Krush 1.26 後楽園ホール:白幡裕星「今回負けたら本当に終わり」×林佑哉「勝てば次がタイトルマッチでもおかしくない」|高梨knuckle美穂「自分で言うのも何ですけど、ちょっと賢くなった」×MOE「今、元・壬生狼一輝がずっと練習を見てくれている」
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Krush.170(1月26日(日)後楽園ホール)のバンタム級・白幡裕星 vs. 林佑哉、女子ミニマム級・高梨knuckle美穂 vs. MOEの2試合4選手のインタビューがK-1 GROUPから届いた。
第8試合 メインイベント バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
白幡裕星(K-1ジム総本部チームペガサス/元KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級王者)
林 佑哉(K-1ジム大宮チームレオン/元RKS&ジャパンカップキックボクシング・バンタム級王者)
白幡は23戦16勝(1KO)6敗1分の22歳。ムエタイ系のルールで2団体で王者になり、22年からK-1 GROUPに参戦。23年12月には元プロボクシング日本王者の小浦翼に判定勝ち。 昨年7月の第9代Krushバンタム級王座決定トーナメント一回戦は峯大樹の計量失格により不戦勝となり、10月の決勝では黒川瑛斗に3Rに左ストレートでダウンを奪われ判定負けし、王座を逃した。
林は27戦17勝(13KO)6敗4分の24歳。山本優弥や寺戸伸近を輩出した広島の空修会館出身。かつてはDEEP☆KICKやNJKF岡山大会等の西日本の大会で活躍。昨年からK-1 GROUPに参戦。1月に坂本寿希に判定勝ちし、6月に白幡裕星の兄・太陽を90秒左フックでKO。7月のKrushバンタム級王座決定トーナメント準決勝に急きょ出場し、黒川瑛斗にKO負けしたが、10月大会では心直を3R右ストレートでKOしている。
第6試合 女子ミニマム級(48kg) 3分3R(延長1R)
高梨knuckle美穂(K-1ジム五反田チームキングス/元Krush女子アトム級(45k)王者)※Y’ZD GYMから所属変更
MOE(若獅子会館)
高梨は11戦10勝(2KO)1敗の31歳。18年12月のKrush 2戦目でMOEに判定勝ち。19年5月にC-ZUKAにKO勝ちし第2代Krush女子アトム級王者王者に。19年10月、パヤーフォンに延長判定勝ちし初防衛。20年にミニマム級に階級を上げ、MIO、MARIらに勝利したが、22年6月のK-1女子大会でエリヴァン・バルトに判定負けし、デビュー以来の連勝が10でストップした。それから2年半のブランクを経て、ジムも移籍し復帰する。
MOEは12戦6勝6敗の22歳。18年12月のKrush初戦で高梨に判定負けしたが、当時は16歳だった。22年11月のケイト・ウィラサクレック戦まで3連勝していたが、23年4月のKrush女子大会で真美に判定負けし、1年9か月ぶりの試合となる。
白幡裕星
―― まずは前回10月の王座決定トーナメント決勝戦、黒川瑛斗戦を今振り返ると?
白幡 何か、全然動けなかったというか……自分では気づいてなかったのかもしれないんですけど、やっぱり練習でのオーバーワークとかもあったのかな、みたいな感じで、体が全然動かなかったですね。
―― それは、試合になってみたら……という感じだったんですか?
白幡 そうですね。計量が終わってリカバリーして、軽く動いたりもしたんですけど、何かいつもと違う感じで。でも、そういうことを気にしてたらしょうがないので、あんまり気にしないようにはしてたんですけど、試合になったら全然動けなかったなという感じですね。
―― 実際、試合を見ていて「こういう展開になるのか」とは思いました。そこに尽きるという感じ?
白幡 はい、そこに尽きますね。自分の力を全部出せたのかって言われたら、たぶんこれっぽっちも出せずに終わったので、やっぱりコンディション不足だったかなと思います。
―― 試合後から、その試合を踏まえて何か変えたところは?
白幡 練習のやり方もいろいろ自分で調整して、追い込みはするんですけど、自分を追い詰めないように気をつけました。あと、K-1ルールは3Rしかないので、その中で全部出し切れるような練習をやってきました。前回はタイトルマッチに向けてということで、けっこう詰め込みすぎてしまっていたので。振り返ってみると、そのせいで格闘技への視野がどんどん狭まっていて、そこも原因だったのかなと思ったので。その時は「練習すればするほど強くなれる」みたいな感じだったんですけど、ちょっと違ったのかなと。だから今はコンディションはかなりいいと思います。
―― もしかしたら、まだ若くてやれちゃうから、みたいなところだったのでは?
