KNOCK OUT 11.19 後楽園ホール(レポ):龍聖、韓国王者を2R左ハイでKOしデビュー13連勝。壱・センチャイジムがREDスーパーバンタム級王者に
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
中野駅徒歩3分。平日7~23時、年中無休営業。入会金&月謝2ヶ月分無料!
KNOCK OUT 2022 vol.7
2022年11月19日(土)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
※REDルールは肘有りキックルール、BLACKルールは肘無し
龍聖、韓国王者を2R左ハイでKOしデビュー13連勝
第8試合 ダブルメインイベント2 BLACK フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○龍聖(NOPPADET GYM/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)※フリーから所属変更
×グ・テウォン[Ku Taewon](韓国/YAK GYM/MKF REVOLUTION -60kg級王者)
2R 0’26” KO (左ハイキック)
龍聖は7月にRIZINに初参戦し魁志に3R TKO勝ち。9月のKNOCK OUTでは小笠原裕典に左ボディフックを効かせてからの左テンカオで、わずか66秒でKOし、プロデビュー以来の連勝を12に伸ばした。8月にTRY HARD GYMを離れ、子供の頃からのトレーナー、ノッパデッソーン氏が新しくオープンしたNOPPADET GYM(ノッパデージム)に所属した。
対するテウォンは初来日。20戦14勝(8KO)6敗で龍聖と同じ21歳。韓国のMKF REVOLUTIONの-60kg級王者だが、57.5kgへの減量も問題無いという。
1R、前に出るテウォンに対し、龍聖が左ジャブを度々当てつつ、右ロー、左ミドル、右ストレート、左ボディ等も絡め圧倒。中盤過ぎには二段式の左ミドルも出す。テウォンも強引にパンチを振って来るが、大半はブロックしたりかわして対処。終了間際には左ジャブの連打からの左ストレートでひるませて終える。記者採点は龍聖。
すると2R、龍聖は遊ぶことなく勝負に出て、前に出てきたテウォンに左ボディを当てて圧をかけ返すと、左のハイキックをクリーンヒット。テウォンがダウンすると、すぐさま和田レフェリーがストップした。
龍聖はこれでプロデビュー戦以来の連勝が13に。完勝の龍聖はマイクを持つと「対戦選手のテウォン選手遠くまでありがとうございます。2回連続でメインやらせてもらって、(今日は)しょぼい試合が続いたんで、しっかりしめられてホッとしています。まだ来年も強くなるんで楽しみにしてください」と話し、最後は「KNOCK OUT最高」と武尊のように叫んで大会を締めくくった。
バズーカ巧樹、TAaaaCHANに辛勝
第7試合 ダブルメインイベント1 BLACK 64kg契約 3分3R(延長1R)
○バズーカ巧樹(菅原道場/KNOCK OUT-BLACKライト級(62.5kg)王者、WMAF世界&MA日本スーパーライト級王者、元REBELS-BLACK同級王者)
×TAaaaCHAN[ターチャン](PCK連闘会/聖域(サンクチュアリ)統一スーパーライト級王者・元同ライト級王者、元INNOVATIONフェザー級王者)
判定2-0 (和田30-29/山根29-29/北尻30-29)
バズーカは昨年7月に康弘にKO勝ちして以来1年4か月ぶりのKNOCK OUT登場。最近では6月のシュートボクシングで笠原弘希にTKO負けしている。
TAaaaCHANは所属先のPCK連闘会が仙台で開催している聖域(サンクチュアリ)の2階級制覇王者。最近では8月のNKB新潟大会で地元新潟の棚橋賢二郎に判定負けしている。
1R、お互いパンチ、蹴りを随所で当てるが、均衡は崩れず。TAaaaCHANは崩しを多用し、頭から打ちつけるような倒し方をする場面もあり、バズーカはエキサイト。バズーカも倒し返すと、上からパウンドのジェスチャーをしたり、マウントを取ったりし、会場をどよめかせる。2Rも似たような倒し合いがあり、クリンチも多い中で、バズーカのパンチと膝が少し目立つように。
