修斗 11.27 後楽園ホール(レポ):新井丈、フライ級で1R KO勝ちし同級1位の関口祐冬と火花。清水清隆、引退戦は1R KO負け。藤井伸樹が環太平洋バンタム級王者、AACC澤田千優が女子アトム級初代王者に
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プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2022 Vol.7
2022年11月27日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
ストロー級王者・新井丈、1階級上のフライ級で1R KO勝ち。フライ級世界1位・関口祐冬と火花
第8試合 フライ級 5分3R
○新井 丈(キングダムエルガイツ・和術慧舟會HEARTS/ストロー級世界王者)
×大竹 陽(HAGANE GYM)
1R 4’10” KO (レフェリーストップ:右ストレート→グラウンドパンチ)
新井はキングダムなどの試合含め9連敗した後7連勝、という奇跡的なV字回復の末、世界ストロー級のベルトを腰に巻いた。9月の後楽園大会で猿丸ジュンジを右フックでわずか110秒でKOし、修斗世界ストロー級王者となった。王者となっての初戦は1階級上のフライ級。試合後のマイクでは「一緒にもっと大きい舞台、みんなで行けたらと思います」とアピールしたが、ONEストロー級は同門の猿田洋祐がおり、UFCでもRIZINでも未整備のため、フライ級を視野に入れざるをえない状況でもある。対する大竹は3年前、新井の連勝街道の初戦となった相手。最近の大竹は2連続一本KO勝利中だ。
1R、新井が開始すぐからプレッシャーをかけ、右ストレート、右カーフをヒット。大竹も左ハイを当てるが、新井はひるむことなく圧力をかけ続ける。新井のほうが背は低いが、言われなければ階級が下とは思えない体格とパワフルな動きだ。すると新井が右のストレートの連打でダウンを奪取。大竹は立ち上がるが、新井は圧をかけ続けパンチを振るう。
終盤、大竹は口が開きしんどそうになるも、左ハイ、左ボディをお返し。少し巻き返しを見せるが、新井は左ハイをブロックし、変わらず前に出ると、左ボディフックをお返し。少し苦しそうにして金網を背負った大竹に対し、左ジャブのフェイントからの右ストレートをクリーンヒット。大竹はダウンし、新井が左の鉄槌を連打したところで豊永レフェリーがストップした。
新井はこれで8連勝、5連続KO勝ち。左肩にベルトを抱え、マイクを手に持った新井は「自分の信じた通り、フライ級でも倒せちゃうみたいなんで、どこまで行けるか楽しみになりました。(大会主催のサステインの)坂本(一弘)代表、お願いあって、ベルト取ったけど、右肩軽いなって思って。フライ級世界1位に関口(祐冬)君がいますけど、彼となら平良(達郎)君の次に新しいチャンピオンを決めるのにふさわしんじゃないですかね。(坂本氏が指導し関口が所属する)修斗ジム東京が嫌いなわけじゃないんで」とアピール。すると関口がケージに入り、新井とにらみ合いを展開する。
関口は「あんまり誘い乗るの好きじゃないので冷静に。試合が決まるならぜひ。(一部の観客の「誰?」というヤジに)誰誰うるさいな。1月見に来いよ」と1月15日の後楽園大会での王座戦を希望した。再びマイクを持った新井は「フライ級世界1位の関口君、知っておいてあげてください。試合面白くないんですけど、俺が面白くするんで、決まったら見に来てください」と、関口をおちょくりつつアピールした。
なお、UFC参戦中の平良の王座の扱いについては今のところ未定。大竹もノーランカーのため、新井がKO勝ちしたとはいえ、フライ級ランキングでの扱いがどうなるかも気になるところだ。また、この日KO勝ちした山内渉ら他のフライ級ランカーも、今後の動向や新井の扱いは気になるところだろう。
清水清隆、引退試合は新鋭・山内渉に1R KO負け
第10試合 メインイベント 清水清隆引退試合 フライ級 5分3R
