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菊野克紀、三日月蹴りで小見川道大を仕留めアジア選手権優勝:10.21 代々木

巌流島 全アジア武術選手権大会2016 in TOKYO
2016年10月21日(金) 代々木競技場第二体育館
 元K-1イベントプロデューサーの谷川貞治氏が立案した新格闘技「巌流島」が、K-1を彷彿とさせる8人トーナメントを開催。ムエタイ、テコンドー、モンゴル相撲、散打など多彩な競技の選手が集まったが、順当にMMAでの経験豊富な空手出身の菊野克紀、柔道出身の小見川道大が勝ち残り、菊野が得意の三日月蹴りからの攻めで一本勝ちし優勝を果たした。
  レポート&写真:井原芳徳


トーナメント



 巌流島は「世界中すべてのコンタクトスポーツ競技者に公平なルール」を掲げ、MMAとキックボクシングの中間点のようなルールを採用。オープンフィンガーグローブ、袖なしの道着を着用し、グラウンドは15秒以内、関節技・絞め技は立った状態のみ可能。直径8メートルの土俵型の試合場から相手を1Rに3回落としても勝ちとなる。一緒に落ちた場合は転落と認められない。試合時間は3分3R。レフェリー、ラウンドガールも和装で、入場ゲートの鳥居を置き、東洋的なイメージを強調し、今回のトーナメントの名称でも、東洋の格闘技を総称するような「武術」を謳っている。

 14年11月の開催発表後、前回7月大会まで4度、「公開検証」と題したルールを調整する大会を開催。今回のトーナメントは70kg近辺の選手が集められ、7月大会のメインイベントで対戦した菊野克紀、クンタップ・チャンロンチャイが連続参戦し、柔道出身の総合格闘家・小見川道大も初参戦した。



第1試合 一回戦(1) 3分3R
〇菊野克紀(フリー/沖縄拳法空手、柔道、総合格闘技/元DEEPライト級(70.3kg)王者)
×ハ・ウンピョ [Ha woon pyo](韓国/テコンドー、キックボクシング、ムエタイ)
1R 2'13" 一本 (右フック)

 菊野の初戦の相手、ウンピョはテコンドーをベースとし、12年にRISEで森田崇文に判定負け、13年に新日本キックで喜多村誠に判定勝ち、14年にKrushで中島弘貴に3R KO負けしている選手。

 菊野は何度も構えをスイッチしながら圧力をかけ、序盤から前回クンタップをKOした右フックを出してウンピョを脅かす。下がったウンピョが右ミドルを放つと、キャッチして場外に落とす。その後もウンピョの右フックをかわしてから押して場外に落とす。サバ折りで倒してパウンドを落とし、ブレイクがかかった後、最後は相手のパンチのカウンターで右フックをクリーンヒットし、ウンピョを失神KO。巌流島ルールの恰好のデモンストレーションになるようなトータルファイトで観客を沸かせた。


第2試合 一回戦(2) 3分3R
〇イゴール・ペルミン [Igor Permin](ロシア/ハンド・トゥ・ハンド、空道)
×アマラー・フーヘンフー [Amaraa Khuukhenkhuu](モンゴル/モンゴル相撲、柔道、サンボ、MMA)
判定3-0 (賀数=ベルミン/梅木=ベルミン/芹沢=ベルミン)

 両者ともキックボクシングの攻防を続け、フーヘンフーが2Rと3Rに1度ずつ押し出しに成功するが、ベルミンのほうが蹴りとパンチを的確に当て続けたことが評価された。



第3試合 一回戦(3) 3分3R
〇小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY 小見川道場/柔道、総合格闘技)
×ジャン・ウェンシェン [Zhang Wensheng/張 文勝](中国/プロ散打、キックボクシング、ムエタイ、套路(とうろ))
1R 1'08" 一本 (左フック)

 小見川は2月のWSOF-GCでテディ・バイオレットに判定勝ちして以来の試合。シュートボクシングにも積極的に参戦しており、立ち技寄りのルールへの対応も問題なさそうだ。



 小見川が柔道の巴投げをいきなり決めると、マウントパンチで追い詰める。15秒でブレイクがかかった後も、パンチを狙ってプレッシャーをかける。再び投げを狙うが失敗して下になるが、ウェンシェンが反則となる肘を放ったため注意されてブレイク。スタンドに戻ると、小見川が左フックを当ててウェンシェンをKOした。


第4試合 一回戦(4) 3分3R
×クンタップ・チャンロンチャイ(タイ/ムエタイ/元WMC世界ウェルター級王者、元M-1&WMAF世界スーパーウェルター級王者)
〇アリ・マルバクティアリ [Ali Mahrobakhtiari](イラン/カンフートーア、レスリング)
判定0-3 (伊藤=マルバクティアリ/芹沢=マルバクティアリ/梅木=マルバクティアリ)

 1R、マルバクティアリが左のサイドキックでクンタップを倒して上になると、外に押し出す。再び上になると、クンタップが返してきたタイミングでギロチンを仕掛ける。反則技だがレフェリーは注意をしない。その後もマルバクティアリが押し出しに成功。クンタップは3度目の押し出しをされそうになるが、なんとか同体で落ちる形で耐え続ける。
 2R以降も場外転落の攻防が続く。赤い円周での攻防になるとすぐブレイクがかかるが、これまでの試合と比べると早くブレイクがかかったり、レフェリーによって基準がまちまちだ。同体の転落のように見えてもポイントが入る場合もあった。試合は時間切れとなり、何度もクンタップを場外に落としたマルバクティアリの勝利となった。


