RIZIN 11.4 アゼルバイジャン:ケラモフ、母国初のRIZINで鈴木千裕とフェザー級王座初防衛戦。ライト級戦線でムサエフ×武田光司、アブドゥルカリコフとキム・ギョンピョもアゼルバイジャン勢と対戦
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RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan(11月4日(土) アゼルバイジャン・バクー:ナショナルジムナスティックアリーナ(国立体操競技場))の記者会見が9月14日、バクーにて行われた。
RIZIN初の海外大会の場となるアゼルバイジャンは東欧のロシアの南、中東のイランの北に位置し、日本との時差は5時間(日本の方が5時間進んでいる)。天然資源に恵まれ、近年経済成長が著しく、 “第二のドバイ”と呼ばれることもある。
会見では早速、ヴガール・ケラモフ(RIZINフェザー級王者)、トフィック・ムサエフ(RIZNライト級GP 2019優勝)らアゼルバイジャン勢が、他国の選手を迎え撃つ5試合が発表された。今後5~6試合追加される模様だ。
ケラモフ、母国初のRIZINで鈴木千裕とフェザー級王座初防衛戦
メインイベント MMA RIZINフェザー級(66kg)タイトルマッチ 5分3R
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン/オリオン・ファイトクラブ/王者)※初防衛戦
鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺/挑戦者、KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級(65kg)王者)
ケラモフは20年2月にRIZINに初参戦しカイル・アグオンに判定勝ち。21年6月の2戦目で当時フェザー級王者の斎藤裕とのノンタイトル戦で判定負けしたが、その後は4連勝。昨年4月には中島太一に1R三角絞めで一本勝ち、7月に山本空良に判定勝ち、今年4月に堀江圭功に2R裸絞めで一本勝ち。6月にクレベル・コイケが鈴木千裕とのフェザー級王座防衛戦の計量失格で王座を返上すると、7月の王座決定戦でケラモフは朝倉未来を1R裸絞めで仕留めて王者となり、今回地元に凱旋し初防衛戦を行う。
8月9日のRIZINの会見では、RIZIN.44 9月24日 埼玉大会でコイケと金原正徳が戦うことが発表された。RIZINの榊原信行CEOは「クレベルがケラモフへの挑戦者の最右翼ですが、千裕がパトリシオに勝って混沌としている中、金ちゃん(=金原)がクレベルに勝てば、さらに風雲急を告げる形になります」「11月4日のアゼルバイジャン大会ではチャンピオンのケラモフがメインイベントに出ることになると思いますが、その試合がタイトルマッチになって、大晦日と連戦タイトルマッチなるかもしれません」と話していた。
結局、11月のアゼルバイジャンでは、千裕がケラモフの王座に挑戦することになった。千裕は6月のタイトルマッチで、コイケの腕ひしぎ三角固めでタップしたが、コイケの計量失格により無効試合となっていた。続く7月大会ではベラトール現王者・パトリシオ・ピットブルを1R右フックでKOして時の人となり、半年間隔で王座再挑戦のチャンスが巡って来た。
なお、試合場はアゼルバイジャン・スポーツ省の意向によりケージが採用されるため、大会名称もLANDMARKシリーズとなる。ケージでのRIZINのタイトルマッチは今回が初となる。大会の審判団は日本でのRIZINと同じくJMOC(日本MMA審判機構)が務め、ルールもいつものRIZINと変わらない。
アゼルバイジャンでの会見でケラモフと千裕が乱闘に
アゼルバイジャン・バクーでの記者会見には、日本から榊原氏、千裕が参加し、ケラモフ、ムサエフらアゼルバイジャン勢5選手が出席した。
