K-1 WORLD GP 8.24 エディオンアリーナ大阪:皇治、大岩龍矢に辛勝。林健太、野杁正明、木村ミノル、城戸康裕、愛鷹亮、近藤魁成がKO勝ち
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K-1 WORLD GP JAPAN 2019 ~ 日本vs世界・5対5&スペシャル・スーパーファイト in 大阪
2019年8月24日(土) エディオンアリーナ大阪(大阪府立体育会館)第1競技場
レポート:井原芳徳 写真:(C)M-1 Sports Media
第12試合 メインイベント スペシャル・スーパーファイトin大阪 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
○皇治(TEAM ONE/ISKA K-1ルール世界ライト級王者)
×大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
4R 判定2-1 (西村10-9/豊永9-10/岡田10-9)
3R 判定1-0 (西村29-28/豊永29-29/岡田29-29)
K-1 JAPAN GROUPは昨年12月にエディオンアリーナ大阪で初の大阪大会を開催。そのメインイベントのスーパー・フェザー級タイトルマッチでは、王者・武尊が地元大阪出身の挑戦者・皇治を圧倒し判定勝ちした。今回はその皇治が、武尊の同僚・大岩と対戦する。大岩は6月のK-1両国大会で、同じく皇治との対戦をアピールしていた芦澤竜誠に判定勝ちしている。なお、今回の大阪大会は7800人(超満員・主催者発表)の観衆を集めた。
1R、皇治は左ジャブを突いて前に出ながら右ストレートを放つ。大岩も詰めてパンチを連打して返し、積極的に攻める。中盤以降、大岩が皇治をコーナーとロープに詰め続け、右アッパーや右フックをヒットするが、皇治も時折右フックを返す。終盤も大岩がロープに詰め、右テンカオ、右ボディストレートも叩き込む。記者採点は大岩。
2Rも大岩が圧力をかけるが、皇治も右ロー、右ハイを返し、流れを作らせない。中盤、大岩が右膝を放ち、ロープに詰めて左ボディ、右フックを当て、主導権を握る。終盤、皇治も前に出て、右膝、右アッパー、左インローを返して巻き返すが、大岩もパンチを随所で返し、流れを完全には譲らない。若干皇治が優位だが記者採点はイーブン。
3Rも大岩が序盤から皇治をロープに詰めるが、皇治も地元応援団の声援に押されるように前に出て、接近戦でパンチやローを返して抵抗する。両者一歩も譲らぬパンチの打ち合いを展開。終盤、大岩が右フックを当て、皇治を倒すが、押すような形となったためスリップと判断され、最後まで均衡が崩れないまま終わる。記者採点はイーブン。合計29-30で大岩。ジャッジ1者は場内の皇治への大声援に影響されたか?意外にも皇治につけたが、2者はドローとし延長に突入する。
延長Rもお互い譲らぬ展開。足を止め、パンチを振るうが、お互い正味のヒットは乏しい。終盤は大岩が皇治をロープに詰めてパンチを振るい続ける。ほとんど差の無いまま終わるが、終盤のイニシアチブで記者採点は大岩につけた。ジャッジは割れ、2者が皇治を支持し、皇治の判定勝ちに。勝敗が決まった瞬間、皇治に喜びの様子は無く、大岩が膝から崩れ落ちると、皇治が大岩に歩み寄り、肩を叩いて励ました。
閉会式でマイクを持った皇治は「煽り(映像で)で一丁前なことをヌカしたけど、強かったです。大岩選手、ありがとうございました。まだまだ自分が鼻糞なもんで、ええ試合しかできなかったです。KO勝ちして一丁前なこと語ろうとしましたけど、世の中難しいですね。でも俺は笑われても恥かいても必死コイてここまで来ました。だから俺は挑戦し続けたいです。K-1さん、さっき(大岩のセコンドで)お茶くみしてた武尊にもう1回挑戦するか、俺はK-1を愛しているんで、他団体に挑戦したいです。俺の愛するK-1、どうか残り少ない俺の格闘技人生にチャンスをください」と改めてアピールした。
第11試合 日本vs世界・5対5 ライト級(62.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○林 健太(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/FSG/K-1 WORLD GP王者)