白幡 そうかもしれないですね。自分は、妥協するのがあんまり好きじゃなくて。それでできちゃうからやっちゃう、みたいなところも原因かなとは思いますね。
―― その上で、林佑哉戦はどういうテーマですか?
白幡 考えているテーマは、倒しにいこうかなと思ってます。KOがないとかいろいろ言われたりするし、自分自身も前回の試合は勝ちに徹してしまって、黒川選手も試合後マイクで「出直してくる」みたいなことを言ってたんですけど、そういう試合にしちゃったのは自分でもあるので、もう1回タイトルにたどり着くには、ちょっと変わったところを見せないとと思っているので。そういう意味でも、KO率の高い林選手に、もしそういう勝ち方ができるのであれば、KOじゃなくても熱い試合が見せられたら、また変わってくるのかなと思っています。
―― それは今までの白幡選手からすると、180度に近い転換なのでは?
白幡 そうですね。今まで他団体でも、勝ちに徹してきたからタイトルを獲得してきたかもしれないですけど、KrushやK-1はやっぱり攻めないと勝てないので、その中で頭を使って、どれだけ被弾を少なくしていくかだなという感じですかね。
―― 急に「殴り合い上等」になろうというわけではないってことですよね。
白幡 そうですね。頭を使いながら自分の攻撃を当てはするんですけど、判定勝ちを狙う戦い方にはならないというか。
―― 実際の練習では、どういう風に意識を変えてるんですか?
白幡 今までは、「何で倒すか」とか、「これを効かせてこうしたい」というところまでは考えてなかったんですよ。自分の持ってる武器を出して、倒せれば倒せたい、ぐらいの感じだったんですけど、今は「これを当てるためにこれをする」という意識で練習していますね。コンディションの事を考えて練習の時間だったりをちょっと修正して、そこでも視野が広がったというか、今までできてなかったところも磨けた感じがするので、そういうところを見せたいかなと思ってますね。
―― その修正は、ジムでの練習の中で?
白幡 ジム練習の中でもそうですけど、それ以外の時間でも練習動画を見たりとかして、常に考えてやってきました。自分の練習の動きだったり試合での動きも見て、「もっとこうできるな」とかを感じたので、視野が広がったかなと思うのは、そういうところですね。
―― 先ほど、林選手がKO率が高いという話がありました。警戒するところはそのあたり?
白幡 林選手自体が、サウスポーに慣れてきている感じがするので、全部に警戒しなきゃなと思っています。位置取りだったりも、彼がパンチを当ててくるところにいないように気をつけて。それで消極的な試合にならないように、警戒もしながら、勇気を持って出ようとは思っています。
―― 今は、この先についてはどう考えていますか?
白幡 前回の試合でけっこう気持ちも落ちたんですけど、でも自分もずーっと勝ち続けてきた選手というわけではなくて、タイトルを獲った時も以前負けた相手にリベンジしてという形だったので、今回も今年中に黒川選手にリベンジしてKrushのベルトを獲得したいと思っています。バンタム級もそんなに人数が多いわけではないと思うので、勝ち方次第ではすぐ行けるんじゃないかなと思っているので。もう1回やれば勝てるという自信もありますし。
―― 今まではおそらく、「勝ち続けていればいけるだろう」という気持ちだったかと思うんですが、そこに「勝ち方が伴ってないと」という気持ちに変わってきている感じですか。
白幡 そうですね。勝ち方がやっぱり一番評価されると思っているので、ただ勝つだけじゃダメだなというのは、黒川戦で改めて感じたんですよ。「こんな試合を誰が見たいんだ」っていうか、プロとしてやる試合では正直なかったなと、自分でも思っていて。だから今回は、もう本当に3分3Rという短い時間の中で、お客さんが「来てよかった」「見てよかったな」って思ってもらえるような選手になりたいなと思ってますね。
―― では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
白幡 今回負けたら本当に終わりだと思っていて、でも口で言うのはすごく簡単だと思うので、本当に試合に向けて1日1日を大切にして、覚悟を持って倒しにいきたいなと思っています。
―― 分かりました。ありがとうございました!
