パンクラス 5.30 USEN STUDIO COAST:半年ぶり再開パンクラスは好勝負の連続。ISAO、中島太一との5Rの総力戦制しフェザー級王座防衛。アキラが松本光史を、中田大貴が田村一聖を粉砕。Ryo、終了間際の大逆転勝ち。フライ級暫定王座戦は小川徹×猿飛流
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PANCRASE 321
2021年5月30日(日) USEN STUDIO COAST(東京・新木場)
レポート:井原芳徳
本戦
第13試合 メインイベント パンクラス・フェザー級チャンピオンシップ 5分5R
○ISAO(NEVER QUIT/王者、元ライト級王者)
×中島太一(ロータス世田谷/1位)
判定3-0 (山崎50-45/太田49-46/大藪49-46)
※ISAOが3度目の防衛
ISAOは16年9月のVTJでは当時修斗世界王者で現RIZIN王者の斎藤裕に判定勝ち。17年8月にカイル・アグオンに判定負けしたが、その後、フェザー級王者となり、19年10月の再戦でアグオンにリベンジし、2度目の防衛に成功。昨年7月にアキラに判定勝ちして以来の試合だ。
中島は19年4月のアグオンとの王座挑戦者決定戦では判定2-1で敗れたが、昨年9月の王座挑戦者決定戦では堀江圭功に判定2-1で勝利し、今回王座に初挑戦する。
両者とも1988年度の生まれで、キャリアも折り返し地点を過ぎた。パンクラスで育ち、王座戦線で活躍し、海外や他団体の試合も経験しつつ、最近活気付くRIZINフェザー級勢に勝った実績がある点でも共通する。
王座戦の調印式でISAOは「大舞台に目が行きがちですけど、ずっとパンクラスでやってきた自負がありますし、中島選手とならこのパンクラスを盛り上げる試合ができると信じています」、中島も「RIZINだけじゃない、パンクラス・フェザー級は強いんだというのを見せたい」と、本来同日に大阪で開催予定だったRIZINを意識したコメントをしていた。試合は両者の意気込み通り、大舞台の勝負に引けを取らない、研ぎ澄まされた技の一つ一つをぶつけ合う名勝負となる。
1R、ISAOがサウスポー、中島がオーソドックスに構え、中島が右ストレートを当ててから、タックルを仕掛け、テイクダウンを狙う。背後に回ると、ISAOがアームロックを狙うが、中島は突き放す。再び組むと、ISAOが崩しを決めるが、中島は上を取り返し、ISAOは離れ際にパンチを当てる。終盤、ISAOの左インローに合わせ、中島は左ジャブをヒットし、ISAOはのけぞる。その後、中島がタックルで倒すが、ISAOはすぐ立ち、足を掛けて倒し返す。だがこれも中島が脱出し突き放す。
片方が攻めてもすぐ相手が攻撃を返す展開が繰り返される、高いレベルの攻防に。ジャッジ3者ともISAOにつけたが、まだ僅差だ。記者採点は左ジャブを当てた中島。
2R序盤、中島が右ミドルを放つと、ISAOが蹴り足をつかんで押し込む。離れ際にお互い右肘を放つ。両者ともあらゆる局面で何をやるべきか考え、そこで出す技を研ぎ澄ませてきた感がある。中島は右フックを当てるが、ISAOは組み付き、引き込んでギロチンを仕掛ける。極まりは浅く、中島はじっくり動いて外して上をキープする。ISAOは脱出し、中島が押し込むと、ISAOは今度はアームロックを狙う。中島はそれでもしつこく組み付く。離れると、またも中島が左フックを当て、タックルから押し込むが、ISAOは耐える。このラウンドも僅差で、ジャッジ2名が中島、1名がISAOにつける。記者採点はパンチを当てた中島。
3Rも中島が右フックを当ててからタックルを仕掛けるが、ISAOが耐える展開から始まる。ISAOは離れ際に右肘を当てる。ISAOは左ストレートを連打し、今度は自分からタックルを仕掛けて押し込む。ISAOが両脇差しから倒して上になるが、中島はすぐ立ち、ISAOに押し込まれてからも押し返し、離れ際に右肘をお返しする。しかしすぐISAOが押し込むと、離れ際に右肘を当て返し、中島は右まぶたをカットする。ISAOが再び左肘を当てると出血が激しくなり、ドクターチェックが入る。再開後、中島は打撃の回転を上げ、右フック、左ジャブをヒットするが、その先にはつなげられない。記者採点もジャッジもISAO。
