、その中で技術だったり、いつも練習している技とかを見せられたらいいかなと思います。技術の攻防とかは相手次第の部分もあるので。
――そういう意味では、今回対戦する竹内選手はいかがですか?
安本 竹内選手は蹴り技が得意なんじゃないかと思うので、そこは僕の方が蹴りはうまいぞというところをお客さんに感じてもらえればいいかなと思いますね。
――蹴り合いになる可能性も考えている?
安本 僕はけっこう当日、試合の中で組み立てるタイプなので、そこは試合が始まってみないと分からないですけど、相手が蹴りで来たらそういう感じになるかもしれないですね。
――試合のイメージを作ったりはしない方なんですか?
安本 いえ、試合のイメージは作ります。「こうできたらいいな」とかは考えたりするんですけど、うまくいったためしがないので。練習したままを出せたら勝利できるのかなとは思ってますけど。
――「こうできたらいいな」というイメージは、「練習したものが100%出せた状態」という感じですかね。ではこれまでの試合では、練習した内容は平均して何%ぐらい出せていますか?
安本 平均だと……全然出せてない気がしますね。「これはやろう」という技を用意したりするんですけど、それが当てられなかったり、そこで焦るのがイヤで、その技はもう出さなくなったりとかというのがあるので、あんまりうまくいってないです。
――これまでで一番「うまくいった」と思えた試合は?
安本 昨年11月の岡山での試合(プレム・T.C.ムエタイ戦)ですね。
――左フックでダウンさせた後、右ストレートで1RKOした試合ですね。
安本 あの試合はあんなKOをする気はなかったんですけど、2回目に倒せたのは、作戦がバッチリ当たって、いい流れに持っていけたからだと思います。
――では、東京ではまだあまり「会心の勝利」は見せられていないということですか?
安本 そうですね。閃いて技を出してみたら当たってKOできたとかはあるんですけど、「これで倒そう」と思った技で倒せた試合はなかなかないですね。
――出してみた技が当たってKOできた試合では、「よかった」とは思わない?
安本 いえ、「ラッキー!」とは思います。サブで練習してた技が当たって倒れたとかはあるんですよ。後ろ回し蹴りとかも「当たるといいな」と思って練習してた技だったりもするので、そういうので勝つと「よかった」とは思います。でも「これでマジ倒してやろう」と思って狙ってた技はあんまり……あ、昨年9月のウィサンレック・MEIBUKAI戦でのヒジは狙ってましたね。あとはけっこう……思ってたのとは全然違う形で勝った試合が多いですね。
――今、話に出た後ろ回し蹴りはここ2試合連続でフィニッシュになっていますが、決して「得意技」というわけではないと言われていましたよね。
安本 他の選手の技を見て、「これで倒せるか、やってみよう」と思うこともあるんですよ。後ろ回し蹴りは、BEN“侍“Y’ZD戦の時は老沼隆斗選手の試合を見て「あ、俺もちょっとやってみよう」と思って出したんですよね。次のペットシラー・FURUMURA-GYM戦は「こないだ当たったから出してみよう」と思って出したら倒せた感じで。
――2試合連続で決まった後ろ回し蹴りもそうですが、「これをゆくゆくは必殺技になるまで練り上げよう」というような考えもない?
安本 そもそもオールジャンルで倒せるようになりたいんですよ。偏らないで、「この人、何でも倒せるやん」と思われるような選手になりたいです。
――では、今回も「用意した技で倒せればよし、それ以外でもKOできればよし」という感じですか。
安本 そうですね。「倒せる時は倒す」ということを心がけて、いい試合をして最後はスパッと勝てれば理想的ですね。
――今大会はタイトルマッチや各階級のチャンピオンが出るスーパーファイトが並んでいますが、その中で一番目立ちたいという気持ちは?
安本 もちろん。僕は昨年の年間MVPだったので、今回もこんなにいい選手が揃っている中、「僕の試合が一番よかった」と言われることを狙ってます。
――その点で、一番ライバル視する試合、選手は?
安本 うーん……鈴木千裕選手はけっこう派手なKOをするので、危険ですね(笑)。でもホントに、みんなKOしそうですよね。みんなバチバチの試合をしそうなので、僕も負けないように頑張るしかないですね。今回のモチベーションはそこにあります。ここで負けてるわけにはいかないので。
――もう今年も7月に入りましたが、この試合を経て、下半期はこうしたいというビジョンはありますか?