林佑哉
―― 昨年、2024年はKrush1月大会でK-1 GROUPに初参戦して、4戦3勝(2KO)1敗という結果でした。ご自分としては、昨年はどういう年でしたか?
林 簡単に言うと、一気に上がっていって、一気に落ちてという年ですかね。いろんな経験はできました。
―― 「落ちた」というのはのはやはり7月の黒川瑛斗戦での敗北ですよね。ただその後、心直戦では復活KO勝利していますが。
林 そこはすごくよかったんですけど……2025年につながる試合になったかなとは思います。
―― 一昨年からK-1 GYM大宮の所属になって練習環境も変わって、そういう意味では試合結果以外の部分でも、かなり手応えはあったんじゃないですか?
林 そうですね、練習環境だけでなく、生活とか全ての環境が大きく変わっているので。だから、すごくいい方向に向いていると思います。試合の戦略は姜宗憲代表が立ててくれて、フィジカルは井上寛基トレーナー、ボクシングは飯田幸司トレーナーがいるので、これ以上ない環境でやらせてもらえてるなと思います。
―― それぞれ専門のトレーナーがいるというのは大きいですよね。
林 そう思います。アメリカのATT(アメリカン・トップチーム)なども一つのジムにまとまってるじゃないですか。世界を目指すにはそういう環境が必要だと思うんですよね。そういう面でもすごくいい環境だと思います。
―― その環境の中で、今年はどうしたいと思っていますか?
林 今年はもう必ずKrushのベルトを獲りたいです。あとはしっかり結果を出して、もうちょっと知名度を上げていきたいですね。
―― というところで、今年1戦目が白幡裕星選手です。昨年の王座決定トーナメントでは決勝まで行った選手ですが。
林 白幡選手にしっかりKOで勝ってタイトルに挑戦して、黒川選手にリベンジさせてもらえたらと思っています。白幡選手に勝てば、その次がタイトルマッチでもおかしくないと思うので。
―― その白幡選手ですが、ファイターとしてはどういう印象ですか?
林 他団体の時から強いなって思っていた選手で、テクニシャンですよね。蹴り中心で蹴りの種類が多いし、タイミングとかの面が上手だと思います。
―― 逆に倒す力、フィニッシュ力みたいなところでは、林選手が上回っているのかなと思うんですが、そこに関しての自信は?
林 そうですね。そこはしっかり数値として、KOの数で出ているので。しっかりと倒せる武器があるのは僕の方だと思っています。この期間で、どの局面もしっかり想定しながら練習してきたので、パンチは当てられると思います。
―― 先ほどジムの環境の話が出ましたが、トレーナー陣に加えて稲垣兄弟をはじめとして、ジムメイトとの練習もかなり充実しているのでは?
林 はい。今は松本和樹選手も移籍してきていて、今回はサウスポーということで松本さんにもずっと付き合ってもらって、シミュレーション練習みたいな感じでやっていました。(稲垣)柊君は、すごく先に進んでいるし、ジムの仲間ではあるんですけど、「次は誰だ」みたいな感じで、競争意識がありますね。そういう面でもいい環境だと思います。
―― その中で改めて、白幡戦ではどういう試合を見せたいですか?
林 昨年の心直戦は、勝てたは勝てたんですけど、そこで見えた穴もあったので、改善できたところも見せたいですし、ディフェンスもオフェンスも、誰が見てもこの選手は違うなと思ってもらえるような試合をしたいと思います。
―― では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
林 この試合、全ての局面で成長した姿を見せて、しっかりKOで倒して、必ずタイトルにつなげたいと思います。
―― 分かりました。ありがとうございました!
高梨knuckle美穂
―― 2年半ぶりの試合になりますが、前回、エリヴァン・バルト戦(2022年6月)でプロ初黒星を喫して、次の試合までしばらく間を置こうと思ったんですか?
