Bigbang 6.16 後楽園ホール(レポ):星龍之介、木村太地を1R KOしヘビー級王者に「世界に向けてベルトの価値を高める」。琢磨、ポッシブルKに判定勝ちしスーパーライト級王者に
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Bigbang 統一への道 其の49
2024年6月16日(日)後楽園ホール
レポート&写真:井原芳徳
星龍之介、木村太地を1R KOしヘビー級王者に「世界に向けてベルトの価値を高める」
第12試合 メインイベント2 Bigbangヘビー級タイトルマッチ 3分3R
×木村太地(TEAM RHAPSODY/王者)※初防衛戦
○星龍之介(POWER OF DREAM/挑戦者)
1R 2’16” KO (3ダウン:右ストレート)
※星が王者に
大会を締めくくるヘビー級王座戦は、K-1 GROUPが主戦場の新鋭同士の戦いとなった。
木村は7戦5勝(3KO) 2敗の26歳。昨年9月のBigbangで坂本英則を2R右フックでKOしヘビー級王座を獲得。今回初防衛戦だ。最近では3月20日のK-1のプレリムで藤倉悠に判定勝ちしている。
星は25歳。極真会館2019年世界選手権6位の実績があり、22年4月のK-1でキックボクサーデビューし6戦4勝(4KO)2敗。昨年1月のBigbangでのノンタイトル戦で坂本を2R左ジャブで粉砕し、デビュー後は4試合連続KO勝ちと勢いに乗っていたが、昨年7月のカルロス・ブディオ戦でKOされ初黒星を喫し、12月のK-1大阪大会での山口翔大とのフルコン空手出身対決でも3R KO負けし2連敗中だ。
両者とも一緒に練習していた間柄だが、真っ向からの打ち合いを展開しつつ、星がしっかり強さを見せつけることに。1R、巨漢の木村が右フックを振るうが、星は落ち着いてかわしつつプレッシャーをかけ、左ジャブと右ストレートを当てつつコーナーに詰めると、ワンツーでの右ストレートをクリーンヒットしてダウンを奪う。木村は鼻血を出し、ダメージが大きいが、立ち上がると、前に出て必死にパンチを振るう。だが星はブロックしつつ耐えると、左ジャブ、右ストレートでダメージを与え続け、左ストレートでまたもダウンを奪う。木村はなんとか立ったものの、最後は星がパンチラッシュで3ダウン目を奪い、しっかり1R内にKO勝ちした。
ベルトを巻いてマイクを持った星は「2連敗して色んなことを考えたんですけど、それでもやっぱり勝てたのは皆さんののおかげです。ありがとうございます」と感謝の言葉を述べつつ「でもこれでゴールじゃないです。第5代王者になったからには、このびBigbangのベルトの価値を高めるため、もっと上を目指します。この階級の日本人の課題は世界なので、世界に向けてBigibangのベルトの価値を高めていけるよう、慢心せず頑張ります。POWER OF DREAMの星龍之介に注目をお願いします」とアピールした。
琢磨 ポッシブルKに判定勝ちしスーパーライト級王者に
第11試合 メインイベント1 Bigbangスーパーライト級タイトルマッチ 3分3R
○琢磨(OFA/王者、元WBCムエタイ日本統一スーパーフェザー級王者)※初防衛戦
×ポッシブルK(K’GROWTH/挑戦者、シュートボクシング日本ライト級(62.5kg)1位)
判定3-0 (西村30-28/椎名30-27/少30-28)
琢磨は木村太地同様、昨年9月大会でタイトルを獲得しており、加藤港を3R左フックでKOしベルトを巻いた。12月の横浜武道館大会では東本央貴から3Rに右ストレートでダウンを奪って判定勝ちし、今年3月大会では元同級王者の昇也に判定勝ちしている。試合後のマイクではポッシブルKとの試合を希望していた。
ポッシブルKはシュートボクシングのランカーだが、他団体にも積極的に上がっており、昨年12月にBigbangに初出場すると、平澤優聖を2R左フックでKOし、琢磨の王座挑戦を希望していた。その3週間後には香港でのSBの大会で現地の選手に判定負け。2月と4月はムエタイのスック・ワンキントーンに上がり、小林司に判定勝ちしたが、健太とのタイトルマッチでは判定1-2で惜敗している。
