DEEP 3.25 ニューピアホール(レポ):DJ.taiki、新鋭・鹿志村仁之介の寝技を打撃で封じ判定勝ち。須田萌里が一本勝ち|BRAVEの野村駿太、ZST王者に続き元修斗王者川名TENCHO雄生下し4連勝
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宗明建設Presents DEEP TOKYO IMPACT 2023 1ST & 2ND ROUND
2023年3月25日(土)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳 写真:(C)DEEP事務局
2ND ROUND:DJ.taiki、新鋭・鹿志村仁之介の寝技封じに判定勝ち。須田萌里が一本勝ち
第8試合 メインイベント バンタム級 5分3R
○DJ.taiki(パンクラスイズム横浜/元DEEPバンタム級王者)
×鹿志村仁之介(セラ・ロンゴ・ファイトチーム)
判定3-0 (松宮29-28/橋本29-27/福田29-27)
DJは昨年5月大会でのバンタム級暫定王者決定戦でCOROに判定負けして以来の試合。昨年8月で40歳になった。
鹿志村は21歳。20年にパンクラスでMMAデビューし、昨年6月にシンガポールで行われたROAD TO UFCにライト級で欠場選手が出たことから緊急参戦し、キ・ウォンビンに1R TKO負けした。11月にはDEEPに初参戦し、雅駿介に1R裸絞めで一本勝ちし、2戦目で早くも上位勢との試合が用意された。昨年夏からニューヨークの名門・セロ・ロンゴ・ファイトチームを練習拠点にしている。
1R、鹿志村は開始すぐからタックルを仕掛け、そこから引き込むような形で下になり、足を登らせて三角絞めや腕十字を狙う。DJは胸を張って対処する。鹿志村は足関に切り替えるが、DJは脱出する。終盤、鹿志村はDJを金網に押し込む。残り20秒、膠着ブレイクがかかると、DJがパンチを連打するが、鹿志村はタックルで防御して終える。記者採点は組技で優位だった鹿志村。
2R、両者サウスポーで見合う状態が続き、DJが鹿志村のタックルを切りつつ、左ローを時折当てるように。ローを効かされた鹿志村はステップがぎこちなくなり、タックルにも行けなくなる。終盤、DJは左ローを当てつつ、圧を強めて左ストレート、右フックも当て、鹿志村を追い詰める。記者採点はDJ。
3R、鹿志村は今成ロールから足関を狙い、そこから組み付いてテイクダウンを狙う。だがDJは耐えて突き放す。中盤、鹿志村がタックルを仕掛け、DJが潰して上に。鹿志村から下から仕掛けられる前に、DJは長いリーチを活かして左のパウンドを的確にヒットし、鹿志村を追い詰める。DJはボディと顔面へのパウンドの散らしも巧い。終盤、DJのパウンドのペースが上がり、最後はレフェリーストップ寸前で終わる。記者採点はDJ。合計29-28でDJ。ジャッジ3者もDJを支持し、DJが見事新鋭の鹿志村を撃破した。
マイクを持ったDJは「ゆかりん(=声優の田村ゆかりさん)が応援してくれるおかげで格闘技を続けています」「今日勝ったことでなんとか首の皮1枚続いたのですけど、ダラダラ続けるのもダメだと思うので、引退試合もきちんとやりたいです。次かその次になるか(DEEP代表の)佐伯さんと話し合って決めたいです」等と話した。
第7試合 セミファイナル フライ級 5分3R
○駒杵嵩大[こまきね たかひろ](FIGHT BASE都立大)
×風我(フリー)
判定3-0 (松宮29-28/橋本30-27/柴田30-27)
駒杵と伊澤星花の弟・風我は昨年夏のDEEPフライ級GP一回戦で敗退し、12月大会で戦う予定だったが、風我が怪我により欠場し、今回仕切り直しで再び試合が組まれた。駒杵は12月大会でRYOGAに1R腕十字で一本勝ちしている。
1R、駒杵が序盤からテイクダウンを奪って金網際でトップポジションから押さえ続ける。中盤立たれるが押し込み、終盤にも倒してまたも上になる。風我はギロチンチョークを狙ってリバースし、最後は風我がアームロックを狙うが、極めには至らない。記者採点は僅差だが駒杵。
2R、駒杵が押し込むが倒せず膠着し、福田レフェリーがブレイクする。中盤、またも駒杵が組み付くと今度はテイクダウンに成功し、またも上から押さえ続ける。駒杵のその先の攻めは乏しいが、風我は背中をマットにつけた時間が長く印象が悪い。記者採点は駒杵。