4R、ISAOは序盤からタックルで倒して、金網際で上になって押さえ続ける。中島は立つが、またもISAOは離れ際に右肘を当てる。ISAOはタックルを仕掛けるが、中島は耐え、足払いで倒し返すと、今度はISAOの立ち際に左肘をお返しする。その後も両者タックルの応酬を繰り広げ、一進一退の展開に。その中で中島が左肘や右アッパーをヒット。ISAOは前頭部から出血し、ドクターチェックを受ける。止血の後に再開すると、体力回復したISAOは組んで右膝を当て、最後はギロチンを狙い、一気に攻め込んで終える。記者採点は肘で切り裂いた中島。ジャッジは3者ともISAOを支持する。
5R、中島が序盤から右の飛び膝をヒット。5R目とは思えない技を決め場内をどよめかせる。ISAOはすぐタックルを仕掛けて倒し、中央付近でハーフで押さえる。ISAOは肩固めを狙いながらマウントに移行し、どっしりとキープする。中島はブリッジで脱出するが、ISAOは押し込み、再び倒して金網際で上をキープする。中島は立つが、ここでもISAOが離れ際に左肘をヒット。この直後、残り1分とアナウンスされると、ISAOはタックルを仕掛けるが、切った中島もバックを取ろうとし、お互い残りの体力を使い切らんとばかりにアグレッシブに動く。ISAOはギロチンを仕掛けて引き込み、その体勢のまま終了する。記者採点はISAO。
記者採点の合計は46-47で中島。ジャッジは3者ともISAOを支持し、ISAOの判定勝ちとなった。ジャッジは3~5点差と開きはあったものの、記者採点も示している通り、終始ISAOも気を抜けない接戦であり総力戦だった。中継の解説を務めた佐藤将光も「もう1回見てスコアを見たいですね。どっちが取ってもおかしくないラウンドが5回続いていました」「世界レベルでした。いい刺激もらいました」と高く評価していた。
3度目の防衛に成功したISAOはマイクを持つと「中島選手は共にパンクラスで戦った選手なので、感慨深い思いがありました。中島選手から最後まで負けない気持ちが伝わりました。自分が押されたところもあったので、精進したいと思います。中島選手、ありがとうございました。また良かったら会場に足を運んでください」と謙虚に話した。
第12試合 セミファイナル フライ級暫定王者決定トーナメント一回戦 5分3R
○小川 徹(TRIBE TOKYO M.M.A/2位、ネオブラッドトーナメント2015スーパーフライ級優勝)
×秋葉太樹(フリー/6位)※総合格闘技道場reliableから所属変更
判定3-0 (山崎29-28/太田29-28/出口30-27)
フライ級では王者・仙三が18年2月に若松佑弥にTKO勝ちし王座防衛に成功。以降、ONE Championshipを主戦場とし、パンクラスには出場していない。19年7月に翔兵と上田将竜で暫定王座決定戦が行われ、翔兵がTKO勝ちし暫定王者となった。パンクラスのルールでは1年以内の防衛が義務付けられているが、王座戦は上記の試合以降行われていない。翔兵は「膝の故障によりコンディションを作りにくくなった」ことから「試合をしていないのにベルトを持っているのはキングオブパンクラシストとして相応しく無い」と考え、暫定王座を返上し、今回のトーナメントが組まれた。
1R、小川がサウスポー、秋葉がオーソドックスに構え、フェイントをお互いかけるが、慎重な状態が続く。単発だが、時折小川の左ストレート、インロー、ミドルが命中する。ジャッジは3者とも小川。
2R、序盤から秋葉が右フック、左ストレートを当てて小川をふらつかせ、素早くバックマウントを奪いパウンドを連打し、裸絞めを狙う。下に落ちた秋葉は腕十字を狙うが、小川は外して脱出する。だが再び秋葉がパンチを連打し、小川をまたもダウンさせる。秋葉はそこから金網に押し込むが、小川は押し返すと、崩して上に。金網際で押さえ続け、コツコツとパウンドを当てる。ジャッジは割れ、2者が序盤にダウンを奪った秋葉に、1者が反撃した小川につける。