3R、次第にTAaaaCHANのパンチのヒットが増え、バズーカは疲れが目立ち始め、終盤組み付いてもTAaaaCHANを倒しきれなくなる。ジャッジは1者がイーブンだが、2者がバズーカを支持し、バズーカの判定勝ちとなった。
マイクを持ったバズーカは「つまんない試合してすみませんでした。こんなんじゃダメなんで出直します。3月に大きい大会があるんですけど、負けた相手にリベンジしたいんで、楽しみにしてください。鍛えなおします」と、試合内容を反省しつつ3月の代々木大会に向けアピールした。
壱・センチャイジム、森岡悠樹に判定勝ちしREDスーパーバンタム級王者に
第6試合 セミファイナル 第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント決勝戦 3分5R(延長1R)
○壱[いっせい]・センチャイジム(センチャイムエタイジム/ルンピニー日本バンタム級王者)
×森岡悠樹(北流会君津ジム)
判定2-0 (秋谷49-48/和田48-48/山根49-48)
※壱が王者に
小笠原瑛作が階級アップのため返上したREDスーパーバンタム級王座を懸けた4人トーナメントの決勝。9月大会での一回戦では壱が大野貴志に判定勝ちし、森岡は炎出丸に2R右ストレートでKO勝ちした。昨年8月大会で両者が対戦した際には、壱が最終3Rに左ミドルを効かせてから、左の縦肘を当ててダウンを奪い判定勝ちしている。
両者ムエタイがベースで、5Rあることもあり、1Rはお互い比較的ゆったりとした攻防。サウスポーの壱、オーソドックスの森岡が、お互いミドルを主体とした蹴り主体の攻防を繰り広げ、壱の蹴り数がやや上回るが、森岡もしっかり返し続ける。記者採点はイーブン。
2R、森岡は序盤から右ボディフック、左フックを立て続けにヒット。組んだ展開でも互角に渡り合う。壱も随所で左ミドルを強打してお返し。まだ均衡は崩れない。記者採点はイーブン。
3R、壱は前に出て来るが、森岡は距離を取りつつ随所で右ボディを当てつつ、左右のフックもクリーンヒット。壱は組んで肘を当て、崩しを決め、右前蹴りで吹き飛ばし、完全に森岡に流れを作らせないが、パンチをもらった印象がやや悪く、右まぶたを少し腫らす。記者採点は森岡。
4R、壱は執拗に前に出て、長時間森岡をコーナーに詰める。森岡はパンチのヒットが減り、逆に壱がじわじわ左ミドルのヒットを増やし、終盤には崩しも繰り返し差を印象付ける。記者採点は壱。
5R、壱はガードを下げつつ自分の距離を保ち、左ミドルを森岡の右腕、右脇腹に何発も当てて圧倒。森岡の反撃を封じる。記者採点は壱。合計49-48で壱。ジャッジ1者は48-48のイーブンだったが、2者は記者と同じ採点で壱を支持し、壱が判定勝ちした。
ベルトを巻いた壱は「色んな団体の王者とやっていく」とアピール。最後はセンチャイ・トングライセーン会長と記念撮影した。
老沼隆斗、1年ぶりKNOCK OUTで阿部晴翔を蹴りで圧倒
第5試合 RED 50.8kg契約 3分3R(延長1R)
○老沼隆斗(STRUGGLE/元REBELS-REDスーパーフライ級王者)
×阿部晴翔[はるか](チーム・タイガーホーク)
判定3-0 (少30-28/秋谷30-28/和田30-28)
老沼は昨年11月のKNOCK OUTで花岡竜に1R KO負けして以来1年ぶりのKNOCK OUT登場。今年4月のムエタイスーパーファイト名古屋大会では山田航暉に判定負け。9月のNJKFではフライ級での試合を予定していたが、対戦相手の嵐の体重オーバーで老沼の試合が無くなるも、嵐は別の選手と試合をする異例の事態で話題となっていた。
阿部は3月のKNOCK OUTで老沼の先輩・松﨑公則の引退試合の相手を務め判定勝ちしている。
1R、老沼が右ミドル、ロー、ハイといった蹴りを随所で当てるが、まだ連打をまとめる場面は少ない。阿部は攻撃数は乏しいが、随所で右肘、左ボディを当て、はっきりした差はつけさせない。
2R、老沼は蹴り数を上げ、ミドル、ハイを度々ヒット。右だけでなく左も増やし、攻撃数で差をはっきりつける。阿部も左ボディを時折返すが老沼の勢いに押されている。3Rも老沼が疲れ知らずで左右の蹴りを何発も当て続けて圧倒し判定勝ちした。
古木誠也、1R KO勝ちで12.11 後楽園の工藤“red”玲央とのBLACKスーパーバンタム級王座決定戦進出
