巌流島 9.17 舞浜アンフィシアター:プロレスラー奥田啓介、転落有効ルール駆使し16人トーナメント優勝
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巌流島 全日本武術選手権 in MAIHAMA
2018年9月17日(月/祝)千葉・舞浜アンフィシアター
レポート&写真:井原芳徳 中継:BSフジ 9月29日(土)23:00~
巌流島ルール概要(一般的なMMAルールとの違い)
・袖なしの道着・帯を着用。
・グラウンドは15秒以内。関節技・絞め技は立った状態のみ可能。(特別ルールで異なる場合もあり)
・直径8メートルの土俵型の試合場から相手を1Rに3回落とせば「合わせ一本」となる。一緒に落ちた場合は転落と認められないが、攻撃性が伴えば「有効」と認めらる場合もあり、2度の有効で転落1回と同等となる。
・時間切れの場合は試合内容全体で判定し、ラウンドごとに採点はつけない。
◆全日本武術選手権 トーナメント特別ルール
・体重無差別(巌流島実行委員会によると「78kg以下の選手で選定」したとのこと)
・試合時間5分1R(決勝のみ3分1Rの延長あり)
・各選手のバックボーンとなっている競技の試合着やバックグラウンドを示す服を着用する。ヘッドギアの類はつけない。
全日本武術選手権
谷川貞治氏がプロデュースする「巌流島」では16年10月に「全アジア武術選手権大会」と題した8人トーナメントを開催し、菊野克紀が決勝で小見川道大を下して優勝。今回その両選手は出場しないが、アジア大会にも出たムエタイのクンタップ・チャロンチャイがエントリー。昨年9月大会に出場した中島大志、原翔大、今年1月大会に出場した岩崎徳正、蓮見隆太、アキラ・シット・レック、左禅丸もトーナメントに出場し、トライアウトや手合わせ稽古会に参加した選手、推薦選手が多数参加する。
修斗・DREAM・RIZINに出場している西浦ウィッキー聡生、パンクラスを主戦場とする草・MAX、空道の2014年・2016年全日本体力別-260クラス準優勝者・渡部秀一、須藤元気監督の拓殖大レスリング部時代に世界選手権8位入賞の実績もあるプロレスラーの奥田啓介も参戦し、バラエティに富んだ顔ぶれとなったが、この中で生き残ったのは、転落が有効なルールの中でタックルを駆使した奥田だった。奥田は2日前のシュートボクシング後楽園ホール大会で坂本優起のフロントチョークでタップアウト負けしたが、この試合でもタックルを駆使していた。入場時にはふてぶてしい表情で半円形の場内を見回し、試合が始まればドロップキックも見せ、キャラクター面でも初見の観客に印象を残す。
※()内は主催者が発表した各選手の格闘技経験やバックグラウンドです。
一回戦(1)
○原 翔太(実戦空手)
×中澤達也(喧嘩師)
4’54” 一本 (グラウンドパンチ)
一回戦(2)
×魔破DATE(インド王族武術)
○蓮見隆太(CACC)
判定1-2
一回戦(3)
○渡部秀一(空道)
×鈴木 渓(柔道)
1’11” 一本 (グラウンドパンチ)
一回戦(4)
○奥田啓介(プロレス)
×左 禅丸(日本拳法)
1’06” 合わせ一本 (転落3回)
一回戦(5)
○西浦ウィッキー聡生(修斗)
×皆川貴俊(サンボ)
判定3-0
※西浦が転落2回成功
一回戦(6)
×岩崎徳正(数見空手)
○中島大志(相撲)
判定0-3
※中島が転落有効4(転落2回相当)あり
一回戦(7)
×草・MAX(パンクラシスト)
○KENGO(現代空手道研究会)
2’25” 合わせ一本 (転落3回)
一回戦(8)
○クンタップ・チャロンチャイ(タイ/ムエタイ)
×アキラ・シット・レック(システマ)
判定3-0
※クンタップが転落2回成功
