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RISE 6.18 後楽園ホール：山田洸誓、北野克樹にリベンジしスーパーライト級王座防衛。緑川創、宮城寛克に判定勝ち。紅絹が引退エキシ

公開済み 2021-06-18 · 更新済み 2021-06-20

MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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RISE 150
2021年6月18日(金) 後楽園ホール

レポート＆写真：井原芳徳

第9試合　メインイベント　RISEスーパーライト級（65kg）タイトルマッチ　3分5R（無制限延長R）
○山田洸誓（正道会館KCIEL／王者）
×北野克樹（誠至会／1位、WBCムエタイ日本統一スーパーライト級王者）
判定3-0 (和田48-47/秋谷48-46/豊永49-47)
※山田が2度目の防衛

　山田は昨年9月に山口侑馬を2R KOで下し王者となったが、昨年11月の大阪大会でRISE初参戦の北野に延長判定負け。デビュー以来の連勝が11でストップした。今年1月に実方拓海を相手に初防衛に成功すると、試合後のマイクで北野に再戦を申し込み、ベルトを懸けての再戦が実現する。

　1R、山田は序盤から距離を詰め、コーナーに詰めてパンチを連打。時折右フックをクリーンヒットする。だが北野は組み付いて、右の膝を側頭部に時折当ててひるませ好印象を残す。記者採点は北野。
　2R、北野は組んでからの膝を連打する反則を犯す。1Rにも同じ反則でイエローカードをもらっていたため、累積2枚でレッドカード減点1となってしまう。その後も北野は執拗に膝を当てるが、前に出る山田の右フック、右ボディ、左膝をもらい続け、少ししんどそうな表情を見せるように。記者採点は山田。

　3Rも同様の構図で、山田がパンチと膝を当て続け優勢。北野は疲れが溜まり、膝蹴りも減ってしまう。記者採点は山田。
　4Rも北野が組んで膝を連打してしまい再び減点1。後の無い状態に。山田は前に詰めてパンチを当てるだけでなく、距離を取りながら左右のボディも当てる。北野は攻撃が返せない。記者採点は山田。ここまでで4点差だ。

　5Rも山田がボディ、顔面にパンチを当て続け優勢を維持。記者採点は山田。合計49-44で山田。ジャッジ3者も山田を支持し、山田が判定勝ちでリベンジに成功すると共に2度目の王座防衛に成功した。だがジャッジは3者とも1～2点差で、減点2がなければドローだった。

　山田は「戦ってくれた北野選手、ありがとうございました。空手時代以来で、悔しい思いを持ちながら戦うことができました。選手と道場を2つやるのは厳しいですけど、幸せだと感じています。正道会館の支部の人達の励みになればと思いリングに立っています。愛媛から応援してくれる人とかチケットを買ってくれた方に感謝しています。これからも上を目指して頑張っていきます」とアピールした。

第8試合　セミファイナル　ミドル級（70kg）　3分3R（延長1R）
○緑川　創（RIKIX／RISE 2位、元WKBA世界スーパーウェルター級王者）
×宮城寛克（赤雲會／RISE 6位、元TENKAICHIウェルター級＆ミドル級王者）
判定2-0 (長瀬30-29/豊永30-30/和田30-29)

　緑川は昨年7月からRISEに上がり、RISEウェルター級王者の“ブラックパンサー”ベイノアから2度ダウンを奪い判定勝ちするも、海人、憂也に連敗。今年2月のNO KICK NO LIFEで高木覚清に判定勝ちし、RISEでの再浮上を目指す。宮城も昨年10月の横浜大会でベイノアにKO負けしているが、4月には元ZST王者の森興二に逆転KO勝ち。今大会はRIZINでのMMAでビュー戦帰りのベイノアが中継席に座るため、両者ともベイノアに対してもアピールしたい試合となる。

　1R、お互いローを打ち合いつつ、緑川はボディと顔面へのパンチ、宮城は左右のミドルも絡め、五分の打ち合いを繰り広げる。
　2R、序盤に宮城は接近戦でパンチを増やすが、緑川は下がらず、中盤からは右ロー、左ボディを増やす。宮城も右ローを返し、お互い譲らないまま最終ラウンドへ。

