Bigbang 12.27 後楽園ホール:愛鷹亮、高瀬大樹に判定勝ち。良星が王座防衛。山際和希が1R KO勝ち。山崎陽一が引退式
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谷山ジム「Bigbang 統一への道 34」
2018年12月27日(木)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第12試合 メインイベント2 ヘビー級 3分3R
○愛鷹 亮(力道場静岡/Bigbangヘビー級王者)
×高瀬大樹(Team Maruzen)
判定3-0 (30-29/30-29/30-29)
愛鷹は11月4日のBigbang伊勢原大会で工藤勇樹に2R KO勝ち。前回も今回もメインで、すっかりBigbangのエースといった雰囲気だ。K-1、Krushでも活躍し、来年開幕するKrushクルーザー級(90kg)初代王座決定トーナメントにもエントリーし、2月16日のRUIとの一回戦が決まっている。
高瀬は現在40歳。近年はMMAとキックを並行し、16年11月のRISE後楽園で夏樹に延長判定勝ちして以来の試合となる。今年亡くなった練習仲間のKOICHIに勝利を捧げるため、プロラストマッチを希望し、今回の試合が実現した。セコンドには江川優生らパワーオブドリーム勢がつく。
1R、サウスポーの高瀬がMMAの選手らしく低めに構えつつ、時折詰めてパンチを振るうが、愛鷹はかわし続け、右インローを着実に当て続ける。
2R、時折両者足を止めて打ち合い、愛鷹の右のクリーンヒットが数度あり、高瀬はのけぞる。だが高瀬もパンチを返す場面があり、中盤にはバックハンドブローを当てて観客をどよめかせる。
3Rも愛鷹が優勢だが、高瀬の左ローがローブローとなり一時中断する。再開後も愛鷹が積極的にパンチで攻める展開が続く。高瀬は反応が良く、頭を振ってかわし続けるが、なかなか自分の攻撃につなげられずに終了。2Rに優勢だった愛鷹の判定勝ちとなった。
愛鷹は「毎回言っているけど、こんなところで判定行っちゃって。来年トーナメントを控えているんで、一から出直します」と話した。
高瀬は「負けたとは思っていないです。引退撤回します。今ので勝ちと言われてもね。愛鷹選手、来年、ベルト賭けても賭けなくてもいいんで、決着つけてください」とアピールした。
第11試合 メインイベント1 Bigbangスーパーバンタム級タイトルマッチ 3分3R
○良星(平井道場/王者)
×大久保拓(士道館本部/挑戦者、MA日本王者)
判定3-0 (大成30-28/山根30-27/松田30-27)
※良星が防衛
良星はデビュー以降、BigbangとKrushに並行参戦していたが、今年からRISEに主戦場を移し、バンタム級王座決定トーナメントに参戦。7月の一回戦で、優勝者となる鈴木真彦に判定負けしたが、その後は堀尾竜司、カン・ジェヒョクに連勝し、成長ぶりを印象づけている。
大久保は4月にJ-NETWORKで伊仙町典久のスーパーバンタム級王座に挑戦したが肘で切られ4RでTKO負けした。11月のBigbang伊勢原大会でも炎出丸に判定1-2で惜敗している。
1R、開始すぐから前に詰める大久保に対し、サウスポーの良星はかわしながら着実に左ロー、左ストレートを当て続けて優位に試合を運ぶ。だが終盤に大久保の右ストレートのヒットが増え、良星は印象を悪くしてしまう。
2R、大久保は前に出続けるが、良星は頭を近づけつつ、ボディ、アッパー、フックのコンビネーションを度々決め、右ローも効かせて挽回する。大久保は耐えるが攻撃が減ってしまう。
3Rも良星は何発も当てて攻め続け、大久保は耐え続けたが、終盤、良星が右ローを効かせてからの右ストレートでダウンを奪い、点差を広げ判定勝ちした。
良星は「RISEのトーナメント一回戦で敗退しましたが、まだまだこんなもんじゃないです。これからもっと強くなって、良星を、平井道場をもっと大きくしたいです」とアピールした。
第10試合 セミファイナル ウェルター級 3分3R
○山際和希(谷山ジム/元Bigbang王者)
×緒方 惇(チーム緒方)
1R 2’45” KO (左ハイキック)
山際も11月の伊勢原からの連続出場で、前回はジョージに判定勝ちしている。緒方は最近はRISE、KROSS×OVERに上がっている。
1R、山際がサウスポーの緒方に対し、右ミドルを当て続けると、終盤に右ハイでぐらつかせる。さらにパンチも絡めラッシュを仕掛け、コーナーに詰めると、最後は左ハイを当ててノックアウト。無傷で完勝した。コーナーに登って喜んだ後にマイクを持った山際は「来年は全部KOしたいです。(K-1の)中村(拓己)プロデューサー、チャンスください」と、リングサイドで観戦していた中村氏にアピールした。
セミファイナルの前には、山崎陽一(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/第3代Bigbangスーパーウェルター級王者)の引退セレモニーが行われた。
冒頭には先輩の魔裟斗氏からのビデオメッセージが流され「アンディ・サワーと引退試合をする時に何度もスパーリングをしてくれたことを覚えています。君のパンチは嫌なパンチでした。これからの第二の人生、格闘技で培ったガッツで乗り切って欲しいです。お疲れ様でした」と労いの言葉を送った。その後は後援者、家族、チームメイト、師匠の大宮司進氏らが次々リングに上がり、記念品や花束が贈られた。
