K-1 4.3 代々木第一体育館:無差別級トーナメント公開練習(2/2)石井慧「僕が優勝できなかったらミルコが『優勝した奴を倒す』と言っていました」×実方宏介「石井選手の試合はつまらない」|K-Jee「今年は重量級のブームが始まる」×サッタリ「身体の大きさは関係ない」
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K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~(4月3日(日)国立代々木競技場第一体育館)の「K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント」を前に、一回戦(2) 石井慧 vs. 実方宏介、一回戦(4) K-Jee vs. マハムード・サッタリの4選手の公開練習のレポートがK-1 JAPAN GROUPから届いた。(公開練習写真:(C)K-1)
石井慧、ミルコ直伝の左ハイキックも披露!「もし全試合判定決着になっても戦えるだけの体力をつけてきた。気持ちが伝わる試合をしたい」
東京・レンジャージム赤坂にて、4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K’FESTA.5~」の[K-1無差別級トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R]で実方宏介と対戦する石井慧が公開練習を行った。
縄跳びと柔軟体操、そしてリング上でシャドーボクシングと入念な準備をした石井は、まずは3分1Rのスパーリングを披露。相手がプレッシャーをかけて攻めてくるところをカウンターで対応するという動きを見せた。続いては3分1Rのミット打ち。ここでも相手の蹴りをカットするなどのディフェンスを見せ、そこからパンチを打ち込んでいった。
防御&カウンター中心の動きを見せたことについて石井本人は「それ(実際にどうするか)は試合の時に(笑)。もしかしたら今日は布石かもしれないし」と不敵な笑み。シャドー・ミット打ちで見せた左ハイキックは師匠ミルコ・クロコップの得意技だが、「それも布石かもしれないですよ。僕は地味に何でも出来ますからね(笑)」と言葉をはぐらかしていたが、トーナメントに向けて万全の準備をしてきた様子だった。
昨年K-1デビューを飾った石井は、9月のK-1横浜アリーナ大会で愛鷹亮に、12月の大阪大会ではRUIを破って2連勝を飾っている。K-1ルールで2戦を経験したことで、「人を倒すためにはこういうふうにしなきゃいけないというか、細かい精度を上げていく技術やそのための練習が必要」ということを実感したという。
実際にK-1ルールの試合を戦ったことで、その奥深さも味わった。「総合格闘家がYouTubeとかで『(立ち技より)総合格闘技のほうがやることが多いんで難しい』と言っているのを見たんですけど、僕は逆だと思いました。K-1・キックボクシングは手と足しかない状態で限られたルールでやるから、さらに卓越した技術というか、奥の深い技術が必要というのを感じましたね。例えばボクシングは手しか使えない競技だから、ボクシングならではのトレーニングや技術がある。ボクシングは歴史もう古いし、奥が深いですよね」と石井。
そのためクロアチアに戻ってからも、「昔は16オンスのグローブでミットを打ってて気にしてなかったんですけど、10オンスで打ったりとか。バンテージも昔は適当に巻いてたんですけど、そういう細かいところとかも変えていってます」と、K-1ルールに対応すべく細かい部分にも気を遣うようになったようだ。
また、今回のワンデートーナメントを勝ち抜くために必要なことを「体力ですかね。タフな部分」と考えた石井は「僕は全部判定で勝つつもりでやっているんで。一回戦を1Rで決められなかったらとか、体力温存とか考えてないですからね。倒せれば倒せるに越したことないですけど、もし全試合判定決着になっても大丈夫な体力はつけているっていう話です」と、体力強化に励んできた。そのため、「スパーリングパートナー二人と試合形式で、休憩も挟んでスパーリングをやるみたいな、より試合に近い形でやってきました」というトーナメントを想定したハードなスパーリングを積んで、過酷なワンデートーナメントに備えている。
