ONE Championship 1.31 マニラ:佐藤将光「最近、終わりを意識することが多くなった」、和田竜光「おたつロックもチャンスがあれば出したい」、MOMOTARO「予想を引っ繰り返してペッダムに勝ちたい」
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ONE Championship「ONE: FIRE & FURY」(1月31日(金) フィリピン・マニラ:モール・オブ・アジア・アリーナ)に出場する佐藤将光、和田竜光、MOMOTAROが20日、東京・渋谷での記者会見イベント「ONE SCRAMBLE」で、試合の意気込みを語った。大会の模様はAbemaTV 格闘チャンネルで生中継される。
佐藤将光(坂口道場/Fight Base 都立大/修斗世界バンタム級王者)は10月のONE両国大会でパンクラス同級王者のハファエル・シウバに2Rパンチ連打で粉砕。5月のマーク・アベラルド戦に続きONE 2戦2勝とし、自身の連勝も5に伸ばした。
今回の相手は韓国の新鋭・クォン・ウォンイル。テコンドーの黒帯を持ち、今年からONEに参戦し3勝2敗。今成正和にはヒールホールドで秒殺され、6月には松嶋こよみに寝技で攻め込まれ判定負けしているが、それ以外の3試合ではアンソニー・エンゲレン、エリック・ケリー、スノトを、いずれも1R2分足らずでKOしており、打撃戦では油断できない相手だ。
佐藤は「クォン選手は元々1階級上で戦っていて、1RでKOした試合が4試合ぐらいあって、最初から圧力をバンバンかけて来る選手です。僕は僕らしく、ステップ使ってかわしながら、相手に圧力をかけていければと思います。常にフィニッシュは狙いますが、勝ちが一番なので、勝ちに行きます」と試合への意気込みを語った。
佐藤は現在32歳。07年にパンクラスでデビューし、試合数は50を超える。2020年最初の試合ということで、今年の目標を聞かれると「最近、終わりを意識することが多くなったので、常に悔いなく全力を出し切れればと思います」と答える。「“終わり”にはONEのベルトを巻いていたい?」と聞くと「もちろんベルトを狙いたいです。でもそこで終わりたいかはわからないですね。格闘技人生の続く限りは常に上を目指したいです。熱い試合をしたいですし、熱い舞台で戦えればと思います」と話した。
和田竜光(フリー/DEEPフライ級王者)は昨年9月のマニラ大会でのフライ級GP準決勝で、元UFC王者のデメトリアス・ジョンソンと対戦。1Rにバックを奪い、裸絞めを狙ってDJを追い詰め、判定負けに終わったものの接戦を繰り広げたことで評価を高めた。今回の相手、イヴァニルド・デルフィノ(ブラジル)とは、昨年3月の両国大会でのフライ級GP一回戦で戦う予定だったが、デルフィノの怪我で相手が変わっていた。デルフィノはONE初参戦で、戦績は8戦無敗だ。
和田は「マニラで試合するのが4回連続で、マニラが僕を呼んでいるし、僕もマニラを呼んでいるんだと思います。マニラのお客さんの盛り上がりが凄いので、それに乗っていい試合をして、また日本に戻って来たいです」「相手の映像がどこにも落ちていないんで、どういう選手かわからないですけど、写真を見る限り強そうな感じはするので、その時の感じで合わせてやってみます」と話した。
DJ戦では、オリジナル技の「おたつロック」(上写真。バックからの四の字ロックの変形。伸ばしている方の足を、相手の膝裏に引っ掛けて、逃げられなくする)を駆使しチャンスを作ったが、当然デルフィノは研究してくるはず。和田は「おたつロックはいっぱい食らってないと簡単には対処できないと思うんで。と言ってもDJがすぐしてきたんですけど」と話して苦笑したが「まあ、よっぽどの選手じゃない限りは、いい形に入れれば通用する動きだと思うんで、おたつロックもチャンスがあれば出したいです」と話し、自信をのぞかせた。
MOMOTARO(OGUNI GYM/元WBCムエタイ・インターナショナル・ フェザー級王者)は昨年3月に中国のケニー・ズィーに判定勝ち、4月に元ルンピニー3階級王者・ルーシラーに判定負けしたが、9月の元ルンピニー王者・シントンノーイ戦では左のバックハンドブローを開始すぐから効かせ、肘とパンチの連打でわずか41秒でKO勝ちし、インパクトを残した。その後、11月にホームリングのNJKFに上がり、琢磨に3R判定勝ちしている。
今回の相手は元ONEキックボクシング・フライ級王者のペッダム・ペッティンディーアカデミー(タイ)。18年からONEに上がり、ジョシュ・トナー、工藤政英らをKOし、昨年5月にはエリアス・マムーディに勝利しONEの王座を獲得したが、8月のイリアス・エナッシとの初防衛戦で3R左フックでKO負けし王座陥落した。
MOMOTAROは「相手は単純に強いですね。気持ちも強いですし、あのロッタン選手と1勝1敗ですし、僕が勝つのは難しいと思っている人が多いと思うんですけど、熱いファイトを見せて、予想を引っ繰り返して勝ちたいです」と抱負。「ペッダム選手は左の攻撃が強いので、それに合わせる何かを考えていますし、オープンフィンガーグローブなので、あのグローブならチャンスはあるんじゃないかと思っています。強豪タイ人と戦うならあのグローブで戦いたいです。あのグローブで顔に一撃食らわしたいです」「向こうも待つタイプじゃないので、最初から仕掛けます。1Rから動くと思うので楽しみにしてください」と展望を語った。
なお、この日の会見には、マニラ大会の1週間後の2月7日の インドネシア・ジャカルタ大会に出場する松嶋こよみ、平田樹、内藤大樹も揃い踏みした(この3選手のコメントは下記リンク先の記事参照)。MOMOTAROは内藤と同じ階級で、17年11月のRISEのDEAD OR ALIVE -57kgトーナメントでは決勝で当たり、3Rの本戦で決着がつかず、延長Rに内藤がパンチでダウンを重ねTKO勝ちしている。MOMOTAROは「一度負けているのでもちろんリベンジしたいです」と話しつつも、「同じ日本人として、ONEで日本人の強さを見せて欲しい気持ちのほうが強いです」とも話していた。