UFC 6.7 ニューアーク(レポ):メラブ・ドバリシビリ、ショーン・オマリーを3R一本勝ちで返り討ち。ケイラ・ハリソン、ジュリアナ・ペーニャを2Rで仕留め女子バンタム級王者に
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UFC 316: Dvalishvili vs. O’Malley 2
2025年6月7日(土/現地時間)米国ニュージャージー州ニューアーク:プルデンシャルセンター
レポート:井原芳徳
第13試合 メインイベント UFCバンタム級チャンピオンシップ 5分5R
○メラブ・ドバリシビリ(王者)
×ショーン・オマリー(1位)
3R 4’42” ノースサウスチョーク
※ドバリシビリが2度目の防衛
ドバリシビリはジョージア出身で米国在住。17年のUFC参戦当初は2連敗したが、以降は12連勝。22年8月にジョゼ・アルド、23年3月にピョートル・ヤン、昨年2月にヘンリー・セフードと、3連続で元王者に判定勝ちすると、9月に王座に初挑戦し、ショーン・オマリーからテイクダウンを奪い続け判定勝ちしベルトを巻いた。今年1月、ウマル・ヌルマゴメドフに判定勝ちし初防衛を果たした。
オマリーは17年からUFCに上がり、22年10月に元王者のピョートル・ヤンに判定2-1で勝利すると、23年8月、アルジャメイン・スターリングの4度目の防衛戦の挑戦者に抜擢され、2R TKO勝ちし、下馬評を覆しベルトを獲得した。昨年3月にはキャリア唯一の黒星を喫した相手・マルロン・ヴェラに判定勝ちし初防衛に成功したが、9月にドバリシビリに判定負けして王座陥落。今回逆の立場でドバリシビリと対戦した。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: (R-L) Merab Dvalishvili of Georgia punches Sean O’Malley in the UFC bantamweight championship bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
試合は今回もドバリシビリがテイクダウン能力の差を活かす展開に。1R、小柄なドバリシビリがプレッシャーをかけ続け、中盤過ぎに左フックを当ててから、タックルを仕掛けて足を掛けて倒す。すぐオマリーは金網際で立ち上がり、ドバリシビリは脇を差して押し込む。終盤、両者離れるが、変わらずドバリシビリは前に出て、押し込んでから両足タックルで倒す。ドバリシビリはトップキープしパウンドを時折当てる。最後、オマリーが体を起こしタックルを仕掛けると、ドバリシビリは首を抱えようとしたが、すぐに突き放して終了する。記者採点はドバリシビリ。ジャッジ3者ともドバリシビリを支持する。
2R、ドバリシビリは変わらず前に出るが、やや勢いが落ち、タックルは切られ、オマリーも金網際まで下がる場面は減る。オマリーは細かくパンチを当て、終盤には組まれても突き放してからパンチを当てる。だがドバリシビリのほうが手数では少し上で、最後は右フックを当て、タックルもトライし、積極性を印象付けて終える。記者採点は僅差だがドバリシビリ。。ジャッジは割れ、2者がドバリシビリ、1者がオマリーを支持する。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: Merab Dvalishvili of Georgia kicks Sean O’Malley in the UFC bantamweight championship bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Michelle Farsi/Zuffa LLC)
3R、ドバリシビリは勝負に出たか?タックルを仕掛けると、肩から抱え上げて倒し、序盤からテイクダウンに成功する。ドバリシビリは中央付近でトップキープする。ドバリシビリは時折パウンドを当て、中盤過ぎにはハーフで押さえてボディに膝を当てる。終盤、オマリーは金網際まで動き、金網を背に立つが、ドバリシビリは引き続きしがみつき、再び倒して金網際で押さえる。ドバリシビリはパウンドを当て、立たれても足を掛けまたも倒し、オマリーを圧倒する。オマリーが体を起こしてタックルを仕掛けるが、ドバリシビリは1R最後同様に首を抱える。オマリーは潰されあおむけになると、ドバリシビリは首を抱えたまま上体を反らして、ニンジャチョークの形でノースサウスチョークの体勢で絞め上げタップを奪った。すぐにドバリシビリはオクタゴンの外に出て、観戦していたトランプ大統領と握手した。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: Merab Dvalishvili of Georgia reacts after his submission victory against Sean O’Malley in the UFC bantamweight championship bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
ベルトを巻いたドバリシビリは「僕が世界チャンピオンだ。若者は自分の夢を信じて突き進んでほしい。努力すれば君にもできる」とアピールし「彼は良いトレーニングをしていたのをわかっていました。私も負けるたびに成長してきたからわかります。でも、僕も強くなっています」と話した。次期挑戦者は4位のコーリー・サンドヘイゲンが濃厚だという話題になると、ドバリシビリは「やろうじゃないか」と前向きにコメントした。
第12試合 コーメインイベント UFC女子バンタム級チャンピオンシップ 5分5R
×ジュリアナ・ペーニャ(王者)※初防衛戦
○ケイラ・ハリソン(2位)
2R 4’55” アームロック
ペーニャは21年12月にアマンダ・ヌネスに2R裸絞めで一本勝ちし女子バンタム級王者になったが、22年7月のリターンマッチでヌネスに判定負けし王座陥落した。その後、ラケル・ペニントンが王者となり、昨年10月、2年ぶりに復帰したペーニャはペニントンに判定勝ちし王座奪還を果たした。
ハリソンは12年・16年のオリンピックで柔道78kg級で金メダルを獲得し、18年にPFLでMMAデビュー。ライト級リーグを2度制した。昨年4月のUFC 300でUFCに初参戦し、元バンタム級王者のホリー・ホルムに2R裸絞めで一本勝ち。10月には同級2位のケトレン・ヴィエラに判定勝ち。3戦目で王座に挑み完勝する。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: (L-R) Kayla Harrison punches Julianna Pena in the UFC women’s bantamweight championship bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
1R、体格で勝るハリソンがサウスポーで構えて細かく動き続け、少しずつプレッシャーを強め、中盤、金網に押し込み、足を掛けて倒す。ハリソンはストレートでサイドで押さえ、ハーフ、トップと移動する。終盤、ペーニャが足を登らせて腕十字を狙うと、ハリソンが嫌って体を起こすが、まだ膝立ちでグラウンド状態のハリソンの顔面を3発蹴り上げる反則を犯し、すぐさまシャオリン・レフェリーは減点1を宣告する。膠着気味だったため、スタンドから再開し、見合った状態で終わる。ジャッジ3者とも減点1含め8-10でハリソンを支持する。
2R、またもハリソンがプレッシャーをかけ続けてから、脇を差して金網に押し込み、1分ほど経過してテイクダウンに成功する。ハリソンは金網際でペーニャを押さえつけ、パウンドを当てる。ペーニャはその隙に足を登らせ腕十字を狙うが、ハリソンはパウンドを当て振りほどき、潰してペーニャのバックを取る。ハリソンはハーフで押さえ、肩固めを狙う。ペーニャは首を抜いたが、残り10秒の拍子木が鳴る直前、ハリソンはパスガードしつつアームロックを仕掛け、力いっぱい極めると、残り5秒でペーニャはタップし、ハリソンの一本勝ちとなった。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: Kayla Harrison celebrates after defeating Julianna Pena in the UFC women’s bantamweight championship bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
UFCのチャンピオンベルトを巻いたハリソンは「これは絶望を感じたことのある人、あきらめたいと思ったことがある人、すべてのお母さん、特にシングルマザーの皆さんへのメッセージです。辛いこと、罰せられているように感じることも分かりますが、そうではありません。皆さんはそこにいる理由があります。子供たちの人生に居場所を持っています」とアピールした後、アマンダ・ヌネスを呼び寄せ「史上最強のファイターです。私はベルトを持っていて、彼女には伝説があります。お互いの全てを賭けて戦いましょう」と呼びかけ、両者握手して対戦を承諾し、近距離でフェイスオフを繰り広げ、最後は笑顔で再び握手した。
第11試合 ミドル級 5分3R
×ケルヴィン・ガステラム
○ジョー・パイファー
判定0-3 (28-29/27-29/27-30)