×デニス・デミルカプ[Deniz Demirkapu](ベルギー/エリート・トレーニング・センター/IFMA欧州ライト級王者)
2R 3’03” KO (パンチ連打)
兵庫出身の林は昨年12月の大阪大会でのライト級世界最強決定トーナメントで優勝。3月のさいたま大会では卜部功也を下し、第3代K-1ライト級王者となり、地元凱旋を果たす。
対戦相手のデニス・デミルカプは初来日の19歳。ベルギー生まれのトルコ系。キックはプロアマ合わせ70戦以上で、プロは8戦6勝(5KO)2敗。K-1の中村拓己プロデューサーも一押しの選手で、期待通りの強さで新王者を脅かす。
1R、デミルカプはサウスポーに構え、左のストレート、ミドル、ハイ等を積極的に放つ。終盤、デミルカプが左のインローを当てた後、左ストレートをクリーンヒットして林をひるませると、コーナーに詰めての左の膝蹴りの連打でダウンを奪う。なお、大会後のインタビューでデミルカプは「1R最後に蹴りを出したときに、以前に靱帯を手術したところがグラついてしまって、そこから集中が切れてしまった」と明かしている。
2R、林が右のインローを当てていると、中盤にデミルカプがぐらつき、林がインローの連打でコーナーまで下がらせる。デミルカプはパンチを振り回すが、林が冷静に右ストレートを合わせダウンを奪う。林はコーナーに詰め、左ボディ、右フックを当て続け、終了間際に右ストレートで2ダウン目を奪うと、デミルカプは立ち上がれず、林の逆転KO勝ちとなった。
林は「僕を世界チャンピオンにしてくれたFLY SKY GYMのフン・ファー会長が7月1日、肝臓がんで41歳で亡くなりました。今日はこの上で笑顔で見てくれていたと思います。FLY SKY GYM一丸で勝てて良かったです」と話し、フン・ファー氏に勝利を捧げた。
第10試合 日本vs世界・5対5 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
○野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(65kg)王者、元K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者)
×サミ・ラミリ[Sami Lamiri](スイス/メジロジム・アムステルダム)
2R 2’35” KO (右ボディフック)
野杁は昨年8月、スーパー・ライト級王座を返上し、ウェルター級に階級アップし、その初戦の大阪での松岡力戦では1R KO勝ち。3月のK’FESTA.2では対日本人無敗のジョーダン・ピケオーと対戦し判定負けした。今回、ルンピニー認定ウェルター級1位のシンスリヤーと戦う予定だったが、シンスリヤーがルンピニースタジアムで7月30日に試合をしたことがK-1との契約違反となり、相手が変更となった。ラミリはスイス出身の23歳。戦績32戦27勝(4KO)4敗1分。
1R、野杁は圧力をかけ、ラミリは回って、左右のロー、二段の膝蹴りを返す。野杁はなかなか攻撃を出さなかったが、終盤、コーナーに詰めて左ボディを効かせてからの左フックで2度のダウンを奪う。
2Rも野杁が圧力をかけ続け、左ボディを当て、サウスポーにも切り替え、左のテンカオでダウンを奪う。ラミリは立つがダメージが大きく、最後は野杁が左と右のボディブローの連打でマットに沈めた。マイクを持った野杁は「必ずピケオーへのリベンジと、ベルトを獲ります」と宣言した。
第9試合 日本vs世界・5対5 68kg契約 3分3R(延長1R)
×大泉 翔(昇龍會)
○木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/K-1ジム五反田チームキングス/K-1 KRUSH FIGHTウェルター級王者)
1R 2’13” KO (3ダウン:左フック)
木村は3月に和島大海、5月に近藤魅成戦、6月にクルーズ・ブリッグスをKOし、ハイペースで試合をこなす。大泉は大阪出身でプロボクシング2014年西日本スーパーライト級新人王を獲得した実績がある選手。4月のKRUSHでキックデビューし、山際和希に敗れたが、1Rにパンチで山際からダウンを奪っている。