3R、駒杵がテイクダウンを奪うが、風我は1R同様にギロチンを下から狙ってリバースに成功する。一旦外れた後にもう一回ギロチンを狙って、自ら下に引き込む、上になった駒杵はあっさりと抜き、風我はまたも劣勢に。駒杵は一旦立たれてもすぐ押し込んで、またも倒して今度はサイドでガッチリと押さえる。終盤、駒杵は押さえ続けて時折パウンドをヒットし、主導権を維持し終了する。記者採点は駒杵。合計30-27で駒杵。ジャッジ3者も駒杵を支持し、駒杵が判定勝ちした。
第6試合 DEEP JEWELS アトム級 5分2R
○須田萌里(SCORPION GYM)
×桐生祐子(Four Rhombus)※フリーから所属変更
2R 0’53” 裸絞め
須田は11月のDEEP JEWELSで元DEEP JEWELSストロー級暫定王者の本野美樹に判定負けして以来の試合。今回は1つ下のアトム級に戻しての戦いとなる。
桐生は21年12月の復帰以降、富松恵美ら相手に3連勝したが、9月のDEEP JEWELSでHIMEと対戦しわずか39秒でTKO負けして以来の試合となる。
試合は須田が得意の柔術のテクニックを存分に発揮する内容に。1R、須田がプレッシャーをかけ、パンチを当てつつ組み付いて桐生を押し込むと、抱え上げて倒してからすぐにバックマウントを奪い、鉄槌を連打し、裸絞めを狙って追い詰める。中盤過ぎ、桐生が返して上になりピンチを逃れる。だが終盤、須田は足を効かせて脱出し、またもバックを取り腕十字を狙い続けて終える。
2R、須田が右の前蹴りで桐生を下がらせてから、1R同様に押し込んで抱え上げてから倒してバックを奪う。すると今度は速攻で裸絞めを極めてタップを奪うと、須田は笑顔で大喜びした。
第5試合 バンタム級 5分2R
○木下尚祐(和術慧舟會GODS)
×朝比奈龍希(トライフォース赤坂)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第4試合 バンタム級 5分2R
○窪田泰斗(Four Rhombus)
×海飛(和術慧舟會HEARTS)
判定2-1 (松宮19-17/柴田18-18○/橋本19-17)
※海飛が前日計量で500gオーバーし1R減点2。窪田が勝利した場合のみ公式記録となる。
1R、窪田が海飛を金網に押し込むが、海飛が肘を連打すると、窪田は側頭部から出血する。離れてからの打撃戦でも海飛がスイッチを織り交ぜミドル、パンチを当て優勢。記者採点は海飛。
2R、窪田がテイクダウンを繰り返し、中盤いはバック、マウントで押さえ、パウンドを織り交ぜ腕十字も狙い反撃する。終盤、立ち際に海飛が膝を当て、離れればパンチを当てるが、窪田のタックルにつかまり続け終了する。記者採点は僅差だが窪田。減点分合わせ合計19-17で窪田。ジャッジは割れたが、2者が窪田を支持し窪田が判定勝ちした。
第3試合 58kg契約 5分2R
○マサト・ナカムラ(レンジャージム)※中村真人 改め
×高柳京之介(K-clann)
1R 1’45” 裸絞め
第2試合 ライト級 5分2R
○倉本大悟(トライフォース赤坂)
×前田啓伍(Tristar Gym)
判定3-0 (20-18/○19-19/○19-19)
第1試合 バンタム級 5分2R
×岩見 凌(KIBAマーシャルアーツ)
○山口コウタ(パラエストラ八王子)
2R 0’49” 裸絞め
アマチュアファイト(全試合終了後に実施) アマチュア特別ルール ウェルター級 3分2R
○YUGO(BreakingDown)
×TAKASHI(K-Clann)※鈴木貴士 改め
1R 2’38” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1ST ROUND:野村駿太、ZST王者に続き元修斗世界王者の川名TENCHO雄生を下し4連勝
第7試合 メインイベント ライト級 5分3R
×川名TENCHO雄生(北海しゃぶしゃぶ/Y&K MMA ACADEMY/元修斗世界&環太平洋ライト級王者)
○野村駿太(BRAVE)
判定0-3 (福田28-29/松宮28-20/橋本28-29)
川名は20年9月以降、武田光司、矢地祐介、西川大和、石塚雄馬を相手に4連敗を喫していたが、11月の髙橋 “Bancho” 良明戦で1R TKO勝ちし連敗を脱出した。最近は牛久絢太郎のいるK-Clannで練習している。