一回戦の対戦相手の実方宏介は、石井と同様昨年からK-1のリングに参戦している。7月の福岡大会では丸山公豊を鮮やかな左ハイキックでKOするなど、重量級には珍しい蹴り主体・ムエタイベースの選手だ。この実方について、「映像を見る限りではムエタイベースで若手で器用みたいな。あと自分ではスピードがあると言っている感じですかね」と語った石井。「ムエタイベースは総合ではあんまりいないし、僕もK-1ルールで3戦目で、(ムエタイスタイルの選手とは)やったことがないんで分からないですね。やってみて分かるんじゃないですか」と語るにとどまった。
準決勝以降の勝ち上がりについても、「自分がやることは変わらないし、相手に合わせるといたちごっこみたいな感じになる。相手がこうしてくるからこうするとかやっていたら答えは出ないですから」と、あまり意識せずにトーナメントに臨むようだ。K-1参戦時から対戦を希望している京太郎とは、お互いに決勝まで勝ち進めば当たる可能性がある。しかし、「未払いを経験したことがある真の日本の格闘家同士ですね。これを経験しないと日本の格闘家じゃないですから(笑)」と冗談めかして語るなど、こちらも現時点ではあまり意識している様子はなかった。
現在のK-1は軽量級が中心だが、今回の無差別級トーナメントの内容と結果次第では、かつてのように重量級にも日が当たる可能性が出てくる。「自分が盛り上げようとするんじゃなくて、過去の2回の試合も判定ですけど勝って、その勝ちがこのトーナメントに繋がったと思うし、一生懸命やっていると自ずと全体的な盛り上がりにも繋がると思う。まず自分のことに集中して、トーナメントの後にK-1の重量級が盛り上がっていくことを願っています」と、この階級を盛り上げるためにもまずはトーナメントに集中している。
師匠のミルコからは「トーナメントは運もいるし、ちゃんと考えてやらないといけないみたいなことは言ってましたけど、一番声を大きくして言っていたのは、僕が優勝出来なかったら『俺が優勝した奴を倒す!』って言ってました(笑)」という言葉ももらったそうだが、「自分が優勝するっていうか、絶対気持ちで負けない、気持ちが伝わる試合をしたいですね」と、柔道、総合格闘技と長い対人競技歴で培ってきた精神力で優勝を目指す。
実方宏介、石井慧に噛みつく!「石井選手の試合はつまらない。重量級らしく倒すか倒されるかの試合をしたい」
愛知・真樹ジムAICHIにて、4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K’FESTA.5~」の[K-1無差別級トーナメント・一回戦(2)/3分3R・延長1R]で石井慧と対戦する実方宏介が公開練習を行った。
昨年からK-1に参戦し、今回の無差別級トーナメントへの出場が決まった実方。「これまでK-1では軽量級・中量級のトーナメントが何度もありましたけど、一番迫力があって面白いのは重量級。そのトーナメントが開催されるということで、みんな楽しみにしてくれていますね」と周りからも期待を寄せられているという。K-1参戦前から重量級戦線で戦ってきた実方にとって今回の無差別級トーナメントは自分をアピールする絶好のチャンス。実方は重量級の良さ・魅力、重量級で戦うことへのこだわりと目標を語る。
「テクニックやスピードは軽量級や中量級でもやってもらって、一発で試合が終わる・一発で試合がひっくり返る。それが重量級の面白さだと思います。(ずっと身体は大きかった?)いや、生まれた時は身体が小さくて、気づいたらデカくなってました。両親が大きいわけでもないし、男4兄弟なんですけど、デカいのは僕だけなんです(笑)。
(今まで体重を落とすことは考えなかった?)K-1にクルーザー級が出来たタイミングでヘビー級の選手がみんな体重を落としていましたけど、自分は無差別級でやることにこだわっていたんで、ヘビー級まで落とそうとかそういうことは思わなかったです。
(無差別級へのこだわりは?)重量級は外国人選手が強いイメージがあると思いますが、僕は日本人も負けていないと思います。それを見せたいので重量級にこだわっています。今回のトーナメントはマハムード・サッタリ選手以外は日本人なので、僕は日本トーナメントだと思っていますが、ここで優勝すれば自分の強さを見せられるし、トーナメントで優勝して世界の強豪と戦っていきたいです」
実方の一回戦の相手は北京五輪柔道金メダリストの石井慧だ。柔道で世界の頂点に立ち、総合格闘技に転向・K-1に挑戦する石井について、実方は「昔から知っている選手で、総合の試合もずっと見ていました。すごく真面目で練習もしているんだろうなというのが伝わるし、ものすごい努力家という声も周りから聞いているし、そこはリスペクトしています」。その一方、SNS上では石井への対戦をかねてからアピールを続けていた。実方は石井の試合を「つまらない」と切り捨てる。