挑戦者の千裕は「ピットブル選手に勝ったのはたまたまではない。絶対KOしてやる」「今ここでやっていいんだ」と話すと、ポケットからマウスピースを取り出して口に入れ、椅子の上に立ってからケラモフに歩み寄り、目の前のチャンピオンベルトを奪って肩にかけ、「俺が絶対チャンピオンになるからよ。覚えとけよ」と挑発し、ベルトをケラモフの元に戻した。現地記者からの「ケラモフのテイクダウンは怖くないですか?」という質問に、千裕は「どこが怖いか俺には分からないので。タックル来たら切ります。タックル切り」と回答し、立ち上がって刀を振り下ろすジェスチャーをした。
ケラモフは一連の千裕の挑発に乗らず、椅子に座ったまま笑顔で千裕を眺め続け、「相手が何をしようと構いません。今回の相手も普通の選手です」とコメントし余裕ぶりをアピールすると、会見場に多数来場したアゼルバイジャン人から拍手を浴びた。だが会見最後のツーショット撮影で、フェイスオフになった直後、ケラモフは千裕の胸を押してつかみかかろうとし、すぐさま周囲のスタッフから両選手が制止された。
ライト級戦線でムサエフ×武田光司、アブドゥルカリコフとキム・ギョンピョもアゼルバイジャン勢と対戦
MMA ライト級(71kg) 5分3R
トフィック・ムサエフ(アゼルバイジャン/オリオン・ファイトクラブ/ベラトール・ライト級3位、RIZNライト級GP 2019優勝)
武田光司(BRAVE/元DEEPライト級王者)
ムサエフは19年のRIZINライト級GP優勝者。21年6月のRIZIN初代ライト級王座決定戦でホベルト・サトシ・ソウザに1Rに三角絞めで一本負け。昨年7月のベラトール初戦でシドニー・アウトローに27秒KO勝ち。今年3月のベラトール・ライト級GP一回戦では3Rにアレクサンダー・シャブリーの右前蹴りをもらった際にろっ骨を骨折しTKO負けした。7月のRIZINではアキラに2R KO勝ちしている。
武田はここ5試合、海外勢との試合が続き、ジョニー・ケース、ザック・ゼインに連勝したが、大晦日にガジ・ラバダノフに判定負けし、今年4月にはルイス・グスタボに判定負けし2連敗中だ。今回はアウェーでより過酷な相手だが、勝てばライト級の王座戦線を混沌とさせることとなる。
MMA ライト級(71kg) 5分3R
ナリマン・アバソフ[Nariman Abbasov](アゼルバイジャン)
アリ・アブドゥルカリコフ(ロシア/ユニバーサルファイターズ)
アバソフはMMA 32戦28勝(11KO/6一本)4敗の29歳でRIZIN初出場。昨年9月にUFCのトライアウト(DWCS)に出場しブラジルの選手に判定負けしているが、それ以外の試合では約7年間負けていない。
アブドゥルカリコフは19年7月のRIZINで川尻達也に判定負け。以降6戦5勝1敗で、4月にRIZINに復帰すると、雑賀“ヤン坊”達也を1R KOし、成長ぶりを印象付けた。
MMA フライ級(57kg) 5分3R
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン/オリンパスクラブ)
ジャスティン・スコッギンス(米国/レボリューションMMA)
マメドフは昨年10月にRIZINに初参戦し、手塚基伸に1R TKO負け。4月の大阪大会では中村優作をわずか23秒でKOしている。
スコッギンスは13~18年にUFCに上がっていた元UFCフライ級ランカー。18~19年にRIZINに上がり、元谷友貴に一本負けし、祖根寿麻に判定勝ちしている。その後2年半のブランクが続いたが、米国等の大会で3連勝中で、最近では5月に勝利している。
MMA ライト級(71kg) 5分3R
トゥラル・ラギモフ[Tural-Ragimov](アゼルバイジャン)
キム・ギョンピョ(韓国/元HEATライト級王者)
ラギモフはMMA 30戦21勝(6KO/9一本)9敗の35歳。ロシアのACA(旧ACB)のレギュラー選手で、17年9月には中島太一に判定勝ちしている。だがTapologyのデータでは21年3月~昨年12月の最近5試合で1勝4敗と負け越している。
ギョンピョは17年から19年に日本の大会でレッツ豪太、キャプテン☆アフリカ、トム・サントスに勝利。昨年のRoad to UFCでは一回戦で中国の選手に1R TKO勝ちし、準決勝でインドの選手に判定1-2で惜敗。4月の大阪大会でRIZINに初参戦し、宇佐美正パトリックを寝技で圧倒し1R裸絞めで一本勝ちしている。