Bigbang 6.3 ディファ有明:稲石竜弥、恭士郎からダウン奪い判定勝ち。駿太・谷山俊樹も勝利
MARTIAL WORLD PRESENTS GYM VILLAGE
中野トイカツ道場
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ビッグバン・統一への道 其の33
2018年6月3日(日) ディファ有明
レポート&写真:井原芳徳
第13試合 メインイベント(3) スーパーライト級 3分3R
○稲石竜弥(TEAM OJ/Bigbangライト級王者)
×恭士郎(士魂村上塾/元Bigbangスーパーライト級王者)
判定3-0 (大成29-28/山根29-27/松田30-27)
ビッグバンが旗揚げ当時からホーム会場としてきたディファ有明が6月いっぱいで閉鎖するため、ディファでは最後の大会に。大会パンフレットによると、稲石も恭士郎もプロデビューの場はディファで、稲石は「戦績の半分はこの会場」、恭士郎は「初めてタイトルを取ったのも獲られたのもこの会場」と、思い入れを語っていた。
稲石は数年前からフィジカルトレーニングに励んで体が大きくなったことを理由に階級をアップ。3月のKrushで“バズーカ”巧樹に判定負けして以来の試合だ。恭士郎は昨年9月にビッグバンの防衛戦で林健太に判定負けして以降、Krushで安保瑠輝也、大沢文也相手に判定負けし3連敗中。恭士郎は試合前の紹介映像で「今回負けたら終わりです」と不退転の決意を示していた。
1R、稲石がいつものように独特のリズムと動きから左ミドル、バックスピンキックを恭士郎のボディに当て続ける。恭士郎が左ボディフックを当てるが、すぐさまカウンターの右のバックハンドブローをアゴに叩き込みダウンを奪うことに成功する。恭士郎のダメージは小さいが、稲石はその後もボディへの蹴りを当て続け、バックハンドブローも絡めてイケイケで攻め続ける。
2Rも稲石がノーガードや両手を上げて挑発しつつ、前進する恭士郎をかわして、左ミドル、バックスピンキック、バックハンドブロー等を随所で当てて攻勢をキープ。恭士郎も右ロー、右フックを当てるが、単発止まりだ。
3R、恭士郎は逆転を狙い執拗に前に出て、右フック、左ハイを当てるが、変わらず単発止まり。稲石は回ってかわしながら随所でバックスピン等を当て続け、反撃を封じ試合終了。稲石が判定勝ちした。
稲石は「ビッグバンのディファ有明大会はこれが最後です。ビッグバンをでっかくするんで、僕とビッグバンを応援お願いします。入院している祖母ちゃんありがとう。お母さんが来月誕生日ですけど、女で一人で育ててくれたお母さん、ありがとう」とマイクでアピールした。
第12試合 メインイベント(2) 57.5kg契約(肘有り) 3分5R
○駿太(谷山ジム/Bigbangキックルール(肘有り)スーパーフェザー級王者)
×ヨードワンチャイ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイムエタイジム)※ユウ・ウォーワンチャイ 改め
判定3-0 (西村49-48/山根49-48/松田50-47)
前回2月大会でリョウ・ペガサスにTKO勝ちしBigbangスーパーフェザー級王座を防衛した駿太が連続出場。ヨードワンチャイは改名理由について大会パンフレットで「前の名前でもタイ人によく間違えられたので、いっそのことガッツリタイ人みたいな名前にしようと思った」と説明している。
1R、お互い慎重だが、終盤、ヨードワンチャイが右フック、右肘、バックブローで畳みかけ、危険な雰囲気を漂わせる。2R、駿太は1R同様に右ローを当て続けるが、ヨードワンチャイは首相撲で寸断を続け、終盤には左肘を立て続けに当て、崩しでも見せ場を作る。
3Rも駿太が執拗に右ローを当て続けるが、終盤、またもヨードワンチャイが肘を振るうと、駿太は額の左側が腫れる。すると駿太は圧力を強め、パンチと肘のラッシュで挽回を図る。
4Rも駿太は右ローを執拗にヒット。ヨードワンチャイはもらい続け、終盤に巻き返そうとするも、肘が空を切り、駿太はその直後にも右ローを当て、好印象を残す。
5Rも駿太が右ローを効かせ、首相撲でも膝を当て、終盤にはパンチも当て続け攻勢を維持。記者採点は4Rと5Rを駿太につけ50-48で駿太。ジャッジ3者が駿太を支持し、駿太の勝利となった。