「石井選手がK-1に来て“ロード・トゥ・京太郎”をアピールしていて、すぐにやらせるわけにはいかないし、僕自身も京太郎選手にリベンジしたかったので噛みつきました。僕自身、石井選手のK-1の試合は2戦とも見ていますけど、試合がつまらないなって。そんな試合で京太郎とやっても塩試合になるだけなので、そういう意味でも噛みつきました。
僕は重量級なので倒すか倒されるかの試合をしたい。石井選手のように頭を使って判定勝ちするのも間違ってはいないけど、僕はもっと重量級らしい試合をした方がいいと思っています。もし石井選手に判定でも勝てばいいという考えがあるなら、自分とやって倒し合いをしようよと思っています」
公開練習で実方は同門のマキ・チャ―チャイとマススパーリングを披露。「体格は違うんですけど、チャーチャイもサウスポーで前に出てくるタイプなので仮想・石井慧をやってもらってます。うちにはマキ・ドゥワンソンポンもはじめタイ人がたくさんいて、今回はタイプ的にチャーチャイにスパーリング相手をやってもらっています。ジムのタイ人たちからも優勝できる可能性はあると言ってくれるし、体重差があるのに練習の相手をしてくれているので絶対に優勝したい」と同門のタイ人選手たちと一丸になって対策を練っている。
「愛鷹戦・RUI戦も会場で見ていて、戦い方を変えてきているなと思いました。僕の試合でどう出てくるかはわ分からないけど、思っているようにはいかないぞって感じです。K-1大阪大会のバックステージで石井選手見て、思ったよりデカさは感じませんでした。それでもフィジカルは石井選手の方が上だと思いますが、打撃のスキルでは負けないです」と自慢のテクニックで石井を翻弄するつもりだ。
準決勝以降の勝ち上がりについては「みんな素晴らしいなので、どの選手と当たってもいい。今は一回戦のことだけを考えているし、石井選手に勝てば自ずと結果を出せる」としつつ「僕も京太郎選手も勝ち上がって、僕が京太郎選手を倒してリベンジできれば最高のストーリーだと思います」と京太郎との対戦を希望している。
2月のK-1東京体育館大会では第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメントが行われ、金子晃大と玖村将史が2連続KO勝利で決勝進出。決勝でも壮絶な打ち合いを繰り広げ、ダウンを奪った金子が優勝を果たした。実方も「会場で試合を見てたんですけど、KOが多くて自分も負けていられないなと思いました。中村拓己プロデューサーも『軽量級のトーナメントと重量級のトーナメントの戦い』とツイートしていましたが、2月のトーナメントを見て、自分も余計に気持ちが出来上がりました」と刺激を受けた。
「これから重量級をどうしていきたいかか?」という質問には「K-のl公式HPの選手名鑑を見ていてクルーザー級王者にシナ・カリミアン、ヘビー級王者にロエル・マナートがいて、スーパー・ヘビー級は空位になってたんですよ。このトーナメントで優勝すればベルトのチャンスもついてくると思うので、K-1のベルトをとって世界の強豪と戦っていきたいです」と世界につながるものにしたいと語った実方。
「今まで武尊選手がK-1を引っ張ってきて、6月に那須川天心戦が決まっていて、K-1にも次の世代が必要だと思います。僕はトーナメントのなかで一番若いのでK-1重量級の顔になれるように頑張りたいです。ファンのみなさんには目をそらさずに重量級の素晴らしさを思う存分楽しんでいってください」とK-1新世代としてK-1重量級を担う存在になると宣言した。
K-Jee、自然&呼吸法で無差別級トーナメントを制す!「かつての重量級の盛り上がりを俺たちが作る。今年は重量級のブームが来ると思います」
福岡・シーサイドももち海浜公園にて、4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K’FESTA.5~」の[K-1無差別級トーナメント・一回戦(4)/3分3R・延長1R]でマハムード・サッタリと対戦するK-Jeeが公開練習を行った。
この日K-Jeeが公開練習を行なったのは毎日自身がトレーニングを積んでいるシーサイドももち海浜公園だ。「毎朝この公園で走ってますし、鉄棒があるんですけど、よく遊んでますね。鉄棒はトレーニングになるんですよ。瞬発力もつきますし、懸垂とかですね。よくやってます。自然でトレーニングすることが多いですね」とK-Jee。
公開練習としてK-Jeeは公園内をランニングしてシャドーボクシング。仕上げには独自の呼吸法も披露した。この呼吸法がK-Jeeのコンディションを万全に保っている秘密だという。「ずっと怪我で悩んでましたけど、この呼吸法と出会ってすぐ怪我がなくなったんですよ。体の中に整体を作るっていうイメージです。体が自分で治すシステムを作ってくれるんです。それが僕のやった呼吸法ですね」と明かし「この呼吸法のおかげで1日3試合、最高の状態で挑むことが出来ます」と自信たっぷりに語った。