第5試合 リザーブファイト 3分3R
〇毛利昭彦(毛利道場/総合格闘技)
×アディチャ・カトカデ [Aditya Katokade](インド/コシティ(インド相撲))
2R 0'56" 一本 (グラウンドパンチ)

 毛利がカトカデの道着をつかんでの左膝蹴りで攻め続け、2Rに序盤からグラウンドパンチを当てて試合を終わらせ、リザーバーとなった。
 トーナメント一回戦での勝者と敗者が準決勝に試合できない場合に繰り上がるのがリザーバーだが、リザーブファイトの試合のすぐ後に準決勝が行われるため、菊野とウンピョが試合できない場合、毛利の体力回復の時間はほとんど無い。試合順の設定には疑問が残った。


第6試合 準決勝(1) 3分3R
〇菊野克紀(フリー/沖縄拳法空手、柔道、総合格闘技/元DEEPライト級(70.3kg)王者)
×イゴール・ペルミン [Igor Permin](ロシア/ハンド・トゥ・ハンド、空道)
判定3-0 (長瀬=菊野/梅澤=菊野/芹沢=菊野)

 1R、菊野がサウスポーに構えて左フックを振りながら突進し、そのまま押し出しに成功。その後もプレッシャーをかけ続けるが、ストライカーのベルミンは反応して動き、菊野にパンチを簡単には打たせない。



 2Rも同様のスタンドの展開が続く中で、菊野は押し出しに成功。3Rには序盤に右フックを当ててベルミンの額から出血させる。だがベルミンの右ミドルをもらうと後退し、右フックをもらうと膝をついてしまう。終盤にはベルミンが首投げで倒してバックマウントを奪う場面も。終盤にも菊野が押し出しに成功し、押し出しの差でジャッジから評価され判定勝ちしたが、決勝を前に消耗する試合となってしまった。決勝前の控室の映像では、右スネをテープで固めている姿が映されていた。


第7試合 準決勝(2) 3分3R
〇小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY 小見川道場/柔道、総合格闘技)
×アリ・マルバクティアリ [Ali Mahrobakhtiari](イラン/カンフートーア、レスリング)
1R 2'36" 一本 (右フック→グラウンドパンチ)

 開始すぐ、小見川が左フックを当ててから足を掛けて倒すと、マウントを取りパウンドを連打。ブレイク後、上になって落とそうとし、ルール改訂により写真のように上体が外に出た状態でも転落扱いとなる。最後は右フックでダウンを奪った後にパウンドを連打したところでレフェリーがストップした。


第10試合 決勝 3分3R
〇菊野克紀(フリー/沖縄拳法空手、柔道、総合格闘技/元DEEPライト級(70.3kg)王者)
×小見川道大(NEO JUDO ACADEMEY 小見川道場/柔道、総合格闘技)
2R 0'35" 一本 (転落)
※菊野が優勝

 決勝は順当にMMAの熟練者同士の顔合わせに。とはいえ菊野は準決勝でダメージを負い、右足をテープで固めた状態で登場する。小見川は開始まもなく、背負い投げから上になり、15秒でブレイク。その後、巴投げをまたも決め、転落ポイントを先取する。だが菊野も何度もスイッチしてプレッシャーをかけながら、右フック、左ストレートを連打してから押し出しに成功。五分に戻す。その後、菊野がパンチを振るった後に小見川につかまり場外に落とされそうになるが、土俵際で耐えて、観客を沸かせる。




 2Rも菊野がスイッチを繰り返してプレッシャーをかけると、サウスポーになったところで三日月蹴りをクリーンヒット。今や多くの選手が駆使するこの技を、現代の格闘技界で普及させたのが菊野。これで小見川の表情が変わり動きが止まると、菊野はそのまま右の蹴りを放ちながら突進して小見川を倒すと、左のパウンドを当ててから押し出す。小見川は場外に戻ろうとするが、少しふらついたところで梅木レフェリーがストップ。早めのストップが通例の巌流島基準で、菊野の一本勝ちとなった。小見川は不満げだったが、最後は菊野と笑顔で握手した。



 優勝者インタビューで菊野は「小見川先輩、一回戦、二回戦、凄い勝ち方で怖かったですけど、勇気出して行けました」と語り、小見川の巴投げについて「あれが崖だったら死んでましたね。この舞台であんな凄いことをやってしまうんですからね」と敬意を表し、勝敗を分けたポイントを聞かれると「勝つつもりで練習してきたんですけど、勝つことを忘れて、今ここに集中できました」と武道家らしい返答。最後に「巌流島とは?」と聞かれると「こんなスト2みたいな、刃牙(バキ)みたいな、男として格闘家としてこういう試合に出れるなんて幸せです」と笑顔で話した。




ワンマッチ


第9試合 85kg契約 3分3R
×マーカス・レロ・アウレリオ(ブラジル/カポエイラ)
〇ミケーレ・ベルギネリ(イタリア/カルチョ・ストーリコ(喧嘩フットボール))
判定1-2

第8試合 体重無差別 3分3R
〇星風(モンゴル/大相撲)
×ホンシュウ・ビワコ(ナイジェリア/ボクシング)
1R 2'00" 一本 (転落後に競技場に戻れず続行不能)

オープニングファイト 体重無差別 3分3R
〇バル・ハーン(モンゴル/モンゴル相撲)
×吉田貴弘(日本/柔術)
判定2-1

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