UFC 8.28 上海(レポ):朝倉海、地元選手を2R左ハイ→パウンドで仕留め2連続KO勝ち「ビッグファイトがしたい」。鶴屋怜、1R裸絞めで2連続一本勝ち「次はランカー」

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UFC Fight Night: Nurmagomedov vs. Song
2026年8月28日(金)中国・上海:オリエンタルスポーツセンター
レポート:井原芳徳 Photos by (C)Zuffa LLC/UFC
朝倉海、地元選手のアオリチロンを2R左ハイ→パウンドで仕留め2連続KO勝ち

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 28: during the UFC Fight Night weigh-in at the InterContinental Shanghai Expo on August 28, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
第11試合 バンタム級 5分3R
×アオリチロン[Aoriqileng](中国)
○朝倉 海[かい](JAPAN TOP TEAM/元RIZINバンタム級王者、元THE OUTSIDER 55-60kg級王者)
2R 0’34” KO (グラウンドパンチ)

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 29: in their bantamweight fight during UFC Fight Night at Oriental Sports Center on August 29, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
朝倉海は32歳。兄の未来とともにTHE OUTSIDERで頭角を現し、17年12月からRIZINに参戦。20年8月、扇久保博正に1R TKO勝ちしバンタム級王者となるが、同年大晦日の堀口との再戦で1R TKO負けし初防衛に失敗。21年大晦日のバンタム級日本GP決勝で扇久保に判定負け。23年5月、元谷友貴を3R KO。大晦日、フアン・アーチュレッタに2R TKO勝ちし王座奪還する。その後、UFCに移籍。フライ級に階級を下げ、24年12月の初戦でいきなり王者・アレシャンドレ・パントージャに挑戦したが、2R裸絞めで一本負け。昨年8月の2戦目ではフライ級11位のティム・エリオットに2Rフロントチョークで一本負け。9月にはバンタム級に戻ることを表明。金原正徳氏を新たなMMAコーチとして招へいし、今年5月のマカオ大会では2連敗中のノーランカー・キャメロン・スモザーマンに1R左フックでKO勝ちし、UFC 3戦目で初白星をもぎ取った。海のバンタム級2戦目は3カ月後の上海大会で組まれた。
アオリチロンは中国・内モンゴル自治区出身、地元上海在住の33歳。MMA戦績39戦26勝13敗。中国の立ち技格闘技・散打をベースとし、15年にMMAデビュー。19年に中国のWLF(武林風)のバンタム級王者となり1度防衛。21年からUFCに参戦し、当初フライ級に階級を下げ2連敗し、22年4月の3戦目でバンタム級に戻って1R TKO勝ちしたあたりは、海とも似ている。その後も年1~2試合でコンスタントに試合を重ね、勝ち負けを繰り返しつつ、UFCでは10戦4勝5敗1分。昨年10月のカナダ大会ではコーディー・ギブソンに21秒でTKO勝ちし、パフォーマンス・オブ・ザ・ナイトに選ばれる。最近では海も出場した5月のマカオ大会でコーディ・ハドンに2Rボディに膝とパンチをもらいTKO負けしている。ランキング入りしていないが、海よりもUFCでの経験が上で、地元中国の選手。完全アウェーの環境で、前回のスモザーマンよりも強度が上の選手を当てることで、海がどの程度通用するかUFCに試されている感がある。