×清水清隆(TRIBE TOKYO MMA/世界3位、元パンクラス同級王者)
○山内 渉(FIGHT FARM/世界5位)
1R 0’44” KO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
パンクラスで史上最多の6度の王座防衛を果たし、修斗でも上位戦線で活躍した清水清隆がついに引退する。清水は2008年にデビューし、10年に砂辺光久を下しパンクラス・フライ級王者に。修斗やDEEPにも並行して上がり、元谷友貴ら国内上位勢としのぎを削った。17年からは修斗一本に絞り、征矢貴、石井逸人、前田吉朗らをKOし、19年5月に扇久保博正の世界フライ級王座に挑戦したが敗れた。最近は平良達郎、宇田悠斗といったホープ相手に連敗し、ついに引退を決めた。7月にはパンクラスでのファイナルマッチで佐々木亮太に一本勝ちしている。
清水は引退試合にあたり「今、一番勢いのある若い選手」との試合を主催のサステインに求め、選ばれたのはデビュー4連勝の23歳・山内渉。7月の後楽園大会では内藤頌貴に判定勝ちし、ランキング急上昇中の選手だ。
1R、開始すぐから接近戦でパンチが交錯し、山内はハイや前蹴りも絡め、ややプレッシャーをかける形に。清水は物怖じせず前に出て打合いに行くが、山内が左と右のフックを当てると、清水は少しひるんだ様子で下がる。
清水がタックルのフェイントを見せると、山内は少し下がるが、すぐにまた前に出ると、右フックを清水のこめかみあたりに当てる。清水はすぐタックルを仕掛けたが、山内が切ると、清水はパンチのダメージがあったか?腰が落ち、前のめりでマットに頭を突っ込むような体勢で倒れ、うつぶせになってしまう。無防備な清水に対し、関口は左のパウンドを連打。清水があおむけになると、豊永レフェリーがストップ。清水はダメージは小さかったか?寝転んだまま手を広げストップに不満を示した。引退試合にも関わらず、不完全燃焼となってしまった感も拭えないが、レフェリーからは目が飛んでいたように見えていた可能性があり、体勢や連打の状況とその後の展開も考慮すれば、止められても仕方ないような状態だった。
清水は一旦退場し、ケージの外を半周したところでスタッフに呼び戻され、再びケージに戻る。勝った山内は「僕がMMAを始めた時から憧れていた選手なので、勝てたことが自信になりました。清水さんの階級で、僕が代わりに頑張って行くんで、ゆっくり休んでください」と清水の労をねぎらった。清水は「負けた人間がマイク持っちゃうのはあれだと思うんですけど、腹いっぱいの現役生活でした。たくさん応援に来てくれて結果を出せなかったんですけど、忘れられない一日でした。皆さんにしていただいたことを少しでも返せるよう頑張っていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします」と話すと、場内は暖かい拍手に包まれ、清水はケージを後にした。
藤井伸樹、石井逸人との死闘制し環太平洋バンタム級王者に
第9試合 セミファイナル 修斗環太平洋バンタム級チャンピオンシップ 5分3R
×石井逸人(TRIBE TOKYO MMA/環太平洋王者、世界1位)※初防衛戦
○藤井伸樹(ALLIANCE/環太平洋4位、世界2位)
判定1-2 (片岡27-30/田澤29-28/柴田28-29)
※藤井が王者に
安藤達也が世界王座奪取に専念するため環太平洋バンタム級を返上し、1月の環太平洋王座決定戦では小野島恒太が藤井伸樹に判定勝ち。安藤は世界王者となり、小野島は5月に初防衛戦を行ったが、石井が判定勝ちしベルトを奪った。藤井は5月の再起戦で齋藤翼に判定勝ちし、ベルトに再挑戦した。
試合は藤井が“ゾンビ”とも呼ばれる持ち前の豊富なスタミナを発揮する。1R、藤井が片足タックルから倒すが、石井はすぐ首投げで倒し返し、袈裟固めで押さえる。しかしすぐ藤井も立ち、早くも一進一退の展開に。スタンドに戻ると、藤井が圧をかけ、随所で右のカーフ、ストレートを当てる。だが連打でまとめるほどにはならず、終了間際には石井がパンチの連打をまとめ、最後は藤井をひるませ好印象で終える。記者採点は石井。