試合前からボクシングでの勝負を公約していた木村。1R開始すぐ、サウスポーの大泉に右のインローを当て、会場をどよめかせるが、その後はパンチオンリーのファイトを展開する。木村は圧力をかけ、ボディ、顔面にパンチを振るう。しばらく大泉もかわしていたが、木村が右ストレートを大泉のガードの上から当てると、大泉はワンテンポ遅れてからふらついてダウンする。木村はパンチラッシュから右フックで2ダウン目を奪い、最後は右を振ってからの左フックで3ダウン目を奪いKO勝ちした。
第8試合 日本vs世界・5対5 スーパー・ウェルター級(70kg) 3分3R(延長1R)
○城戸康裕(谷山ジム/元K-1 KRUSH FIGHT王者)
×アントニオ・ゴメス[Antnio Gomez](スペイン/MTKマーベラ/WKU世界&WAKO欧州スーパーウェルター級王者)
2R 1’48” KO (左ハイキック)
城戸は3連勝の後、3月に久保優太の持つウェルター級王座に挑戦したが、延長判定負け。今回再びスーパー・ウェルター級に階級を戻してベルトを狙う。今回、カルロ・ドンヤシュフィリ(ジョージア)と戦う予定だったが、ドンヤシュフィリの兄が交通事故で死去したため、ドンヤシュフィリが出場辞退を申し入れた。急きょ代役出場となったK-1初参戦のゴメスは61戦50勝(29KO)9敗2分の30歳で、最近はボクシングの試合もしている。
1R、城戸はサウスポーに構え、ゴメスの圧力をかわしながら左ミドルを当てる。時折スイッチして右ミドルとローも当てる。ゴメスも随所で右のインローを返し、はっきりした差はつけさせない。記者採点はイーブン。
2R、城戸が左ローを当てていたが、下に意識を向けさせてから、不意を突くような左ハイでダウンを奪う。城戸は中盤にも左ハイでダウンを重ねる。ゴメスは立ち上がるが、戦意喪失状態でしゃがみ込み、城戸のKO勝ちとなった。
試合後の城戸はマイクを持つと「もしも皇治君と武尊が仲良かったら」という設定の物まねを披露し、観客を楽しませた。
第7試合 日本vs世界・5対5 クルーザー級(90kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
○愛鷹 亮(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangヘビー級王者)
×シナ・カリミアン(イラン/ウィラサクレック・フェアテックス・イラン/K-1 WORLD GP王者)
3R 0’57” KO (右フック)
2000年8月24日にアンディ・フグが亡くなってからちょうど19年のこの日。K-1の原点である重量級で、鮮やかなKO決着が生まれる。愛鷹はこの春、K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTへ移籍。初戦となった6月のBigbangではOD・KENにKO勝利しており、今回も移籍効果を発揮する。
1R、開始すぐからカリミアンが左ミドル、左テンカオ、パンチの連打で積極的に攻めて、早い段階から倒しに行く。愛鷹は耐え、左右のフックを時折返すが、カリミアンの勢いは止まらない。記者採点はカリミアン。
2R、愛鷹は右ロー、右ボディも絡めつつ、右フックを当て、じわじわ挽回。カリミアンは1Rよりも攻撃が減る。記者採点は愛鷹。
すると3R、愛鷹は左のフックでカリミアンをコーナーに下がらせてから、右のオーバーハンドフックをクリーンヒット。これ一発でカリミアンはマットに沈み、愛鷹が金星をもぎ取った。
愛鷹は「カリミアン選手、たいして名前の売れていない俺の挑戦を受けてくれてありがとうございます。警察官を辞め、格闘家になり、周りには無理だと言われましたが、あきらめないで今日までやってきました。俺の目標は世界一なので、次、タイトルマッチやらせてください」とアピールした。
第6試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元K-1 KRUSH FIGHTライト級&スーパー・ライト級王者)
×平山 迅(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定3-0 (30-28/30-27/30-27)
