Krush 3.30 後楽園ホール(レポ):璃明武、池田幸司に延長判定勝ちしスーパー・バンタム級王座3度目の防衛。黒川瑛斗、大夢を3R KOしバンタム級王座初防衛
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Krush.172
2025年3月30日(日)後楽園ホール
レポート:井原芳徳 写真提供:(C)K-1
璃明武、池田幸司に延長判定勝ちしスーパー・バンタム級王座3度目の防衛
第8試合 ダブルメインイベント2 Krushスーパー・バンタム級(55kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○璃明武[りあむ](K-1ジム総本部チームペガサス/王者)
×池田幸司(ReBORN経堂/挑戦者、元Krushバンタム級(53kg)王者、K-1カレッジ2019 -55kg優勝)
4R 判定3-0 (箱崎10-9/西村10-9/梅木10-9)
3R 判定0-0 (箱崎30-30/西村30-30/梅木30-30)
※璃明武が3度目の防衛
璃明武は24歳。23年7月のKrush王座初防衛戦で永坂吏羅に判定勝ち。昨年3月には倉田永輝を1R KOし2度目の王座防衛に成功。7月のK-1 -55kg世界最強決定トーナメント一回戦でアンジェロス・マルティノスに延長KO勝ちし、9月の準決勝では金子晃大に判定2-0で惜敗した。12月のK-1では大久保琉唯のムエタイ的なミドルと崩しに手を焼き判定負けし2連敗中だ。
池田は27歳。23年2月に松谷桐をKOしKrushバンタム級王座の2度目の防衛を果たして以来2年ぶりにKrushのリングに登場する。その後の池田は23年12月と昨年3月にRISEに乗り込み、松下武蔵に判定勝ちしたが花岡竜に判定負け。その後、Krushバンタム級王座を返上し、昨年7月の晃貴戦からスーパー・バンタム級に階級を上げKO勝ち。9月には永坂吏羅とダウンの応酬の末にKO負け。12月のK-1では鬼山桃太朗に判定勝ちしている。
1R、璃明武がプレッシャーをかけ、池田が回る構図で、お互いロー主体で攻める。終盤、璃明武はプレッシャーを強めつつ、近距離から左ハイを当て、さらに右膝蹴り、左ボディ、左ジャブも当て、ヒット数で差をつける。とはいえまだ池田もひるまない。記者採点は璃明武だが、まだイーブンでもおかしくなく、ジャッジ3者はイーブンとする。
2R、璃明武が変わらず前に出るが、池田は左前蹴り、ジャブのフェイントの頻度を上げ、璃明武に攻撃を出させず、自分の右ロー、膝蹴り、左ミドルのヒットを増やす。中盤過ぎにはサウスポーに切り替え、右の前足で掛け蹴りを当てる場面も。璃明武も終盤、右ミドル、ローを当てるが、攻撃数の差は開いたままだ。記者採点は池田だが、差は小さいため、ジャッジ3者ともイーブンとする。
3R、序盤こそ璃明武が前に出て手数を上げていたが、中盤から池田も前に出るようになり、接近戦で左右の膝を返す。終盤、璃明武も接近戦で左フック、ボディを返し、お互い譲らない。だが両者くっつく場面が増え、レフェリーは注意する。残り30秒、変わらず接近戦が続き、お互いパンチを出すが、強打は乏しく終わる。記者採点はイーブン。合計29-29でイーブン。ジャッジは3者とも30-30とし延長へ。
延長R、璃明武は前に出続け、積極的にパンチを振い、中盤過ぎには左ストレートを強打し、池田の頭が揺れる。池田は接近戦で左右の膝を当てるが、璃明武の前進を止めることができない。終盤、池田もパンチ主体に切り替えて、打合いの中で右ストレートを当てるが、璃明武の手数が上回る状態は変わらず、随所で右ストレートを当て、差を示して終える。記者採点は璃明武。ジャッジ3者も璃明武を支持し、璃明武が延長判定勝ちで王座3度目の防衛を果たした。
ベルトを巻きマイクを持った璃明武は「本当はもっと圧倒的に勝ちたかったんですけど、相手の池田選手も元々わかってたんですけど凄い強い選手でした。接戦で厳しい展開になったんですけど、たくさんの方に応援してもらっているので、必ず勝たないとなと思いました。自分は技術にこだわっているんですけど、最後は気持ちで勝ち切ることができました。皆さんのおかげです。いつもありがとうございます。今年もどんどん試合して勝って、K-1チャンピオンに必ずなるので、これからもよろしくお願いします」と話した。
黒川瑛斗、大夢を3R KOしバンタム級王座初防衛
第7試合 ダブルメインイベント1 Krushバンタム級(53kg)タイトルマッチ 3分3R(延長1R)
○黒川瑛斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/王者)
×大夢[だいな](/WIZARDキックボクシングジム/挑戦者、Krushフライ級(51kg)王者)
3R 2’14” KO (左ストレート)
※黒川が初防衛
黒川は21歳。昨年7月、第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント一回戦で林佑哉に1R KO勝ち。10月の決勝では3Rに左ストレートでダウンを奪い白幡裕星に判定勝ちし王者となり、今回が初防衛戦だ。