1R、サウスポーのKに対し、琢磨はオーソドックスで構え、左手のガードを下げつつ、右のボディストレートを随所でヒットする。終盤には琢磨が右ストレートをクリーンヒットし、Kをフラつかせ好印象を作る。記者採点は琢磨。
2R、琢磨が変わらず右ストレートを当てていたが、中盤、Kがカウンターで右フックを当て、琢磨をひるませてから押し倒す。松田レフェリーはダウンとみなさないが、琢磨はダメージを負った様子で、流れが変わる。だが終了間際、琢磨が右ストレートをクリーンヒットし、Kをフラつかせて終える。記者採点はイーブン。
3R、琢磨が右ストレートを随所で当て、やや優位に進めるが、2Rまでのような強打にはつながらない。Kも強打を返せず終わる。記者採点はイーブン。合計30-29で琢磨。ジャッジ3者も琢磨を支持し。琢磨が判定勝ちした。
マイクを持った琢磨はポッシブルを称えた後、「前回ベルト取ってから5連敗したんですけど、今日ベルトを取って5連勝です。その時と今、何が違うかというと、毎日しんどいことに向き合ったら、表裏一体で、大切なことが隠れているので、嫌なことから逃げるのも大事ですけど、立ち向かうのも大事で、それを証明したいです」とアピールした。
第10試合 65.5kg契約 3分3R
×山際和希(谷山ジム/元Bigbang&Krushウェルター級王者)
○昇也(士魂村上塾/MA日本スーパーライト級王者、元Bigbang同級王者)
判定0-3 (西村28-29/松田27-29/少28-29)
山際は3月大会で松山翔に判定勝ちし、6月大会にも連続出場するが、今回は66.67kgのウェルター級から65.5kgまで絞って、元Bigbangスーパーライト級王者の昇也と対戦する。昇也は3月大会で琢磨に判定負けしている。
1R、サウスポーで前に出る昇也に対し、山際が随所で右ミドル、膝を的確に当て、やや優位に進める。
2Rも山際が右ミドルを随所で当て優位だが、クリンチが多く、和田レフェリーは両者にイエローカードを出す。
3Rも同様の展開で、山際がやや優位だったが、クリンチが繰り返される中で山際も消耗すると、残り10秒を切り、昇也が左フックを当ててダウンを奪い、そのまま終了。昇也が土壇場で逆転し判定勝ちした。
第9試合 Bigbangフェザー級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
○宮﨑勇樹(FLYSKYGYM/MA日本フェザー級王者)
×田中 聡(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)
判定3-0 (29-26/29-26/29-26)
宮﨑は30歳。3月大会で小巻海斗を3R右ローキックでKO。29戦目で初のKO勝ちを喜びつつ、フェザー級王者との対戦を希望し、今回は王座挑戦者決定戦が用意された。
田中は6戦4勝(3KO)2敗の24歳。昨年12月の横浜武道館大会でのフェザー級タイトルマッチでは、王者の龍斗が計量オーバーしたため王座をはく奪され、田中が勝った場合のみ新王者に認定される変則タイトルマッチとなり、龍斗が2R左ハイキックでKO勝ちしていた。3月大会での王者決定戦では、竹添翔太が久保一馬に判定勝ちしベルトを巻いている。
1R、宮﨑がプレッシャーをかけ続け、左の前手と頭の細かい動きでフェイントをかけつつ、中盤過ぎに右フック一撃でダウンを奪う。その後も宮﨑が前に出続け主導権を維持する。
2R、宮﨑が同様に右フックを当て、蹴りも絡め、やや優位に進めるが、田中もボディストレート等の攻撃を返すようになり、終了間際には右ハイを立て続けに当てて宮﨑を少しひるませて流れを変える。
3R、田中は随所で右ミドル、ハイを当て、逆転を狙うが、終盤、宮﨑が打ち合いの展開で右フックを当て、またもダウンを奪い、点差を広げ判定勝ちした。
試合後には王者・竹添もリングに上がり、12月1日のスーパービッグバン横浜武道館大会で宮﨑と対戦することが発表され、竹添は「スーパービッグバンではバチバチ打ち合ってKO決着で一番盛り上がる試合をします」と宣言した。
第8試合 61.5kg契約 3分3R
