KNOCK OUT 9.13 後楽園ホール 第2部:スアレック、髙橋一眞&重森陽太との激闘制しRED 61.5kg初代王者に。小笠原瑛作、安本晴翔、老沼隆斗がKO勝ち
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KNOCK OUT CHAMPIONSHIP.2 ~ 創世のタイガGP 第2部 RED
2020年9月13日(日) 後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
※REDルールは肘有りキックルール
「創世のタイガ GP KNOCK OUT RED 61.5kg初代王座決定トーナメント」
第2試合 一回戦(1) 3分3R(延長1R)
×小川 翔(OISHI GYM/WBCムエタイ日本統一ライト級王者、元REBELS-RED同級王者、ホーストカップ日本&蹴拳ムエタイ・スーパーライト級王者)
○重森陽太(伊原道場稲城支部/WKBA世界ライト級王者、元新日本フェザー&バンタム級王者)
4R 判定0-3 (秋谷9-10/和田9-10/少9-10)
3R 判定1-1 (秋谷29-28/和田29-30/少29-29)
昼の第1部に続き、夜の第2部ではREDルールの試合を実施。目玉は1DAYトーナメント「創世のタイガ GP KNOCK OUT RED 61.5kg初代王座決定トーナメント」だ。出場4選手ともKNOCK OUTをはじめ各団体で活躍し、国内外の多くのタイトルを獲得してきた選手だちだ。
小川は2011年度のK-1甲子園優勝者。最近では昨年11月のINNOVATION岡山ジム主催65kgトーナメント決勝でタップロンに敗れ準優勝。今年2月のKNOCK OUTの無法島GP(BLACKルール64kg級王座決定トーナメント)では、優勝者の西岡蓮太と一回戦で延長判定1-2の大接戦を繰り広げた。7月のRISE on ABEMAでは白鳥大珠と対戦し、延長判定負けながら、僅差の内容で評価を高めた。戦績上では3連敗中だが、トーナメント慣れとタフさでは他の選手を上回る。
重森は昨年11月のKNOCK OUTの翔・センチャイジム戦で、2ダウンを奪われた後に3度のダウンを奪い返す逆転TKO勝ちでインパクトを残した。
試合は小川が圧力をかけ、重森が回って距離を取る構図が続く。1Rはお互い慎重だったが、2Rに入ると両者攻撃が増える。重森は左右のミドル、前蹴りを随所で当てていたが、中盤以降、次第に小川の左右のフックが目立つように。ブロックされたりギリギリでかわされる当たりも多いが、当たる度に場内は沸く。
3Rも小川が圧をかけてパンチを当て続ける展開。ワンツーで2発目を当てる場面が多く、ボディブローも絡め、重森を苦しめる。
記者採点は3Rに小川につけ30-29で小川。重森の蹴りと膝を重視したジャッジもおり、判定は三者三様で延長にもつれ込む。延長Rも小川は前に出続けるが、重森は小川のパンチのタイミングで膝を度々当て、左ストレートで小川をひるませる場面も作り、ジャッジ3者から支持され判定勝ちした。
第3試合 一回戦(2) 3分3R(延長1R)
○スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/REBELS-REDライト級暫定王者・元同スーパーライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位)
×髙橋一眞(真門ジム/NKBライト級王者)
4R 0’45” KO (2ダウン:パンチ連打)
3R 判定1-0 (秋谷29-28/和田29-29/山根29-29)
