宮田充氏、KNOCK OUTのプロデューサーを退任しKrushに専念へ「KNOCK OUTが運動体として非常に元気なので飛び出して行ける」。プロデューサー復帰の山口元気氏「競技をハミ出すところが勉強になった」
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KNOCK OUTの9月11日の記者会見で、宮田充氏がKNOCK OUTのプロデューサーを9月いっぱいで辞任すると発表した。宮田氏は20年6月末にK-1を離れ、同年10月からKNOCK OUTとREBELS)のプロデューサーに就任し、3年間務めてきた。今年8月には古巣のKrushのプロデューサーに復帰することを発表していた。今後のKNOCK OUTのプロデューサーには、宮田氏の前のプロデューサーだった山口元気氏が復帰する。
宮田氏は「2020年10月1日からKNOCK OUTのプロデューサーの職務を務めさせてもらいました。8月、Krushプロデューサー就任を発表させていただき、その際にKNOCK OUTのプロデューサーを兼任するとアナウンスしていました。デフフェローの山口代表、櫻田貴士オーナーと話をさせていただき、9月の末をもってKNOCK OUTのプロデューサーを退任させていただくことになりました」と表明し、「3年前(K-1を離れ)何も仕事をしていない状況で、山口代表に声をかけていただきました。コロナ禍でお客さんが半分だったり、興行ができなかったり、色々ありました。デフフェローでの3年間、楽しいというかやりやすいというか、気持ちよくイベントの仕事をやらせてもらえて、凄く感謝しています」と述べた。
今後はKrushのプロデューサーに専念する宮田氏だが、引き続きKNOCK OUTとは交流する方針。「6月からKNOCK OUTとKrush・K-1の戦いをやって、ぶつかり合うことで高め合うのが良かったので、今度はK-1側の立場で、変わらずぶつかり合って高め合う関係でいられたらと思っています」「心直君みたいのはやめて欲しいんですけど(苦笑)、KNOCK OUTとK-1の戦いは続いていくので、楽しみにしてください」「KNOCK OUTと同じ12月9日に大阪でK-1をやるんですけど、石川直生(=Krushエヴァンジェリスト)あたりに団長として(KNOCK OUTに)乗り込んでもらおうかな。東と西でって感じになるのかな」と話した。
KNOCK OUTの運営会社のデフフェローの代表であり、ジムのクロスポイントの代表でもある山口氏は「1か月前に宮田さんから話をもらって、どうしようと思いましたけど、宮田さんの根底には自分の作ったKrushへの愛情が深いのはわかっていたので、宮田さんの気持ちを尊重したほうがいいと思いました」「スポンサーさんはかなり怒ったんですけど(苦笑)、僕がなだめるというか。Krushが心のどこかにあるとは思ったので、僕は逆に冷静で」と話し、困惑しつつも辞任に理解を示し、周囲を説得した過程を説明した。その上で「じゃあ、宮田さん、うまくやりましょうよ、今まで通り変わらず、って気持ちで。逆にこれまで以上にK-1さんといいお付き合いができると思います」と話し、宮田氏同様に両プロモーションの交流継続の方針を示した。
自身のKNOCK OUTプロデューサー復帰について山口氏は「(3年前に)宮田さんだから任せた話で、宮田さん以外がやることは考えていなかったです。他の人がやったらどうだとも言われましたけど、ピンと来なかったです。宮田さんがやらないなら、僕がやると覚悟を決めました」と話し、「3年間楽しく学ばせてもらいました。KNOCK OUTをしっかり作ってもらって、これから先もアドバイスを受けたり相談しながら、いい関係でやっていきたいです。宮田さんお疲れ様でした」と、宮田氏に感謝の言葉を述べた。
「これで僕がいなくなってもビクともしないと思いました(宮田氏)」
「3月の代々木大会が成功し、ファイターも揃ってきて、認知度も上がっているタイミング(での辞任)で、思われるところは?」という質問に、宮田氏は「去年から(券売が)上がってきて、代々木でいい爆発があって、6月、8月の後楽園も好調で、こんなときにどうかな?ってのもあったんですけど、こんなときだからいいのかな?ってのもあって。これがヨレヨレだったり閑古鳥泣いてる状況だったらしょうがないなって思うし。ファイター自身の意識も高くなって、いい流れがあったんで。これで僕がいなくなってもビクともしないと思いました。この間も(小笠原)瑛作君がONEで勝ったり、(鈴木)千裕君がMMAで(ベラトール王者のパトリシオ・ピットブルに)勝ったり、宙樹君がRIZINで(梅野源治に)KO勝ちしたり、外に出ていく流れもいいものがあるし、KNOCK OUTが運動体として非常に元気なので、だからこそ飛び出して行ける感じがあります」とコメントした。
プロデューサー復帰の山口元気氏「競技をハミ出すところが勉強になった」
「宮田さんのプロデューサーとしての魅力はどういう所だったか?」という質問に山口氏は「僕みたいに選手出身だと、選手の立場で考えちゃうんですけど、宮田さんは選手出身じゃないからこそ考えられる部分があると思うんですよね。RIZINの榊原(信行)さんもそうだと思うんですけど。僕はジムにいて、全うなキックボクシングっていうか、競技競技って考えちゃうんですよね。そこをハミ出すところが勉強になり、一番の魅力かと思います」と答えた。
これを聞いた宮田氏は「僕だけの発想だと現実的じゃなくなることがあるので、山口さんの言うことが最もだよなって思ってやったマッチメイクやイベントのテーマもありました。二つのイズムがぶつかり合い、上手いこと絡まって、いい流れになったのかなと思いますね。山口さんから学ぶ点はたくさんありました。僕はジムにいなくて、汗かくと言ったら冷や汗ぐらいですから」と発言した。今後は“二つのイズム”が別々のイベントのプロデューサーとしてぶつかり合うことになるが、果たしてどういう流れが生まれ、両イベントを活性化させるか注目だ。