UFC 8.16 シカゴ(レポ):朝倉海、フライ級11位のティム・エリオットのギロチンで沈みUFC 2連続一本負け。チマエフ、デュ・プレシを寝技で圧倒し15戦全勝でミドル級王者に

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UFC 319: du Plessis vs. Chimaev
2025年8月16日(土/現地時間)米国イリノイ州シカゴ:ユナイテッドセンター
レポート:井原芳徳 写真:(C)Zuffa LLC/UFC 中継:U-NEXT
朝倉海、フライ級15位のティム・エリオットのギロチンで沈みUFC 2連続一本負け
第8試合 フライ級 5分3R
○ティム・エリオット[Tim Elliott](米国/11位)
×朝倉 海[かい](JAPAN TOP TEAM/15位、元RIZINバンタム級王者、元THE OUTSIDER 55-60kg級王者)
2R 4’39” フロントチョーク
エリオットは38歳。レスリングをベースとし、09年にMMAデビュー。12年5月からUFCに上がり、13年11月から15年2月に3連敗し、UFCとの契約が終了したが、Titan FCで王者となる。16年のThe Ultimate Fighterシーズン24に参加すると、決勝で扇久保博正に判定勝ちし、UFC再契約とフライ級王座挑戦権を獲得したが、12月、王者のデメトリアス・ジョンソンに判定負けした。UFC復帰後の戦績は14戦7勝(2一本)7敗。19年10月から20年5月にはデイブソン・フィゲイレード、ブランドン・ロイバルら相手に3連敗を喫したが、その後は7戦5勝2敗と好成績を残す。23年12月、ス・ムダルジに1R肩固めで一本勝ちし、昨年5月、平良達郎との試合が組まれたが、怪我でエリオットが欠場し、1年8カ月ぶりの試合に臨む。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 15: Kai Asakura of Japan poses on the scale during the UFC 319 ceremonial weigh-in at Radius Chicago on August 15, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
朝倉兄弟の弟・海は31歳。兄の未来とともにTHE OUTSIDERで頭角を現し、17年12月からRIZINに参戦し16戦13勝(8KO)3敗。19年8月の5戦目で堀口恭司を68秒KOし一気に名を上げ、同年大晦日のマネル・ケイプとのバンタム級王座決定戦では2R TKO負け。20年8月、扇久保博正に1R TKO勝ちし同級王者にとなるが、同年大晦日の堀口との再戦で1R TKO負けし初防衛に失敗。21年大晦日のバンタム級日本GP決勝で扇久保に判定負け。22年7月のヤン・ジヨン戦の直前に右拳を負傷。23年5月の1年半ぶりの復帰戦で元谷友貴を3R KO。7月のフアン・アーチュレッタとのバンタム級王者決定戦の前に左膝の靭帯を損傷し欠場したが、大晦日の仕切り直し戦で2R TKO勝ちし、王座奪還を果たした。昨年6月にUFCとの契約を発表。7年半ぶりにフライ級に階級を下げ、12月の初戦でいきなり王者・アレシャンドレ・パントージャに挑戦するチャンスを得たが、1Rから打撃戦で劣勢に立たされ、2R裸絞めで一本負けした。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Kai Asakura of Japan strikes Tim Elliott of the United States during their flyweight bout in UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
海はUFC未勝利だが、フライ級ランキングの最下位の15位に入っている。ベラトール・PFL・ONE等、他団体の元王者がUFC初戦でいきなり王座に挑戦することは近年なく、前回の海は異例の抜てきだった。最初はランカーとのマッチメイクが一般的で、11位のエリオット戦は、前回の王座戦以上に、海の真価が問われる一戦となる。
海のセコンドには未来、柔術トレーナーの竹浦正起氏、打撃トレーナーの小倉將裕氏がつく。海は前回から色んな点を修正してきたことを試合前のコメントで強調していたが、寝技のスキルはまだ差が大きかった。また、1年8カ月ぶりの試合で38歳になったエリオットも健在ぶりを示す内容に。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: (R-L) Kai Asakura of Japan punches Tim Elliott in a flyweight fight during the UFC 319 event at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
1R、エリオットは距離を取り、スイッチを繰り返し、飛び蹴りやバックスピンキックなどのトリッキーな動きを出して海に入らせない。海は時折前に出てパンチを振うが、まだ距離は遠く、しっかり当たらない。だが中盤、次第に海の左ジャブ、フック、右ボディフックが当たり出すようになり、場内はどよめく。終盤、海は左ミドルを当てるが、すぐエリオットも左ジャブを返す。残り1分、海が左ハイを当てるが、エリオットはすぐにひるまず足を抱えて倒し、そのままサイドポジションで押さえる。エリオットは腕を枕にして肩固めの体勢を作りかけ、最後は肘を当てるが、反撃が少ないまま終わる。記者採点は打撃で優勢だった海。ジャッジ3者も海を支持する。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: (R-L) Tim Elliott punches Kai Asakura of Japan in a flyweight fight during the UFC 319 event at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