3R、お互いパンチを振るうが、秋葉が詰めて来たところで、小川が胴タックルでテイクダウンに成功し、中央付近で押さえ込む。しばらくして秋葉は脱出したが、すぐに小川が倒し、金網際でコントロールを続けてパウンドを当て続け終了する。結局、最終3Rのポイントを確実に小川が取ったことで小川が差をつけ、判定勝ちとなった。
第11試合 フライ級暫定王者決定トーナメント一回戦 5分3R
×上田将竜(G-face TEAM緒方道場/3位)※緒方道場から所属表記変更
○猿飛流(リバーサルジム川口REDIPS/7位、ネオブラッドトーナメント2019同級優勝&MVP)
判定1-2 (山崎29-28/太田28-29/出口28-29)
1R、上田が右ミドルを当てるが、猿飛流は蹴り足をつかんで倒して上になる。上田は下から足を効かせたり、しがみついたりするため、猿飛流はその先の攻めに持ち込めない。終盤、上田が脱出して内股で倒して上になり、右肘を当て、猿飛流は左まぶたをカットするが、すぐ猿飛流は再び上になって終える。ジャッジは3者とも上になり続けた猿飛流につける。
2Rも上田の右ローの後に、猿飛流が蹴り足をつかんでから押し込む。テイクダウンを狙うと、上田に潰され下になるが、アームロックを狙う。上田は対処し、立った猿飛流を押し込むが、猿飛流が押し返す。お互いテイクダウンを狙うが倒させず終了する。ジャッジの難しいラウンドのため、判定が割れ、2名が上田、1名が猿飛流を支持する。
3R、猿飛流がタックルを仕掛けて押し込み続ける。上田は耐える状況が続く。中盤、上田が内股を仕掛けるが、猿飛流は離れ、打撃勝負に戻る。お互いパンチを当て、金網際での押し合いが続くが、猿飛流が押す時間が少し長い。最後、上田がアームロックを仕掛けるが、猿飛流は完全に極めさせず、上になって耐えて終える。ジャッジはこのラウンドも割れたが、合計で2者が猿飛流を支持し、猿飛流の勝利となった。
接戦を制した猿飛流は「先輩の仙三さんとベルトを持って並びたいので、次、(決勝は)8月になると思いますけど見に来てください」とアピールした。この後、小川徹が勝利し、フライ級暫定王座決定戦は猿飛流 vs. 小川に決定。両者は初対決だ。
小川は「仙三選手、規定で1年以内に防衛しないといけないと書いてあるんですけど、試合しないなら返上してください。そして僕と猿飛流選手とで正規(王座決定戦)とかどうですか?みなさん(場内から拍手も聞こえる)。どっちにせよ、猿飛流に勝ってベルトを巻きたいと思います」とアピールした。
第10試合 ストロー級次期挑戦者決定戦 5分3R
×八田 亮(ストライプル オハナ/1位、元ZSTフライ級王者)
○宮澤雄大(K-PLACE/3位)
判定0-3 (山崎27-30/大藪27-30/出口27-30)
八田は昨年2月の永井美自戒戦、12月の尾崎龍紀戦と、コブラ会勢相手にいずれもギロチンで一本勝ちし2連勝中。宮澤は18年からパンクラスに上がり、最近では昨年10月の試合で井島裕彰にTKO勝ち。北方大地の初防衛戦の相手となるのはどちらか。
1R、八田がサウスポーに構え、片足タックルを繰り返すが、宮澤は切り続ける。中盤、八田がテイクダウンを奪う。八田は時折押さえるが、なかなか長時間キープはできない。すると終盤、宮澤が振り落として上になると、鉄槌を連打して好印象を残す。
2R、スタンドでお見合いが続くが、中盤、八田の片足タックルに、宮澤が右の膝を合わせて突き放す。その後も八田のタックルを宮澤が切り、離れ際に右のパウンドを当てる。お見合いに戻り、そのまま終了。宮澤が八田の持ち味をうまく封じている。
3Rも八田のタックルを宮澤が切り、パウンドを当てて離れる展開の繰り返し。3Rとも宮澤がポイントを取り判定勝ちした。
宮澤は「北方選手、RIZIN決まったみたいですけど、RIZIN出てる場合じゃないぞ。俺はキング・オブ・パンクラスになりたくて戦っています。パンクラスが一番だと思っているので、これからも応援お願いします」とアピールした。北方は6月27日のRIZIN大阪大会で中村優作と対戦する。
第9試合 ライト級 5分3R