タイ人のスアレックは元ラジャダムナンスタジアム・フェザー級7位で、150戦近いキャリアがある。最近では深田一樹、翔・センチャイジム、雅駿介、良太郎に勝利。“超攻撃型ムエタイ”とも呼ばれるアグレッシブなスタイルは、日本勢にとって脅威となる。
髙橋三兄弟の長男・一眞は旧体制のKNOCK OUTで町田光に勝利し、19年2月には重森に判定で敗れた。昨年5月のホーストカップ名古屋大会では小川翔に3R肘によるカットでTKO勝ちしている。
1R、髙橋が圧力をかけ続け、右ローを執拗にヒット。スアレックは攻撃が少ないものの、随所で右ミドルを強打し、場内をどよめかせる。記者採点イーブン。
2Rも髙橋が圧をかけ、度々右ローをヒット。スアレックは持ちこたえているものの、右ミドルは減り、なかなか打開が図れない。記者採点は髙橋。
すると3R、スアレックは序盤から圧をかけ、パンチを振るい、打ち合いの中でヒットを増やす。スアレックも被弾するが、勢いは止まらず、崩しも度々絡め攻勢を印象付ける。記者採点はスアレック。合計29-29でイーブン。ジャッジは2者がイーブンで延長へ。
すると延長R、スアレックはその勢いのまま、開始すぐからパンチをラッシュし、右フックでダウンを奪取。髙橋はなんとか立ち上がるが余力は無く、スアレックがパンチの連打で2ダウン目を奪い、髙橋を豪快にマットに沈めた。
第1試合 リザーブマッチ 3分3R(延長1R)
○古村匡平(FURUMURA-GYM)
×中澤良介(TRY HARD GYM)
判定3-0 (29-28/30-28/30-28)
1R、序盤から古村が右ミドルを度々ヒットし、終盤には右ハイで中澤をひるませる。2Rも古村がミドルだけでなく右肘、膝もヒットを増やし圧倒する。3R、中澤も左ボディを効かせ、見せ場を作るが、古村も肘を返し続け主導権を譲らず判定勝ちした。
第9試合 メインイベント 決勝 3分3R(延長1R)
×重森陽太(伊原道場稲城支部/WKBA世界ライト級王者、元新日本フェザー&バンタム級王者)
○スアレック・ルークカムイ(タイ/STURGIS新宿ジム/REBELS-REDライト級暫定王者・元同スーパーライト級王者、元ラジャダムナン認定フェザー級7位)
判定0-3 (山根29-30/北尻29-30/和田29-30)
※スアレックが優勝。KNOCK OUT RED 61.5kg初代王者に
1R、スアレックは圧力をかけ、右フックを随所で当てる。だが一回戦のローのダメージがあり、追い足がぎこちなく、重森の右ローで足が流れる場面も。しかし重森もまだ攻撃が少ない。
2R、重森の右ローで少しスアレックはふらつくが、強引に距離を詰めると、パンチを顔面とボディにヒット。重森も消耗が激しく、終盤は下がって被弾する場面が目立ってしまう。
3Rもスアレックがパンチを当て、随所で崩しも決める。重森は疲れが目立ち、なかなか攻撃が返せない。スアレックも疲れており、倒せなかったものの、終盤は崩しも絡め、ステップでうまく重森をかわして終了。記者採点は2Rにスアレックにつけ29-30でスアレック。ジャッジ3者も同じ採点で、スアレックが判定勝ちしトーナメントを制した。
ベルトを巻いたスアレックは満面の笑顔を浮かべ、日本語で「スアレック、ベルト巻きました。いっぱい応援ありがとうございました」と話し、観客から拍手を浴びた。
トーナメント以外の試合
第8試合 セミファイナル REBELS-RED 55.5kg級王座決定トーナメント1回戦 3分3R(延長1R)
○小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺/ISKA K-1ルール世界バンタム級王者)
×壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)
1R 1’37” TKO (パンチ連打)