2019年にはKrushクルーザー級王者、翌2020年にはK-1クルーザー級王者にもなり、名実共にK-1の重量級戦線のエースの座を担っているK-Jee。今回の無差別級トーナメントに関しては、「やりたかったんですよ。今、コロナで外国人選手が来られなくて、クルーザー級の選手もほぼほぼ試合しているし、だったら今いる選手で一番強い奴を決めたいなと思ってたんで、願ってたものがオファーをいただけたなと思っています」と願ったり叶ったりだった。
一回戦の相手は現Krushクルーザー級王者のマハムード・サッタリとなった。サッタリは2020年からK-1 JAPAN GROUPに参戦し、日本人相手に5戦5勝5KOと圧倒的な戦績を残している。その実力に関してはK-Jeeも、「凄いパワーと瞬発力がありますね。ポテンシャルの高い選手ですね」と評価。しかし、「武器が強い選手って同じぐらい穴があるんですよ。そういうところに気づけてない選手が多いんですよね。私は彼らの強みを弱みと思っているんで、そこを攻めていきます。ちょっと頭を使えるようになれば、サッタリを倒せる選手も出てくると思います」と全く臆するところがない。
また、準決勝でやりたい相手に関しては京太郎の名前を上げた。京太郎は旧体制のK-1でヘビー級王者になった実力者でネームバリューもあるが、「京太郎選手は結局居場所がなくなって帰ってきただけだし、強いってリスペクトしているわけじゃないです。どんなもんか試したいっていう意味で戦ってみたいだけです」と、現在のK-1重量級戦線のエースとしてのプライドをにじませる。
同じくネームバリューのある石井慧に関しても、「石井選手はまだ知らないキックボクシングがいっぱいあると思うんですよ。まだ(K-1で試合したのは)2人ですよね? 石井選手に関しては名前があるから使ってるだけじゃないかって思ってます」とバッサリと切り捨てた。
決勝でやりたい相手として谷川聖哉を指名した。谷川とは昨年12月のK-1エディオンアリーナ大阪大会で対戦する予定だったが、K-Jeeが負傷欠場となり流れた経緯がある。「1回組まれたものを裏切っちゃってるんで、そこの責任を取りたいと思って、谷川と出来たらいいかなと思っています」とその理由を語っていた。もちろん誰が相手でも勝利し、優勝するのは自分。「このトーナメントは国内のトーナメントで、獲らなきゃいけないトーナメントだと思っているんですよ」と、トーナメント制覇は最低限達成すべきことと考えているようだ。
現在のK-1は軽量級が中心だが、重量級を引っ張ってきたK-Jeeにとって、この無差別級トーナメントはそれを一気に覆すチャンスと捉えている。「徐々に日本人の重量級も増えてきたし、人口が増えると自然と盛り上がると思うんですよ。このトーナメントをきっかけにもっと重量級の面白さをみんなに気づいてもらえると思うし、K-1でも重量級が中心になっていくと思います」とK-Jee。
「K’FESTA」というK-1の年間最大のビッグマッチで無差別級トーナメントが組まれた意味も「K-1に(重量級の)責任を任せたぞって言われたようなもんだと思っています」と感じている。「重量級がK-1の原点で、またあの盛り上がりが今から始まるんじゃないかと。あの盛り上がりをこれから俺らが作っていこうと。また、作っていけと言われたような感じがしました」と、トーナメントを成功させなければいけないという責任感もあるようだ。
「人間の、選手の本気の姿を見ている人に届けたいです。人の本気っていうのは人を魅了する力があると思うんで、そういったところをK-1ファンのみんなに見ていただけたら嬉しいです」と、今回のトーナメントで見せたいのは人間が本気になった時の姿。「今年は重量級のブームが始まります。重量級の魅力を楽しんでください」と、本気の姿で重量級をK-1のメインストリームに押し上げることを誓っていた。
マハムード・サッタリ、心技体すべてを整えて無差別級で勝つ!「身体の大きさは関係ない。不利な条件に打ち勝つだけのメンタルは出来ている」
東京・UFC GYM OGIKUBOにて、4月3日(日)東京・国立代々木競技場第一体育館「K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~K’FESTA.5~」の[K-1無差別級トーナメント・一回戦(3)/3分3R・延長1R]でK-Jeeと対戦するマハムード・サッタリが公開練習を行った。