安本 もっと強い選手がいると思うので、そういう選手とやれたらいいなと思います。もっともっと広げていきたいですね。
――少し前に、橋本敏彦師範がツイッターで、安本選手が「やりたい選手がいる」と言った、という話を書いていました。そういう選手がいるんですね?
安本 はい。でも僕は言葉で対戦アピールするとかはあまりできないので、自分の試合で魅せていくことで、その相手と組まれればいいなと思ってます。
――ただこの世界、よくも悪くも「声がデカい者勝ち」みたいなところはありますよね。
安本 そうですよね。でもそれで試合して、負けたらしょうもないじゃないですか。それだとカッコ悪いだけになってしまうので、僕はちゃんと実力をつけて、勝ちにいきたいです。
――それを考えても、今回も勝たないとと。
安本 僕はもう「勝つのが当たり前」みたいになっているので、勝たないとマズいですね。
――分かりました。ありがとうございました!
竹内賢一「みんな安本選手のKO勝ちだと思っているけど、ハッキリ言ってメチャクチャ穴はある!」
――今回の安本晴翔選手は、これまでの戦績の中でも一番という相手なのでは?
竹内 そうですね。今まで対戦した相手の中でも一番知名度があるので、今までで一番オイシイなって思ってます。
――対戦相手として意識したことは?
竹内 安本選手がフェザー級のチャンピオンになった時に、最初、王座決定戦は栗秋祥梧選手と浜本“キャット”雄大選手の予定でしたよね。僕がその1ヵ月前に浜本選手からダウンを取って勝って、「タイトルマッチはどうなるんだろうな?」と思ってたら安本選手が出てきた、っていうのが印象強くて、その時からやりたいなとは思ってましたね。
――改めて、安本選手の強さはどういう部分に感じてますか?
竹内 やっぱり戦い方がいやらしくて、勝ち方を知ってるなと思います。以前は蹴りだけかなと思ってたんですけど、今はパンチでも倒していて、全ての攻撃が強い選手だと思ってます。
――やりやすいか、やりづらいかで言うと?
竹内 ぶっちゃけ、やりやすいですね。僕もいろんなタイプの選手とやってきて、安本選手みたいなタイプは好きなんですよ。僕の苦手なタイプではなくて……これ以上はちょっと言いたくないです。試合になれば分かると思うので。
――そこが攻略にもつながるところということですか?
竹内 そうですね。作戦があるので。
――先ほど言われたように、安本選手はこのところ攻撃の幅が広がっている印象があります。そこで、対策が絞りづらいということはないですか?
竹内 それはあると思います。でも正直、メチャクチャ穴はあるなとも思ってるので。
――そうですか! 端から見てると安本選手の穴は分かりづらい気がするんですが、竹内選手との試合を見れば分かる?
竹内 そうなると思います。僕自身も他にあまりいないスタイルなので、そこを生かすことと彼の穴をつくことで、勝てると思ってます。ちょっとこれ以上は、本当に言えないです(笑)。試合をお楽しみにという感じで。
――分かりました。
竹内 でもまあ、安本選手は本当に何でもできるので、試合も何パターンも考えて準備はしてます。実際、始まってみないとどうなるか分からない部分はあるんですけど、どういう展開になっても対処できる準備はしています。
――今回が『KNOCK OUT』初参戦になりますが、これまでの『KNOCK OUT』への印象は?
竹内 僕の中では、ヒジありでナンバーワンの団体だと思ってます。『REBELS』の会場にはよく行ってて、その頃からカッコいいイベントだなと思ってました。
――その初出場の相手が、現役王者で昨年のMVPという安本選手です。ここで勝ってレギュラー参戦したいという考えはありますか?
竹内 ただぶっちゃけ、安本選手にしか興味がないんですよ。だからその後のことは考えてないです。
――今回勝てば、リマッチでタイトルマッチという流れも浮かびますが……。
竹内 それはあるんですけど、安本選手と2回もやりたくないんで(笑)。まあそれも含めて全部、勝ってから考えます。
――先ほども出ていましたが、これまでいろんな団体に出場して、いろんな選手と対戦していますよね。その経験を見せたいという気持ちは?
竹内 それはありますね。本当にいろんな団体のチャンピオンと戦ってきたので、その経験は生きるかなと思ってます。その中でもBigbangへの思いがあって、チャンピオンになれて。他の団体からもオファーが来てたりはしたんですけど、「Bigbangの王座を獲ってから」と決めていて、そしたら今回、3月にベルトを獲った後に『KNOCK OUT』からオファーが来た感じですね。
――やはりBigbangのベルトを獲って、意識は変わりましたか?