2R、詰めて来た藤井に対し、石井が片足タックルを仕掛け倒し、立たれても倒し続け、背後から組んでくればアームロックを狙い、藤井を追い詰める。だが藤井は耐えて外し、スクランブル状態が続くと、石井が少し疲れて来た様子。スタミナに定評のある藤井は終盤、バックを取ると、裸絞めを狙って追い詰め、石井はアゴを引いて耐える。記者採点は藤井。
3R、逆転を狙う石井は開始すぐ、飛び膝で距離を詰めつつ、右ストレートを当てて藤井をひるませる。だが消耗が激しく、藤井は石井のタックルを切ると、潰してバックを取り、腕十字を狙う。これは失敗したが、すぐ三角絞めに移行し、鉄槌を連打して石井を追い詰める。終盤、石井は脱出。藤井も疲労が溜まっているが、再び倒すとバックを取り石井を追い詰める。最後は石井が脱出してがぶった状態で押さえるが、反撃に持ち込む余力は無くそのまま終了する。記者採点は藤井。合計28-29で藤井。ジャッジは割れたが、2者が順当に藤井を支持し、藤井が判定勝ちで念願のベルトを腰に巻いた。
堀口・魚井・倉本らと戦った根津優太が引退セレモニー「幸せな15年間でした」
第4代修斗環太平洋バンタム級王者・根津優太の引退セレモニーが行われた。根津は名門・和術慧舟會東京本部の選手として07年にプロデビュー。11年に堀口恭司に1R KO負けしたが、14年にはそれまで1勝1敗だった小野島恒太に勝利し環太平洋フェザー級(今のバンタム級)のベルトを巻く。同年に石橋佳大をKOし初防衛し、15年には返上し、韓国のROAD FCに5度出場した。18年から修斗に戻ると、魚井フルスイング、祖根寿麻らに勝利するも、19年11月に倉本一真にTKO負け。20年のRoad to ONEでの今成正和戦で勝利後は試合から遠のき、今年7月の修斗での平川智也戦で復帰したが一本負けし引退を決意した。MMA戦績37戦23勝(9KO)12敗2分。
根津は「頭でわかっていても、体がついてこなくて、辞めようと決めました。15年やったんですけど、凄く楽しかったです。幸せでした。悔いとか滅茶苦茶あるんですけど、自分の直感に任せてやってきたから納得できます。幸せな15年間でした。好きなようにやってきてベルトも取れて海外挑戦できていい格闘技人生でした。これからも修斗のことを皆さんよろしくお願いします」と話し、引退の10カウントゴングを聞いた。
修斗初参戦の須藤拓真、バンタム級ランカー・後藤丈治を得意の足関葬
第7試合 バンタム級 5分3R
×後藤丈治(TRIBE TOKYO MMA/世界5位)
○須藤拓真(X-TREME EBINA)
2R 2’01” ヒールフック
後藤は昨年9月、石橋佳大に判定負けしたが、今年3月にダイキ・ライトイヤーに判定勝ち、9月に加藤ケンジに2R KO勝ち。須藤は修斗初参戦。今成正和に憧れて柔術を始め、20年のMMAデビューから5戦連続で足関節技で一本勝ち。4月のRIZINでは渡部修斗に判定2-1で勝利。8月にFighing NEXUSバンタム級王者・河村泰博に挑戦し2R一本負けしプロ初黒星を喫した。
1R、後藤がサウスポーでプレッシャーをかけ、随所で左ハイ、ボディストレート等をヒットし主導権。須藤は今成ロールからの足関を狙おうと転がるが、後藤は軽々とかわし続ける。記者採点は後藤。
2Rも後藤がプレッシャーをかけ、左ボディを当てると、さらにもう一発左ボディを当てる。だが須藤はこの後藤が詰めてきたタイミングで、片足タックルを仕掛けて、転がりながら倒すことに成功すると、そのまま足をつかんで関節技を狙う。後藤も動いて対処を続けたが、須藤はヒールフックを極める。プチンと音が鳴っても後藤はタップしなかったが、その後も須藤が極め続けると、レフェリーがストップした。