高梨 いえ、そういうわけではなくて。バルト戦では何もすることができなかったんですよね。自分では、技術を除けば勝ってると思ってたんです。でも全く私の攻撃が当たらなかったので、ちょっと頭が真っ白になってしまって。その負けの原因を理解して改善して、自分の攻撃を当てられるようになるまでは出られないなと思いました。そのまま出てしまうと、どっかで絶対つまずいて同じ結果になって、自信がどんどんなくなっていくと思ったんです。そこから2年半かかってしまいましたね。
―― なるほど。負けの原因を探って改善することと、K-1ジム五反田チームキングスへの移籍というのは、つながっているんですか。
高梨 そうですね。前のジムでもすごくお世話になって、すごく感謝してるところはあったんですけど、このままだと自分が成長できないなと感じたので、縁があって五反田の秋元モッサ・トレーナーといろいろお話しさせていただいて、それで移籍する決意をしました。
―― 五反田ジムというよりは、秋元トレーナーのもとでという気持ちが強かった?
高梨 はい。どこのジムにしようかというのをすごく迷っていて、他のジムを想像しても自分がうまくいくビジョンが全然見えなかったんですね。そこでお話する機会があって、格闘技をすごく知っていたので「なるほど!」となって、自分ももっと知りたいと思って移籍を決めました。本当にパワーが溢れていて、すごいなと思っています。
―― では環境はもちろん、練習内容などから得られるものも、かなり変わったのでは?
高梨 本当に毎日気づきがあって、「自分ってこんなだったんだ」と思いましたね。だから本当に、デビュー戦に戻ったような感じなんですよ。
―― 本当に生まれ変わったような感じなんですね。
高梨 そうですね、ちょっと賢くなった感じです(笑)。自分で言うのも何ですけど、そんな感じがします。
―― この期間、一番重点を置いて取り組んだのはどういうところですか?
高梨 やっぱり自分自身と向き合うことですね。そこで壁が出てくるので、その壁をどんどん突破していった感じです。
―― その上で、もう試合ができると思ったから試合を受けたという感じですか?
高梨 はい。そう思ったんですけど、また壁が出てきての繰り返しで、今はやっといい感じになりました。
―― もうリングに立って、勝つ自身が今はできていると。
高梨 できてます。リングに立っても動じない自分が想像できます。
―― ただ、以前も勝利を重ねていたわけだし、自信はあったのでは?
高梨 自信はあったんですけど、自分じゃない動きを取り入れてしまっていたというか……いろんな人のアドバイスを聞いて、ちょっと分からなくなってしまった部分もあったり、自分のだらしなさがちょっと出てしまって、それでどんどん自信がなくなっていく方向になってしまってました。でも今は練習を通して、自分を知った感じです。
―― そう聞くと、このタイミングでデビュー2戦目に当たったMOE選手との対戦が決まるというのは、またすごい話ですね。
高梨 私もちょっと運命かなと思いました(笑)。私も2戦目からちょっとおかしくなり始めてたので、ちょうどいいタイミングかなと思います。
―― ただ6年前なので、その時とはお互い別人という感じですよね?
高梨 今自分が変わって、あの頃を振り返ると、「あのままじゃ厳しかったな」と思いますね。ただMOE選手については、6年前とあんまり変わらないというか……ほとんど見てないので。記者会見でもそう言ったんですけど、会見の後も確認ぐらいで、最近の試合を2回ぐらいしか見てないんですよね。
―― そうなんですね。
高梨 まあ、当時は16歳とかで、会見でも制服を着てたんですけど、6年も経ったんだから大人になったんだろうなという感じですかね(笑)。
―― では、相手どうこうよりも、自分のことだけを考えている?
高梨 はい、自分から外れたら絶対ダメだと思ってるので。自分が今までやってきた格闘技への思いを見せられたらなと思います。
―― 動きとか技の面ではどうですか?
高梨 全部ですね。もう全部やってきたので。特にここを見てほしいとかっていうのはないんですけど、とりあえずリングに上がった姿の私を見てほしいです。それがたぶん、全部につながってると思うので。
―― 今回勝って、その先にどうするかというのは考えていますか?
高梨 はい、考えてます。ただ今回KOで勝って、リング上でマイクで言おうかなと思っているので、ここではナイショで(笑)。
―― 分かりました(笑)。では最後に、改めて今回の試合への“決意”を教えていただけますか?
高梨 2年半かけてやってきた姿を見てください、というだけですね。
―― 分かりました。ありがとうございました!
MOE
―― 2023年4月以来、1年9ヵ月ぶりのリングです。これだけ間が開いたのはどういう事情だったんですか?
