DEEP 12.11(昼)ニューピアホール(レポ):原虎徹、元パンクラス王者の小川徹を1Rで粉砕。駒杵嵩大、好調RYOGAを1R腕十字葬。野村駿太、大原樹理と接戦の小金翔を2R KO。窪田泰斗、復帰戦勝利
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宗明建設 Presents DEEP TOKYO IMPACT 2022 7th ROUND
2022年12月11日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
第11試合 メインイベント フライ級 5分3R
×小川 徹(TRIBE TOKYO MMA/パンクラス・フライ級3位、元王者)
○原 虎徹(CAVE)
1R 1’24” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
夜の「DEEP 111 IMPACT」でDEEPフライ級GP二回戦4試合が行われるが、昼のTOKYO IMPACTでは小川徹 vs. 原虎徹という、一回戦で敗退した選手同士のカードが組まれた。
小川はパンクラスの元フライ級王者。3月に猿飛流(さとる)にベルトを奪われ、8月のDEEP後楽園ホール大会でのGP一回戦でDEEPに初参戦した。だが1R、安谷屋智弘にアームロックを極められタップせずにいると、植松直哉レフェリーにストップされた。小川はすぐに「折れてねえよ」と抗議するが聞き入れられず、無念な思いでケージを後にしていた。一方の原は同じ大会での一回戦で伊藤裕樹に判定1-4で敗れた。
1R、両者サウスポーで構えての打撃戦で、お互い軽くローを出し合う中で、原の左フックがヒット。原のセコンドの石渡伸太郎氏から「お前の方がスピードあるんだ」という声が飛ぶと、原は自信を持ったか?さらに左フックを立て続けに当てると、小川はダウンする。原は金網際で押さえてパウンドラッシュ。小川はなんとか立ったものの背中を向けた状態で押し込まれ、原がパンチを当て続けて小川はまたダウンする。原がほぼバックマウントの状態からパウンドを連打したところで長瀬レフェリーがストップ。原の完勝で、今回の小川は文句のつけようのない完敗を喫した。
マイクを渡された原は「ずっと負けてばかりで辛い1年だったんですけど、最後実績のある選手を倒せて良かったです。もっと強くなって戻ってきます」と話し、バックステージでも「来年もトップ戦線の選手と戦いたいです」と話した。アフターフライ級GP、あるいは今夜の二回戦で散った選手との絡みが楽しみだ。
※追記:敗れた小川は試合翌日のTwitterとInstagramに「プロ格闘家として引退します。今年3月の防衛戦、8月のフライ級トーナメントと2連敗してて、今回負けたら引退すると決めて覚悟を持って試合に臨みました」等と記している。小川のプロMMA戦績は21戦14勝7敗。
第10試合 セミファイナル 59kg契約 5分3R
○駒杵嵩大[こまきね たかひろ](FIGHT BASE都立大/元Fighting Nexusフライ級王者)
×RYOGA(KRAZY BEE)
1R 2’22” 腕ひしぎ十字固め
駒杵は柔道で10年にフランスでのジュニア国際大会で優勝し、全日本強化選手にも選ばれたことがある。9月のニューピアホール大会でのフライ級GP一回戦で松場貴志と戦う予定だったが、減量中に緊急搬送され欠場し不戦勝となっていた。今回同じく一回戦で敗退した風我との試合が組まれていたが、風我の欠場により、RYOGAとの試合に変更となった。
RYOGAは柔道で九州ジュニア選手権で優勝した実績があり、18年のTHE OUTSIDER福岡大会でMVPを獲得。10月30日のDEEP沖縄大会でTARKERに1R TKO勝ちすると、3週間後の11月23日のニューピア大会でも欠場選手の代役で急きょ出場し、有望株の濱口奏琉に1R腕十字で一本勝ちし、わずか18日間隔でまたも試合に臨んだが、駒杵の壁は高かった。
1R、開始すぐからRYOTAが組み付いて首投げで倒すが、駒杵は防御し、すぐに立つと、逆に倒して上になる。バックを奪い裸絞めを狙うとこれは防御されるが、バックをキープし、RYOGAがブリッジで返そうとすると、腕十字を極める。RYOTAは腕のクラッチを切られた後も動いて防御したが、駒杵が体勢を変えて再び極めてタップを奪った。
第9試合 ライト級 5分3R
×小金 翔(UFC Gym Japan/ZSTライト級王者)※フリーから所属変更
○野村駿太(BRAVE)
2R 1’00” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
野村は伝統派空手の全日本選手権5位入賞経験もあり、昨年9月のGRACHANでMMAプロデビューし勝利。11月のVTJでの2戦目では宇佐美正パトリックにダウンを奪われ判定負けしたが、以降は2連勝。7月のDEEP TDC大会での前回の試合では泉武志に判定1-2で辛勝だったが、今回は経験で大きく上回る小金相手に持ち味を発揮する。
1R、野村が低めに構えながら細かく前後に動きつつ、左右のローを当て続け、時折左右のフックをクリーンヒット。小金も打撃を得意とするが反応できず、自分の攻撃もできず防戦一方に。
すると2R、野村が小金のプレッシャーをかわしつつ、右フックをクリーンヒット。後退した小金にパンチを当て続け、最後は小金が金網際で片膝立ちで背中を向けてパンチをもらい続けたところで、植松レフェリーがストップ。野村が空手スキルを活かし完勝した。
