ONE 4.6 ルンピニー:内藤大樹、目指すはデッドゥアンレックへのKOリベンジ「インパクトを1つでも残せればスーパーレックに挑戦できる可能性がある」「日本人=ボーナスファイトみたいに思われてる」
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ONE Fight Night 21(4月6日(土)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム)に出場する内藤大樹がバンコク入りし、4月3日、オンラインでの取材に応じた。今大会には日本から手塚裕之も加えた2選手が出場する。出場予定だった三浦彩佳は、ジヒン・ラズワンの負傷欠場により試合中止となっている。大会の模様はU-NEXTで午前10時より生中継される。手塚は第3試合、内藤は第4試合の予定だ。(写真 (C)ONE Championship)
キックボクシング フライ級(61.2kg) 3分3R
デッドゥアンレック・ティーデ99(タイ/ONEムエタイ・フライ級3位)
内藤大樹(BELLWOOD FIGHT TEAM/ONEキック・フライ級3位、元シュートボクシング日本スーパーバンタム級(55kg)王者)
内藤は28歳。RISE等で村越優汰、原口健飛に勝利し、那須川天心には2度KO負け。19年からONEに参戦し11戦7勝4敗(Road To ONEの1試合除く)。21年には元ONEキックフライ級王者のペッダムに判定勝ち。22年はムエタイ・フライ級GPに参戦したが、一回戦でスーパーレックに判定負けした。9月の再起戦ではアミール・ナセリに判定勝ち。昨年はONE Friday Fightsで2戦し、7月にデッドゥアンレックに判定負けし(下動画)、10月にゴントラニーに判定負けしている。ムエタイルールの試合が続いていたが、3月15日のONE Friday Fightsでは2年半ぶりにONEキックルール(肘無し、つかんでの攻撃制限あり、ボクシンググローブ着用)で試合をし、シャーゾット・カブトフから左ハイでダウンを奪い判定勝ちしている。今回はデッドゥアンレックとキックルールで再戦する。
デッドゥアンレックは21歳。昨年から始まった2月と4月にONE Friday Fightsにレギュラー参戦し、初戦はテミルラン・ベクムルザエフに、2戦目はシャフリエル・ジョラエフにいずれも判定勝ちし、3戦目で内藤に勝利。9月にコンスックに判定勝ちしたが、12月にナックロップに3R右ボディをもらいTKO負けしている。今回キックルールには初挑戦だ。
―― 4月6日のONEファイトナイトのオファーは前回の3月15日のフライデーファイツの試合の前に入っていたそうですね。
内藤 間隔が短くて大変ですけど、去年試合が無かったのに比べたら、こうやってオファーがあるってことはファイターとしてはありがたいことですし、しんどい間隔ぐらいの方が結構いい動きできるんじゃないかなってので、そのまま即答しました。
―― 実際のところ、3月15日の試合のダメージとか体重調整はどんな感じですか?
内藤 自分は蹴るんで、結構足痛めたりとかするんですけど、今回割と相手がカットしなかったっていうのもあって、ちょっと痛めましたけど、次の試合には問題ない感じです。体重は長い期間かけて落としているんで。15日の試合が終わって体重自体は一回戻りましたけど、脂肪をちゃんと落としてるんで、割とスムーズに落ちました。
―― 4月6日の試合の話が来たのはいつ頃ですか?
内藤 3月15日の試合の2週間前ぐらいですよね。
―― 3月15日の試合の時点で連戦の心構えができていた?
内藤 連戦はあると思ってますけど、相手は決まってなかったです。決まったのは試合の次の日ですね。
―― デッドゥアンレックとの再戦の話が来た時はどういう気持ちになりましたか?
内藤 わりと期間が短い中でリベンジマッチやるんだな、ってのはありましたけど、相手を聞いて断るという選択肢はまずないし、リベンジしちゃおうという気持ちですね。
―― 昨年7月のデッドゥアンレックとの試合は、内藤選手をローキックを結構効かせていて、内藤選手が勝ったのかなと思いました。正直なところ判定でアレ?って思いつつ、まあいろいろ基準はあるのかなとも半分思った試合でした。あの試合の判定に関して改めていかがですか?
