ONE 4.18 ルンピニー(レポ):シュートボクシングから初参戦の手塚翔太、1R右ボディでKO勝ちしボーナス獲得。壱・センチャイジム、今回も反撃のダウンを奪うもONE FF 6戦全勝のタイ人に判定負け
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ONE Friday Fights 105
2025年4月18日(金)タイ・バンコク・ルンピニースタジアム
レポート&写真:井原芳徳 中継:U-NEXT
シュートボクシングから初参戦の手塚翔太、1R右ボディでKO勝ちしボーナス獲得
第4試合 ムエタイ 137ポンド(62.14kg)契約 3分3R
×アリズワン・ノルシャーニー[Riedzwan Norsyahmie](マレーシア)
○手塚翔太(GONG-GYM坂戸/シュートボクシング日本スーパーフェザー級(60kg)1位、香港Energy Fightインターナショナル・スーパーフェザー級王者)
1R 2’40” KO (右ボディストレート)
手塚は23歳。シュートボクシングに所属し、立ち技戦績25戦16勝(7KO)8敗1無効試合。23年12月のSB香港大会で香港Energy Fightの王座を獲得。現在8連勝中で、最近では2月のSBで植山征紀に4R判定勝ちしている。OFGマッチは昨年2月のSBで経験し、ミハエル・レイズを1R KOしている。ノルシャーニーは23歳で同じくONE初参戦。
1R、手塚がプレッシャーをかけ、お互い蹴りを打つが、攻撃が少ない状態が続く。中盤過ぎ、ノルシャーニーが首相撲で捕まえて膝を当てる。終盤、手塚は右のボディストレートをヒット。これで手ごたえを得たか?手塚は左の三日月蹴りを当てると、ロープ際まで下がったノルシャーニーに再び右のボディストレートをヒット。ノルシャーニーは腹を押さえたまま立てず、手塚にKO勝ちとなった。
手塚翔太が初回ラウンドに
悶絶ボディショットを
アリズワン・ノルシャーニーに
突き刺すONE初戦でKO勝利を挙げた手塚は
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— ONECHAMPJP (@ONECHAMPJP) April 18, 2025
勝利者インタビューで手塚は「プラン通りボディショット狙いました。ONEという大舞台でインパクトを残すために、完璧なKOをするために、アップでイメージしました。うれしいです」「20歳で一度挫折したんですけど、気持ちを入れ替え、9連勝できたのは、コツコツ続けて来たからだと思います。みんなも頑張りましょう」とアピールした。その後、35万バーツ(約150万円)のボーナス授与が発表されると、手塚は「無茶苦茶うれしいです。自己投資に使います。大事に使います」とコメントした。
壱・センチャイジム、今回も反撃のダウンを奪うもONE FF 6戦全勝のタイ人に判定負け
第3試合 ムエタイ 122ポンド(55.34kg)契約 3分3R
○マイサンカン・ソー・インジョルンガンチャン[Maisangkum Sor.yingcharoenkarnchang](タイ)
×壱[いっせい]・センチャイジム[与那覇壱世](センチャイムエタイジム/KNOCK OUT-RED&ムエタイオープン・スーパーバンタム級王者、元ルンピニー日本バンタム級王者)
判定3-0
壱は27歳。昨年7月にONEフライデーファイツでティムール・チュイコフ(キルギス)に判定勝ち。8月のムエタイオープンでルンピニーとラジャダムナンの元バンタム級ランカーのファーモンコンに判定勝ち。11月のNJKFと12月のKNOCK OUT横浜武道館大会に渡って行われた「KICKBOXING JAPAN CUP スーパーバンタム級トーナメント」ではNJKFの嵐、INNOVATIONの前田大尊を下して決勝に進んだが、スック・ワンキントーン王者の森岡悠樹とのダウンの応酬の末に2R TKO負けした。2月28日のONEフライデーファイツ2戦目ではルー・イーフー(中国)とのダウンの応酬の末に2R左ストレートでKO勝ち。3月22日のムエタイオープンでも2R右フックでKO勝ちしている。3月のインタビューでは、ONE参戦をきっかけに、OFGでの戦いに合わせ「長いパンチだけに適したロングスタンスの構え」を重視し、下半身を強化していることを明かしていた。
壱はONE 3戦目で初のタイ人との戦いに。マイサンカンは23歳。23年3月からフライデーファイツに上がり6戦6勝(4KO)の好戦績を残しているが、昨年7月以来9か月ぶりの出場だ。
1R、ガードを固めてプレッシャーをかけるマイサンカンに対し、壱はサウスポーで構え、下がることなく細かく左右のパンチを振い、左インローや肘も絡め、積極的に攻める。中盤過ぎ、マイサンカンは首相撲で捕まえ左右の膝を当て、右ミドルも当てて印象を作るように。すると終盤、マイサンカンが右ミドルを当ててからさらに前に出て、下がった壱が右の前手を出したところで、右ストレートを合わせてダウンを奪う。壱はすぐ立ち、ダメージはまだ小さい様子だ。10-8でマイサンカンがポイントを先取する。
2R、壱は強気に前に出て打ち合いに応じるが、マイサンカンは肘も当てていると、壱は左まぶたからカットし顔面が血で染まる。すると中盤、マイサンカンが右ストレートを立て続けにクリーンヒットしてダウンを奪う。それでも壱は打合いに応じ、マイサンカンも口が開き疲れているが、反撃は許さない。10-8でマイサンカンのラウンドに。
すると3R、壱がパンチを連打し、マイサンカンも左右のパンチを返してきたが、壱が打ち終わりに左ストレートをクリーンヒットしてダウンを奪い返す。壱は前に出て、必死にパンチを振う。マイサンカンは下がる状況が続き、手数は落ちるが、壱に強打を許さず耐えきる。10-8で壱のラウンドに。合計28-26でマイサンカン。ジャッジ3者もマイサンカンを支持し、マイサンカンが判定勝ちした。壱は今回も逆転のダウンを奪い見せ場を作ったが、ONE 3戦目で初黒星を喫した。