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 29: in their bantamweight fight during UFC Fight Night at Oriental Sports Center on August 29, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
1R、両者オーソドックスで構え、アオリチロンが中央に立ち、海が外側に立つが、金網を背負うほどには下がらない。中盤、海が中央に立ち、左ボディを当てる。さらに前に出て右フックを振うが、アオリチロンも右フックを返す。海は距離を取り、随所で右カーフキックも当てるが、アオリチロンも右カーフ、左ミドルを返し、流れをつかませない。終盤、海がパンチを連打すると、離れ際に指が右目に入り、一時中断する。再開後、両者右のパンチをヒット。海はタックルを仕掛けるが、アオリチロンは切り、海は金網に押し込むが、テイクダウンを奪えない。記者採点は僅差だがややうまく戦った感のある海。場内のアオリチロンへの歓声が大きいため、アオリチロンにつけるジャッジがいても不思議ではない。
朝倉海が怒涛の連打でアオリ・チロンをノックアウト
バンタム級転向後2連勝を飾る#朝倉海 @kai_1031_#UFCShanghai
@UNEXT_fight & #UFCFightPass pic.twitter.com/JWwTj3Kh4z— UFC Japan (@ufc_jp) August 29, 2026
インターバル中、海のセコンドの金原氏からは「プレッシャー嫌がっているからもっとプレッシャーかけろ。もっと近づいていい」とのアドバイスが飛ぶ。すると2R、海は左ジャブを突きつつ、右アッパーを軽めにヒット。さらに右フックを空振りさせると、少しアオリチロンが下がる。すると海は前に出てサウスポーにスイッチしながら右ジャブでフェイントをかけてから、左ハイを側頭部に当てる。不意を打たれたアオリチロンは効いた様子で後退し、海は前に出て右アッパーとフックを立て続けに当ててダウンさせる。亀になったアオリチロンに、海がボディへの膝蹴りを連打してから、左のパウンドを連打したところで、レフェリーがストップした。

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 29: in their bantamweight fight during UFC Fight Night at Oriental Sports Center on August 29, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
勝利者インタビューで海は英語で「とてもうれしいです。僕の打撃が一番です」と話し、今後について聞かれると引き続き英語で「ビッグファイトがしたいです。強敵と戦いたいです」と話した。
鶴屋怜、2試合連続1R裸絞めで一本勝ち「次はランカーお願いします」

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 28: during the UFC Fight Night weigh-in at the InterContinental Shanghai Expo on August 28, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
第6試合 フライ級 5分3R
○鶴屋 怜(THE BLACKBELT JAPAN/元パンクラス同級王者)
×ケビン・ボルハス[Kevin Borjas](ペルー)
1R 4’14” 裸絞め
鶴屋は24歳。THE BLACKBELT JAPANの鶴屋浩代表の次男。レスリングで高校時代にJOCジュニアオリンピック2位、全国大会2位に入賞。21年にMMAデビュー。22年12月、猿飛流を下しパンクラス・フライ級王者となる。23年5月からのROAD TO UFCシーズン2フライ級で優勝。24年6月のUFC初戦でカルロス・ヘルナンデスに判定勝ち。昨年3月、後に王者となるジョシュア・ヴァンに判定負けし、プロ11戦目で初黒星を喫した。今年5月のマカオ大会では対戦予定だったへスス・アギラーの欠場により、ルイス・グルレーに相手が変更、大会9日前の発表のため、1階級上のバンタム級で試合が行われ、鶴屋は1R裸絞めで一本勝ち。UFC戦績3戦2勝(1一本)1敗となった。鶴屋は朝倉海、Road To UFCとのセットで、引き続き中国大会に出場する。
ボルハスは28歳。ムエタイや空手をベースとし、18年にMMAデビューし16戦11勝(8KO)5敗。23年8月、UCFCのトライアウト・DWCSで判定勝ちし、同年11月のUFC初戦でジョシュア・ヴァンと当たり判定負け。UFC戦績6戦2勝4敗と負けが込んでいる。今年6月のアンドレ・リマ戦で判定勝ちしたが、ボルハスは計量で3ポンドオーバーしていた。