MOE 鍼灸師の国家試験とかがあったのと、練習する環境かがちょっと変わって、格闘技を辞めるか悩んでたりもしていて。
―― ケガとかではなかったんですね。
MOE はい、ケガは全くないです。兄(元Krushスーパー・フェザー級王者・髙橋直輝)の仕事の兼ね合いとかで自分の練習時間も減ったりとかいろいろあって。最後の試合だった真美戦も、兄の試合と時期がかぶっていて練習する相手がいなさすぎて、中1の子にミットを持ってもらったりして仕上げたんですよ。
―― そうだったんですか! 今は国家試験もパスして、練習環境も改善されたんですか?
MOE そうですね。兄が自分で整骨院をやり始めたのと、あとは今、元・壬生狼一輝がずっと練習を見てくれているので、だいぶいい練習ができてるなと思います。
―― なるほど。環境が整って、本格的に練習できるようになったのはいつ頃からだったんですか?
MOE もう本当に格闘技をやめようと思ってたタイミングだったので、頑張って練習しようとかも正直思ってなくて、試合の話が来たから練習メッチャ力入れて頑張ろうと思ったみたいな感じではあるんですよ。
―― では、この2ヵ月とかそんな話ということですか。その状態で……
MOE 何で受けたのかって感じですよね(笑)。まあ格闘技は好きなので、それまでも練習はある程度はやってたんですけど、そんなタイミングで一輝君が大阪に来て、練習を見てくれるようになったりしたところに、ちょうどよく試合のオファーが来て、受けようかなと思ったっていう感じですね。
―― けっこういろんな条件が重なったわけですね。ただ復帰戦にしては、元チャンピオンという強豪じゃないですか。
MOE 高梨選手とは6年前に一度試合してて(2018年12月。高梨の判定勝ち)、16歳の時だったので、今はどれぐらいできるかなっていうのもあるし、高梨選手も2年半ぶりぐらいの試合ということなので、メッチャちょうどいいやん、みたいな感じで(笑)。
―― 再戦と言っても6年前だと、お互い別人みたいな感じなのでは?
MOE そうですね。それにこんなこと言ったら本当によくないんですけど、その試合は全然練習しないで出てたんですよ。なので、人生の中で一番後悔ある試合はどれかって言われたら、その試合が出てくるぐらいで、もっと頑張っとけばよかったなって思ってたような試合だったので。
―― タイミングもよく、さらにそんな後悔のある相手との対戦が巡ってくるとは、すごい偶然ですね。
MOE そうなんですよ。逆に高梨選手は何で受けてくれたんやろって思うぐらいのレベルだったんですけど。だって前回はダウン取られて負けてるので、受けてくれたことにビックリしました。
―― ではそんな試合で、どういう試合にしたいですか?
MOE 自分の試合を見せたいですね。何か、自分の試合をしないといけないなという思いがすごくあって。兄はけっこう戦い方が特殊って言われてると思うんですけど、兄は兄だけの、自分だけの試合をできるから強いなって思うんですよね。
―― 確かに髙橋直輝選手は、独特なスタイルに定評がありますね。
MOE 試合は結局相手がおるから成り立つことやけど、やっぱり最終的には自分との勝負みたいなところもあると思うので、自分がやってきたことをしっかり自分のペースで出して、全力で頑張るところが見てる人に伝わるような試合がしたいなと思ってます。
―― 相手の高梨選手に関しては、どういうイメージですか?
MOE ずっと前に出る強さと、パンチ一発一発の重みとか、倒す力をしっかり持ってる選手だと思ってます。ただ、今まではパワーと地力だけという感じもあったんですけど、2年も空いたので変わってると思うし、ジムも移籍しているので、次はどんな風になってるのかなというのは、ちょっと楽しみみたいなところもあります。
―― 今回、対戦するにあたっては、以前の高梨選手の試合をベースにして想定している感じなんですか?
MOE 以前の試合と、あとは高梨選手が今いるジムの傾向というか、あそこはこういう戦い方の選手が多いなということとかを考えつつ、対策をしてます。
―― その中でやっぱり一番警戒するのは、あのパンチですか?
MOE そうですね。やっぱりそこが一番の強みだと思うので、ジムが変わってもそこを消してくるようなことはないかなと思ってるので、パンチ一発一発の重さ、強さに警戒してます。
―― 最終的にはどう勝ちたいと思っていますか?
MOE 3R戦うのもしんどいし、絶対倒したいなと思ってます。相手もパンチが強いですけど、パンチで倒したいです。
―― そうですか! それだけの練習を積んできた自信がある?
