Bigbang 6.12 後楽園ホール(レポ):42歳・SHIRASU(白須康仁)、11年ぶり復帰戦は終始前に出るも城戸康裕に惜敗
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Bigbang 統一への道 其の42
2022年6月12日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
第12試合 メインイベント2 70kg契約 3分3R
○城戸康裕(谷山ジム/元Krush・WBKF世界スーパーウェルター級王者、元MA日本ミドル級王座)
×SHIRASU(PROTAGONIST/元WMAF世界スーパーウェルター級王者、元MA日本ウェルター級王者)※白須康仁 改め
判定2-0 (西村29-29/宮本30-29/少30-29)
Bigbangを主催する谷山ジムのエース・城戸は昨年11月のK-1での山内佑太郎戦に続きベテランとの試合となる。39歳の城戸に対し、SHIRASUは42歳。11年8月のタイファイト日本大会で強豪ヨードセングライに判定勝ちして以来11年ぶりの復帰戦となる。
SHIRASUは昨年7月の現役復帰表明動画で、以前から選手生活でやり残したあると感じており、LDHの運営するEXFIGHTで指導するうち「世界チャンピオンを目指すみんなに刺激をもらい、やらねば後悔すると思い、復帰を決めました」と明かしていた。両者は07年12月にMAキックで対戦し、城戸が2Rに左ハイキックでダウンを奪い3R判定勝ちしている(上写真)。城戸戦発表直後のツイートでSHIRASUは、城戸について「復帰を決めたどうしてもやりたかった相手」と明かしていた。現在はEXFIGHT、ウィラサクレックジム等で練習している。(前日会見の記事はこちら)
1R、じわじわ詰めるSHIRASUに対し、城戸は大きく回って距離を取り、時折スイッチしつつ、左右のローを当てる。だがまだ慎重で、蹴り数は伸びない。SHIRASUも攻撃を当てられない。終盤、右のテンカオをSHIRASUの胸元に当て、危険なムードを漂わせる。記者採点はイーブンだが、城戸につく可能性はある。
2R、SHIRASUは圧力を強め、城戸は時折蹴りを出すものの、回って逃げることが優先になりがちで、なかなか攻撃が出せなくなる。SHIRASUもなかなか当てさせてもらえなかったが、終盤に左右のフック、ボディを当てるようになり、やや優勢に。記者採点はSHIRASU。
3RもSHIRASUは前に出続け、随所でコーナーに詰めてパンチをまとめて印象を作る。3Rでも動きは落ちず、42歳とは思えない。城戸もつかんでの膝を当てるが、白須は前に出続ける。逆に城戸は少ししんどそうな表情を見せ、時計を気にする場面も。城戸は得意のバックハンドブローを時折放って逆転を狙うが、空振りやブロックされ続ける。前回対戦時にダウンを奪った左ハイを当てるが、威力は浅く、反撃につなげられないまま終わる。記者採点はイーブンだがSHIRASUにつけるか迷った。
記者採点合計29-30でSHIRASU。ジャッジは1者が29-29としたが、2者はSHIRASUに1ポイントも振らず、城戸の判定勝ちとなった。SHIRASUは打倒・城戸を目標に復帰し、今回も敗れてしまったものの、第一線で戦い続けた城戸相手に健闘し、現役続行を期待したくなる戦いぶりだった。
第11試合 メインイベント1 70kg契約 3分3R
△ジョージ(T.G.Y/Bigbangスーパーウェルター級王者)
△喜多村誠(ホライズン・キックボクシングジム/元新日本&BOMミドル級王者)
判定0-1 (宮本28-29/和田29-29/少29-29)
ジョージは昨年11月大会で、過去に1敗1分の相手・松下大紀に判定勝ちし、Bigbangスーパーウェルター級王者王座を獲得した。