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 29: (L-R) Rei Tsuruya of Japan attempts to take down Kevin Borjas of Peru in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at SPD Bank Oriental Sports Center on August 29, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
試合は鶴屋の完勝に。1R、鶴屋は開始すぐから足へのタックルを仕掛け、金網に押し込んで、右脇を差して投げ倒す。鶴屋は金網際でハーフガードで押さえる。中盤、鶴屋がトップに移り、左のパウンドを的確に当て続ける。鶴屋は次第に右のパウンドも絡めてヒット数を増やす。終盤、ボルハスは座った状態となり、立ち上がるが、鶴屋は倒してバックマウントを奪う。鶴屋は片足でボルハスの左手を巻き込んで動けない状態にしつつ、裸絞めを極めてタップを奪った。勝った鶴屋は「やったぜ俺、最高」と叫び、金網に登り、ベルトを巻くジェスチャーを見せた。
勝利者インタビューで鶴屋は「バック取れば極められると思っていたので、炸裂しました。次も一本で勝つんで、ランカーお願いします」とアピールした。

SHANGHAI, CHINA – AUGUST 29: Rei Tsuruya of Japan reacts after a submission victory against Kevin Borjas of Peru in a flyweight fight during the UFC Fight Night event at SPD Bank Oriental Sports Center on August 29, 2026 in Shanghai, China. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
元K-1王者 リュウ・ツァー、UFCデビュー戦は1R KO勝ち
第9試合 ライトヘビー級 5分3R
○リュウ・ツァー
×レヴィ・ホドリゲスJr.
1R 4’26” KO (右フック)
元K-1クルーザー級(90kg)王者・リュウ・ツァーが地元中国でUFCデビュー戦。MMAはK-1と並行して中国で4戦3勝(3KO)1敗しており、最近も5月の試合で1R TKO勝ちしていた。対するホドリゲスは7月19日にUFCデビューし2R TKO負けしたばかりだ。
試合はリュウが大きなインパクトを残すことに。1R、リュウは右のカーフキックを随所で当てて効かせる。ホドリゲスは耐えつつ、右ストレートを返す。中盤過ぎ、ホドリゲスがリュウの蹴り足をつかんでから組み付き、金網に押し込むが、リュウは突き放す。リュウは右カーフを効かせ、ホドリゲスは足を引きずりがちに。リュウはホドリゲスを金網際に詰め、パンチ、膝蹴りを何発も当てて追い詰める。終盤、ホドリゲスは必死に耐え、ハーブ・ディーン・レフェリーはなかなか止めない。するとホドリゲスも右フックを当て返し、場内を沸かせるが、さらにホドリゲスが右フックを振うと、リュウはカウンターの右フックをクリーンヒット。ホドリゲスは顔面からマットに倒れ、すぐさまレフェリーが試合ストップした。
第13試合 メインイベント バンタム級 5分5R
ウマル・ヌルマゴメドフ(3位)
ソン・ヤドン(6位)
第12試合 コーメインイベント 女子ストロー級 5分3R
×ヤン・シャオナン(4位)
○デニージ・ゴミス[デニス・ゴメス](14位)
1R 4’49” TKO (レフェリーストップ:右肘打ち→右アッパー)
第10試合 フライ級 5分3R
×アレックス・ぺレス(11位)
○スムダルジ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第8試合 フライ級 5分3R
○ビラル・ハサン
×ニルソン・ロハス
2R 2’28” KO
第7試合 フライ級 5分3R
×ナムスライ・バトバヤル
○アンドレ・リマ
3R 3’03” フロントチョーク
※リマが計量1ポンドオーバー。バトバヤルにファイトマネーの20%を譲渡
第5試合 フェザー級 5分3R
×ジャック・ジェンキンズ
○ショーン・ウッドソン
判定1-2 (28-29/29-28/28-29)
第4試合 バンタム級 5分3R
×シャオ・ロン
○フランチェスコ・ヌッツィ
1R 1’00” TKO
第3試合 バンタム級 5分3R
×ローレンス・ルイ
○ヘクトル・サンチアゴ
2R 0’53” KO (右フック)
第2試合 女子ストロー級 5分3R
×ション・ジンナン
○ジュリア・ポライシュトリ
1R 3’06” KO (右ハイキック)
※計量でジンナンが1ポンド、ポライシュトリが2.5ポンドオーバー
第1試合 ウェルター級 5分3R
×ディン・ムン
○キャメロン・ネルソン
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)