バックステージでのインタビューで野村は「今までは相手を警戒しすぎていました。今回はいい意味で自己中で試合できました」と勝因をコメント。「ちょっとずつ総合にアジャストできている」と成長に自信を示した。また、DEEPライト級王者・大原樹理に関しても「大原選手は小金選手に(昨年9月のノンタイトル戦で)2-1の判定勝ちだったので、自分もチャンスがもらえるならベルトを巻きたいです。判定で勝っても言えないので、KOで勝ててアピールできたと思います」と話し、王座挑戦に意欲を示した。また、先にRIZINに上がり知名度を上げている宇佐美との再戦にも意欲的だった。
第8試合 63kg契約 5分2R
×木下尚祐(和術慧舟會GODS)
○窪田泰斗(フリー)
判定0-3 (福田19-19○/柴田19-19○/石川19-19○)
15年のDEEPフューチャーキング(新人王)優勝者の窪田が3年ぶり復帰戦。1R、窪田がサウスポーからの左ハイを当ててから、タックルで押し込み、テイクダウンを奪い、立たれてもしがみついてコントロールを続ける。後半は長時間オンブの状態を維持し、鉄槌を時折当てて好印象を残す。記者採点は窪田。
2R、木下がパンチを当て挽回するが、窪田は左ミドルを連打してからの左のスーパーマンパンチも当てる。その後はすぐに組みに移行し、金網際でのスクランブルが続くが、窪田が押し込み倒しかける展開がやや印象に残る。記者採点は窪田。合計18-20で窪田。ジャッジ3者も窪田を支持し、窪田が復帰戦を白星で飾った。
第7試合 フライ級 5分2R
○渋谷カズキ(高本道場)
×松丸息吹(パラエストラ千葉)
判定2-1 (石川○19-19/柴田19-19○/植松○19-19)
8月のフライ級GP一回戦でビョン・ジェウンに敗れた渋谷カズキも再起戦。1R、開始すぐに渋谷が左フックを当て、そのままタックルを仕掛ける。松丸は潰して上になりつつ、首を抱えてネックロックを仕掛けるが、極まりは浅く、しばらくして普通に上から押さえるように。渋谷は下からの攻撃を狙い続け、足を登らせ腕十字を狙うが、松丸は防御。終了間際には松丸がギロチンを狙いながらリバースして下になった状態で終える。記者採点は松丸。渋谷は下からの攻めにこだわったが、押さえられ続け印象が悪い。
2R、今度は渋谷がパンチを振るうと、すぐ組んで倒して上になることに成功する。渋谷がハーフで押さえ続け、時折パウンドや肘を当てて印象を残す。終盤、松丸は下からギロチンを仕掛けるが極まりは浅く、下の状態が続いてしまう。最後は渋谷がスペースを作ってパウンドを連打して終了する。記者採点は渋谷。合計19-19でマスト判定は2Rにはっきり差を示した渋谷。ジャッジは意外にも割れたが、2者が渋谷を支持。渋谷は勝利を告げられ記念品を受け取ると涙を流した。
第6試合 フェザー級 5分2R
×劉獅[りゅうじ](KIBAマーシャルアーツクラブ)
○狩野 優(TRIBE TOKYO MMA)
判定0-3 (柴田18-20/石川19-19○/植松18-20)
1R、劉獅が開始すぐから左フックを当て、すぐ組んで倒して上から押さえる。狩野はその先の攻めを許さずスタンドに戻し、テイクダウンを奪い返すと、金網際で押さえ続ける。劉獅は立つが、倒されそうになると金網をつかむ反則を犯し警告を受ける。終了間際は狩野がグラウンドに引き込んで足関節を取りに行くが極まらず終わる。記者採点は僅差だが狩野。劉獅の金網つかみもマイナス評価の材料とした。
2R、劉獅が先に押し込むが、狩野は耐えてテイクダウンを狙う。またも劉獅が金網に手を伸ばしてしまい躊躇した隙を突き、狩野は倒しながらバックを取ることに成功する。狩野は執拗に裸絞めを狙い、度々首元に腕を回し追い詰める。劉獅はギリギリで耐え続け、最後はスクランブル状態で上を取りかけパウンドを落とす場面もあったが、狩野は危ない場面を作らず終了。このラウンドもポイントを取り、狩野が判定勝ちした。
第5試合 フェザー級 5分2R
×鬼山斑猫[はんびょう](KRAZY BEE)
○梶本保希(パラエストラ八王子)
1R 0’42” TKO (レフェリーストップ:右ストレート→グラウンドパンチ)
梶本は5月のデビュー戦でキヨタロウ、9月の2戦目で星野豊を下し2連勝の20歳。1R、しばらく見合った後、梶本が伸びのある右のストレートをクリーンヒット。鬼山がダウンすると、梶本が押さえながらパウンドを連打したところでレフェリーがストップ。鬼山はしばらく意識が飛んだまま梶本の腕をつかんで離さない状態で、梶本のパンチの威力の大きさを示していた。来年のDEEPフェザー級上位戦線進出に期待したい。
第4試合 ウェルター級 5分2R
○小林ゆたか(夕月堂本舗)
×マッスル岩倉(TEAM Aimhigh)
判定3-0 (20-18/20-18/20-18)
第3試合 ライト級 5分2R
×涌井 忍(和術慧舟會HEARTS)
○岩倉優輝(NICE BAD GYM)
1R 3’05” TKO
第2試合 ライト級 5分2R
×倉本大悟(トライフォース赤坂)
○森 俊樹(MYD)
1R 0’31” KO (左フック)
第1試合 フライ級 5分2R
○根本元太(パラエストラ柏)
×三好マヒロ(K-Clann)
2R 3’28” 裸絞め
アマチュアファイト DEEP JEWELS アマチュアキックルール 55kg契約 1分30秒2R
△ラジーナ(コンパス幼稚園)
△石井ゆめ(フリー)
判定1-0