大夢は22歳。22年の初代Krushフライ級王座決定トーナメントでは決勝で大久保琉唯に延長判定負け。23年5月の第2代王座決定トーナメントでは準決勝で長野翔に判定勝ちしたが、決勝で大鹿統毅に判定負け。昨年1月、王者・悠斗に2R右ストレートでKO勝ちし、3度目の正直でベルトを獲得した。10月の大阪大会では東虎之介に3R TKO勝ち。1月に長野を相手に初防衛戦を予定していたが、長野の皮膚疾患が理由で中止に。大夢が階級アップも考えていたことから、早速黒川とのバンタム級王座戦が組まれた。
前日計量で黒川は53kgジャスト、大夢は52.9kgだったが、1日経ってリング上で並ぶと、黒川のほうが体が分厚く見える。1R、黒川はサウスポー、大夢はオーソドックスで構え、お互いロー主体で、攻撃が少ない状態が続く。終盤になるとお互い攻撃が増え、黒川は前手での右フック、大夢は前に詰めての右ストレートを当てるが、まだ差が乏しい。記者採点はイーブン。
2R、大夢がプレッシャーをかけるが、黒川は距離を取り、随所で右と左のパンチを大夢の顔面に当てる。終盤、大夢が左ジャブ、右三日月蹴りを立て続けに当て、少し流れが傾いたが、下がった黒川がワンツーでの左フックをアゴに当ててダウンを奪う。大夢は巻き返しを狙って左右のパンチを返すが、黒川は逃げ切る。10-8で黒川がポイントを取る。
3R、両者パンチを出しつつ、ハイも当て合う、スリリングな展開に。お互いパンチを当てるが、黒川の左ストレートの重みがあり、少しずつダメージを蓄積させる。終盤、黒川がワンツーで左ストレートをアゴに当てると、大夢は腰から崩れ落ちダウンする。大夢は5カウントで立ち上がるが、真後ろにフラついたため、箱崎レフェリーがストップし、黒川のKO勝ちとなった。
ベルトを巻きマイクを持った黒川は「これでもう僕はバンタム級に日本人は相手がいないと思っていて、K-1バンタム級は僕が引っ張っていく形でいいと思っています。K-1バンタム級、今、王者がいないと思います。今年中にぜひトーナメント開催していただけたらうれしいです。絶対王者がいないK-1っていうのはあっちゃいけないと思うんで、僕がバンタム級王者になってK-1を引っ張っていけるような存在になっていきます」とアピールした。
第6試合 スーパー・ライト級 3分3R(延長1R)
○瑠久[るーく](RAUSU GYM)
×蓮實 光(Re CAST GYM)※パラエストラ栃木から所属変更
1R 2’37” KO (右上段回し蹴り)
※1R瑠久につかんでからの膝蹴りの反則により減点1
第5試合 スーパー・バンタム級(55kg) 3分3R(延長1R)
○大鹿統毅(K-1ジム総本部チームペガサス/元Krushフライ級(51kg)王者)
×健介(Jay’s Box)
4R 判定2-1 (9-10/10-9/10-9)
3R 判定1-1 (30-29/29-30/30-30)
第4試合 ライト級 3分3R(延長1R)
○佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/元Bigbangフェザー級王者)
×松本和樹(K-1ジム川口ブルードラゴン)※T-GYMから所属変更
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
スーパー・フェザー級 3分3R(延長1R)
×原田翔貴[とき](拳心會館)
○上野奏貴[かなた](kickboxing gym SHINYUUKI+/K-1甲子園2023 -60kg優勝)
不戦勝
※原田が計量前に体調不良でドクターストップがかかり欠場。上野は計量クリア。
エキシビションマッチ 2分1R
―上野空大[くうと](kickboxing gym SHINYUUKI+)
―上野奏貴[かなた](kickboxing gym SHINYUUKI+/K-1甲子園2023 -60kg優勝)
勝敗無し
第3試合 スーパー・バンタム級 3分3R(延長1R)
×山浦力也(北斗会館/K-1甲子園2018 -60kg優勝)
○橋本楓汰(POWER OF DREAM)
2R 1’28” KO (右カーフキック)
第2試合 バンタム級 3分3R(延長1R)
○藤田和希(K-1ジム目黒TEAM TIGER)
×白幡太陽(FLYSKY GYM/Tmile Gym)
3R 1’44” KO (右フック)
第1試合 ライト級 3分3R(延長1R)
×山浦迅也(北斗会館)
○下村泰平(K-1ジム総本部チームペガサス)
2R 1’31” KO (右フック)
プレリミナリーファイト第3試合 フライ級 3分3R
○元太郎(IDEAL GYM)
×新井真惺[まさと](team M m/K-1甲子園2023 -55kg優勝)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
プレリミナリーファイト第2試合 スーパー・フェザー級 3分3R
○上田咲也(HIGHSPEED GYM/K-1甲子園2022 -65kg優勝)
×武蔵(デビルジム)
1R 0’26” TKO (レフェリーストップ:左肩の負傷)
プレリミナリーファイト第1試合 56kg契約 3分3R
×許 裕雅(POWER OF DREAM)
○水本悠我(優志塾平安道場)
2R 2’43” KO (右ストレート)