UFC 10.4 ラスベガス(レポ):ペレイラ、アンカラエフに80秒TKOリベンジしライトヘビー級王座奪還。ドバリシビリ、サンドヘイゲンを圧倒しバンタム級王座3度目の防衛。プロハースカ、ラウントリーJr.を3R KO

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UFC 320: Ankalaev vs. Pereira 2
2025年10月4日(土/現地時間)米国ネバダ州ラスベガス:T-モバイルアリーナ
レポート:井原芳徳
アレックス・ペレイラ、アンカラエフに80秒TKO勝ちでリベンジしライトヘビー級王座奪還
第14試合 メインイベント UFCライトヘビー級チャンピオンシップ 5分5R
×マゴメド・アンカラエフ(王者)※初防衛戦
○アレックス・ペレイラ(1位、元同級&ミドル級王者)
1R 1’20” TKO (レフェリーストップ:グラウンドでの肘打ち)
※ペレイラが王者に
アンカラエフはハビブ・ヌルマゴメドフを筆頭に多数の強豪を輩出するロシア連邦のダゲスタン出身。18年のUFC初戦こそ黒星を喫したが、その後は14戦負けなし。昨年1月にジョニー・ウォーカーをKO。10月にはアレクサンダル・ラキッチに判定勝ち。今年3月、王者ペレイラに挑戦し判定勝ちしベルトを巻いた。
ペレイラは元ミドル級王者で、23年7月からライトヘビー級に階級を上げ、11月のイリー・プロハースカとの王座決定戦で2R KO勝ちし、2階級制覇を達成した。昨年4月のUFC 300記念大会のメインイベントでジャマール・ヒルを1R KOし初防衛。6月の2度目の防衛戦ではプロハースカを2R左ハイでKO。10月にはカリル・ラウントリー・ジュニアに4R TKO勝ち。今年3月の4度目の防衛戦でアンカラエフに判定負けし、半年を経てリターンマッチに臨む。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: (R-L) Alex Pereira of Brazil strikes Magomed Ankalaev of Russia in the UFC light heavyweight championship fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Chris Unger/Zuffa LLC)
再戦は短時間決着に。1R、ペレイラは開始すぐから前に出て、アンカラエフを詰める。サウスポーで構えたアンカラエフにペレイラが右インカーフキックを当てていると、アンカラエフはオーソドックスにスイッチする。ペレイラはアンカラエフを金網際まで下がらせ、右フックを当てる。アンカラエフは少しひるんで足が止まり、片足タックルを仕掛けて追撃を封じようとするが、ペレイラは潰してハーフガードで上になると、鉄槌を連打する。亀になったアンカラエフに、左の肘を当て続けたところで、ハーブ・ディーン・レフェリーがストップ。ペレイラの秒殺勝利に、場内は大盛り上がりとなり、オクタゴンサイドで見ていたプロハースカも涙を流した。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: Alex Pereira of Brazil reacts to his win over Magomed Ankalaev of Russia in the UFC light heavyweight championship fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
ドバリシビリ、サンドヘイゲンを圧倒し3度目の防衛
第13試合 コーメインイベント UFCバンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○メラブ・ドバリシビリ(王者)
×コーリー・サンドヘイゲン(4位)
判定3-0 (49-45/49-45/49-46)
※ドバリシビリが3度目の防衛
ドバリシビリはジョージア出身でニューヨーク在住。17年のUFC参戦当初は2連敗したが、以降は13連勝。昨年9月に王座に初挑戦し、ショーン・オマリーに判定勝ちしベルトを巻いた。今年1月、ウマル・ヌルマゴメドフに判定勝ちし初防衛。6月、オマリーとの再戦でも3Rノースサウスチョークで一本勝ちした。
サンドヘイゲンは18年からUFCに上がり、21年10月、ピョートル・ヤンとのバンタム級暫定王座決定戦で判定負け。その後3連勝し、昨年8月、ウマル・ヌルマゴメドフに判定負けしたが、今年5月、デイブソン・フィゲイレードに2R TKO勝ちし、4年ぶりの王座挑戦につなげた。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: (L-R) Cory Sandhagen strikes Merab Dvalishvili of Georgia in the UFC bantamweight championship fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
1R、ドバリシビリはプレッシャーをかけパンチを振うが、サンドヘイゲンは距離を取り、時折左の前手のパンチを当てる。中盤、サンドヘイゲンが左ボディを当てると、ドバリシビリは右フックをお返ししてから、タックルを仕掛けて右脇を差して押し込む。中盤過ぎ、そこから倒すが、すぐサンドヘイゲンは立ち、離れる。終盤、サンドヘイゲンが右ストレートを当て、ステップで距離を取りながら左ジャブも当て、右テンカオも絡め、ヒット数で差をつけて終える。記者採点はサンドヘイゲン。
2R、ドバリシビリは開始すぐから片足タックルを仕掛けて押し込むが、テイクダウンを奪えない。サンドヘイゲンは回って距離を取るが、ドバリシビリは前に出ると、左右のパンチのヒットをじわじわと増やし、ひるんだサンドヘイゲンを右フックで倒す。ドバリシビリはサイドバックでパウンドを当て追い詰める。サンドヘイゲンは立つが、ドバリシビリは組み付いて押し込み、立たれても倒す展開を繰り返す。記者採点はドバリシビリ。10-8でも不思議ではなく、ジャッジ2者は10-8とつける。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: (R-L) Merab Dvalishvili of Georgia strikes Cory Sandhagen in the UFC bantamweight championship fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