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: (R-L) Joe Pyfer punches Kelvin Gastelum in a middleweight bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
第10試合 バンタム級 5分3R
○マリオ・バティスタ(10位)
×パッチー・ミックス(元ベラトール同級王者)
判定3-0 (29–28/30–27/30–27)

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: (R-L) Patchy Mix punches Mario Bautista in a bantamweight bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
1R、サウスポーのミックスに対し、バティスタは左の前手を突いて出入りしてプレッシャーをかけ、右ストレートを度々当てる。バティスタは右ミドル、前蹴り、インロー等も絡めて自在に攻め続ける。ミックスは動きも反応が悪い。

NEWARK, NEW JERSEY – JUNE 07: (L-R) Mario Bautista punches Patchy Mix in a bantamweight bout during the UFC 316 event at Prudential Center on June 07, 2025 in Newark, New Jersey. (Photo by Ed Mulholland/Zuffa LLC)
2R、バティスタはサウスポーに構える時間を増やしつつ、変わらずステップして距離を取り、自分のパンチと蹴りを当て続ける。ミックスはひるまず前に出るものの、自分の攻撃を当てられない状態が続く
3Rもバティスタが度々打撃を当て主導権を維持し終了。バティスタが判定勝ちし、UFC初戦のミックスはいい所のないまま完敗で終わった。
第9試合 ウェルター級 5分3R
×ビセンテ・ルーケ(14位)
○ケビン・ホランド
2R 1’03” アナコンダチョーク
第8試合 フライ級 5分3R
×ブルーノ・シウバ(12位)
○ジョシュア・ヴァン(14位)
3R 4’01” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第7試合 ライトヘビー級 5分3R
○アザマト・ムルザカノフ(12位)
×ブレンジソン・ヒベイロ
1R 3’25” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
第6試合 ヘビー級 5分3R
×セルゲイ・スピバック(7位)
○ワルド・コルテス・アコスタ(11位)
判定0-3 (27-30/28-29/28-29)
第5試合 ウェルター級 5分3R
×ケイオス・ウィリアムス
○アンドレアス・ ガスタフソン
判定0-3 (27-30/26-30/26-30)
第4試合 女子フライ級 5分3R
×アリアネ・ダ・シウバ(13位)
○ワン・ツォン
判定0-3 (27-30/27-30/27-30)
※ダ・シウバが計量6ポンドオーバー
第3試合 フェザー級 5分3R
×ジェカ・サラギ
○ユ・ジュサン
1R 0’28” KO
第2試合 ライト級 5分3R
○クイラン・サルキルド
×ヤナル・アシュモズ
判定3-0 (30–27/29–28/29–28)
第1試合 ライト級 5分3R
○マルケル・メデロス
×マーク・チョインスキー
判定3-0 (30–27/30–27/29–28)