ボクシングトレーナーのバロトレーナーを相手に3分2Rのミット打ちを披露したサッタリ。鋭い踏み込みからのパンチ連打や、打った後のディフェンスを入念に確認していた。サッタリは流れ落ちる汗を拭い「コンディションは本当にいい。フィジカル、メンタル、体調、すべて戦う準備は出来ている」とニッコリ。
K-1 JAPAN GRUOP参戦後、5戦5勝5KOパーフェクトレコードのサッタリ。「初めてのKrushのトーナメント(第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント)の時からUFCジムに通って、バロトレーナーの指導を受けてきた。今はいいチームが出来ていて、様々な選手と一緒に練習をして、スパーリングで経験を積んでいる。バロトレーナーの指導でパンチの技術面でのレベルアップを実感している」
今回は無差別級トーナメント。Krushクルーザー級(-90kg)王者のサッタリは、出場選手中、最軽量になりそうだが「確かに今回は自分にとって厳しい、過酷なトーナメントになると思う。そのために以前よりも自分を追い込むトレーニングをしたり、頭を使って戦うことも練習している。自分は今86kgで、みんな大きな相手ばかりだけど、メンタル面の準備は出来ているし、サイズは関係ない、と思っている」と言い切る。
1回戦の対戦相手は元K-1&Krushクルーザー級王者K-Jee。事実上のクルーザー級頂上決戦とも言える試合で「彼だけではなく、トーナメント出場選手の動きやクセなども分析して、準備している。特に研究したのはK-Jee選手で、彼のファイトスタイルは分かっているし、準備は整っている」と準備万端だ。
準決勝には旧K-1のヘビー級王者・京太郎が勝ち上がってくる可能性が高い。体重差があり、プロボクシングでも活躍した京太郎は、サッタリにとってはやりにくい相手のはず。
「そう、京太郎選手はグッドファイターだと思う。自分よりもスピードも、パワーもあるかもしれない。だけど、私は自分自身の練習に集中して、今まで以上にハードなトレーニングを積んできた。相手が誰であろうと、自分自身にしっかりと集中していれば勝てると思う」
逆ブロックの、注目の元柔道金メダリスト石井慧についても「勝つ」とサッタリ。「私はこのトーナメントに勝つために出場する。負けるために出場するのではないし、相手が誰であろうと自分がやるべきことをやるだけ。確かに石井選手は強い選手で、柔道で金メダルを獲り、MMAで素晴らしい実績がある。だけど、私はこのトーナメントには勝つために出るし、どういう形になろうとも必ず勝つ」
今回の過酷な無差別級トーナメントで勝つために一番大事なことは「メンタル面」とサッタリは言い切った。
「最も大事なことは頭を使うこと。メンタル面では我慢して、自分を抑えることも大事だと思っている。1日3試合は確かに厳しい条件だし、自分はトーナメント出場選手の中で一番体の小さな選手。だけどそんなことは関係ない。そんな不利な条件に打ち勝つだけのメンタルは出来上がっているし、メンタル面で勝つことが出来ればこのトーナメントで必ず勝てると思う」
サッタリは目下5連続KO中。トーナメントでも3連続KOを狙うのかと聞くと、意外にも「ノー」と即答だった。「3Rを3試合、合計9Rを戦い抜くだけの準備は出来ている。KOはあくまでも結果。いいパフォーマンスをすればKOは付いてくると思っているが、KOを狙って試合するのではなくて、あくまで自分自身が良いパフォーマンスをすることにフォーカスしている」
K-1公式YouTubeチャンネルで公開された煽り映像では、尊敬するK-1ファイターとしてアンディ・フグの名を挙げたサッタリ。ファンの間でも「サッタリがアンディ・フグに似ている」と評判だが、実際に「似ている」とあちらこちらで言われてきたという。
「たくさんの人に『アンディ・フグさんに似ているね』と言われた(笑)。ただ、中には『ミルコ・クロコップに似てるね』と言われたこともある(笑)。アンディ・フグさんは素晴らしい選手でK-1のレジェンド。みんなに愛された選手なので、その選手と重ね合わせて見て貰えることは嬉しく思う。
『アンディ・フグのようだ』と思って貰える気持ちが間違いではなかったと証明するためにも、厳しいトレーニングに励んでいる。ただ『アンディ・フグさんのようになりたい』と思うのではなく、自分は世界一を目指しているし、彼以上の存在になりたい」
最後にサッタリはファンにこんなメッセージを残した。