1R、瑛作は開始すぐから崩しを多用し、昨年終盤からのタイでの長期練習の成果を発揮。すると瑛作が蹴り足をつかみつつ足払いで倒すと、高く浮き上がった壱はマットに後頭部から落ちる。壱は立ち上がるがフラついており、瑛作が軽くパンチを当てただけで力無くダウン。それでも壱は立つがダメージが大きく、再び瑛作がパンチを連打して壱が力無く倒れたところでレフェリーがストップした。
マイクを持った瑛作は「今年はどんどん挑戦したい。この階級だったら那須川天心がいるので挑戦したい」とアピールした。
第7試合 REDルール 57.5kg契約 3分3R(延長1R)
○安本晴翔(橋本道場/WPMF世界&REBELS-REDフェザー級王者)
×ウィサンレック・MEIBUKAI(タイ/MEIBUKAI/元ルンピニー認定フライ級&バンタム級王者、元ラジャダムナン認定バンタム級王者)
2R 1’12” TKO (ドクターストップ:右肘打ちによる額のカット)
1R、前に出続けるウィサンレックに対し、安本はサウスポーに構えて距離を取りつつ、左ミドル、ロー、前蹴りを何発も当て続け、主導権を握る。2Rも安本が蹴りを当て続けると、ウィサンレックは距離を詰めてパンチを振るってくるが、安本は右肘でウィサンレックの額を切り裂き、ドクターがストップした。
第6試合 REDルール 56kg契約 3分3R(延長1R)
○宮元啓介(橋本道場/元INNOVATIONフェザー級王者、元WPMF世界&WBCムエタイ・インターナショナル・スーパーバンタム級王者)
×栗秋祥梧(クロスポイント吉祥寺)
判定3-0 (30-28/30-27/30-27)
1R、両者距離を取り、ミドル、前蹴りなど蹴り主体の攻防。お互い回転系の技も絡め、場内を沸かせるが、まだ差は乏しい。
2R、宮元がロープ際に栗秋を詰め、右ローを当てる場面が目立つように。強打は少なく、まだ栗秋もひるまないが、もらい過ぎている感があり印象が悪い。
3Rも宮元が右ローを当て続け、組んで肘も当てると、栗秋は左目尻から出血し後退するように。宮元は肘を当て続け、パンチでも追い詰める。終盤の栗秋は防戦一方で気持ちが切れた様子になり終了。宮元が差を広げ完勝した。
第5試合 REDルール 51.5kg契約 3分3R(延長1R)
○老沼隆斗(STRUGGLE/REBELS-REDスーパーフライ級王者)
×清志(新興ムエタイジム/NJKFバンタム級2位、WMC日本3位)
2R 1’47” TKO (右上段後ろ廻し蹴り)
1R、清志が前に出て来るが、老沼はステップでかわしながら、右のミドル、ローを的確に当て続け主導権を握る。2Rも老沼が蹴りを当て続けて主導権を維持すると、左ミドルを空振りさせてから、右の上段後ろ廻し蹴りをクリーンヒット。清志が倒れると、すぐさまレフェリーがストップし、担架で運ばれた。
マイクを持った老沼は「白幡選手との試合で年間ベストバウトと言われましたけど、これで年間KOをもらいたいです」とアピールした。
第4試合 清水工業株式会社presents REDルール 73kg契約 3分3R
○渡慶次幸平(クロスポイント吉祥寺)
×釼田昌弘(テツジム/NKBミドル級4位)
3R 1’59” TKO (左フック)
1R、序盤は剱田がパンチを当てるが、次第に渡慶次のサウスポーからの左ローが効き目を発揮するように。
2R、渡慶次が左ローを効かせつつ、ハイ、左フックのヒットも増やす。終盤には左ハイでダウン寸前まで追い込む。
3Rも渡慶次が攻め続け、剱田はなかなか倒れず、驚異的な打たれ強さで場内を沸かせたものの、渡慶次が左ローでダウンを奪うと、ついに限界となり、最後は渡慶次が左フックで2ダウン目を奪ったところで和田レフェリーがストップした。
KNOCK OUT 9.13 後楽園ホール 第1部:日菜太、田村聖を1R KO。鈴木千裕、昇也をKOし「他団体のトップファイターをぶっ倒したい」