京都出身の山崎秀晃は12月の大阪大会では安保瑠輝也とK-1年間ベストバウトに選出される激闘を繰り広げるも、延長Rに瑠輝也のハイキックでマットに沈んだ。兵庫出身の平山迅は4月の竹内悠希戦からスーパー・ライト級に階級を下げ2R KO勝ち。その前に上京しシルバーウルフに移籍した。
1R、1分過ぎに山崎が伸びのある右ストレートを当てて平山をぐらつかせるが、平山がパンチを振り回すと、山崎は左まぶたを切り少し出血し、ドクターチェックを受ける。再開後も山崎が右ストレートを着実にヒットする。平山も右ハイを当てるが、山崎は耐える。
2R、山崎は掛け蹴り、左ミドル、左ジャブを駆使し、平山を遠ざける。慎重な試合運びだが、終了間際には左のバックスピンキックを平山のボディにクリーンヒットして動きを止め、パンチをまとめて攻勢を印象付ける。
3Rも山崎は距離を取りつつ、右アッパー、左ボディ、右テンカオを着実にヒットする。終盤にはパンチの連打をまとめ、平山の反撃を封じる。記者採点は3Rとも山崎で30-27。ジャッジ3者も山崎を支持し、山崎の判定勝ちとなった。
第5試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
○大和哲也(大和ジム/K-1 WORLD MAX 2010 -63kg日本T優勝、元WBCムエタイ世界スーパーライト級王者)
×近藤拳成(大成会館/K-1甲子園2016 -65kg優勝)
判定3-0 (30-25/30-25/30-25)
哲也は昨年11月の第3代スーパー・ライト級王座決定トーナメント一回戦でゲーオに左ハイキックでKO負けして以来の試合。拳成は6月のKRUSHでの1年振りの再起戦で、FUMIYAを右ストレートでKO。今回は弟・魅成と兄弟揃っての勝利を目指したが、ベテラン哲也の壁は厚かった。
1R、哲也が前蹴りのフェイントを多用しつつ、左ミドル、左ボディを着実にヒット。拳成は中盤までパンチを振るっていたが、終盤はあまり攻撃が出せなくなる。記者採点は哲也。
2Rも哲也が圧力をかけ続け、中盤にはコーナーに詰めて左フックを当てて、拳成をぐらつかせる。終盤、拳成も右ストレートを当てるが、哲也の左の奥ローで拳成は少しバランスを崩してしまう。記者採点は哲也。
3R、拳成は前に出て右フックを連打し反撃を狙うが、哲也がカウンターで左フックをこめかみクリーンヒットしダウンを奪う。パンチの打ち合いで哲也も被弾し、少しふらつくが、拳成はダメージが溜まっており、哲也が終盤にも右のパンチの連打でダウンを再び奪う。3Rに哲也が点差を広げ完勝した。
第4試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
○篠原悠人(DURGA/元K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ライト級(65kg)王者)
×川﨑真一朗(月心会ラスカルジム)
判定3-0 (伊藤28-26/山根28-26/岡田28-26)
篠原は昨年12月の大阪大会のライト級世界最強決定トーナメント1回戦で優勝候補のゴンナパーを左フックで秒殺KOし番狂わせを起こした。川崎はそのリザーブファイトで東本央貴に延長判定で勝利している。
1R、両者距離を取り、体を振ってジャブを突き、慎重に隙を伺う。篠原の左ジャブで川﨑は鼻血を少し出す。記者採点イーブン。
2Rも篠原が順調に左ジャブを当てていたが、中盤過ぎ、川﨑がカウンターで左フックを当ててダウンを奪う。だが直後、今度は篠原が打ち合いで左フックをカウンターで当ててダウンを奪い返す。終了間際にも篠原が左フックの連打で2ダウン目を奪う。
3R、両者ともパンチをもらうとふらつき、どちらに転ぶかわからない展開に。最後は少し篠原が押し気味に終了。試合が終わると両者抱き合い健闘を称え合う。1ダウン多く奪った篠原が判定勝ちしたが、川﨑も印象を残す好勝負だった。
第3試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
×松岡 力(K-1ジム五反田チームキングス)
○近藤魁成(大成会館/K-1甲子園2017・2018 -65kg優勝)
1R 2’18” KO (右フック)
