パンクラス 7.26 ニューピア(昼/レポ):キルギスのカリベク・アルジクル ウール、三宅輝砂を組みで圧倒し判定勝ち。船田電池、佐々木瞬真との寝技勝負で逆転判定勝ちしストロー級王者 宮澤雄大へのリベンジ戦へ。

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PANCRASE 364
2026年7月26日(日)東京・ニューピアホール
レポート&写真:井原芳徳
カリベク・アルジクル ウール、三宅輝砂を3Rとも組みで圧倒し判定勝ち
第6試合 コーメイン フェザー級 5分3R
○カリベク・アルジクル ウール[Kalybek Arzykul Uulu](キルギス/Olymp Gym Bishkek/1位)
×三宅輝砂[きさ](ZOOMER/7位、元王者、2021年NBT同級優勝)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
アルジクルはMMA 15戦13勝(6KO/5一本)2敗の24歳。RIZINフェザー級王者・ラジャブアリ・シェイドゥラエフの練習仲間。24年9月にパンクラスに初参戦し、当時バンタム級1位の井村塁に75秒でTKO勝ち。同級王者・透暉鷹戦が2度組まれたが、昨年12月は両者の負傷、今年4月は両者の計量失格により、いずれも中止となる。7月、フェザー級に階級を上げ、ISAOを1分47秒右フックでKO。11月には平田直樹に2Rレッグロックで一本勝ち。12月、フェザー級王座決定戦では栁川唯人に1R右ストレートでKO負けを喫した。
三宅は26歳。20年からパンクラスに参戦し、21年のネオブラッドトーナメントで優勝。24年12月のフェザー級王者決定戦で平田直樹に72秒TKO勝ち。昨年6月、中田大貴に1R TKO勝ちし初防衛。9月のRIZIN名古屋大会では念願の高木凌戦を迎えたが判定負け。その後、引退を表明し、フェザー級王座を返上したが、引退を撤回し、今年5月の立川大会での再起戦では遠藤来生を圧倒し判定勝ち。今回、過去最強の相手に挑む。
アルジクルはシェイドゥラエフと同じ曲で入場。試合もシェイドゥラエフを連想させるレスリングで三宅を翻弄することに。1R、両者、右カーフキックを蹴り合った後、アルジクルが前に出て組み付き、抱え上げて倒す展開を繰り返し、金網際でサイドバックから押さえる。アルジクルは裸絞めを仕掛け、三宅はギリギリ極めさせない。
三宅は向き直してマットに背中をつけ、アルジクルに目立つ攻撃はさせないまま立つが、引き続きアルジクルは立った状態でしがみつき、主導権を維持して終える。記者採点はアルジクル。
2R、アルジクルが序盤からタックルで倒し、金網際で相手の両足を束ねる形でマウントポジションを取ると、重みのあるパウンドを随所で叩き込み、三宅を追い詰める。三宅が立っても、アルジクルは足を絡めてしがみつく。客席からは三宅の練習仲間の山本アーセンが指示を送り続ける。
最後、離れると、三宅が左ボディを当てるが、アルジクルは左右のストレートを返して終える。記者採点はアルジクル。
3R、三宅の右カーフキックでアルジクルの足が少し流れるが、アルジクルはすぐ組み付いて金網に押し込む。アルジクルは足を絡めて倒そうとするが、やや疲れ気味で、三宅は耐える。だが三宅もダメージと疲れの影響で捕まり続ける。最後、アルジクルが倒して上からパウンドを少し当てて終える。アルジクルが3Rともポイントを取り判定勝ちした。
アルジクルは「アリガトウゴザイマス。トウキョウ」と日本語で話した後、「前回負けたので、チーム一丸で今回に向けて準備しました。3R通して戦ったことが久々でしたが、その準備もしていました」と試合を振り返った。