野村は伝統派空手の全日本選手権5位入賞経験があり、21年9月にMMAデビューし5戦4勝1敗。同年11月のVTJでの2戦目では宇佐美正パトリックに判定負けしたが、以降は3連勝中。昨年12月のDEEPでは、DEEPライト級王者・大原樹理と判定2-1の接戦を繰り広げた実績のあるZSTライト級王者の小金翔を打撃で圧倒して2R TKO勝ちし、試合後は「ちょっとずつ総合にアジャストできている」と話していた。それから3か月、経験豊富な川名との一戦ではさらにアジャストした姿を見せる。
1R、川名が序盤から野村を金網に押し込み、左脇を差した状態でテイクダウンを狙う。野村は対処し、テイクダウンを許さない。押し返す場面もあるがすぐに押し返され、川名に押し込まれたまま終わる。川名は時折右肘を当てる。記者採点は川名。とはいえ押し込んでから目立った攻防がなかったため、レフェリーによるブレイクが入っても良かっただろう。
2R、川名はまたも両脇を差して野村を押し込む。植松レフェリーがアクションコールを出しても攻防が乏しかったため、今度は1分ほどでブレイクが入る。中盤、見合った後、川名が押し込むが、野村は突き放すと、川名に金網を背負わせる形でパンチと肘を振るい、右フックをヒット。一瞬川名の腰が落ちる。川名はすぐ押し込み、一瞬倒すが、すぐ野村は立つ。終盤、打撃戦となると、川名のパンチをかわし、野村が的確に右フックを当て、川名をのけぞらせ好印象を残す。記者採点は野村。
3Rも野村が川名のタックルを切り、自分のパンチを的確にを当て続ける展開となる。レスラーの多いBRAVEで、組みへの対処がより磨かれた感がある。終盤、川名が野村を押し込むが、野村が押し返し、離れて肘とパンチを当てて終了する。記者採点は野村。合計28-29で野村。ジャッジ3者も同じ採点で、野村が判定勝ちした。
野村はZSTライト級王者の小金戦に続き、元修斗世界王者を下し、これで4連勝。マイクを渡されると「全然最悪というか、自分の力と出せなかったんで、まだまだこんなもんじゃないんで、これからも応援お願いします」と話したが、今回の試合経験は今後の成長の大きな糧となりそうだ。
第6試合 セミファイナル バンタム級 5分2R
○雅 駿介(CAVE)
×内山拓真(ボンサイ柔術)
判定3-0 (橋本19-18/福田19-18/松宮19-18)
1R、雅がグラウンドで上になった後、柔術ベースの内山の下からの仕掛けを防御し、スタンド戻す。中盤、ムエタイベースの雅が右フックで内山をダウンさせ、上からのパウンドで追い詰める。スタンドに戻ると、またも雅が右フックを当て内山をダウンさせる。すぐスタンドに戻るが、終盤にもパンチの連打で内山を追い詰める。ジャッジ3者とも2点差をつける。
2R、猪木アリ状態となり、立った状態から雅がパウンドを当てる。中盤、スタンドに戻り、内山が片足タックルを仕掛ける。これは倒せなかったが、パンチを振ってからボディに組み付くと、少し疲れて来た雅を倒すことに成功する、終盤、内山は金網際で押さえ続け、背後から腕十字やアームロックを狙う。最後、雅がスタンドに戻すと、内山は右肘を当てて雅の左まぶたを切り裂くが、傷は浅く間もなく終了する。内山が1ポイントを取り返す留まり、雅の判定勝ちとなった。
第5試合 ライト級 5分2R
○泉 武志(FIGHTER’S FLOW)
×井上竜旗(AACC)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
フライ級 5分2R
―島袋チカラ(CORE)
―RYOGA(フリー)
中止 (RYOGAが試合前日の減量中に脱水症状を起こし緊急搬送されたため)
第4試合 ライト級 5分2R
○岩倉優輝(NICE BAD GYM)
×森 俊樹(MYD)
2R 4’08” TKO (レフェリーストップ:左肘打ち→グラウンドパンチ)
第3試合 フライ級 5分2R
○濱口奏琉[そうる](パラエストラ和泉)
×武利侑都[たけ りゅうと](KRAZY BEE)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第2試合 バンタム級 5分2R
×清太郎(K-clann)
○諏訪部哲平(IGGY HAND’S GYM)
2R 1’27” 裸絞め
第1試合 フライ級 5分2R
○亀田一鶴[いっかく](和術慧舟會HEARTS)
×浅井優一(MYD)
1R 0’42” TKO (レフェリーストップ:右フック→グラウンドパンチ)
アマチュアファイト DEEP JEWELS アマチュア ストロー級 3分2R
×須田美咲(リバーサルジム立川ALPHA)
○横瀬美久(BELVA)
判定1-2