高校3年生の魁成は5月のKRUSHでの木村“フィリップ”ミノルの防衛戦の相手に抜擢され、KO負けしたが、膝蹴りで先制ダウンを奪い印象を残した。木村戦の修羅場も糧になったか?今回は地元大阪で圧倒的な強さを見せつける。
1R、魁成が圧力をかけ、左ジャブ、左ミドル、右ローを着実に当て、右ストレートでひるませ、終盤、右ストレートでダウンを奪う。松岡は立ち上がるがダメージが大きく、右ストレートで再びダウンを奪うと、梅木レフェリーがストップ。魁成のKO勝ちとなった。
マイクを持った魁成は「高校生のうちに世界チャンピオンになります。お兄ちゃんの拳成がこの後試合をするので応援してください」とアピールした。
第2試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
×椿原龍矢(月心会チーム侍/K-1甲子園2017 -55kg優勝)
○蒼士(昇龍會)
判定0-2 (伊藤29-29/水谷29-30/嶋田28-29)
大阪出身の新鋭同士の戦い。1R、椿原が左ロー、ミドル、蒼士は右ローを着実に当てる。蒼士はスネ狙いのカーフキック主体だ。パンチも交錯するが、まだはっきりした差は無い。記者採点はイーブン。
2R、椿原は序盤から右ボディ、右ストレートを当て、少し優位だったが、中盤、蒼士が右のカーフキックを当てると、椿原の足が流れるように。椿原は終盤、圧力を上げて左ミドル、右ストレートを返すが、クリーンヒットにはならない。記者採点は蒼士。
3Rも序盤は椿原が積極的に攻めるが、中盤、蒼士の右のカーフキックをもらうとバランスを崩してしまう。椿原はパンチを振るうが空振りが多く、蒼士も右テンカオを多用するが椿原はひるまない。記者採点はイーブン。合計29-30で蒼士。ジャッジ2者も蒼士につけ、蒼士が実績で勝る椿原を下した。
カーフキックはMMAで流行り出し、シュートボクシングの海人も駆使しているが、K-1系大会で使う選手が増えれば、近年のボディ狙いの攻撃の増加傾向に変動が起こりそうだ。
第1試合 女子52kg契約 3分3R(延長1R)
○KANA(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/K-1 KRUSH FIGHT女子フライ級(50kg)王者)
×真優(月心会チーム侍)
判定3-0 (伊藤30-28/島村30-27/水谷30-27)
KANAは昨年11月に不完全決着に終わったヨセフィン・ノットソンと3月に再戦したが、ノットソンの手数に苦戦し判定負け。対する真優はこの春高校を卒業したばかりの19歳。プロ7戦4勝1敗2分の好戦績を残し、地元大阪での強豪との一戦に抜擢された。
52kg契約で、KANAにとっては今回、実質1階級上での試合に。1R、真優がリーチ差を活かし、左ミドルを着実にヒットする。KANAは右ストレート、右ローを返すが、攻撃が真優より少ない。記者採点はイーブン。
2R、KANAは右ボディを効かせ、左ロー、右アッパーも絡める。中盤、KANAが右ストレートも当てて、真優をぐらつかせる。真優は左ミドルが出せなくなる。バックハンドブロー、左ストレートを返すが、手数で劣る。記者採点はKANA。
3R、KANAは右ボディ、左ミドルを効かせ、真優をコーナーに詰めてパンチを連打して攻め込む。KANAが中盤以降もボディ狙いの攻めで圧倒し、終盤には右ハイも当てるが、真優が耐える。記者採点はKANA。合計30-28でKANA。KANAが判定勝ちした。
プレリミナリーファイト第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R
×新美貴士(名古屋JKファクトリー)
○斗麗[とうま](WIZARDキックボクシングジム)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)
プレリミナリーファイト第2試合 バンタム級(53kg) 3分3R
△黒田斗真(隆拳塾)
△野田 蒼(月心会チーム侍)
判定1-0 (29-29/30-29/29-29)
プレリミナリーファイト第1試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R
○SEIYA(MAD MAX GYM)
×鈴輝勇太(team ALL-WIN)
判定3-0 (30-28/30-28/30-28)