竹内 そうですね。チャンピオンになったことで他の団体に自信を持って乗り込めるようになったと思います。
――逆に王者対決ということでのプレッシャーは?
竹内 ぶっちゃけ、今回プレッシャーは全くないです。みんな「安本選手が勝つ」と思ってると思うので。その分のびのび戦えるかなと思います。だからみんな、「安本選手がKO勝ちするんだろうな」と思って見に来てほしいです。去年のMVPで10連勝がかかっていて、僕が勝ったら空気読めないですけど、空気を読まず勝ってやろうという感じですね(笑)。
――アウェイでやる方が性に合っている?
竹内 ホームの方が好きではあるんですけど(笑)、これまでもこういうシチュエーションはあったので、アウェイも面白いなと思ってます。
――では『KNOCK OUT』のお客さんの前で何を見せたいですか?
竹内 僕にしかない雰囲気だったり、試合での空間を味わってもらったらと思います。技術だったりそういう部分では自信があるので。僕は蹴りのイメージが強いと思うんですけど、パンチもできるし、ディフェンスの能力もあると思うので。
――その雰囲気に染めて、安本選手を倒すと。自信十分ですね。
竹内 試合が延期になったこともあってたくさん準備もできたので、自信はあります。僕はいつでも試合できるタイプなので、1週間前のオファーでも受けると思うんですけど、今回は試合までの期間が長かったので対策もたくさんできて、ラッキーだったなと思います。ホントにお客さんには、僕が負けると思って見に来てもらえればと思います。
対戦カード
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無しキックルール
KNOCK OUT-REDライト級(62.5kg)タイトルマッチ 3分5R
スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/王者、元同61.5kg王者、元REBELS-REDライト級暫定王者・元同スーパーライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位)※初防衛戦
重森陽太(伊原道場稲城支部/挑戦者、WKBA世界ライト級王者)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級(75kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
松倉信太郎(TRY HARD GYM/WPMF世界スーパーミドル級王者)
田村 聖(拳心館/元NKBミドル級王者、NKB PRIMA GOLD杯ミドル級トーナメント’19~’20優勝)
初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王座決定トーナメント決勝 3分3R(延長1R)
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)
宮越慶二郎(拳粋会宮越道場/元WBCムエタイ・インターナショナル・同日本・NJKFライト級王者)
BLACK女子48.4kg契約 3分3R(延長1R)
ぱんちゃん璃奈(STRUGGLE/KNOCK OUT-BLACK 女子アトム級(46kg)王者)
sasori(テツジム/PRIMA GOLD/ミネルヴァ・ライトフライ級(48.99kg)王者)
RED 57kg契約 3分3R(延長1R)
小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級(55kg)王者、ISKA K-1ルール世界バンタム級王者、WPMF世界スーパーバンタム級王者)
大田拓真(新興ムエタイジム/WBCムエタイ日本統一フェザー級王者、S1ジャパン55kg王者)
REDフェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
安本晴翔(橋本道場/KNOCK OUT-REDフェザー級王者)
竹内賢一(Ten Clover Gym/Bigbangフェザー級王者)
BLACK 63kg契約 3分3R(延長1R)
バズーカ巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王者、MA日本スーパーライト級王者
康弘(ゴリラジム/九州プロキックボクシング(KPKB)スーパーライト級王者、大和KICK 65kg級王者)
BLACKスーパーウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
中島弘貴(LARA TOKYO/元Krushスーパー・ウェルター級(70kg)王者)※バンゲリングベイ・スピリットから所属変更
サッシス[Saksith](カンボジア/元カンボジア・ウェルター級王者)
概要
大会名 KNOCK OUT 2021 vol.3
日時 2021年7月18日(日) 開場・17:00 開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ツイキャス(生中継/3,300円~) サムライTV(7月25日(日)22~24時・再放送あり/月額1,980円)
チケット料金 SRS席¥20,000 RS席¥15,000 S席¥10,000 A席¥7,000 ※全席完売 ※小学生から有料、6歳未満でも座席を必要とする場合は有料
チケット販売 KNOCK OUT OFFICIAL SHOP 出場選手・所属ジム
お問い合わせ Def Fellow 03-6262-3760 promotion@knockout.co.jp https://knockoutkb.com/