3R、スタンドの打撃戦の後、中盤、ドバリシビリがタックルを仕掛けて金網に押し込むが倒せず離れる。ドバリシビリは前に出るが2Rのように一気に攻めず、4R以降の長期戦に備えて体力を温存して手堅くポイントを取ろうとしているように見える。終盤、ドバリシビリがタックルと押し込みとテイクダウンを繰り返し、サンドヘイゲンの反撃を許さない。記者採点はドバリシビリ。
4Rも変わらずドバリシビリが前に出て、タックルを仕掛け、コントロールする展開が繰り返される。終盤、サンドヘイゲンも右ストレートを当て、細かい打撃を当て、、残り30秒を過ぎ、ドバリシビリがサンドヘイゲンを倒すと、首を抱えダースチョークを仕掛ける。極まりは浅いが、最後にしっかり印象を作って終える。記者採点はドバリシビリ。
5R、ドバリシビリはこれまで同様、前に出てタックルを仕掛け、金網に押し込み、倒す攻めを繰り返す。中盤、サンドヘイゲンはバックスピンキックを放つが、当たりは浅い。終盤、ドバリシビリが片足タックルから倒して中央付近で寝かせる。サンドヘイゲンが背中を起こすと、ドバリシビリはサイドバックで押さえ、立たれても背後からしがみついて倒す。残り20秒、サンドヘイゲンは立って前に出るが、ドバリシビリはバックステップで逃げ切って終える。記者採点はドバリシビリ。合計49-46でドバリシビリ。ジャッジ3者もドバリシビリを支持し、ドバリシビリが判定勝ちした。
完勝で3度目の防衛を果たしたドバリシビリは、3位で元王者のピョートル・ヤンとの防衛戦を希望した。
プロハースカ、ラウントリーJr.を3R KO
第12試合 ライトヘビー級 5分3R
○イジー[イリー]・プロハースカ(2位・元王者、元RIZIN王者)
×カリル・ラウントリーJr.(4位)
3R 3’04” KO (左フック)
プロハースカは昨年6月、アレックス・ペレイラのライトヘビー級王座に挑戦し2R TKO負け。今年1月、ジャマール・ヒルとの元王者対決では3R TKO勝ちした。
ラウントリーも昨年10月、ペレイラの王座に挑戦し4R TKO負けすると、今年6月にヒルに判定勝ちしている。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: (R-L) Khalil Rountree Jr. strikes Jiri Prochazka of the Czech Republic in a light heavyweight fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
1R、ラウントリーがサウスポーで構えて中央側に立ち、長身のプローハースカがオーソドックス主体でスイッチを織り交ぜながら距離を取る状況が続く。お互い攻撃が少ないが、ラウントリーの左フックが時折プロハースカの顔面をかすめ、やや好印象だ。終盤、ラウントリーの左フックが炸裂し、場内が沸く。プロハースカは元々足を怪我していたか?時折踏ん張りが効かずバランスを崩す場面がある。記者採点はラウントリー。ジャッジ3者もラウントリーにつける。
2Rも基本的に似た構図。お互い攻撃が少なく、空振りが多いが、ラウントリーの左ミドル、フック、ボディのヒットがやや目立つ。プロハースカも左ジャブのヒットが増えるが、手数がはまだ少ないことは変わらない。記者採点はラウントリー。ジャッジ3者もラウントリーにつける。

LAS VEGAS, NEVADA – OCTOBER 04: (L-R) Jiri Prochazka of the Czech Republic strikes Khalil Rountree Jr. in a light heavyweight fight during the UFC 320 event at T-Mobile Arena on October 04, 2025 in Las Vegas, Nevada. (Photo by Jeff Bottari/Zuffa LLC)
3R、プロハースカが前に出るが、ラウントリーは左フックを的確に当て続ける。だがプロハースカは前に出続けていると、右三日月蹴りを効かせ、次第に左ストレート、ボディのヒットが増え、ラウントリーは苦しそうな表情を浮かべるように。中盤過ぎ、ラウントリーは首を抱えてギロチンを狙い、離れれば肘を当てる。だがプロハースカはパンチ、肘を当て続けると、金網際に詰め、ワンツーからの左フックをクリーンヒットし、ラウントリーをマットに沈めた。
オクタゴンでのインタビューでプロハースカは、メインイベントの王座戦の勝者との対戦を希望した。
第11試合 フェザー級 5分3R
×ジョシュ・エメット(8位)
○ユーセフ・ザラル(9位)
1R 1’38” 腕ひしぎ十字固め
第10試合 ミドル級 5分3R
×アブス・マゴメドフ(14位)
○ジョー・パイファー
2R 1’38” フェイスクランク
第9試合 ミドル級 5分3R
○アテバ・グーティエ
×トレストン・ヴァインズ
1R 1’41” TKO
第8試合 153ポンド(69.39kg)契約 5分3R
○ダニエル・サントス
×ユ・ジュサン
2R 0’21” TKO
第7試合 バンタム級 5分3R
×パッチー・ミックス
○ヤクブ・ヴィクワチ
判定1-2 (29–28/28–29/28-29)
第6試合 ミドル級 5分3R
○エドメン・シャバージアン
×アンドレ・ムニス
1R 4’58” KO
第5試合 ウェルター級 5分3R
○プナヘレ・ソリアーノ
×ニコライ・ヴィリテンニコフ
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
第4試合 女子バンタム級 5分3R
×メイシー・チアソン(5位)
○ヤナ・サントス(10位)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
※チアソンが計量1.5ポンドオーバー。対戦相手にファイトマネーの25%を譲渡
第3試合 バンタム級 5分3R
×クリス・グティエレス
○ファリド・バシャラート
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
第2試合 ウェルター級 5分3R
○ラミズ・ブラヒマイ
×オースティン・ヴァンダーフォード
2R 2’37” フロントチョーク
第1試合 女子フライ級 5分3R
○ヴェロニカ・ハーディー
×ブローガン・ウォーカー
判定3-0 (30–27/30–27/30–27)
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