内藤 まあ、ダメージとか自分が取ってるのかなって自分でも思いましたけど、冷静に考えたら、タイでタイの選手と試合して、ミドルが効かなかったからとか関係なしに、蹴られちゃダメだなっていうのを改めて再確認させられたというか。なんで、まあ納得はしましたね。蹴らせた自分が悪いじゃないですけど。
―― その次の10月のコントラニー戦も判定負けして、対タイ人で大変な試合が続いた気がしますけど、タイ人対策で成長できている手応えはありますか?
内藤 自分の中でミドルが効かされたことがないんで、結構頑丈な方だと思ってて、蹴られても効かなければ別にできちゃっていいでしょ?みたいなことがあったんですけど、まあでもやっぱり良くないなってことで。その後にタイのスーパーボンのジムに行かせてもらって、そこでトレーナーと、一からじゃないですけど、ムエタイをちょっと学び直したというか。今、それがいい感じでハマってきてると思うんで、去年の7月・10月の自分と今の自分は全く違うと思うんで楽しみです。もちろんデッドゥアンレックは前回の試合のイメージがあると思うんで、めちゃめちゃ蹴ってくると思うんですけど、なんかそこは逆に楽しみかなと思います。
―― スーパーボンのそのジムにはいつ頃、どれくらいの長さで行きましたか?
内藤 10月の試合が終わって、11月の後半から3週間ぐらい行きました。年が明けて、1月からまた3週間ぐらい行ってました。
―― いろんな選手と練習したり、いろいろ学ぶことは他にもあったんですか?
内藤 スーパーボンジムを選択したのが、スーパーボンがいるからじゃなくて。ゲオサムリッドジムにいるトレーナーさんと1年ちょっと前ぐらい、そこのジムでやって、そのトレーナーさんが結構良くて、そしたらそのトレーナーさんがスーパーボンジムに行ったので、そこに行こうみたいな感じでした。結果、そのトレーナーとの練習ももちろんいいですし、スーパーボン、ノンオー、ペッタノンとか、ONEのチャンピオンたちと実際に手合わせして、自分自身感じるものもあったりとか、やっぱりその辺はすごいプラスになったかな。
―― トレーナーさんのお名前は?
内藤 ジェンって言います。武尊選手も昔から交流があるみたいで、色んな日本人選手と結構交流のあるトレーナーなんですけど。
―― 日本人選手が陥りがちな悪い部分をうまいこと矯正してくれる?
内藤 そうですね。考えを押し付けるんじゃなくて、自分の長所を伸ばしつつ、何が向いているとか、いろいろ見てくれてるんで。前回の試合にセコンドに入ってもらったんですけど、今回も入ってもらいます。
―― 日本に戻って鈴木博昭さんとかとの練習でも、タイで得たものを消化して調整していった感じでしょうか?
内藤 鈴木さんがONEに出る前ぐらいに、ジェンさんに教わってた時期があったんで、自分が学んだものを日本に持ち帰って話したら、すぐ「こういうことだね」みたいな感じで鈴木さんが対応してくれて、やりやすかったです。タイで学んできたものを日本でまた修正していく、いい流れがあります。
―― 前回はムエタイルールでデッドゥアンレックと戦って、今回キックルールに変わってきますけど、その影響は?
内藤 肘がないのはやっぱりデカいと思いますけど、前回の試合もデッドゥアンレックが肘をやってきたかっていうとそうでもないと思うんで、どっちかというとミドルキックいっぱいで。今回も戦い方自体はあんまりデッドゥアンレックは変わらないのかなと思っています。なので自分がいかにミドルキックを攻略するかの勝負になってくるかなと思います。
―― あとグローブも違います。
内藤 ブロッキングとかがやりやすくなるんで、正直、やりやすいのはやりやすいです。
―― 自分はキックルールの方が向いていると思いますか?