第11試合 メインイベント(1) スーパーライト級 3分3R
○谷山俊樹(谷山ジム/WKA&WBKF世界スーパーライト級王者)
×マキシム・チェルネンコ [Maksim Chernenko](ロシア/オリンピックジム)
判定2-0 (少29-29/山根29-28/西村29-28)
谷山は2月大会のクリスチャン・スペトゥクとのリベンジ戦で判定負け。今回はアマチュア160戦無敗だという20歳のチェルネンコと対戦する。チェルネンコは入場曲にロシア語バージョンの「残酷な天使のテーゼ」を使用する。
1R、体格で勝るチェルネンコがパンチ、右ロー、ミドルを当て、圧力をかけ続け攻勢。谷山も随所で右ローを返し続けるが、少し印象が悪い
2Rも谷山は右ロー主体で攻め続けると、チェルネンコは1Rに比べて勢いが落ち、クリンチが増える。
3R、谷山が序盤から左ミドルを連打すると、チェルネンコはクリンチを繰り返し、大成レフェリーが注意を2度出し、累積でレッドカード減点1となる。終盤に谷山は右フック、右ハイでもぐらつかせ終了。記者採点は1Rチェルネンコ、2Rドロー、3R谷山で減点分も加えて29-28で谷山。ジャッジ2者も同様に採点し、谷山の勝利となった。
谷山は「チェルネンコ選手、1R目滅茶苦茶強かったです。しょっぱい勝ち方ですみません。今日、ビッグバンのディファ有明ラストで、ディファ有明には育ててもらいました。ディファ有明ありがとう」と話した後「(K-1の)宮田プロデューサー、良かったら9月のK-1に出場させてください」とアピールした。
第10試合 セミファイナル 70kg契約 3分3R
△山崎陽一(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ/Bigbangスーパーウェルター級王者)※K-1ジム・シルバーウルフから所属先名変更
△MIKE JOE(BATTLE FIELDチームJ.S.A)
判定1-0 (西村30-29/少29-30大成30-30)
JOEはアマボクシング出身でMMAでも活動する選手。長身を活かし、前蹴り、ジャブで距離を取り、右ローを時折ヒット。1R終盤、山崎が顔面とボディにパンチを当てるが、JOEも同じようにパンチを返す。
2R、JOEがスイッチ、ノーガードを駆使して会場を沸かせる場面もあったが、正味の攻撃は乏しく、終盤、山崎が詰めて左ボディと右フックを連打するなど、パンチで好印象を残す。3Rも基本的に同じ構図で、JOEはムエタイ的な巧さは示し続け、山崎は上下のパンチで攻め続ける。記者採点は山崎が2Rを取り30-29。ジャッジは評価が割れ、ドローとなった。
第9試合 スーパーライト級 3分3R
○林 健太(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangスーパーライト級王者)
×丹羽圭介(TEAM KSK/元RISEライト級1位)
判定3-0 (大成30-29/松田30-28/少30-29)
林は2月のKrushで泰斗をKOして以来の試合。丹羽はRISEで15年に水町浩の王座に挑戦した実績もあり、最近はTEPPEN GYMで那須川天心とも練習しており、セコンドには天心の父の弘幸氏がつく。
1R、丹羽がRISE時代同様にジャブやフェイントで距離を取り、パンチを当てていたが、林も圧力を強めパンチを返す。どちらも前蹴りも使うがパンチ主体だ。
2Rも林が圧力をかけ続け、右ローも効かせつつ、右フックで何度かぐらつかせ攻勢に。丹羽も時折ミドルや膝を連打するが、林の圧力は落ちない。
3Rも丹羽のミドル、膝を耐え、林が前に出続けて詰めて、度々左右のフックを強打し好印象を残し終了。林が文句無しの判定勝ちを果たした。
第8試合 55kg契約 3分3R
○良星(平井道場/Bigbangスーパーバンタム級王者)
×祐☆トーン・エー(真樹ジムAICHI/MA日本スーパーバンタム級4位)
判定3-0 (松田30-26/大成30-27/山根30-27)
21歳の良星と19歳の祐の若手対決。1R、サウスポーで長身の祐は左ミドル主体で攻めようとするが、良星が物おじせず前に詰めて、右ミドル、ハイ、右フック、バックハンドブロー等で積極的に攻め、やや優勢だ。