×松本光史(M PLATIC/4位、元修斗同級世界王者・現6位)
○アキラ(武蔵村山さいとうクリニック/&mosh/フェザー級4位)
3R 1’03” TKO (レフェリーストップ:右ストレート→グラウンドパンチ)
松本は修斗での活躍を経て昨年10月、9年ぶりにパンクラスに出場し、上迫博仁に判定勝ち。対するアキラは昨年フェザー級に階級を落とし、ISAOに判定負けし、田村一聖にKO勝ちしているが、ライト級に戻りベルトを目指す。両選手は10年前の11年4月に修斗で対戦し引き分けている。
1R、松本がオーソドックスに構え、サウスポーのアキラに圧力をかけ続ける。だがアキラも時折左フックを振り、危険なムードを漂わせ、松本も攻め込めない。終盤、アキラがタックルを仕掛けるが、松本は対処。最後、スタンドに戻ると、アキラの左右の後に松本が右ストレートを当てて好印象を残す。記者採点は松本。ジャッジは割れ、1名のみ松本、2名がアキラにつける。アキラのタックルが評価されたか。
2R、松本が同じように圧をかける構図が続く。お互い強打につなげられないが、随所で松本が左ジャブを当て、やや優位か。終盤、アキラも右フックをヒット。最後は左フックを当てて少し効かせ、片足タックルを仕掛けて終える。記者採点は手数で松本。ジャッジは割れ、1名のみ松本、2名がアキラにつける。アキラの左フックを評価したか。
3Rも松本が圧力をかけ続け、序盤から右フックを当てる。だがアキラもこれで前に出て、右フックをお返し。そのまま前に出て頭を振りながら左右のフックを振るうと、頭が松本のアゴに当たる。松本は少し気にするが続行。そのままアキラが追い掛けると、右ストレートをクリーンヒット。松本は真後ろにダウンし、アキラが上から右の鉄槌を連打したところで梅田レフェリーがストップした。
アキラは「(前回の田村戦に続き)チャンピオン2人倒したんで、ぜひライトでタイトルに絡ませてください」とアピールした。
第8試合 フェザー級 5分3R
×透暉鷹[ときたか](ISHITSUNA MMA/6位、修斗2019同級新人王)
○Ryo(RINGS/14位、元THE OUTSIDER 70-75kg王者)
3R 4’59” フロントチョーク
透暉鷹は修斗で新人王を獲得後、昨年からパンクラスに上がり、小森真誉、田中半蔵を撃破。Ryoは前田日明氏が主催するTHE OUTSIDER時代に朝倉未来とベルトを争い、昨年パンクラスで35歳ながらプロデビューし、滝田J太郎、林優作に連勝している。
1R、透暉鷹ががぶりの状態からギロチン、アナコンダを狙い、立たれてもしがみつき、抱え上げて倒して、立たれればすぐオンブを狙う。終盤、透暉鷹がトップキープし終える。透暉鷹が優勢を維持するラウンドに。
2R、Ryoが両脇を差して足を掛けて倒すが、反転して透暉鷹が上になる。その後もRyoがギロチンを狙うなど、果敢に攻めるように。中盤、透暉鷹がトップキープし膠着する。終盤、透暉鷹がヴォン・フルー・チョーク、足関、Ryoが腕十字を狙い、目まぐるしい攻防となるが、どちらも極まらず。透暉鷹がこのラウンドも取る。
3Rも序盤から透暉鷹がテイクダウンを奪い、金網際で押さえる。中盤、透暉鷹がパスガードしてから肩固めを狙い、動いたRyoに腕十字を仕掛けようとする。だがRyoは脱出すると、バックに回り込み両足でガッチリと捕獲し反撃の糸口をつかむ。しかし透暉鷹は向き直して上に。終盤、立ったRyoにしがみついて押し込み、このまま攻勢で終えそうなムードだった。ところが最後、背中を向けたRyoに透暉鷹が片足タックルを仕掛けると、Ryoが飛びついてギロチンを仕掛けて引き込む。終了のホーンが鳴ってRyoが腕を解くと、透暉鷹は意識が飛んでおり、Ryoの一本勝ちという扱いに。異例の決着、そして大逆転勝利に場内はどよめき、Ryoは涙を流して喜んだ。
Ryoは「見ての通り、負けておかしくない試合だったと思います。でもこれか最後まであきらめないという、格闘技の素晴らしさだと思います。みんなも明日からも、あきらめないで頑張って行きましょう」と力強くアピール。場内は拍手の大きな音で包まれた。リングサイドで観戦していたリングスの前田代表も、退場してきたRyoに笑顔で握手し称えた。