二回戦(1)
○原 翔太(実戦空手)
×蓮見隆太(CACC)
4’06” KO (顔面への膝蹴り)
二回戦(2)
×渡部秀一(空道)
○奥田啓介(プロレス)
1’16” 合わせ一本 (転落3回)
二回戦(3)
○西浦ウィッキー聡生(修斗)
×中島大志(相撲)
4’06” 一本 (負傷)
二回戦(4)
×KENGO(現代空手道研究会)
○クンタップ・チャロンチャイ(タイ/ムエタイ)
0’48” KO (左フック)
準決勝(1)
×原 翔太(実戦空手)
○奥田啓介(プロレス)
2’19” 合わせ一本 (転落3回)
原は空手仕込みの打撃を駆使し準決勝へ、1度投げ技で奥田を転落させたが、奥田がタックルで転落を3度繰り返し、合わせ一本勝ちした。一緒に落ちないよう、試合場のギリギリのところで踏みとどまる技術の高さも活きている。
準決勝(2)
○西浦ウィッキー聡生(修斗)
×クンタップ・チャロンチャイ(タイ/ムエタイ)
3’58” 合わせ一本 (転落3回)
両者ともルールで有効な転落でもポイントを取りつつ、ベースとする打撃技を駆使し、順当に準決勝まで残る。サウスポーの西浦に対し、クンタップは右ミドルを多用するが、西浦が蹴り足をつかみながらの転落を繰り返し成功させて勝利した。
決勝
○奥田啓介(プロレス)
×西浦ウィッキー聡生(修斗)
2’06” 合わせ一本 (転落3回)
体格で勝る奥田が開始すぐからタックルを仕掛けて2度の転落に成功するが、3度目を狙った際、西浦は踏みとどまって切り返し、逆に奥田を押し出すことに成功する。次は奥田が西浦を場外に落とすが、一緒に落ちたため有効に留まる。西浦は右フックを当てた後、組んできた奥田を潰して鉄槌を連打し、打撃とMMAの技術での優位性を発揮。そこからまたも奥田を押し出し、2-2に持ち込み、両者共あと1回の転落で終了という状況になる。
- 西浦ウィッキー聡生
だが最後も奥田のテイクダウンスキルが活きることに。右脇を差しつつ左腕で西浦をつかみながら場外に振り落とし、一緒に落ちてしまうが、有効と評価される。有効2回で転落1回相当となり、合計3回の転落で合わせ一本勝ちとなった。
優勝した奥田は「今日はプロレスファン、どれぐらい来てるんだ?プロレスが一番強いんだ。プロレスファンは胸張って帰ってけ。俺がプロレス界引っ張って行くからな」とアピールした。
スーパーファイト
無差別級(グラウンド30秒、関節技・絞め技は有効) 3分3R
×関根“シュレック”秀樹(ブラジリアン柔術)
○鈴川真一(大相撲)
判定0-3
1R、鈴川がサウスポーの関根に対し、右ミドル主体で攻め込む。鈴川に押し倒された後、関根が引っ繰り返して上になるが、一瞬場外に足がついてしまい、鈴川に転落ポイント1が入る。終盤の寝技の展開では鈴川がアキレス腱固めを狙う場面も。
2R、鈴川が押し出しで転落に2度成功。関根も押し出しで転落1、転落有効1を奪う。3R、両者ともスタミナが切れるが、少し残り体力で上回る鈴川が転落に1度成功し、再三組み倒し優勢を維持し判定勝ちした。
特別試合(エキシビションマッチ) 3分
―菊野克紀(沖縄拳法空手)
―平 直行(刃牙流武術)
勝敗無し
巌流島のメインイベンター菊野が、巌流島でレフェリーを務める54歳の平氏と手合わせした。終了後、菊野は自主興行の11月11日「敬天愛人」鹿児島アリーナ大会をアピールした。
空道ルール 3分(延長・再延長あり)
○伊藤新太(2018全日本-260クラス優勝)
×安富北斗(2017アジア大会-250クラス3位)
延長 一本 (襟絞め)
無差別級(グラウンド30秒、関節技・絞め技は有効) 3分3R
○シビサイ頌真(倉本流武術)
×星風(モンゴル/大相撲)
1R 1’55” 一本 (顔面への膝蹴り)