UFC 3.2 ラスベガス:ジョン・ジョーンズ、盤石の初防衛。カマル・ウスマンがウェルター級王者に。ベン・アスクレン、UFC初戦白星
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UFC 235: Jones vs. Smith
2019年3月2日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ
レポート:井原芳徳
第12試合 メインイベント UFCライトベビー級チャンピオンシップ 5分5R
○ジョン・ジョーンズ(王者)
×アンソニー・スミス(3位)
判定3-0 (48-44/48-44/48-44)
※ジョーンズが初防衛
ジョーンズは昨年末のUFC 232でアレクサンダー・グスタフソンを下して1年3ヶ月ぶりに王座に返り咲き、2か月間隔で早くも初防衛戦。スミスはラシャド・エヴァンス、マウリシオ・ショーグン・フア、ヴォルカン・ウォーズデミアに3連勝中で、タイトルに初挑戦する。
1R、ジョーンズはサウスポーに構え、バックスピンキックを序盤から2度ヒット。長い手を出しつつ自分の距離を保ち続け、関節蹴りやサイドキックを当てる。静かな展開だがジョーンズがスミスに隙を与えず主導権を維持している。
2R、ジョーンズは序盤から圧力を強め、左の蹴りを細かく当て、左ストレートも当てて少しスミスを下がらせる。スミスも細かくボディや足元への攻撃を当てながら、顔面につなげようとしているが、すぐジョーンズのペースに戻される。
3R、30秒程でジョーンズが片足タックルを仕掛けてから押し込む。しばらく膠着したが、中盤、抱え上げて倒して上に。金網際でがぶって押さえ込み続ける。
4R、ジョーンズはバックスピンキック、右ハイ、肘打ちを立て続けに当ててスミスを追い詰めにかかる。右の飛び膝を当てると、スミスは鼻血を出し、弱気な表情を浮かべるように。ジョーンズが倒して上になり、バックに回ってパウンドを当て、じっくりと痛めつける。終了間際、ジョーンズは立ち上がろうとして片手をマットにつけたスミスの顔に膝を当てる。ハーブ・ディーン・レフェリーは悪質な反則とみなし2ポイント減点する。採点8-8のラウンドとなる。
5Rも序盤からジョーンズが押し込み、細かく膝やパンチを当て続ける。スミスは防戦一方のまま終了。減点2はあったが、盤石の強さで初防衛を果たした。
第11試合 コーメインイベント UFCウェルター級チャンピオンシップ 5分5R
×タイロン・ウッドリー(王者)
○カマル・ウスマン(2位)
判定0-3 (44-50/44-50/45-50)
※ウスマンが王者に
ウッドリーは昨年9月にダレン・ティルをダースチョークで下して以来、5度目の防衛戦。挑戦者のウスマンはMMA 13連勝、UFC 9連勝で、ダミアン・マイア、ハファエル・ドス・アンジョスらを破り、この地位にたどり着いた。
試合はウッドリーが精彩を欠き、ウスマンが度々倒して上になる展開を繰り返し、圧倒する内容に。1R、30秒程でウスマンが片足タックルで倒し、金網際で上になる。中盤、スタンドに戻るが、ウスマンが押し込み続ける。残り1分を切り、膠着ブレイクがかかるが、目立つ攻防は無く終わる。
2Rもウスマンが押し込み、1分半ごろに抱え上げてテイクダウンを奪い、金網際でマウントポジションになる。ウッドリーは密着して防御しようとするが、ウスマンは時折突き離し、パウンド、肘を落とす。終盤には肩固めを狙う。
3Rも序盤からウスマンが押し込み主導権。ブレイクがかかった後も押し込み同じ状態を繰り返し、ボディに右のパンチを当て続ける。
4Rもウスマンが押し込んで、30秒ほどで上に。だが目立った攻めは乏しく、3分半過ぎに膠着ブレイクがかかる。するとウスマンは金網に詰め、右アッパー、右フックを振るい続け、倒しにかかる。ウッドリーは防戦一方のままだ。ジャッジ2者は8-10とつける。
5Rも同じようにウスマンが1分過ぎに倒して上に。金網際でコントロールを続けて試合を終え、ウスマンが圧勝でベルトを獲得した。
第10試合 ウェルター級 5分3R
×ロビー・ローラー(6位、元王者)
○ベン・アスクレン(元ベラトール&ONE Championship王者)
1R 3’20” ブルドッグチョーク
レスリングで五輪出場経験もあるアスクレンはMMA 19戦無敗で、ONEの青木真也戦を最後に引退したが撤回しUFCで復帰する。元UFCフライ級王者のデメトリアス・ジョンソンがONEに移り、トレードの形となった。ローラーは17年12月のハファエル・ドス・アンジョスに判定負けして以来の試合となる。