マイクを持った須藤は「やったぞ」と叫び「ワールドカップより盛り上がっていますかね。まだワールドカップに勝ててないと思うので、これからワールドカップをしていくぞ」とアピールした。この日はちょうど同じ時間にサッカーのワールドカップの日本対コスタリカが行われていて、ABEMAで同時に生中継されていた。開会式の代表挨拶でも須藤はワールドカップより盛り上がる試合をするという内容の宣言をしており、その言葉を有言実行するような試合内容だった。なお、この日はメインイベントで清水が引退したが、清水も後輩の石井・後藤も敗れ、TRIBE勢は全敗となってしまった。
内藤兄弟の弟・頌貴、苦戦も連敗脱出
第6試合 フライ級 5分3R
○内藤頌貴(パラエストラ松戸/世界6位)
×高岡宏気(FORCE GYM)
判定3-0 (長瀬29-28/福田29-28/豊永29-28)
内藤兄弟の弟・頌貴は昨年11月のRIZIN LANDMARKに1階級上で急きょ出場し、渡部修斗に一本負け。今年7月の修斗後楽園大会では今大会のメインイベントで清水清隆と戦った山内渉に判定負けしている。高岡は四国で開催されているTORAO主催プロ修斗FORCEシリーズの主力選手。
1R、前に詰めようとする高岡に対し、内藤がサウスポーで距離を取りながら、左ロー、右ジャブ、ボディストレートを随所で当て、ヒット数で上回りやや優勢を維持する。記者採点は内藤。
2Rも同様な構図で打撃戦が続くが、中盤、内藤がスリップした直後から高岡が組むと、そのまましがみつき続け時折抱えて倒し、金網にも押し込んでコントロールを続ける。記者採点は高岡。
3R、内藤は高岡のタックルを切り続け、離れて左右のボディ、右ローを随所で当て主導権を奪い返す。終盤、高岡もパンチを返したが、内藤も随所で返し終了。記者採点は内藤。合計29-28で内藤。ジャッジ3者も同じ採点で、内藤が判定勝ちでかろうじて勝利をものにした。
インフィニティリーグ女子アトム級はAACC・澤田千優が優勝。同級初代王者に
第5試合 インフィニティリーグ2022 女子アトム級 5分2R
○澤田千優(AACC/勝ち点8→10)
×小生由紀(グランドスラム沖縄APP/勝ち点4)
判定3-0 (長瀬20-18/柴田20-17/片岡20-17)
※澤田がリーグ戦優勝。初代修斗女子アトム級王者に
「インフィニティリーグ2022 女子アトム級」は5選手が参加し、昨年11月から1年に渡って行われ、今回が最終戦。優勝者は初代修斗女子アトム級王者となる。澤田はこれまで3戦とも勝利し、勝ち点8で1位にいる。勝ち点4の2位の選手は小生、中村、久遠の3人で、澤田と最後に戦う小生は、1Rで一本またはKOで勝てば4点を獲得するため澤田と同点となる上、直接対決で勝利したことから逆転優勝となる。それ以外の決着の場合は澤田の優勝となる。
1R、澤田が序盤からテイクダウンを繰り返し、金網際で押さえ、パウンドを当てるなど主導権を維持する。小生も立てばサウスポーの澤田に右の蹴りを当てるが、倒され続け長くは続かない。結局澤田が押さえてラウンドが終わり、この時点で澤田の優勝が決まる。
2Rも小生のパンチをもらいつつ、澤田がテイクダウンを奪い、パウンドと肘をまとめる。立たれても倒し続け、最後はパウンドで追い詰め、腕十字を狙って終了。フィニッシュこそできなかったが王者になるにふさわしい圧倒的な差を見せつけ判定勝ちし、チャンピオンベルトを腰に巻いた。澤田にはリーグ戦優勝を祝すベルトも贈呈された。その後のマイクでは「兄の取れなかったベルトを2つも取ることができて良かったです」とアピールし、ケージの近くで見守っていた兄の澤田龍人を苦笑させた。
第4試合 インフィニティリーグ2022 女子アトム級 5分2R
○中村未来(マルスジム/勝ち点4→8)
×久遠(ZERO/勝ち点4)
1R 4’59” KO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1R開始すぐ、サウスポーの中村が右の前蹴りを放ちながら詰めると、久遠が右フックを当て、中村はダウンする。久遠は座った状態の中村の顔面に右膝を当てる反則を犯すが、中村はそのままひるまずタックルを仕掛けたためか、試合は続行。久遠が切ると、中村は久遠を金網に押し込む。離れて打撃戦に戻り、久遠が左ミドル、左フック等を随所でヒット。打撃戦ではやはり上回る。だが中盤、中村が左右のフックを当て返してから、少し疲れて来た久遠を金網に押し込み続け、終盤、テイクダウンに成功。金網際で押さえてコントロールし、マウントを奪う。最後はパウンドと肘のラッシュを仕掛け、じわじわ回転数を上げ、終了ギリギリでレフェリーがストップ。リーグ戦最終戦で勝ち点4を取り合計8とし、2位で終えた。