第7試合 ウェルター級 5分3R
○近藤有己(パンクラスイズム横浜/元ミドル級・ライトヘビー級・無差別級王者)
×鈴木淑徳(K-PLACE)
判定2-1 (太田29-28/大藪27-30/出口29-28)
近藤は現在45歳でデビュー25周年。最近では昨年10月の試合で小林裕に判定負けしている。鈴木はパンクラス初参戦の29歳で戦績22戦5勝15敗1分1無効試合。修斗を長年主戦場とし、最近はFighting NEXUSにあがっていた。
1R、近藤がサウスポー、鈴木がサウスポー主体でスイッチを繰り返し、スタンドの展開が続く。終盤、鈴木のタックルを近藤が切って終える。お見合いが長く、お互い目立つ攻撃が乏しく評価の難しいラウンドに。ジャッジは割れ、2者が近藤、1者が鈴木につける。
2Rもお互いなかなか攻撃が出ない展開。その中で時折鈴木が右ストレート、右フックを当てて若干好印象だ。
3R、鈴木は右ストレート、ジャブ、近藤は左ミドルを序盤からヒット。ようやく両者積極的に。鈴木はタックルを仕掛け、切られるとアームロックを狙うが、近藤は対処してサイドで押さえる。鈴木は脱出するが、近藤がタックルで倒して上に、立たれても押し込む。最後、ようやく両者積極的になり、パンチで打ち合い、鈴木が挽回するがそのまま終了する。ジャッジはバラツキが激しかったが、2者が近藤を支持し判定勝ちした。
第6試合 フェザー級 5分3R
×田村一聖(IJC/5位、元王者)※KRAZY BEEから所属変更
○中田大貴(和術慧舟會HEARTS)
1R 3’36” TKO (コーナーストップ:グラウンドパンチ)
田村は昨年10月大会でアキラに右フックでKO負けして以来の試合。KRAZY BEEを離れてからの初戦となる。
中田は空道をベースとし、昨年パンクラスでプロデビューし2勝1敗。昨年9月のネオブラッドトーナメント・ライト級決勝では狩野優に判定負けしたが、2月のRoad To ONEではフェザー級に下げ、昨年のネオブラ・フェザー級優勝者の岩本達彦に右ストレートで1R KO勝ち。今回、キャリアで大きく上回る田村の相手に抜擢された。
1R、田村は右のカーフキックを連打。中田は押し込むが、田村は突き放し右フックを当てる。パンチの打ち合いで、田村の右フックをもらうと、少し中田はひるむ場面もあるが、すぐ持ち直し前に出続ける。すると3分過ぎ、パンチの交錯した場面で、中田の右フックが炸裂し、田村がダウン。立った田村を中田が金網に詰めてパンチを連打し、最後はダウンした田村に中田がパウンドを連打したところで田村陣営がストップ。中田が見事UFC出場経験もある元王者狩りを果たした。
第5試合 バンタム級 5分3R
×平岡将英(KRAZY BEE/6位、ネオブラッドトーナメント2019同級優勝)
○井村 塁(Nexusense/11位、ネオブラッドトーナメント2020同級優勝)
1R 2’48” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1R、サウスポーの平岡に、井村がタックルを仕掛けてテイクダウンを狙いつつ、飛びついての腕十字を仕掛ける。平岡は振りほどき、スタンドに戻る。すると中盤、平岡が伸びのある左ストレートを2連続で放った直後、右ミドルを放った井村の膝が平岡の脇腹にクリーンヒット。ダウンした平岡に、井村がパウンドを連打し、見事TKO勝ちした。
第4試合 ストロー級 5分3R
×高島俊哉(リバーサルジム新宿Me,We/5位)
○野田遼介(ALLIANCE)
2R 4’55” アームロック
高島は17年のネオブラッドトーナメントで優勝したが、翌18年12月に高島に2Rで敗れており、今回はリベンジ戦。野田はその次の19年9月のRoad To ONEで木内“SKINNY ZONBIE”崇雅にKO負けしている。
1R、序盤から野田が押し込み、倒すとバックマウントを奪いチャンス。だが中盤、野田は脱出し上に。逆にバックを奪い返し、腕十字を仕掛ける。高島は脱出すると、引き込みながらギロチンを狙う。野田は脱出するが、高島はアームロックを仕掛け、攻撃を切らさない。