アルジクルは最後、パンクラスの首脳陣、チームメイト、キルギスで一緒に練習した相本宗輝らに感謝を述べた。この日の相本は客席から歓声を送っていた。
船田電池、佐々木瞬真との寝技勝負で逆転判定勝ちしストロー級王者 宮澤雄大へのリベンジ戦へ
第7試合 メインイベント ストロー級次期挑戦者決定戦 5分3R
×佐々木瞬真(THE BLACKBELT JAPAN/1位)
○船田電池(和術慧舟會HEARTS/2位、2024年ネオブラッドトーナメント(NBT)同級優勝)
判定0-3 (28-29/28-29/28-29)
3月の横浜武道館大会では黒澤亮平が返上したストロー級王座を懸け、1位の船田電池と2位の宮澤雄大で王座決定戦が行われ、宮澤が5R判定1-2のスプリットで勝利し王者となった。同大会の第1試合で佐々木は2位のリトルに判定勝ちし、7位から一気にジャンプアップしている。
試合は両者得意のレスリング勝負で競り合った末、制したのは5Rの戦いを経験した船田だった。1R、佐々木が序盤からタックルで倒し、船田が立ったり上を取り返そうとしても佐々木が耐え、トップ、ハーフ、バック等の優位な体勢を奪う展開が繰り返される。最後、佐々木はパウンドも当て、差をはっきり示して終える。記者採点は佐々木。
2R、佐々木がこのラウンドも変わらず立っても寝てもコントロールし、随所でパウンドを当てる。だが1Rよりも寝かせられない立った時間が増え、船田も上からパウンドを当てる場面が目立つように。
すると終盤、ようやく船田が金網際で上で押さえ続け、時折パウンドを当て、最後は立ち際に膝を連打し、好印象で終える。記者採点は船田。割れる可能性もあったがジャッジ3者も船田を支持する。
3R、佐々木が開始すぐこそタックルで上になるが、序盤段階で船田は返して上を取ると、トップキープする。船田は立際にまたも膝を連打し、中盤過ぎにはまたも倒して上で押さえる。前回5R戦い抜いた船田は3R目だとまだ余力がある様子だが、逆に佐々木はしんどそうで抵抗できない。
終盤は佐々木に立たれても船田が押しつけ、時折パウンドも当て、差を印象付ける。記者採点は船田。合計28-29で船田。ジャッジ3者も同じ採点で船田を支持し、船田が判定勝ちした。
勝利者インタビューで船田は「前回負けて、今回自分の良さを出して勝てて、今は安心が大きいです。佐々木選手は同じスクランブラーで、今の判定に適した戦い方のできる選手で、勝てるか半信半疑なところがありました」と話して安堵の表情を浮かべた。
これでストロー級王座挑戦権を獲得した船田は、中継席でゲスト解説を務めた王者の宮澤雄大のほうを見ながら「3月、あなたに負けてからリベンジを思ってやってきました。新しいニュー電池と戦ってください」と呼びかけた。すると宮澤もケージに登場し「電池選手、メインにふさわしい素晴らしい試合、おめでとうございます」と勝利を称え「前回スプリットだったんで、完全決着つけましょう」と呼びかけ、船田も「よろしくお願いします」と答えて両者握手した。
髙城光弘、佐藤ゆうじに判定勝ちしバンタム級1位キープ
第5試合 バンタム級 5分3R
○髙城[たき]光弘(リバーサルジム横浜グランドスラム/1位)
×佐藤ゆうじ(ボンサイ柔術/7位)
判定3-0 (30-27/30-27/30-27)
髙城は30歳。24年7月、後にフェザー級暫定王者となるオタベク・ラジャボフに一本負け。昨年7月、井村塁戦では偶発的なバッティングにより試合続行が不可能となり、テクニカル判定で敗れる。今年3月の山口怜臣戦も自身の負傷により欠場し、3年近く勝ち星から遠ざかっている。
佐藤は日系ブラジル人の26歳で、昨年11月のNBT決勝で白井誠司に判定負けしたが、5月の品川大会で前田浩平に2R裸絞めで一本勝ち。過去5勝は全て裸絞め、腕十字、ヒールフック等による一本勝ちだ。