2R、エリオットは変わらずトリッキーな動きを繰り返し、海は落ち着いた様子でフェイントをかけ続けて打撃の機会を伺う。海は右カーフ、エリオットは左フックを当てるが、お互い攻撃が減る。中盤、エリオットは手を前に出しプレッシャーを強め、海は1Rよりは下がり気味で攻めにくそうになる。終盤、エリオットがタックルを仕掛けて倒し、すぐ背後に回ってオンブになるが、海は振り落として離れる。だが海がパンチを振って前に出ると、エリオットが両足タックルを仕掛けてあっさりと倒す。エリオットはトップで押さえる。このまま最後まで押さえきればポイントを取り返せるため、エリオットとしては余裕のある状況となる。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Tim Elliott of the United States takes down with Kai Asakura of Japan during their flyweight bout during UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
すると残り1分を切り、海は脱出を狙ってか?両足を広げクロスガードを解く。エリオットが体を起こして左の肘とパウンドを立て続けに振ると、その隙をついて海が立とうとするが、頭を下げ背中を向けてしまう。エリオットは海の首を抱えてコントロールしつつ、マウントになって、得意技のギロチンチョークを極める。するとこれがガッチリと極まり、海は脱出できず、最後はタップし、ロブ・マドリガル・レフェリーがストップ。海は2連続一本負けとなってしまった。なお、エリオットは今大会のパフォーマンス・オブ・ザ・ナイトの4選手のうち1選手に選ばれている。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Kai Asakura of Japan reacts after his loss via submission in the second round to Tim Elliott of the United States during UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
チマエフ、デュ・プレシを寝技で圧倒し15戦全勝でミドル級王者に
第12試合 メインイベント UFCミドル級チャンピオンシップ 5分5R
×ドリカス・デュ・プレシ(王者)※3度目の防衛戦
○カムザット[ハムザト]・チマエフ(3位)
判定0-3 (44-50/44-50/44-50)
※チマエフが王者に
デュ・プレシは31歳。18年にポーランドのKSWで王者となり、20年から上がったUFCでは9連勝。昨年1月、王者ショーン・ストリックランドに判定1-2で勝利し、南アフリカ人初のUFC王者となる。8月のパース大会ではニュージーランド人のイズラエル・アデサニヤに4R裸絞めで一本勝ちし初防衛する。今年2月でのストリックランドとの再戦では大差の判定勝ちで2度目の防衛を果たした。
チマエフはロシアのチェチェン出身で中東のUAEに住む31歳。18年にMMAデビューし14戦全勝、20年から上がったUFCでも8戦全勝。元はウェルター級ランカーだったが、23年10月、カマル・ウスマンとのミドル級戦で判定勝ちしミドル級のランキングに入る。昨年10月、元ミドル級王者で3位のウィテカーとのミドル級戦で1Rフェイスロックで一本勝ち。今回王座に初挑戦する。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Khamzat Chimaev of the United Arab Emirates grapples with Dricus du Plessis of South Africa during their middleweight title bout in UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
1R、開始すぐからチマエフがタックルを仕掛け、デュ・プレシがギロチンで迎撃するが、チマエフは外すとパスガードし、袈裟固めで押さえる。チマエフは両足でデュ・プレシの左腕を挟んでマット・ヒューズ・ポジションにし、左のパウンドをコツコツと当て続ける。半分が過ぎると、チマエフはヒューズ・ポジションを解除し、ハーフガード、袈裟固め、サイドポジション、ニーオンザベリーと動きつつもコントロールする。デュ・プレシは防戦一方だが、5Rの長期戦に備えてか、必死に抵抗せず守りに徹する。残り30秒、チマエフがバックに回るが、バランスが崩れ、最後はチマエフがサイドで押さえ続けて終える。記者採点は10-9でチマエフ。打撃のダメージは乏しいので10-8はつかないだろう。
2R、またもチマエフが最初からタックルを仕掛け、クリーンテイクダウンは取れないが、金網際で背後からしがみついてコントロールする。中盤以降もチマエフが同じ状態をキープし、時折裸絞めを狙い、パウンドを当て、腰に膝を当てる。単調な展開が続くためか、シカゴのファンからはブーイングが飛ぶように。記者採点はチマエフ。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: (L-R) Dricus Du Plessis of South Africa kicks Khamzat Chimaev of Russia in the UFC middleweight championship fight during the UFC 319 event at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
3R、このラウンドもチマエフが最初からタックルで倒し、オクタゴン中央付近でサイドで押さえる。やや膠着気味になると、マーク・ゴダード・レフェリーは攻撃を促す。中盤、またもチマエフはヒューズ・ポジションになり、左のパウンドをコツコツと当て続ける。終盤も同様の状態が続き、チマエフは肘も織り交ぜるように。残り1分、チマエフはマウントポジションに切り替え、パウンドを当て、バックマウントを取る。チマエフはパウンドと肘を当てるが、大きなダメージを与えるほどにはならない。記者採点はチマエフ。ジャッジは3者とも10-8でチマエフにつける。