「いつも応援してくださるファンの皆さん、自分を支えてくれる日本の皆さん、いつもありがとうございます。そしてこういう機会を与えてくださったK-1の皆さん、サポートしてくれるUFCジムやスポンサーの皆さん、本当にありがとうございます。自分がこうして試合で勝ち続けるには皆さんの応援が必要不可欠ですし、応援が力になるので、これからも応援をよろしくお願いいたします。押忍」
リングでは激しい闘志をむき出しにして戦うが、リングを下りれば笑顔をたやさず、礼儀正しいサッタリ。こんなところもアンディ・フグさんに似ている。かつてフグさんがK-1王者となって、一気に全国区のスターとなったように、無差別級トーナメント制覇で「マハムード・サッタリ」の名を全国に知らしめることが出来るのか。出場選手中最軽量ながら、スピード&テクニックで優勝を狙うサッタリの戦いぶりに注目だ。
対戦カード
第20試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・決勝 3分3R(延長1R)
準決勝(1)勝者
準決勝(2)勝者
第19試合 K-1 WORLD GPスーパー・ライト級(65kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
山崎秀晃(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者、元Krush同級&ライト級王者)※2度目の防衛戦
大和哲也(大和ジム/挑戦者、WMCインターコンチネンタル・ライト級王者、元WBCムエタイ世界&Lion Fight世界スーパーライト級王者、元WBCムエタイ日本&NJKFライト級王者、K-1 WORLD MAX -63kg日本トーナメント2010優勝)
第18試合 ウェルター級(67.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
野杁正明(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/K-1王者、元同スーパー・ライト級王者、元Krushウェルター級王者)
加藤虎於奈[こおな](TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO/元Krush王者)
第17試合 ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
安保瑠輝也(CLUB es/team ALL-WIN/元K-1スーパー・ライト級(65kg)王者)
プライチュンポン・ソーシーソムポン(タイ/GTジム/IMCインターコンチネンタル・スーパーウェルター級王者)
第16試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
村越優汰(湘南格闘クラブ/元K-1フェザー級(57.5kg)王者、元RISEバンタム級(55kg)王者)
朝久裕貴(朝久道場/武林風WLF -60kg級王者)
第15試合 スーパー・フェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
江川優生(POWER OF DREAM/元K-1&Krushフェザー級(57.5kg)王者)
大岩龍矢(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangライト級王者)
~休憩~
第14試合 フェザー級(57.5kg)(ノンタイトル戦) 3分3R(延長1R)
軍司泰斗(K-1ジム総本部チームペガサス/K-1王者、元Krushバンタム級王者)
斗麗[とうま](WIZARDキックボクシングジム)
第13試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
椿原龍矢(月心会チーム侍/元K-1王者)
新美貴士(名古屋JKファクトリー/Krush王者)
第12試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・準決勝(2) 3分3R(延長1R)
一回戦(3)勝者
一回戦(4)勝者
第11試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・準決勝(1) 3分3R(延長1R)
一回戦(1)勝者
一回戦(2)勝者
第10試合 ライト級(62.5kg) 3分3R(延長1R)
ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム/元K-1&Krush王者、元WPMF世界スーパーライト級王者)