1R開始すぐ、アスクレンは組み倒そうとするが、逆にローラーが抱え上げ、アスクレンを頭から落として右の鉄槌をラッシュ。アスクレンは左目尻をカットし血まみれになる。アスクレンはスタンドに戻し、押し込み続け、ローラーは耐えていたが、中盤過ぎにアスクレンが倒すことに成功する。膝立ちのローラーに対し、アスクレンは右腕でヘッドロックの形でアゴを絞め上げる。ローラーの右腕が脱力したのを触って確認したハーブ・ディーン・レフェリーはストップをかけたが、ローラーはすぐ立って抗議したため、場内は騒然となった。落ちていたか明確な判断ができない状態だったが、安全第一を考えればストップは仕方ないだろう。
アスクレンは「ロビーが落ちていたかはわからない。ブーイングしたければしてもいい。好きな選手だったので試合ができてうれしい」と淡々と話し、「デイナ、これが最高の相手か?」と、UFCのデイナ・ホワイト代表に上位勢とのマッチメイクを求めた。この日、練習仲間のウッドリーが王座陥落したため、新王者ウスマンの挑戦者に今後浮上しそうだ。
第9試合 女子ストロー級 5分3R
×ティーシャ・トーレス(7位)
○ジャン・ウェイリー(15位)
判定0-3 (28-29/27-30/27-30)
ウェイリーは13年2月のKrushで佐々木仁子に、16年8月のクンルンファイトとREBELSの合同興行でMMAルールで藤野恵実に勝ったことのある選手。昨年からUFCに上がり2連勝し、11月の北京大会ではジェシカ・アギラ―に勝利している。
1R、スタンドのお見合いの中で、ウェイリーがテイクダウンを狙う展開が続く。3分過ぎ、ウェイリーがオンブになり、裸絞めを狙う。離れた後、終了間際にウェイリーがテイクダウンを奪い、上になって終える。
2R、ウェイリーの圧力をかわしながら、トーレスが左右のローをコツコツとヒットする。3分半過ぎ、ウェイリーは首を抱えて倒し、上になろうとするが、トーレスはうまく返して上になり、そのまま終える。
3Rも中盤、ウェイリーが倒して上に。ハーフガードでガッチリ押さえ、右肘を細かくトーレスに当て続け、主導権を維持する。ウェイリーが3Rも取り判定勝ちし、上位進出が確実となった。
第8試合 バンタム級 5分3R
×コディ・ガーブラント(2位、元王者)
○ペドロ・ムニョス(9位)
1R 4’52” KO (右フック)
ガーブラントはT.Jディラショーとの王座戦で2連続KO負けし、7か月ぶりの試合。1R、スタンドのお見合いの長い出だしとなるが、終盤、ムニョスがバックスピンキックを効かせ、左フックでダウンを奪う。だがその先に攻め込めず、スタンドに戻すと、ガーブラントはその場で飛んでの右の膝蹴りを当てて、ムニョスをひるませ、パンチラッシュで挽回を狙う。ムニョスはパンチをもらうが、果敢に打ち合いに応じる。お互い被弾しながらも殴り合いを止めずにいると、ムニョスがカウンターで右フックをクリーンヒット。ガーブラントは前のめりでダウンし、すぐさまレフェリーがストップした。ムニョスはタイトルマッチを熱望。インパクトは十分残せたのではないだろうか。
The beginning of the end ..
What a performance for @PedroMunhozMMA! #UFC235 pic.twitter.com/niD45H0yTm
— UFC (@ufc) 2019年3月3日
第7試合 フェザー級 5分3R
×ジェレミー・スティーブンス(6位)
○ザビット・マゴメドシャリポフ(13位)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)
第6試合 ライトヘビー級 5分3R
×ミーシャ・サークノフ(14位)
○ジョニー・ウォーカー(15位)
1R 0’36” TKO (飛び膝蹴り)
第5試合 バンタム級 5分3R
○コディ・スタマン
×アレハンドロ・ペレス
判定3-0 (29-28/29-28/30-27)
第4試合 ウェルター級 5分3R
○ディエゴ・サンチェス
×ミッキー・ガル
2R 4’13” TKO
第3試合 ミドル級 5分3R
○エドマン・シャバジアン[Edmen Shahbazyan]
×チャールス・バード
1R 0’38” TKO
第2試合 女子バンタム級 5分3R
○メーシー・チアソン[Macy Chiasson]
×ジーナ・マザニー[Gina Mazany]
1R 1’49” TKO
第1試合 女子ストロー級 5分3R
○ハナ・シファース[Hannah Cifers]
×ポリアナ・ヴィアナ
判定2-1 (29-28/28-29/29-28)