　3R、緑川は差をつけようと、中盤からパンチの手数を上げ、やや優位に。宮城はひるまないものの、攻撃が少なく、印象が悪い。記者採点は3Rのみ緑川につけ30-29で緑川。ジャッジは1者がイーブンだが、2者が記者と同じで、緑川が判定2-0で勝利した。

第7試合　紅絹引退エキシビションマッチ　2分2R
―紅絹（NEXT LEVEL渋谷／元RISE QUEENアトム級王者）
―小林愛三（NEXT LEVEL渋谷／RISE QUEENフライ級王者）
勝敗無し

　3月に宮﨑小雪に敗れRISE QUEENアトム級王座から陥落し引退表明していた紅絹が、後輩のRISE QUEENフライ級王者・小林愛三を相手に引退エキシビションマッチを行った。
　小林は容赦せず、先輩の紅絹に右ミドルを何発もヒット。紅絹は叫びながら耐え、最後はパンチを連打し、バックハンドブローも放って応戦し最後のリングでの戦いを終えた。

　　
　引退セレモニーでは過去に戦った選手や練習仲間らからのメッセージ映像が流された（上動画）。紅絹は「私はグレイシャア（亜紀）さん、大島（椿）さん、激励賞をくれた熊谷直子さんほか、歴代の方々がいて今の自分があります。お世話になった人達に支えられ、RISEだけでなく色んな団体で成長させてもらいました。これからもキックボクシングが続いて欲しいです。これからは素晴らしいチャンピオンたちが継いでくれるんで、悔いなくリングを降りられます。15年間、プロ生活を支えてくださった皆さん、ありがとうございました」等と感謝の言葉を述べ、10カウントゴングを聞いた。紅絹のキック通算戦績は63戦35勝(2KO)22敗6分。

第6試合　ライト級（63kg）　3分3R（延長1R）
○北井智大（チームドラゴン／RISE 2位）
×中尾　満（エイワスポーツジム／元新日本ライト級暫定王者）
1R 2’25” KO (左フック)

　1R、開始すぐから北井が中尾を詰め、右フック、右アッパー、右ボディを何発も当て、左ボディフックでダウンを奪う。うずくまる中尾の頭が北井の顔に度々当たり、北井はその影響で少し苦しむが、パンチを当て続け、コーナーに詰めての連打で中尾が防戦一方になったところで秋谷レフェリーがスタンディングダウンを宣告する。だがそのレフェリーが「ダウン」と言った直後、北井が放った左フックで中尾が倒れ、そのまま北井のKO勝ちという扱いとなった。

第5試合　バンタム級（55kg） 3分3R（延長1R）
○拳剛（誠剛館／RISE 3位、DEEP☆KICK -55kg王者）
×戸井田大輝（戸井田ジム／MA日本スーパーバンタム王者）
判定3-0 (小川30-25/大沢29-26/秋谷29-25)

　1R、拳剛が序盤から積極的に攻め、右ストレートの連打でダウンを奪う。だが戸井田も雄叫びを上げながら、打ち合いで挽回し、終了間際には右フックでダウン気味に拳剛をひるませる。
　2R、拳剛がカウンターの右フックでダウンを奪い、中盤にも右ストレートでダウンを奪う。だが戸井田は雄叫びをあげながら必死に耐え、打ち合いを続け、場内を沸かせる。
　3Rも攻める拳剛に対し、戸井田が叫びながらパンチを返すが、拳剛はしっかりブロックを続け、反撃を封じ終了。拳剛が大差をつけ判定勝ちしたが、退場する戸井田にも多くの観客が拍手を送った。

第4試合　スーパーフェザー級（60kg） 3分3R（延長1R）
○石月祐作（KAGAYAKI／RISE 4位、DBS＆KROSS×OVERスーパーフェザー級王者）
×櫻井　健（Hard Worker／INNOVATIONスーパーフェザー級王者）
判定3-0 (30-26/30-26/30-25)

　1R、サウスポーの櫻井が回って左ミドルを随所で当てる。石月はパンチ主体で、終了間際に左右のストレートのヒットを増やす。
　2R、序盤から石月がパンチをまとめ、右フックでダウンを奪う。その後もパンチを当て続け圧倒する。3Rもパンチの連打でスタンディングダウンを奪う。櫻井のローをもらい続けると、パンチの威力が落ち、倒しきれなかったものの、大差をつけ判定勝ちした。