鈴木翔也(OGUNI-GYM/NJKFライト級王者、元同スーパーフェザー級王者)
第9試合 75kg契約 3分3R(延長1R)
松倉信太郎(team VASILEUS/WPMF世界スーパーミドル級王者、元KNOCK OUT-BLACK同級王者)※TRY HARD GYMから所属変更
ジュリオ・セザール・モリ(ブラジル/ブラジリアン・タイ/FIGHT DRAGON -80kg王者、S-BATLLEヘビー級王者)
第8試合 61kg契約 3分3R(延長1R)
“狂拳”竹内裕二(菅原道場/元WMAF世界&MA日本スーパーフェザー級王者)
SATORU成合(K-1ジム総本部チームペガサス)
~休憩~
第7試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
林 健太(FLYSKY GYM/元K-1ライト級(62.5kg)王者、元Bigbangスーパーライト級王者)
鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス/元Krushスーパー・ライト級王者)
第6試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
不可思(クロスポイント吉祥寺/元KNOCK OUT・WPMF日本・REBELS-MUAYTHAIスーパーライト級王者、元RISE・Bigbangライト級王者)
小嶋瑠久[るーく](PURGE TOKYO)
第5試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・一回戦(4) 3分3R(延長1R)
K-Jee(K-1ジム福岡チームbeginning/元K-1&Krushクルーザー級(90kg)王者)
マハムード・サッタリ(イラン/TEAM ŌTA/ICF/Krushクルーザー級(90kg)王者、M-1世界ヘビー級王者)
第4試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・一回戦(3) 3分3R(延長1R)
京太郎(チーム未完/元K-1ヘビー級(100kg)王者、元ボクシングWBOアジア太平洋・OPBF東洋太平洋・日本ヘビー級王者)
坂本英則(修実館/元J-NETWORK&KROSS×OVERヘビー級王者)
第3試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・一回戦(2) 3分3R(延長1R)
石井 慧(クロアチア/チーム・クロコップ/2008年北京五輪柔道男子100kg超級金メダル、HEAT MMAヘビー級王者、元IGF同級王者)
実方宏介(真樹ジムAICHI/Bigbangヘビー級王者)
第2試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・一回戦(1) 3分3R(延長1R)
ANIMAL☆KOJI(LEGION TOP TEAM/ALIVE)
谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
第1試合 K-1 WORLD GP 2022 K-1無差別級トーナメント・リザーブファイト 3分3R(延長1R)
加藤久輝(West A/ALIVE/元HEAT MMAミドル級王者)
愛鷹 亮(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Bigbangヘビー級王者)
プレリミナリーファイト 無差別級 3分3R
RUI(K-1ジム福岡チームbeginning)
星龍之介(POWER OF DREAM/極真会館全世界空手道選手権2019 6位)
概要
大会名 K-1 WORLD GP 2022 JAPAN ~K’FESTA.5~
日時 2022年4月3日(日)開場・12:30 プレリミナリーファイト開始・未定 本戦開始・13:00
会場 国立代々木競技場第一体育館(東京都渋谷区神南2丁目1-1)
中継 ABEMA(生放送)、GAORA(生放送)
チケット料金 ロイヤル100,000円 アリーナSRS 60,000円 アリーナRS 35,000円 アリーナS 15,000円 スタンドS 15,000円 スタンドA 10,000円 ※当日500円増し ※小学生からチケットが必要
チケット販売 チケットぴあ ローソンチケット イープラス K-1.SHOP グッドルーザー K-1ジム各店舗 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/contact/