第3試合 女子フライ級 5分3R
×ライカ(RIGHT THING ACADEMY/ボクシング元OPBF東洋太平洋女子ライト級(61.2kg)王者)
○キム・ソユル[Kim Soyul](韓国/MOBトレーニングセンター)
3R 2’18” 裸絞め
ソユルはMMA 6戦5勝(2一本/1KO)1敗の25歳。19年のONE Warrior Seriesで現修斗女子スーパーアトム級世界王者・SARAMIに判定勝ちしている。元々9月大会でライカと戦う予定だったが、就労ビザの発給が間に合わず今回に延期となった。46歳のベテラン・ライカは9月大会での修斗初戦で、女子スーパーアトム級3位の杉本恵と引き分けている。
1R、小柄なソユルが右ストレート、アッパー、ローを的確に当て続け、中盤過ぎにはタックルで倒して上になり、終始主導権。ライカは動きが直線的でソユルにとっては打撃が当てやすい状態が続く。
2Rになるとライカのパンチが当たる場面もあるが、ソユルの有効打数が上回り、テイクダウンも奪って主導権を維持する。
3Rもライカのパンチを被弾しつつも、自分の攻撃を当て、中盤にはテイクダウンを奪う。そしてバックを取ると、立ったライカに裸絞めを極め一本勝ちした。
第2試合 2022年度新人王決定トーナメント・バンタム級準決勝 5分2R
△齋藤奨司(FIGHT FARM)
△新井拓巳(ストライプル新百合ヶ丘)
判定0-1 (片岡18-20/豊永19-19/田澤19-19)
※公式記録はドロー。トーナメントのため優勢判定1-2で新井が決勝進出
1R、新井が齋藤のパンチをもらいつつも、度々タックルで倒して上になり、コントロールを続け主導権。2R、新井がテイクダウン、グラウンドコントロールで主導権を維持する。
記者採点は18-20で新井。ジャッジは1者が同じ採点で、2者がイーブンでドローに。齋藤も1Rのスタンドでパンチを当てていたせいか、齋藤に2者が票を入れたが、与えたダメージはそれほど大きくなく、ジェネラルシップでは明らかに上の新井を素直に評価していいように感じた。
第1試合 2022年度新人王決定トーナメント・フライ級準決勝 5分2R
○須藤晃大(EXFIGHT)
×打威致[だいち](有永道場Team Resolve)
判定3-0 (豊永20-17/田澤20-17/片岡19-18)
1R、打威致が序盤からバックを取り裸絞めで追い詰めるが、須藤は脱出すると、バックを奪い返し、上になればパウンドを当て、最後は腕十字を狙って反撃する。
2R、須藤が開始すぐから倒して金網際で押さえ続ける。最後はマウント、バックでパウンド、肘で攻め続け、フィニッシュ寸前まで追い込み、点差を広げ判定勝ちした。
オープニングファイト トライアウト 女子ライト級 3分2R
×上田真央(修斗GYMS直心会 UBF)
○緒方亜香里(AACC)
2R 0’18” KO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
上田は柔道で講道館杯のベスト8入りしたことがあり、レスリングでも全日本マスターズ63kg級で16年と18年に優勝し、MMAではDEEP JEWELS等でプロ3戦1勝(1KO)2敗の実績がある40歳。対する緒方は柔道で10年の世界選手権優勝、12年のロンドンオリンピック出場の実績のある32歳。プロでの試合経験はまだ無い。
修斗でのプロ昇格を争うトライアウトマッチは、打撃スキル差が如実に出る内容に。1R、緒方が上田を開始すぐからコーナーに下がらせ、パンチを何発も当てて圧倒。上田は対応できず防戦一方に。2Rも同様に開始からパンチを連打すると、棒立ちの上田を見てレフェリーがストップした。