○林 京平(湘南格闘クラブ/元Bigbangライト級王者)
×平澤優聖(士道館植野道場/MA日本ライト級王者)
判定3-0 (椎名29-27/和田29-27/松田30-27)
1R、平澤は右ミドルを随所で当て、パンチも絡めてヒットでは上回るが、林が右のカーフキックを当てていると、平澤は少しだがバランスを崩してしまう。
2R、林は変わらず右カーフを当てつつ、随所で左フックもヒットする。終盤、林は左ボディフックを効かせてからの左フックでダウンを奪う。
3R、平澤も右のミドル、ハイで場内を沸かせるが、林は対処しつつ、左ボディ、左右のストレートで平澤を苦しめ、点差を広げ判定勝ちした。
林は「3年前のスーパービッグバンで目黒翔太選手とドローだったんで、12月スーパービッグバンのタイトルマッチで良かったら戦ってください」と、ライト級王者の目黒への挑戦を希望した。続けて林は「今日は父の日なんですけど、父が病気になって、父のおかげでキックボクシングを始めたんで、父に向けて勝てて良かったです」と話した。
なお、第8試合終了後、6月11日に死去した長江国政氏(元全日本フェザー級王者、元WKA世界ライト級王者、治政館館長、ジャパンキックボクシング協会最高顧問)への1分の黙とうが捧げられた。
第7試合 70kg契約 3分3R
○松下大紀(BELIEVE MAN)
×KONZISI BADBOY(KUNISNIPE旭)
判定2-1 (和田29-28/椎名28-29/少30-29)
1R、松下が終始前に出て左右のミドル、右ローを絡めつつ右ストレート等のパンチでダメージを与え優位に進める。2Rも同様だが、KONZISIも時折パンチを返し、大差はつけさせない。3Rも似た展開で、KONZISIもパンチを当てるが、松下をひるませるほどにはならず終了。採点は意外にも割れたが、松下が判定勝ちした。
第6試合 Bigbangバンタム級王座挑戦者決定戦 3分3R(延長1R)
×鈴木太尊(谷山ジム小田原道場)
○井上海山(POWER OF DREAM)
判定0-3 (西村26-30/少25-30/和田26-30)
1Rは均衡状態が続き、2R、井上が左フックで鈴木を倒し、鈴木はすぐ立たなかったが、松田レフェリーは意外にもダウンとみなさない。3R、バッティングで井上が左まぶたをカットしドクターチェックを受ける。鈴木も鼻血を出したためドクターチェックを受ける。続行すると、井上が右ストレートでダウンを奪う。終了間際にも井上が右ストレートでダウンを奪い、点差を広げ判定勝ちした。
これで井上が王者・板橋武留への挑戦権を獲得し、12月1日のスーパービッグバンで戦うことになった。井上は「ダウンを取ったけどいい内容じゃなかったんでもっと練習します」と話し、板橋は「うちの愛瑠斗が井上選手に負けちゃったんで、その借りもしっかり返せるよう勝ちます。バチバチの打ち合いしましょう」と話した。
第5試合 67.5kg契約 3分3R
○水上陽生(ポゴナ・クラブジム)
×狂介(M-BLOW)
2R 0’07” KO (右ストレート)
1Rの終盤に狂介の右ストレートでひるんだ水上だったが、2R開始すぐ、パンチを振り回して突っ込んできた来た狂介に右ストレートをクリーンヒットし、見事一撃KO勝ちした。試合後マイクを受け取った水上は「野村太一選手の欠場で今日やらせてもらったんで、野村選手とやらせてほしいです」とアピールした。
第4試合 スーパーバンタム級 3分3R
○蘭丸(team AKATSUKI)
×龍生[りゅうき](ALONZA ABLAZE)
判定2-0 (29-29/29-28/30-29)
第3試合 57.5kg契約 3分3R
○石川 慶(team NOVA)
×湯本剣二郎(team NEO)
判定3-0 (30-26/30-27/30-26)
第2試合 フェザー級 3分3R
×高田 優(湘南格闘クラブ)
○寛心[ひろと](士魂村上塾)
判定0-3
第1試合 フェザー級 3分3R
×修羅斗(谷山ジム)
○嶋津悠介(RIKIX)
判定0-2
オープニング 60kg契約 3分3R
○荒井幸太郎(ドラゴンテイル)
×岡田響也(真樹ジムAICHI)
判定3-0