ONE 3.9 ルンピニー(レポ):澤田千優、両者計量オーバーも5位のラズワンをグラウンドで追い詰め判定勝ち。山田海南江、グラップリング戦で強豪マイッサ・バストスに判定負け
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ONE Fight Night 20: Todd vs. Phetjeeja
2024年3月9日(土/現地時間)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート:井原芳徳 写真:(C)ONE Championship
澤田千優、両者計量オーバーも5位のラズワンをグラウンドで追い詰め判定勝ち
第6試合 MMA 女子120ポンド(54.43kg)契約 5分3R
×ジヒン・ラズワン[Jihin Radzuan](マレーシア/ONE MMA 女子アトム級5位)
○澤田千優(team AKATSUKI/修斗女子アトム級世界王者)※AACCから所属変更
判定0-3
今回のONEファイトナイトは北米では8日の夜に放送されており、同日の国際女性デーを記念し、全試合女子の大会として行われた。日本からは澤田千優と山田海南江の2選手が出場した。
澤田は26歳。子供の時からAACCでレスリングを習い、レスリングの名門の埼玉栄高、青山学院大に進学し、18年全日本社会人選手権優勝等の実績がある。MMA転向のためAACCに戻り、21年に修斗でプロデビューしMMA 7戦6勝1分。22年11月に小生由紀に判定勝ちし初代修斗女子アトム級世界王者となる。昨年2月のONEフライデーファイトでONEに初出場し、サナーズ・ファイアズマネシュに2Rアームロックで一本勝ち。その後ABEMAの海外武者修行プロジェクトで渡米し、名門・チーム・オーヤマにて練習を積みつつ、5月にはフロリダで試合をし、アナ・パラシオスにし判定勝ち。12月の修斗では中村未来に1R腕十字で一本勝ちし、修斗女子史上初の王座防衛に成功した。
今回、ONEと本戦契約しての初戦となり、Battle BoxのMMA選手の打撃トレーナーとしても知られる、良太郎率いるteam AKATSUKIに移籍しての初戦にもなる。セコンドには良太郎と同じくAACC出身の松嶋こよみがつく。
対するラズワンは25歳。ムエタイをベースとし、18年のプロMMA2戦目からONEに上がり続けている。22年2月にはV.V Meiに苦戦も判定勝ち。その1カ月後には平田樹に判定2-1で勝利している。同年10月のスタンプ戦では計量で5.75ポンドオーバーした上に判定負け。23年9月のONEフライデーファイトではジェネリン・オルシムに3R三角絞めで一本勝ちし、現在ONE女子アトム級5位にいる
今回の計量でラズワンはアトム級(115ポンド:52.16kg)のリミットを5ポンド(2.27kg)オーバーし、澤田も1.25ポンド(0.57kg)オーバーしてしまい、ラズワンの体重に合わせて120ポンド契約に変更となった。
1R、両者サウスポーでの打撃戦の後、澤田が最初のタックルで倒すが、計量で大幅にオーバーしたラズワンはパワーで勝るか?引っ繰り返してバックを取る。ラズワンはマウントに移行し、腕十字を狙いながら下になり、三角絞めに仕掛ける。ハーフ・ディーン・レフェリーからは「キャッチ」のコールも出るが、澤田は完全に極めさせずに脱出すると、場内からは拍手が起こる。後半はスタンドの展開が続き、澤田はパンチ、ラズワンはローを主体に攻める。最後、澤田が左ミドルを放つと、ラズワンは蹴り足をつかんで倒して上になるが、すぐにスタンドに戻り終了する。ここまでラズワン優勢だ。
だが2Rから澤田が巻き返す展開に。澤田はセコンドの良太郎の指示を聞きつつ、物おじせずパンチを振い続け、1分過ぎにタックルを仕掛け倒す。ラズワンはコーナー際で、下から足を登らせて腕十字を狙うが、澤田は横に回り込んで防御しつつ、ラズワンの頭に膝蹴りを当てる。澤田は脱出すると、パウンドを当ててからサイドに移り、トップに戻って立つと、力の入った右フックでのパウンドを落とす。ラズワンももがいてはいるが、防戦が続き、少しずつ消耗してきている様子。終盤、澤田はサイド、バックマウントとポジションを目まぐるしく移行しながら、アームロックや腕十字を狙い、パウンドや膝を当て、しっかり印象を作り、1Rの悪印象を拭う。
The best submission defense
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3R、スタンドの打撃戦が続き、澤田は被弾しつつも自分のパンチも返して渡り合う。中盤、少しラズワンの集中力が落ちた様子になったところで、澤田はタックルを仕掛けて倒し、またも寝技でコントロールを続け、パンチや膝を当てて主導権を握る。澤田は両足をラズワンの腕に絡めて腹固めも狙いつつパウンドを当てる。ラズワンが外してもすぐバックに回り、ラズワンに休む暇を与えない。終盤も澤田は休むことなく攻め続けて終了する。記者採点は澤田。ジャッジ3者も同じ採点で、澤田が勝利した。計量オーバーしたとはいえ、澤田を大幅に上回るオーバーをしたラズワン相手に完勝したため、澤田がこれでMMA女子アトム級のランキングに入る可能性が高い。
山田海南江、グラップリング戦で強豪マイッサ・バストスに判定負け
第2試合 サブミッショングラップリング アトム級(52.2kg) 10分1R
○マイッサ・バストス[Mayssa Bastos](ブラジル)
×山田海南江(IGLOO BJJ)
判定3-0
両選手ともONE初登場。バストスは国際ブラジリアン柔術連盟(IBJJF)世界選手権(ムンジアル)では道着有りで4度、無しで3度優勝している強豪。山田はレスリングで18年の全国社会人オープン選手権で優勝した実績があり、最近柔術で黒帯になった新鋭。
Mayssa Bastos takes the back!
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バストスが序盤から引き込むと、足関節技を狙いつつ、すぐにバックを取りに行く等、素早い仕掛けで山田を翻弄する。中盤からは山田も対応し、バストスに攻め込まれる場面は減るが、山田も立った状態から座ったバストスをなかなか攻め込めず、膠着した状態に。終盤、バストスは足関にトライし続け、山田が防御を続け終了する。ジャッジは3者とも、主導権を維持したバストスを支持した。
第9試合 メインイベント ONEキックボクシング女子アトム級チャンピオンシップ 3分5R
×ジャネット・トッド(王者)
○ペッディージャー・ルークジャオポーロントン(暫定王者)
判定0-3
※ペッディージャーが正規王者に。トッドは引退
第8試合 コーメインイベント ONEムエタイ女子アトム級チャンピオンシップ 3分5R
○アリシア・ヘレン・ロドリゲス(王者)
×クリスティーナ・モラレス(挑戦者)
判定3-0
※ロドリゲスが2度目の防衛