喜多村は新日本キックで長年戦い、フリーになった近年は各団体に上がり、3月大会でBigbangに初参戦し、谷山ジムの陽太郎を2R KO。ノンタイトル戦ながら王者との試合が今回は用意された。上記のSHIRASUは01年、城戸は03年のデビュー。喜多村は05年にプロデビューし、現在41歳で、年内引退を考えているという。
1R、前に出るジョージに対し、喜多村が回って距離を取りつつ、右ロー、左奥ロー、右ハイ等を度々当て主導権。だがジョージも時折右のカーフキックを返し、左ボディも強打し、大差はつけさせない。記者採点は喜多村。
2R、喜多村は途中までローやミドルを当てていたが、中盤以降、ジョージがロープに詰め、右アッパー、左右のフック、左ボディを当て、喜多村を追い詰める。記者採点はジョージ。
3R、ジョージは左ボディ、喜多村は左ローを接近戦で当て合い、最後はパンチで打ち合うが、どちらも体力が切れ動きが遅く、力が入りきらず、均衡は崩れないまま終わる。記者採点はイーブン。合計29-29でイーブン。ジャッジは1者が喜多村を支持したが、2者は記者同様にイーブンとし、引き分けに終わった。
第10試合 セミファイナル 67kg契約 3分3R
○山際和希(谷山ジム/元Krushウェルター級王者)
×野村太一(KBスポーツジム)
判定2-0 (和田29-29/宮本30-28/松田30-29)
山際は2月に中野滉太に敗れて以来の試合。野村はプロ5戦5勝の25歳。
1R、前に出る野村を山際がかわし、右ミドル、左ストレート等を随所で当てるが、ヒットは少なく、まだ野村も勢いは落ちない。記者採点はイーブン。
2R、山際は左右のミドル、右フックを当てるが、野村も随所で右ミドル、右フックをお返しし、ほぼ五分で渡り合う。記者採点はイーブン。
3R、山際がミドル、膝を当てるが、野村も左ボディ等のパンチを随所で返す。クリンチが増え、お互い攻めあぐねたまま終了する。記者採点はイーブン。合計30-30でイーブン。ジャッジは1者がイーブンだが、2者が手数で少し上回った山際に振り、山際の判定勝ちとなった。野村は6戦目でプロ初黒星を喫したが、キャリアの長い山際を手こずらせ好印象を残した。
第9試合 Bigbangフェザー級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○竹内賢一(Ten Clover Gym 世田谷/元Bigbangフェザー級王者)
×龍斗(team NOVA)
判定3-0 (松田29-28/西村30-29/和田30-28)
※龍斗が前日計量650gオーバーし1R減点1
両者は昨年3月のBigbangフェザー級王座決定戦で対戦し竹内が判定2-1で勝利したが、11月の初防衛戦で稲垣澪に判定負けしている。
1R、竹内が距離を取りつつ、サウスポーを主体に時折スイッチも織り交ぜ、ミドル、ロー、テンカオを積極的に当てる。だが龍斗もまだひるまず、終盤に右のテンカオ等を返して巻き返す。記者採点はイーブン。2Rも同様で、竹内が攻撃数やコンビネーションのスキルでは上だが、龍斗が右テンカオ、左ボディ等を返し、はっきりした差をつけさせない。
3Rも龍斗が前に詰め、右ストレートで竹内をのけぞらせる。だが中盤以降、竹内も右ストレートを度々当て、龍斗は鼻血を出し苦しむ。記者採点は竹内。減点含め合計30-28で竹内。結局、龍斗は減点1が響くことになり、竹内の判定勝ちとなった。
マイクを持った竹内は「龍斗選手が計量オーバーしたとか関係なく、僕が弱いです。11月、絶対僕がベルトを取り返しますので待っていてください」と話しており、11月13日のBigbang横浜武道館大会でタイトルマッチが組まれる模様だ。
第8試合 Bigbangスーパーバンタム級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○一航(新興ムエタイジム/元WBCムエタイ日本・WMC日本・NJKF同級王者)