2Rも組み技主体の攻防。中盤、高島が倒し、中央付近で上になる。野田は下からアームロックや三角のチャンスを伺い、腕十字を仕掛ける。高島は外してサイドで押さえるが、野田がガードに戻してから足を登らせ、三角絞めを仕掛ける。その形のまま、最後は終了間際に腕を極めタップを奪取。野田が高島との2年半ぶりの再戦で返り討ちに成功すると共に、ランキング入りを確実にした。
第3試合 バンタム級 5分3R
○TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)
×鬼神光司(CAVE)
1R 4’57” 裸絞め
1R、鬼神がタックルや足払いでテイクダウンを繰り返し、TSUNEが立ち続ける。TSUNEは防戦が続いたが、終盤、テイクダウンに成功する。金網に押し付けた際、ケージのドアのロックが不十分で開いてしまうアクシデントもあったが、気を取り直して再開。するとTSUNEは鬼神の立ち際にバックに回り込み、裸絞めを極めてタップを奪い、見事逆転勝ちを果たした。
第2試合 バンタム級 5分3R
○平田丈二(総合格闘技闇愚羅)
×福島啓太(K-PLACE)
1R 3’57” KO (グラウンドパンチ)
1R、平田がサウスポーでプレッシャーをかけ、随所で左ストレートをヒット。中盤、福島がタックルで倒すが、平田はすぐ立つ。福島は押し込むが、平田が押し返してから離れる。平田が圧力をかけていると、福島の右ハイが当たり、平田はフラつくが、すぐさま左ストレートを返すと、福島がダウン。平田はマウントになると、福島の目が飛んだと確認したか?パウンドを一瞬止めたが、レフェリーが止めないとみるや、すぐさま連打したところで小池レフェリーがストップした。
第1試合 女子フライ級 5分3R
×ライカ(RIGHT THING ACADEMY/3位)
○法DATE(Team DATE)
判定0-3 (大藪27-30/出口28-29/山崎28-29)
ポストリミナリー
第8試合 ネオブラッドトーナメント2021 フェザー級決勝 5分3R
○三宅輝砂(ZOOMER)
×牧野滉風(G-face)
1R 3’03” 裸絞め
第7試合 ネオブラッドトーナメント2021 ライト級一回戦 5分3R
○伊良波心(NOVA UNIAO JAPAN) ※アングシン 改め
×森井一輝(パラエストラ柏)
3R 5’00” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第6試合 ネオブラッドトーナメント2021 バンタム級Bブロック一回戦 5分3R
×上野惇平(ハイブリッドレスリング八戸)
○小川準也(CAVE)
2R 1’27” 裸絞め
第5試合 ネオブラッドトーナメント2021 バンタム級Aブロック一回戦 5分3R
×矢澤 諒(パンクラスイズム横浜)
○田嶋 椋(OOTA DOJO)
判定1-2 (出口28-29/山崎28-29/大藪29-28)
第4試合 ネオブラッドトーナメント2021 バンタム級Aブロック一回戦 5分3R
○風間敏臣(和術慧舟會HEARTS)
×高杉遼介(新潟イエローマンズ)
2R 2’36” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第3試合 ストロー級 5分3R
○大塚智貴(CAVE)
×石井涼馬(パラエストラ柏)
判定3-0 (出口30-27/荒牧30-27/大藪30-27)
第2試合 ネオブラッドトーナメント2021 フェザー級一回戦 5分3R
×星野 豊(和術慧舟會HEARTS/ 2017年修斗フェザー級新人王)
○牧野滉風(G-face)
判定0-3 (梅木28-29/荒牧28-29/大藪28-29)
第1試合 ネオブラッドトーナメント2021 フェザー級一回戦 5分3R
○三宅輝砂(ZOOMER)
×為房虎太郎(総合格闘技道場コブラ会/2018全日本大学グレコローマン選手権72kg級5位)
1R 5’00” TKO (ドクターストップ:顎の骨折)