DEEP JEWELS 9.11 ニューピアホール(レポ):須田萌里、デビュー戦で敗れた相手・村上彩に10戦目でリベンジ。HIME、秒殺KO勝ちしRIZIN出場熱望。古瀬美月、ケイト・ロータスは判定勝ち
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skyticket Presents DEEP JEWELS 38
2022年9月11日(日)東京・ニューピアホール
レポート:井原芳徳 写真:(C)DEEP事務局
第7試合 メインイベント アトム級 5分3R
×村上 彩(フリー)
○須田萌里(SCORPION GYM)
判定0-3 (石川28-29/橋本28-29/松宮27-30)
7月2日のRIZIN沖縄大会でRIZINに初出場し、にっせーに1R腕十字で一本勝ちした高校3年生・須田萌里がDEEP JEWELSに凱旋出場する。今回プロ10戦目の相手は村上彩。須田が20年10月のプロデビュー戦で判定負けした相手だ。村上もこれがデビュー戦で、以降3試合し4戦全勝。昨年12月大会で古瀬美月に1R腕十字で一本勝ちして以来の試合となる。
試合は初対決同様、寝技主体の攻防に。1R、開始間もなくから須田が右のスーパーマンパンチで飛び込むと、村上はそのまま引き込むようにして下になる。村上は下から須田の足を取り、アキレス腱固め、ヒールフックを狙い続けるが、極めには至らない。中盤には須田が脱出し、スタンドに戻す。すると今度は村上が片足タックルを仕掛けて倒し、上から押さえ続ける。だが終盤、須田が足を登らせつつ、村上の腕を抱え、細かく肘とパウンドを当てて主導権を握る。村上は防戦一方に。記者採点は須田としたが、序盤に足関節技を狙い続けた村上についても不思議ではない。
2R、パンチが交錯した後、村上が金網に押し込み、押し返されると胴に飛びついて足を絡めてグラウンドに引き込む。村上は足を登らせ須田の腕に絡めてオモプラッタを狙うが、須田は引き抜くと、パウンドを連打して印象を作る。須田が立つと猪木アリ状態で膠着しブレイクがかかる。終盤、金網際での差し合いとなり、今度は村上が潰して上になる。すると1R終盤同様、須田が足を登らせ、村上の腕を抱えつつ細かくパウンドを当ててから、腕十字を仕掛ける。一瞬伸びたように見え、すぐさま村上は動いて危機を逃れたが、須田はすぐさま足関に切り替え、時間いっぱいまで極めを狙い続けて終える。記者採点は須田。
3R、村上は左右の大振りのフックを放ち続け、須田はステップで交わし続ける。中盤、村上が押し込むが、須田が押し返して倒し、すぐサイドを取って押さえ、肘を連打してからアームロックを狙う。村上はヘッドシザースを狙うが、須田は上四方に移って防御してから、再びサイドで押さえ、細かく右肘を当て続ける。終盤、須田はスタンドに戻すと、村上はガムシャラにパンチを振り回すが、須田は軽々とかわし続ける。村上は押し込むが、須田が押し返して終了する。記者採点は須田。合計27-30で須田。ジャッジ3者も須田を支持し、須田がリベンジに成功した。
全局面での成長を見せつけ判定勝ちした須田は涙を流し、マイクを持つと「村上選手にデビュー戦で負けて凄く悔しくて、2年後にリベンジできてうれしいです」と話した。続けて「これから大島(沙緒里)選手のアトム級のベルトにリベンジしたいです。私は負けてリベンジして強くなっていくと思っているので、またチャンスをください」とアピールした。
第6試合 セミファイナル 49kg契約 5分2R
×桐生祐子(フリー)
○HIME(毛利道場)
1R 0’37” TKO (レフェリーストップ:右ストレート)
桐生は昨年12月、2年ぶりに復帰後3連勝中。HIMEは昨年1月にプロデビューし3勝1敗。昨年12月、本野美樹に判定負けし初黒星を喫したが、3月大会でストロー級(52.2kg)から階級を下げて、49kg契約で大島沙緒里と対戦し判定勝ちしている。今回も49kg契約。DEEPではRIZINで唯一王座のある女子スーパーアトム級と同じ49kg契約での試合が近年の大会では増加しており、選手たちも当然意識してこの体重で戦っているだろう。
試合は短時間決着に。桐生が中央側で前傾姿勢でガードを上げ、HIMEはガードを下げ距離を取る。しばらく見合ったが、HIMEは右ストレートを振りながら突進すると、プレッシャーをかけ返す。すると右テンカオで桐生を金網際に詰めてから、右ストレートをヒット。桐生の動きを止めると、左右のパンチを連打して追い詰める。桐生は組んで防御しようとしたが、HIMEは突き放すと、右ストレートをクリーンヒット。桐生がダウンすると、すぐさまレフェリーがストップした。
HIMEは「今までKOが無かったので、絶対にKOしてやると思っていました」とKO勝利を喜び「49kgで2試合目で、JEWELSに49kgのベルトが無いんですけど、49でやっている意味は、RIZINに出たいので、RIZINにアピールしたいんで、これだけカッコよく終わったんで、そろそろ出てもいいんじゃないでしょうか」とアピールした。