×蘭丸(team AKATSUKI)
判定3-0 (西村29-28/松田30-28/少30-28)
一航は2月のK-1初戦で璃明武に敗れて以来の試合。蘭丸は6戦6勝(3KO)の30歳。
1R、蘭丸が開始すぐから距離を詰め、パンチを振るいつつ、右ミドル、テンカオを当て優勢。だが終盤、一航も右のローをコツコツ当て、右ボディ等のパンチを当て返して挽回する。記者採点はイーブン。
2R、蘭丸は変わらず圧をかけらるも、一航は右ローを効かせ、左ボディも時折強打し主導権を握る。記者採点は一航。
3R、一航は回りつつも、何発もパンチ、ミドル、ローを当て優位を維持する。だが蘭丸は耐え、前に出続け、右ハイ、右テンカオ等を時折当て、観客をどよめかせる。記者採点は一航。合計30-28で一航。ジャッジ3者も一航を支持し、一航が判定勝ちした。だが蘭丸も格上の一航相手に、一航以上にK-1ルール向きと思わせる、倒しに行くファイトで印象を残した。
第7試合 60kg契約 3分3R
×林 京平(湘南格闘クラブ/元Bigbangライト級王者)
○三輪裕樹(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
3R 1’08” TKO (コーナーストップ:右カーフキックで3R2ダウン後)
1R、両者右のカーフキックの蹴り合いとなり、最後に林がカーフをもらって倒れる。ゴングが鳴った後だが、松田レフェリーはダウンを宣告する。
すると2R、林は開始すぐから三輪をロープに詰め、カーフを打たせない状態にし、パンチを当て続け挽回する。時折ダウン寸前まで追い詰める。
3Rも林が詰めてパンチを連打するが、三輪は耐えてから、右のカーフキックを一発クリーンヒットすると、林はダウン。林は立ったものの限界で、再び三輪が右のカーフを強打し、ダウンしたところで、林陣営がタオルを投入した。
第6試合 63kg契約 3分3R
×迅也(北斗会館浅科道場)
○児玉兼慎(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
1R 0’35” KO (左フック)
1R、開始すぐから児玉がパンチラッシュを仕掛けると、連続でパンチを当て迅也をひるませ、左フックでダウンを奪う。迅也は立とうとしたが力が入らず、児玉の秒殺KO勝ちに。児玉は「ここからベルトまで最短で突っ走ります。もっと有名で強い奴とやりたいです」とアピールした。
第5試合 55kg契約 3分3R
○鈴木太尊(谷山ジム小田原道場)
×梅田将成(KFG URAWA)
判定3-0 (西村30-29/和田30-28/松田30-28)
1R、前に出てパンチを振るう梅田に対し、鈴木は回って距離を取り、右ローを着実に当て続け主導権を握る。2R、梅田の左右のフック、ボディも当たるようになるが、中盤以降は鈴木が右ローを増やし挽回する。3Rも鈴木が執拗に右ローを当て続け、梅田は対処できないまま終了。鈴木が判定勝ちした。
第4試合 70kg契約 3分3R
○HIROTO(谷山ジム)
×青谷秋未[あきひ](正道会館健明館)
2R 2’45” KO (右ストレート)
HIROTOは1Rからパンチ、ミドルを当て続け主導権を握り、2Rには右アッパー、右ローを効かせつつ、右ストレート一発で青谷をKOした。現在22歳でデビューから2年で5連勝。マイクを持つと「Bigbangで強くなってK-1に出られるよう頑張ります」とアピールした。
第3試合 特別試合(アマチュア) 2分2R
△羽山正之(BO)
△Ruler(務所族)
判定0-0 (19-19/19-19/19-19)
第2試合 52.5kg契約 3分3R
○拓真(治政館)
×坂元浩一(ウィラサクレック湖北)
3R 2’34” TKO
第1試合 フライ級 3分3R
×小林拓斗(T.G.Y)
○柿颯太郎(TEPPEN GYM)
判定0-3 (27-30/29-30/27-30)