山崎は「10年戦い、44戦して、Bigbangでは4戦しかしていないのに、引退式をしていただき、谷山会長ありがとうございました」「10年やって来れたのはたくさんの方のサポートのおかげです」と話し、高校生の時に出会ってから長年支え続けてくれた妻に感謝の言葉を述べ、大学4年の時に作ったというラップを熱唱し、最後に10カウントゴングを聞いてリングを降りた。
第9試合 スーパーライト級 3分3R
×稲石竜弥(Team OJ/Bigbangライト級王者)
○増井侑輝(真樹ジムAICHI/J-NETWORKスーパーライト級6位、MA日本4位)
判定0-2 (シーナ29-29/大成28-30/少29-30)
稲石は6月の最後のBigbangディファ大会のメインで恭士郎に判定勝ちして以来のBigbang登場。来年2月17日からのREBELS 63kg級王座決定トーナメント(一回戦で栗秋和輝と対戦)を控えている。増井は12月2日のNJKFで木村弘志に3R判定勝ち。1か月で2試合を行うハードな日程だが、好調ぶりを印象付ける。
1R、増井がサウスポーに構えて圧力をかけ続け、左ミドルを随所で当てて主導権。稲石は動きが悪く、回り続ける状況が続き、終盤に右フックやバックブローを当てるがブロックされている。2Rも増井が左ミドルを当て続け主導権を握るが、パンチが少ないため、ジャッジがどう評価するか。3Rも同じように増井が左ミドル主体で攻め続け終了。ジャッジ1者はドローとしたが2者は順当に増井を支持した。
第8試合 Bigbangライト級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×中村圭佑(K-1ジム横浜infinity)※K-1 GYM SAGAMI-ONO KRESTから所属変更
○京平(湘南格闘クラブ)※林京平 改め
判定0-3 (シーナ28-30/松田29-30/少28-30)
※京平が王者に
稲石が階級アップで返上する王座を争う2人は、ここ1年で環境が変わった点で共通する。中村は昨年7月に稲石の王座に挑戦し判定負けして以来の試合。約1年前からK-1GYM横浜の代表に急きょ就任し、試合から遠ざかっていた。京平は14年からKrush・KHAOSで7戦白星無し、4連続KO負けと大苦戦していたが、今年、静岡を離れ湘南格闘クラブに移籍し、10月のKrushでKRESTの山下和希に2R KO勝ち。今回からリングネームも改め初のベルトを狙う。
中村に対してはKRESTの渡辺雅和代表がリングサイド席からアドバイスを送る。1R、京平が圧力をかけ、左のミドル、三日月蹴りをうまく当てていたが、終盤に中村の左フックが少しずつ当たるようになる。
2R、京平が左ミドル、ローを当て続けていると、終盤にはパンチの連打のヒットを増やし攻勢に。中村は少しフラつく場面も。
3Rも京平がやや優勢だが、終盤は中村もパンチを返すように。だがポイントを取るほどにはならず、2Rに攻勢を印象付けた京平が判定勝ちした。
第7試合 Bigbangウェルター級王座決定戦 3分3R(延長1R)
×ジョージ(CLUB E.D.O)
○KENJI(フリー)※K-1 GYM EBISU FREE HAWKから所属変更
判定0-3 (山根29-30/シーナ28-30/松田29-30)
※KENJIが王者に
フリーになったKENJIのセコンドにはモハン・ドラゴンがつく。接近戦で両者頭をつけパンチを振り回し合う展開となり、1RはKENJIがやや優勢だったが、2Rはジョージも巻き返す。だが3Rはジョージの力が尽き、KENJIがパンチで積極的に攻め続け終了。KENJIがポイントを取り判定勝ちした。試合後は「あんまりなついてくれない」という息子をリングに上げ、「パパ強かった?」と聞くと「弱い」と返され、場内は笑いに包まれた。
第6試合 54kg契約(肘有り) 3分3R
×サンチャイ・TEPPEN GYM(タイ/TEPPEN GYM/元ラジャダムナン認定ミニマム級王者)
○大田拓真(新興ムエタイジム/NJKFバンタム級1位)
判定0-3 (28-30/28-30/28-30)
サンチャイはTEPPEN GYMでトレーナーを務める30歳のタイ人。セコンドには那須川天心親子がつく。1Rはムエタイスキルを発揮し、組んでの膝や崩しでやや優位に試合を運ぶ。だが2Rから大田が少しずつパンチと膝を当てているとサンチャイは失速。3Rはローと膝と崩しで大田が攻め続け完勝した。
第5試合 55kg契約 3分3R
×京介(フリー)※TOP DIAMONDから所属変更
○小只直弥(K-1ジム総本部チームペガサス)
判定0-2 (少29-29/山根29-30/大成29-30)
第4試合 62kg契約 3分3R
○恭介(インスパイヤードモーション/RISEライト級(63kg)10位)
×昇也(士魂村上塾)
判定2-0 (大成29-29/シーナ29-28/少30-28)
恭介は17年のRISEの新人王で戦績7戦6勝(3KO)1敗。稲石同様に来年2月17日からのREBELS 63kg級王座決定トーナメントにエントリーし、丹羽圭介との試合が決まっている。1R、恭介はサウスポーの昇也に右のインロー、右の膝を着実に当て続け攻勢。2Rも同様に攻め込む。3Rは耐えた昇也がパンチを当て返して挽回したが、恭介が耐えきり勝利した。
第3試合 ウェルター級 3分3R
×栗原圭祐(Fighting Kairos)
○宮城寛克(赤雲會/TENKAICHIウェルター級王者)
3R 1’07” TKO (レフェリーストップ:足の負傷)
第2試合 58kg契約 3分3R
○知良(RBアカデミー)
×杉山茅尋[ちひろ](HEAT)
判定3-0 (30-28/30-27/30-28)
第1試合 55kg契約 3分3R
×鈴木太尊(谷山ジム小田原道場)
○ベンツ飯田(Aim high)
判定0-2 (28-28/28-29/28-29)