第5試合 ミクロ級(44kg) 5分2R
○古瀬美月(K-PLACE)
×山崎桃子(坂口道場一族)※フリーから所属変更
判定3-0 (橋本20-17/石川20-18/松宮20-18)
1R、古瀬がサウスポーでプレッシャーをかけると、下がった山崎が右のスーパーマンパンチで飛び込むが、古瀬はパンチの連打で迎撃し、ひるんだ山崎に左ストレートを当てて倒し、金網際で上になり押さえ続ける。中盤、山崎は立つが、古瀬は押し込み続ける。足を掛けて倒そうとすると、山崎は金網をつかんでしまい、植松レフェリーから注意される。古瀬は押しながら左右の膝もヒット。終盤、離れるが、またも古瀬が押し込み続ける。
2R、山崎はパンチを振って前に出るが、古瀬は回りつつ左ミドルを当てる。山崎はさらに前に出て押し込むが、すぐに古瀬が押し返す。中盤、膠着ブレイクがかかるが、またも古瀬が左ストレートを放ってから押し込み、元に戻す。膠着すると、終盤に差し掛かっていることもあってか、植松レフェリーは20秒ほどでブレイクをかける。それでも古瀬は変わらずすぐに押し込み、残り40秒、テイクダウンに成功。ハーフ、バックと動き、最後は腕十字を狙って終える。2Rとも古瀬がレベル差を見せつけ判定勝ちした。
第4試合 50kg契約 5分2R
○ケイト・ロータス(KING GYM KOBE)
×竹林愛留(総斗會三村道場)
判定2-1 (植松19-19○/松宮20-18/石川○19-19)
ケイトはフライ級からストロー級に階級を下げて以降、5月は長野美香に、7月はARAMIに敗れ、今回はさらに下げての50kg契約での試合に。竹林は昨年12月に須田萌里に腕十字で一本負けして以来、今回は体重を上げての試合となる。
ケイトのセコンドには横田一則代表、伊澤星花のK-Clann勢がつく。1R、ケイトがサウスポー、竹林はオーソドックスで構え、竹林から組んで押し込み、右膝を連打するが、膝を上げたタイミングでケイトが首を抱えて倒し、上からパウンドを落とす。すぐに竹林は脱出して上になるが、ケイトは引き込むように下になって、三角絞めを仕掛け、主導権を維持する。その後も腕十字を狙い、リバースして上を取り戻すが、竹林も負けじと下から三角絞めを仕掛けて反撃する。極めは不完全だが鉄槌を当て、終了間際には腕十字にトライして、いい形でラウンドを終える。記者採点は主導権を握る時間の長かったケイトとしたが、最後に挽回し鉄槌も当てた竹林についても不思議ではない。
2Rも竹林が押し込み、ケイトが投げ上になる、1Rと同じような幕開け。ケイトは自陣営付近で伊澤の細かい指示を聞きつつ、ハーフで押さえてパウンドを当て、パスガードして一気にマウントへ。伊澤の「回るから回らせちゃっていいよ」という声を聞きながらバックを取り、鉄槌を当てつつ裸絞めを狙う。ケイトは下になると腕十字を狙う。最後は竹林が振りほどくが、鉄槌を軽く連打する程度で終わる。記者採点はケイト。合計20-18でケイト。19-19でイーブンだとしても、マスト判定は2Rしっかり差をつけたケイトにつく内容だろう。ジャッジは意外にも割れたが、ケイトが2票を獲得し連敗を脱出した。内容的にも約1年のK-Clannでの練習の積み重ねでようやく芽が出てきた様子だった。
第3試合 ストロー級 5分2R
○長野美香(フリー)
×井上智子(ストライプル茨城)
1R 4’19” 腕ひしぎ十字固め
長野のセコンドにはケイト同じくK-Clann勢がつく。1R、長野がサウスポーで構えてプレッシャーをかけ、1分過ぎに胴タックルで倒す。柔術経験豊富な井上は足を登らせるが、長野は対処し、ハーフからサイドに移り腕十字を狙う。いったんトップに戻って作り直し、パスガードを狙いながら押さえ、パウンドも当てて印象を作ると、ハーフバックで裸絞めを狙ってから、素早く腕十字に切り替えると、これがガッチリと極まり、井上はタップした。
第2試合 59kg契約 5分2R
○栗山 葵(SMOKER GYM/パンクラス女子フライ級2位)
×Te-a(AACC)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第1試合 ミクロ級(44kg) 5分2R
○ちびさいKYOKA(SAI-GYM)
×ジャカ季美香(SONIC SQUAD)
判定3-0 (○19-19/○19-19/20-18)
【オープニングファイト】
第4試合 アマチュアSPルール 51kg契約 3分2R
〇吉川桃加(トラフォース赤坂)
×須田美咲(リバーサルジム立川ALPHA)
1R 1’51” TKO (レフェリーストップ:スタンドパンチ連打)
第3試合 アマチュアSPルール 53kg契約 3分2R
×サラ(FIGHT BASE都立大)
○Sarah(トライフォース赤坂)
判定1-2
第2試合 アマチュアSPルール 60kg契約 3分2R
○鈴木“BOSS”遥(SAI-GYM)
×近藤世里菜(パラエストラ柏)
判定3-0
第1試合 アマチュアSPルール フライ級 3分2R
×万智(スポーツジム67’s)※福田万智 改め
○齊藤百湖(EXFIGHT)
判定0-3