第4試合 初代KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(55kg)王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
×響波[きょうは](Y’s glow/元KNOCK OUT-REDバンタム級(53.5kg)王者、MA日本スーパーバンタム級王者)
○古木誠也(G1 TEAM TAKAGI)
1R 1’33” TKO (レフェリーストップ:右フック)
響波は昨年9月の初代KNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦で安達浩平にTKO勝ちして以来の出場。体が大きくなったことから、バンタム級王座を返上し、スーパーバンタム級に階級を上げた。
古木は9月大会の第1試合で前田翔太の鼻をパンチで負傷させ1R TKO勝ちしている4戦3勝(2KO)1敗の選手。子供時代から極真空手を習い、100近い大会で優勝の実績がある。なお、この試合で勝った選手は、12月11日の後楽園大会での初代KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級(55kg)王座決定戦で工藤“red”玲央(TEAM TEPPEN)と対戦する。
1R、開始すぐから響波はリーチを生かした左の飛び膝を連発する。古木は執拗に右のローを連打しお返しする。中盤、響波の左飛び膝が命中し、古木は少しひるむが、その後も右ローを当て続けると、距離が詰まったところで左右のフックを連続でヒット。響波は意識が飛んだ状態でダウンすると、すぐさまセンチャイレフェリーがストップ。古木が衝撃的なKO勝ちで工藤との王座戦に駒を進めた。
なお、休憩開けに工藤と古木がリングイン。工藤は「古木選手、凄く強くていい選手だと思いました。びっくりしています。12月でプロデビュー10年目なんで、チャンピオンになってTEPPENにベルトを持って帰ります」、古木は「2月にプロデビューし、こんなに早くチャンスをもらえると思いませんでしたが、チャンピオンが目標だったので、12月は応援お願いします」と話した。
第3試合 RED フェザー級(57.5kg) 3分3R(延長1R)
○角田泰盛(CRAZY WOLF/元KAISERスーパーフェザー級王者)
×千羽裕樹(スクランブル渋谷)
3R 1’20” TKO (レフェリーストップ:右ローキック)
1R、前に出続ける千羽に対し、角田が左右のローを当て続けると、終盤に千羽がフラつき足が止まったところで、右ストレートを当ててダウンを奪う。2Rも角田がローを何発も当てつつ、左ハイ、左ボディも絡めて主導権を維持。3R、千羽は必死に前に出るが、角田はかわし右フックを当ててダウンを奪う。最後は角田の右ローで千羽がダウンしたところで山根レフェリーがストップした。
第2試合 RED スーパーフェザー級(60kg) 3分3R(延長1R)
×NIIZUMAX!(クロスポイント吉祥寺/元J-NETWORKスーパーライト級1位)
○仲川広汰(Ten Clover Gym)
3R 1’08” TKO (ドクターストップ:左肘打ちによる額のカット)
第1試合 BLACK 62kg契約 3分3R
×富田エレデネ(クロスポイント吉祥寺)
○アックス斧田(KIBAマーシャルアーツクラブ)
3R 0’49” TKO (コーナーストップ)
※山崎尚英(スタートゲートジム)が減量中の脱水症状で入院し、前日の公式計量に参加できず失格となり、富田が代役として緊急出場。スーパーフェザー級(60kg)から62kg契約に変更
プレリミナリーファイト BLACK スーパーフライ級(52kg) 3分3R
○柿﨑 瑠[るい](クロスポイント大泉/KNOCK OUTアマチュア(22年2月)アダルト55kg優勝)
×新井昂弥[たかや](Ten Clover Gym)
1R 1’48” TKO
アマチュアチャレンジマッチ 65kg契約 2分2R
×羽黒慈夢[じむ](クロスポイント大泉/KNOCK OUTアマチュア(22年8月)アダルト65kg準優勝、、KNOCK OUTアマチュア(22年5月)アダルト65kg準優勝、K-1甲子園2020 -60kg 3位)
○坂根卓弥(クロスポイント吉祥寺)
判定0-2