内藤 そうですね。ONEに出るまで肘有りはやったことも練習したこともなかったし、実際に肘有りのトップ選手たちと試合して、大変なことだなっていうのは肌で感じました。自分の目標がONEで世界チャンピオンになることで、どっちのルールの方が先にその目標を達成しやすいのかなって考えると、キックルールの方がいいですし、武尊選手が来て盛り上がってるのもありますし、今はキックに専念したい気持ちはあります。ただ結局、ONE(の立ち技)でムエタイルールを避けるっていうのは本当に逃げだと思うんで、しっかり自分の目標を叶えた後に、またムエタイの方にチャレンジしたいなって気持ちはあります。でももちろん今でもムエタイルールのオファーがあれば受けるつもりではあります。
―― そんな中、スーパーレックが9月のコロラド大会でジョナサン・ハガティのムエタイ・バンタム級王座に挑戦し、キックルールとの2冠を目指すって形になってますけど、どう思いますか?
内藤 確かにスーパーレックが今すごいノッてると思うんで、それは全然そうなるよな、というか、はい。でもハガティが勝つんじゃないかなと思うんですよね。
―― 内藤選手は過去にスーパーレックと戦っていますけども、今のスーパーレックを見てどうですか?射程圏内に入っていますか?
内藤 まあルールによりますよね。もちろん強いんですけど、キックルールだったら今は勝てる自信はあります。
―― そろそろタイトルに挑戦という話も欲しい?
内藤 まだ自分次第のところもあるんで。しっかり結果と内容で、もうそろそろ内藤が挑戦していいんじゃないかなという風に、やっぱり周りを納得させないといけないなと思ってます。
―― 最近、フライデーファイツの方で日本人選手が凄くいっぱい出ている状況を見てどう思いますか?
内藤 日本人選手がたくさん出れるのはいいことだと思うんですけど、ただやっぱり結果に出ちゃってるじゃないですか。日本人イコール正直、ボーナスファイトみたいに思われてるんじゃないかなみたいなところがあって。全員が全員そうとも思わないですけど。フライデーファイツは“チャンピオンシップ”じゃないって自分の中であるんで。もちろんタイ人のレベルはめちゃめちゃ高いですけど(新参の日本人とは)一緒にされたくないなって思います。早くファイトナイトシリーズだったり、ナンバーシリーズに戻らないといけないなっていうふうに、逆に震え立たすことができたかなと思っています。
―― 武尊選手が内藤選手の1個上のランキング2位にいますけど、どうしても意識せざるを得ない感じですか?
内藤 そうですね。でも武蔵選手のことはもちろんリスペクトしますし、それこそベルトをかけたチャンピオンシップでいつか会えればいいかな、と思ってます。
―― 誰と戦ってどんな勝ち方をすればチャンピオンシップに向けてアピールできると思いますか?
内藤 デッドゥアンレック戦で圧倒的なKOをすればもしかしたら次行くのかなって思いますし、相手が誰とかではなく、自分のインパクト次第かなって思います。正直言って、フライ級のキックで次誰がスーパーレックに挑戦するってなった時に、やっぱりロッタンなのか、武尊選手がもう一回行くのかとか(マッチメイクの)レパートリー自体はそんなに無くなってきてると思うので、新しい挑戦者っていう意味では、どっかインパクトを1つでも残せればダイレクトに行ける可能性があるのかなって思っているので、それを土曜日にしたいなと思っています。
―― ルンピニースタジアムでの声援は自分にブーストがかかったりしますか?
内藤 でもやっぱり前回の選手がタイ人じゃなかったんで、やっぱり違うんだなみたいな。タイ人が相手だとめちゃめちゃ違いが本当に分かりすぎちゃって。かすっただけなのにタイ人が相手の時はめちゃめちゃ湧くみたいな。今回もそれはあると思うんですけど、自分もタイで練習をするようになって、ジムで会ったいろんな国の仲間たちがルンピニーに行って見に来てくれたりとか、こっちに住んでる日本人の方たちが来てくれたりとかっていうのも増えてきてて、心強さはあります。今回も絶対応援が相手の方が多いって分かりきっていることなんで、そういうのを無視して、空気を読まずに行きたいなと思います。
―― 前回は判定でハテナな気持ちもあったので、今回はフィニッシュしたいですか?
内藤 本当にその通りで、微妙な試合をしたら、またそう(判定負けに)なっても何も言えないぞって思っているんで、だからこそ今回は特にKOしないとなって思っています。
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