2R、その流れが続き、良星がパンチ、ロー、ミドル等を当て続けると、終盤には祐がローをもらった後にスリップする場面が増え、はっきりと差がつくように。
3R、良星も少し疲れが見え、2Rに比べると圧力は落ちたが、攻勢をキープ。終盤に右ローで度々スリップさせると、最後はゴング直前に右ハイでダウンを奪い、点差を広げて判定勝ちした。試合後のマイクで良星は第4試合で引退した先輩の白岡伸仁に労いの言葉を述べた後、「今年は他団体ですけど、ある団体のベルトを取ります」と宣言した。
第7試合 67kg契約 3分3R
○山際和希(谷山ジム/元Bigbangウェルター級王者)
×記村一成(K-1 GYM EBISU FREE HAWK)※K-1ジムEBISUから所属表記変更
判定3-0 (山根30-28/西村30-27/松田30-28)
山際は4月のKrushで松岡力に判定負けして以来の試合。記村とは16年12月のビッグハンで対戦し判定勝ちしている。
1R、山際が序盤から得意の右ミドルを度々ヒットし主導権。中盤には左ハイでのけぞらせる場面も。2Rも山際が右ミドルを効かせ、中盤以降は記村が後退する場面が目立つように。3Rも右ミドルを当て続けサンドバッグ状態にし完勝した。
山際は「前回4月22日のKrushで負けて落ち込んだんですけど、このままじゃな終われなくて頑張りました。宮田さん、チャンスください」とアピールした。
第6試合 58kg契約 3分3R
○佐野天馬(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/Bigbangフェザー級王者)
×竹内賢一(TenCloverGym世田谷/シュートボクシング日本スーパーフェザー級3位)
判定2-1 (西村30-29/山根29-30/少30-29)
佐野は12月にリョウ・ペガサスを下しフェザー級王座を獲得している。1R、両者ともロー主体の蹴りの応酬を展開。中盤まで竹内が少し優勢だったが、佐野も次第に蹴り数を増やす。
2Rに入ると、お互い蹴りの比重が下がり、佐野は右のテンカオ、ボディから顔面につなぐパンチも駆使。竹内も終盤になると打ち合いでパンチを返し挽回。僅差の削り合いが続く。
3R、佐野が左の奥足狙いのローを効かせ、一瞬竹内がぐらつく場面もあるが、竹内も右ストレートを随所で返し、完璧に流れを作らせない。記者採点は3Rとも10-10で30-30のドロー。ジャッジの採点は接戦を示すように割れたが、佐野が2者から支持され判定勝ちした。
第5試合 ライト級(肘有り) 3分3R
×青津潤平(K-1 GYM EBISU FREE HAWK)※K-1ジムEBISUから所属表記変更
○MASATO(3POUND STRIKEs GYM/RISEスーパーフェザー級5位)
判定0-3 (大成28-30/少29-30/西村28-30)
1R、青津が序盤から積極的にボディ、顔面へのパンチ、右ロー等を放っていたが、MASATOが左ミドルから右フックの連打を決め挽回。以降はお互い五分の状態が続く。
2R、序盤からMASATOが右フックを炸裂させると、ローのヒットも増やし、少しずつ優勢に。3RもMASATOが圧力をかけ続け、右ローを効かせつつ、バックハンドブローや上段回転蹴りを放って攻勢を印象付け判定勝ちした。
第4試合 55kg契約 3分3R
×白岡伸仁(平井道場/元WPMF日本フライ級2位)
○MAIKI・FLYSKYGYM(FLY SKY GYM/J-NETWORKスーパーバンタム級2017年新人王)
1R 1’33” KO (左ストレート)
※白岡はこの試合で引退
第3試合 ヘビー級 3分3R
○実方宏介(真樹ジムAICHI)
×坊(G1 TEAM TAKAGI)
1R 1’29” KO (顔面への左膝蹴り)
第2試合 スーパーフェザー級 3分3R
△中條弘之(谷山ジム小田原道場)
△河野一平(若獅子会館)
判定1-0 (松田29-28/山根29-29/西村28-28)
※3R両者ともクリンチが多くレッドカード1(減点1)
第1試合 スーパーライト級 3分3R
△KAZU(蒼天塾)
△昇也(士魂村上塾)
判定0-1 (29-30/29-29/29-29)
オープニングファイト ミドル級 3分3R
×雄也(新興ムエタイジム)
○小川健晴(T.G.Y)
2R 0’56” TKO