MOE パンチで倒したいって言ってるけど、別にパンチ力に自信があるとかそういうわけでもなくて。こんなこと言ったら全部の答えみたいになってしまうけど、しっかり腹とかを効かせたところを、しっかり打ちにいきたいなと思ってます。
―― 久々の復帰となりますが、ここで勝ってからはどうしていきたいと思ってますか?
MOE その後のことは、今は考える余裕はないですね。相手が強敵ということもあるので、とりあえず全力で高梨選手に勝ちにいくことしか、今は考えてないです。
―― 久しぶりにリングに上がることについて、緊張だったり不安だったり、あるいは楽しみだったり、気持ちの上ではどうですか?
MOE 普段からあんまり緊張しないタイプで、試合直前でやっと緊張してくるんですよ。だから今はそんなに緊張とかはないけど、試合が決まった時とかは正直メッチャ不安で、「どうしよう」「受けなければよかったかな」と思うぐらいメッチャ不安だったんです。でも、年末年始もそうだし、試合が決まったって言ったらずっと昼間も練習を見てくれる他のチームの先生とか、ジムでいつも支えてくれる兄とか一輝君とかのおかげで、もう今は全然不安はないですね。自信しかないです。久しぶりのリングが楽しみです。「頑張るから見たって!」って感じです。
―― では最後に、改めてこの試合への“決意”をいただけますか?
MOE 7歳からやってきた15年間の格闘技人生を全てぶつける気で、全力で戦うので、応援お願いします。
―― 分かりました。ありがとうございました!
対戦カード
第8試合 メインイベント バンタム級(53kg) 3分3R(延長1R)
白幡裕星(K-1ジム総本部チームペガサス/元KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーフライ級王者)
林 佑哉(K-1ジム大宮チームレオン/元RKS&ジャパンカップキックボクシング・バンタム級王者)
第7試合 セミファイナル ウェルター級(67.5kg) 3分3R(延長1R)
山際和希(谷山ジム/元Krush&Bigbangウェルター級王者)
“DARUMA”健太(K-1ジム蒲田チームアスラ)※田上“DARUMA”健太 改め
~Krushライト級GP 組み合わせ抽選会~
~休憩~
第6試合 女子ミニマム級(48kg) 3分3R(延長1R)
高梨knuckle美穂(K-1ジム五反田チームキングス/元Krush女子アトム級(45k)王者)※Y’ZD GYMから所属変更
MOE(若獅子会館)
第5試合 スーパー・ライト級(65kg) 3分3R(延長1R)
松岡翔大(KING CONNECTION)※ISHITSUNA MMAから所属変更
“KONG”光生(K-1ジム蒲田チームアスラ)※河北“KONG”光生 改め
第4試合 フライ級(51kg) 3分3R(延長1R)
吉川仁清(WIZARDキックボクシングジム)
菊地海斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
第3試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
水津空良(team NOVA)
渡邉 陸(POWER OF DREAM)
第2試合 女子-53kg契約 3分3R(延長1R)
麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)
瑠華(team未来/大和KICK QUEEN -52.5kg王者)
第1試合 女子フライ級(52kg) 3分3R(延長1R)
Yuka☆(SHINE沖縄/元ミネルヴァ・ライトフライ級王者)
木村萌那[もな](K-1ジム目黒TEAM TIGER/全日本アマボクシング選手権2020女子バンタム級準優勝)
プレリミナリーファイト第2試合 フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
小野寺隼[はやと](K-1ジム大宮チームレオン)
森川 絆(POWER OF DREAM)
プレリミナリーファイト第1試合 女子アトム級(45kg) 2分3R
加藤りこ(K-1ジム五反田チームキングス)
坂上りま(岡澤道場サイクロンジム大船)
概要
大会名 Krush.170
日時 2025年1月26日(日) 開場・17:00 プレリミナリーファイト開始・17:15 開始・18:00
会場 後楽園ホール
中継 ABEMA(生放送)
チケット料金 SRS席 20,000円 RS席 15,000円 S席 10,000円 A席 7,000円 ※当日券500円アップ ※小学生からチケットが必要
チケット販売 K-1.CLUB イープラス ローソンチケット グッドルーザー 出場選手・所属ジム
お問い合わせ グッドルーザー 03-6450-5470 https://www.k-1.co.jp/krush/