1R、スタンドの攻防の後、中盤過ぎ、佐藤が組み付き、引き込んで下になる。佐藤はギロチンチョークを仕掛けるが、髙城は完全に極めさせず引き抜く。髙城は終盤トップキープする形となり、時折軽めながらパウンドと肘を当て、好印象で進める。記者採点は髙城。ギロチンの評価によっては佐藤につく可能性もあったが、ジャッジ3者も髙城を支持する。
2R、スタンドの展開の後、このラウンドも中盤、佐藤が引き込んで下に。髙城はトップキープし、時折パウンドを当てるが、膠着状態が続く。佐藤もサブミッションが不発で、最後、腕十字を狙うが極められず脱出され、スタンドに戻って終わる。記者採点は髙城。
3R、髙城が序盤からタックルで倒して上になる。佐藤はあっさり倒れ、自ら下を選んだ感もある。佐藤は腕十字を狙うが、髙城はここでも対処し、スタンドに戻す。その後も髙城が上になる展開が繰り返される。終盤、佐藤はギロチンを狙うが極まらず、髙城がトップキープして終わる。記者採点は髙城。合計30-27で髙城。ジャッジ3者も髙城を支持し、髙城が判定勝ちした。
第4試合 バンタム級 5分3R
○前田浩平(GRABAKA/11位、2018年IMMAFオセアニア選手権優勝)
×小原統哉(THE BLACKBELT JAPAN)
2R 4’44” TKO (レフェリーストップ:グラウンドパンチ)
1R、両者サウスポーで構え、スタンドの打撃戦が続くが、中盤過ぎ、前田が胴タックルを仕掛けると、小原は首をつかんでギロチンチョークで迎撃する。そのまま倒れ、小原はリバースして上になるが、その先の攻めは乏しい。最後、スタンドに戻り、前田が左ストレートを当て、やや好印象で終える。
2R、小原がテイクダウンを奪い、押さえた状態で膝を放つと、前田の顔面に当たる。腿が当たったか際どい当たりだったが、映像検証の結果、審判団は反則と判断し、小原に減点1が科される。再開後、小原がテイクダウンを奪うが、前田は返して上になり、マウントを奪う等コントロールを続けると、最後、サイドで押さえながらパウンドを当て続け、レフェリーがストップした。
第3試合 ライト級 5分3R
○藤村健悟(和術慧舟會TLIVE)
×佐藤力斗(Power of Dream Sapporo/PFCライト級王者)
判定3-0 (30-27/29-28/30-27)
1R、藤村がタックルでテイクダウンを繰り返し、終盤、バックマウント、マウントと移ると、最後は腕十字を仕掛ける。佐藤は体をひねって極めさせず耐える。
2R、藤村がテイクダウン、グラウンドコントロールで主導権を維持し、マウントも奪い、パウンドや肘でも攻めて印象を作る。
3R、藤村がテイクダウンとトップキープを繰り返し主導権を維持する。佐藤は立ってもすぐ倒され続け、逆転の流れに持ち込めず終了。藤村が判定勝ちした。
【プレリミナリーファイト】
フェザー級 5分3R
―小野瑛大(和術慧舟會AKZA)
―山田浩平(ハイブリッドレスリング八戸)
中止 (小野は公式計量68.7kgで、1ポンド(450g)許容範囲から2.45kgのオーバーのため失格)
第2試合 フライ級 5分3R
○米泉乾太(Right Thing Academy)
×細川勇哉(DIARIO)
1R 2’45” 裸絞め
1R、米泉がタックルで倒し、パウンドを狙うと、細川が足を登らせて腕十字を狙う。米泉は防御してパスガードすると、パウンドを当ててバックを奪ってから、速攻で裸絞めを極めて一本勝ち。プロ5戦目で初白星をもぎ取った。
第1試合 ストロー級 5分3R
○山口秀斗(リバーサルジム新宿Me,We)
×猿魔[えんま](パラエストラ大阪)
判定3-0 (29-28/29-28/29-28)