4R、チマエフは変わらずバックを取り、立たれてもすぐ倒し、コントロールを続け、随所でパウンドを当てる。半分を過ぎてからはチマエフはサイドで押さえる。正味の攻めが少ないため、残り1分、ゴダード・レフェリーはブレイクしたが、またもすぐチマエフが倒し、同じようにバックで押さえて終える。記者採点はチマエフ。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Khamzat Chimaev of the United Arab Emirates grapples with Dricus du Plessis of South Africa during their middleweight title bout in UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
最終5Rもこれまでのラウンドのリピートとなり、チマエフは倒してヒューズ・ポジションで押さえる。アームロックに失敗するとバックに回ってしがみつき、時折パウンドを当てる。中盤過ぎ、ようやく立ったデュ・プレシが向き治して上になり、場内は湧き上がるが、すぐにチマエフがリバーサルし、トップを取り返し、デュ・プレシのチャンスをあっさりと潰す。終盤、チマエフがトップで押さえたままパウンドを打てずにいると、ゴダード・レフェリーはブレイクする。4R同様、UFCの通常の試合よりもやや早い印象だ。するとデュ・プレシが右ストレートをヒット。チマエフのタックルを切ると、チマエフは立って足を掛けて倒そうとすっるが、デュ・プレシは潰し、バックマウントを取る。だがチマエフはその先の攻めを許さず耐えて終える。記者採点は支配時間の長かったチマエフ。合計45-50でチマエフ。ジャッジ3者とも44-50でチマエフを支持し、チマエフが判定勝ちでUFCミドル級の王者となった。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: <> in UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
レローン・マーフィー、元ベラトールのピコを1R KO
第11試合 コーメインイベント フェザー級 5分3R
○レローン・マーフィー(6位)
×アーロン・ピコ
1R 3’21” KO (右回転肘打ち)
マーフィーはMMA 17戦16勝無敗1分の34歳。唯一の引き分けは19年9月のUFC初戦のズバイラ・ツフゴフ戦でのもので、以降は8連勝。最近では今年4月にジョシュ・エメットに判定勝ちしている。
ピコはMMA 17戦13勝4敗の28歳。17年にベラトールでプロMMAデビューし、フェザー級の主力として活躍。24年2月のヘンリー・コラレスに1R TKO勝ちした試合を最後に、ベラトールを吸収したPFLを離れ、今回UFCに初登場した。ナンバーシリーズのコーメインイベントという点でも、UFCの期待度の高さが伺える。

CHICAGO, ILLINOIS – AUGUST 16: Lerone Murphy of England knocks out Aaron Pico of the United States during their featherweight bout in UFC 319 at the United Center on August 16, 2025 in Chicago, Illinois. (Photo by Geoff Stellfox/Getty Images)
1R、開始すぐ、パンチの交錯する場面で、マーフィーが一瞬スリップし、ピコがそのあま押し込む。離れてから再びピコが前に出て、右ストレート、左ボディを当てると、タックルで倒して上になる。マーフィーは金網を背に立つ。中盤、ピコはまたもタックルで倒し、金網際で押さえるが、これもすぐマーフィーが立つ。マーフィーは後手に回り続けるが、序盤から金網に詰められた場面でも左フックやテンカオを返しており、打撃の危険さを少し印象付ける。すると3分を切り、ピコが変わらず前に出ていると、マーフィーが右の前蹴りでピコを突き放してから、またも出てきたマーフィーの側頭部 に、右の回転肘をクリーンヒットする。ピコは大の字で倒れ、マーフィーが右の鉄槌を一発当てたところで、ハーブ・ディーン・レフェリーがストップした。1つ前の試合のプラテスに続き1Rバック肘での決着となった。
第10試合 ウェルター級 5分3R
×ジェフ・ニール(11位)
○カルロス・プラテス(12位)
1R 4’59” KO (右回転肘打ち)
第9試合 ミドル級 5分3R
×ジャレッド・キャノニア(9位)
○マイケル・ペイジ
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第7試合 ミドル級 5分3R
○バイサングル・ススルカエフ
×リック・ノーラン
2R 2’01” 裸絞め
第6試合 ミドル級 5分3R
×ジェラルド・マーシャート
○ミハル・オレクシェイチュク
1R 3’03” TKO
第5試合 女子ストロー級 5分3R
×ジェシカ・アンドラージ(5位・元王者)
○ルーピー・ゴディネス(11位)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第4試合 ライト級 5分3R
×チェイス・フーパー
○アレクサンダー・ヘルナンデス
1R 4’58” TKO
第3試合 ライト級 5分3R
×エドソン・バルボーザ
○ドラッカー・クロース
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第2試合 女子フライ級 5分3R
○カリーニ・シウバ(11位)
×ジオニ・バルボーザ
判定3-0 (29–28/29–28/29–28)
第1試合 TUFフィナーレ フライ級 5分3R
×アリビ・イディリス
○ジョセフ・モラレス
2R 3’04” 三角絞め

